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2011.6.25
前蛹から蛹化したのは昨日24日でした。
撮影は25日。
写真の右側が腹側です。
翅の形も見えます。
ウィキペディアには
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%86%E3%83%8F%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6
蛹は尾部のカギ状器 官だけで逆さにぶら下がる垂蛹型(すいようがた)である。蛹化の際は幼虫の抜け殻と蛹が肛門の部分でまだつながっている間に、突出した尾端に密生した鉤を それまで幼虫が尾脚でつかんでいた糸の塊に引っ掛け、次いで体をゆすって抜け殻を糸の塊と蛹の肛門から振り落とし、器用にぶら下がる。
とありました。
まったく、器用というか、不思議というか、「またぐ」のですね。
腹側からの撮影。
5対10個の「突起」がありますね。銀色です。
「光る蛹」として有名なのですが、これは自発的な発光ではありません。外からの光の反射です。
空の試験管を水につっこんで、外から見ると銀色に輝きます。水の側から試験管内の空気への光が「全反射」して銀色に輝くのです。
その光とよく似ています。
突起の形がおそらくどの方向からの光に対しても光を反射するような形状なのでしょう。
そして、この突起を作っている透明で硬い外皮とその中の空間、その屈折率の差かなにかで、反射率がものすごく高くなっているのだと思います。
薄暗めにして、フラッシュ光を浴びせてみましたが、思ったような写真にはならなかった。
でも、暗闇で光を浴びせるとこの突起が光輝くという想像はつくと思います。
チャンスがあったら、怖がらないで懐中電灯の光などで照らしてみてください。
それは美しいものです。
羽化後にこの部分をみると、透明な窓になっています。
では、羽化を待ちましょう。
私のHPで光る仕組みの仮説を書いたことがあります。正しいかどうかは分かりませんが、興味がおありでしたらどうぞ。
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/72nd/sci_72.htm
2011.6.23
ツマグロヒョウモンの終齢幼虫はスミレの葉を大量に食べて、前蛹になりました。
アゲハなどは、垂直な壁面や枝に体を正立で立てて蛹になりますが、ツマグロヒョウモンは逆さまにぶら下がって蛹になります。
ルリタテハやオオムラサキや・・・タテハチョウの仲間の蛹は垂蛹型(すいようがた)という、この逆さまにぶら下がる蛹になります。
ケースの外からの撮影なので、白っぽい濁りが入りますがご勘弁を。虫を刺激したくない。
横から撮るとこうです。
頭をクイっと起こして手を合わせるようにしています。
拡大。
昨日の「アゲハ前蛹」という記事で、祈っているように見える、と書きました。
きっとそうなんですよ。幼虫という時代を終了して、一つの死を迎え、チョウへと再生を果たそうとしている。その時にあたって、できることと言えば、ひたすらに祈ることでしょう。
いや、祈るのはこっち、私ら夫婦の側なんですけどね。無事チョウになれますように、と、いつも思うんですよ。終齢幼虫で連れてきましたから、寄生されている可能性はあるし、寄生がなくても、羽化に失敗するということは結構よくあることなんです。
どうか、無事、チョウになれますように。
朝日新聞の読者投稿欄「声」に面白い投書が載りました。
[声]五輪より都民守る態勢が必要(6/24)
(・・・ 63)
石原慎太郎東京都知事が再び五輪招致の意向を表明した。9年後の日本の姿を披瀝すれば友情や励ましに対する世界への返礼になる、との考えを述べたという。何となく聞いていると、そんな気にさせられる話だが、何か違和感も感じる。
(中略)
五輪は4年ごとに開かれる。「理屈と膏薬はどこにでもひっつく」のだから、9年後でなくても「復興した日本の姿を披瀝する」という大義は立つ。冷めた目でもう一度検討すべきだ。
私は全然オリンピック招致などには関心がない。問われれば反対だ。
それはまぁ、それぞれの人の意見ですから、脇に置くとして。
投書者は63歳、私も63歳。
「理屈と膏薬はどこにでもひっつく」のだから・・・
これは世代を超えて通じる言い回しかなぁ。
同世代としては笑ってしまいますけどね。
強い皮肉の利いた反対論ですわね。
二股膏薬とか、内股膏薬ってご存知ですか?
今は、サロンパスとかトクホンとか、片面にだけ薬剤が塗ってあって、貼り付けるとその外側はべたつきませんけどね。
昔の張り薬は、両面べたべた。
もし、内股に貼ったら、右にくっついていたかと思えば、左にくっつく、どっちにでもくっついてしまうのですね。
膏薬はどこにでもくっつく。理屈も(屁理屈も)どこにでもどのようにでもくっついちゃうものなんですよ。
簡単に説得されないでくださいね。
快い響きで迫ってくる屁理屈には騙されやすい。ちゅうい!ちゅうい!
◆おまけ:張り薬って、日本的なものらしいですね。
第一三共のサイトでは
「貼り薬」は日本独特の剤形ですが、この10年間でアメリカ、イタリアを中心に輸出が増え、数量ベースで3.3倍、価格ベースで3.9倍になり、昨年度は過去最高を記録しました(神戸税関調べ)。
とありましたし
ノバルティスファーマのサイトでは
現在の剤形は日本独自のものですが、起源は古代ヨーロッパの民間薬です。患部を温めたり冷やしたりすることによって痛みを取ったり動きやすくする罨法(あ んぽう)の1つに「湿布」があり、江戸時代に医師シーボルトらによって伝えられました。オランダ語を語源とする「パップ」は幼児や病人用のパンがゆ、また は泥状や半液状の物質の総称です。1900年にアメリカから輸入され、1970年に現在の貼付型になるまで湿布は泥状でした。
だそうです。
こんな記事を読んだのです。
「凄腕つとめにん」(2011年6月20日付朝日新聞東京本社夕刊から)
TDK フェライト生産技術課成型技術係長 「粉の気持ち」とことん想像
電子部品である「フェライト」製造の技術者だ。「粉」とは、その原料となる酸化鉄などの細かい粉のこと。フェライトの作り方はこうだ。小さいもので長さ1ミリほどの、金属製の枠である「金型」に、粉を入れて押し固める。これを高熱で焼きあげる。
・・・
さて、そのフェライト。粉を金型にいかに均等に入れるか。金型をどんな形にして、どう圧力をかけるか。微妙な調整が、回路の中での安定的な性能を生み出す決め手となる。その質は、世界で競えるかどうかに直結する。
製品づくりの過程では、「職人芸」的な感覚が求められる。粉の気持ちになると、一体何が見えるのか。
「都会のラッシュの満員電車に、ドッと人が乗り込む。ドア付近だけじゃなくて、車内の奥まで均等に入ってもらうには、どう導いたらいいか。粉を人間にたとえて考えます」
・・・
「粉=生きもの」なのだ。
・・・
毎日、朝起きるとインスタントコーヒーを飲む。コーヒーの粉をビンからカップに移すとき、「最初に出てくるのは運動能力の高い粉。だから、おいしい」と納得する。風邪をひいて薬を飲むときは、袋などに入った錠剤をよく眺める。バランスが悪く見える薬もある。「ああ、粉の気持ちが分かってないな」と思う。
◆佐藤さんという方のお話です。1967年生まれ43歳の方です。
さて、私の読書経験の中に「物理の散歩道」という物理エッセイがあります。
雑誌「自然」の連載エッセイだったのですが、最初の単行本が出たのが
「物理の散歩道」ロゲルギスト著、昭和38年4月13日 第一刷発行、定価350円
1963年ですね。私は15歳の中学3年生かな。本を買って読むと奥付に買った日などを書き込むのが習慣なのですが、この本の書き込みは
1963.8.5 即日読了す。
こうです。
かなり背伸びした読書でした。でも興奮しましたよ。面白いのなんのって。
この本の第一部の最初の話が「つめこむ」という話です。
粉を詰め込む話です。おや、佐藤さんのお仕事と関係があるようですよ。かいつまんで引用しますと
つめる、つめこむ、充填する――
いろいろな言い方があるが、どうもここで書きたい話には<パックする>という英語を借用するのが具合がよさそうだ。
・・・
満員電車の話からはじめよう。「人間をパックするなどとは失礼な……」といわれそうだが・・・
混雑時にかぎって考えれば、東京の電車は、できるだけ人をつめこんで走るための道具だ。・・・
・・・
流れの傍観者として狡猾な優越感を味わうことができるのは、戸口の内側の両方の隅に立つ、X氏だ。
ここには流れの圧力はかからない。・・・
・・・
電車とホームの構造が現在の如くであるかぎり、乗車時にお客の一様充填を望むことは物理的に不可能なのである。
・・・
もっとも、一様充填は粉体や粒体をあつかう技術者がいつも頭をなやます問題の一つで、そう手軽には解決できない。
・・・
一様充填の問題の複雑さを物語るもう一つの例をあげてみよう。・・・錠剤の強さ(力学的な強さ)というのがあった。
・・・
打錠機というのは、本質的な部分だけを取り出してみれば、小さな<ウス>に顆粒を入れて、<キネ>でつきかためる機械だ。この機械で<打った>錠剤の機械的な強さにムラが多く、また、フチカケといって円筒面と底面との境がポロッと欠けた不良品の出る率がすくなくないというのが、当時その現場で困っていた問題だった。
・・・
賢明なる読者は、すでに、錠剤の問題と電車の戸口の問題との関連を看破されたことだろう。
・・・
ね、
「都会のラッシュの満員電車に、ドッと人が乗り込む。ドア付近だけじゃなくて、車内の奥まで均等に入ってもらうには、どう導いたらいいか。粉を人間にたとえて考えます」と佐藤さんはおっっしゃってますが、実は、佐藤さんが生まれる前にもう、考察していた物理学者がいて、中3の私はそれを読んで感激していたのですよ。
「流れるもの」の力学は流体力学といいますが、「粉の動き」は流れるようでいて、流れそのものではない。粉体力学になってしまうんですね。
小麦粉でもいいです、粉をジョウゴを使って別の容器に移したいとしますね。
大抵、詰まってしまう。いくら押しても詰まりは解消するどころか、硬く締まってしまう。
加えた力が粒の連なりを伝って横に逃げてしまって出口まで届かないんですね。
その「粒の連なり」の脇では全然力が働かないというのもある。それが満員電車のドアのすぐ内側の位置。いくら入り口で押しても、中まで人は詰まっていかないし、脇には楽してる人もいる。
錠剤を突き固めようとしても、力がそれると、きっちり詰まらないで、フチカケが起きる。
佐藤さんはフェライトの原料の粉を、如何に均一に金型に詰めるかが課題なのですね。
これ、同じ話なんですね。
懐かしかったな。新聞の記事を読んで瞬間的に物理の散歩道を思い出して、単行本を探し出しました。
佐藤さんはこの本のこと知ってるかな。
いやぁ、理科おじさんor理科爺さんの読書経験は古いですね。
当時、科学雑誌はポピュラーな「科学読売」、標準的な「科学朝日」、かなり高度な「自然」(中央公論)と3種類ありました。科学読売と科学朝日を購読していて、時々無理して背伸びして自然を読んでました。で、その連載エッセイが単行本になったので早速読みふけったわけです。その後の私の理科履歴の基盤になった読書でした。
寺田寅彦・中谷宇吉郎・ロゲルギスト、とある意味で続く物理エッセイの末に連なる者になりたかったな。
すごい背伸び、思い上がりでしたね。
で、当時刊行されていた三省堂の「高校生新聞」に一文を投稿したのです。
「ユートピア」とかいう題だったと思います。
満員電車に詰め込まれて粉体力学にしたがって行動して文句ひとつもない私たちは「己の分を知り、足るを知る」安分知足・礼をわきまえた人間なのだ。そんな理想的な人間が集い暮らすこの日本こそユートピアなのではないか。
という皮肉を込めたつもりの文章でしたね。これが採用されて、天狗になりました。いや青かったなぁ。{今は何色だ?}
とんでもなく懐かしくなってしまいました。
◆ところで、大震災で「流動化現象」というのが問題になりましたね。
砂粒が互いに接触して内部に空間を抱えたまま固まってしまう。上から地盤を押し固める力は、連なる砂粒を伝っそれて逃げてしまい、砂粒間の隙間をつぶすことができない。
それが地震の振動で砂粒が揺さぶられると隙間の空間がつぶれて、入っていた水があふれ出してくるのですね。
小麦粉を移し替える話。ジョウゴが詰まったら上から押しても駄目ですね。横からジョウゴを叩いて振動させると落ちていきますね。
同じ出来事なんですよ。
埋立地は上から押し固めたのではだめなんです。
振動を与えて隙間をつぶすように固めないとどうしても流動化が起きてしまうのです。
フェライトの原料の粉を詰める。
満員電車に人間を詰める。
錠剤が欠けないように粉を詰め固める。
流動化が起きないようにつきかためる。
同じようなタイプの現象なのだということがお分かりいただけたでしょうか。
2011.6.19
風呂上り。洗面台の足元に、なにやら小さな虫がいる。
飼育中のスズムシの幼虫でも脱走したか、とプラスチックケースに取り込んでじっくり眺めると、スズムシにあらず、マダラカマドウマの幼虫ですね。
触角の長いのなんのって。
カマドウマってかわいそうにあまり好かれてませんね。
なんでだ?翅がないから?いいじゃないですか、別に。
不潔?人間とどっちが不潔なんだか、虫に笑われますよ、生きているのに清潔であり得るわけがないでしょ、お互い様。
人間って身勝手なんですよねぇ。
2匹いたんですが、こちらは左の触角が切れています。
成虫になるまでには回復できるでしょう。
昔、ベンジョコオロギとかいいましたっけね。
「かまど」にいる「うま」のように跳ねる虫、なんでしょうね。
で、脚がもろいんですよね。手で捕まえると必ずと言っていいほど脚が取れてしまう。
ですから、ちゃんと観察したければ、透明ケースにうまいこと追い込むしかないですね。
屋外の葉の積もったあたりへ出してやりました。そっちの方が浴室よりずっとエサが多いよ~。
2011.6.18
コマツナについたモンシロチョウの怒涛のような羽化が終わってしばらく経ちます。
今度は、アゲハの番です。今年はアゲハがいっぱい目について飼育しています。
ケースの側面で動かなくなった幼虫。
6.19
糸を体の周りに張って、前蛹になりました。
目玉模様の前の部分で、脚を揃えて「祈る」ような姿をしています。
テントウムシもそうでした。
蛹になると、体内をいったんドロドロにして、幼虫時代に作ってあった成虫の体の「芽」を育てます。
昔の人は、この過程に「死と再生」をみたようですが、ある意味では妥当なことです。
幼虫というひたすらに成長することのみを目指した世代を終わり、今度は生殖の世代へと体を作りなおす。
死と再生、と言ってもよいのかもしれません。
その境に当たって、深い祈りをささげる、と擬人的に読み込みましょうか。
空を舞う成虫への変態が、無事に進行しますように。
飼育者はただ餌と寄生虫から安全な場を提供できるだけです。
彼らは自分で生きています。育ち、変態して成虫になるのは、彼らの力です。
せめて、その生きる過程に立ち会ってあげたいと「祈る」しかありません。
2011.6.18
今年は「イトトンボ」系のトンボがたくさん羽化します。
で、このトンボなんですが。
これは比較的羽化から間もないと思います。
飛んで来て私の腕にとまりました。
羽化後間もないのならこの色でもモノサシトンボだと思うのですが。
特に、眼ですね。これ、いつもよく見る青緑のモノサシトンボとおんなじです。
近くの葉に移りました。
どうなんでしょうね、モノサシトンボでいいのかな。
このころ以来、この色の「イトトンボ」がたくさん飛ぶんですよ。青緑のもいます。
羽化後相当時間がたっているのではないかと思っても色が青緑にならない、ということがあるのでしょうか?
翅の縁紋とか、交尾器とか、胸の縞の細かい特徴とか、そういうのを見るのって苦手なんだよなぁ。検索図のようなのはあるのですが、さっぱりです。
2011.6.18
サザンカの葉の間にヒメグモ。
今年最初かな、とレンズを向けました。
幼体です。
なんだか、脚短に見えてかわいい。
拡大したらこうなりました。
腹側なんですね。
口のところの顎が見えます。
で、腹部の真ん中辺に見える黒い模様の上にあるのが「出糸突起」ですね。位置的にちょっと変な感じがするかもしれません。
http://mushinavi.com/navi-insect/data-kumo_hime.htm
ここの写真を見てください。横からの写真がありますので、出糸突起の位置関係がわかると思います。
この辺りで成長してくれるのを楽しみにしています。
2011.6.18
柵から体を乗り出して、内側を撮りました。
電鉄会社の草刈りのあとです。
電車の運行の安全のためです。年一回、恒例です。
保育園の園児のお散歩などもくるので、花を咲かせてます、というようなことをいいましたら、線路近くは電動の草刈り機でぶんぶん刈り取りますが、柵際は手で鎌を使ってきめ細かく刈ってくれます。有難いことです。
いったん茂った草がなくなって、これから再度茂ってくる中で新しい生態系が生じてきます。
それはそれで楽しいことで、しぶといものだなぁ、と楽しみにしています。
ヒルザキツキミソウやブルーサルビアが実は写っています。ゼニアオイもこのアングルの中にあります。
毎年のフウセンカズラやルコウソウも伸び始めました。
命あふれる夏が兆しています。
2011.6.18
線路の柵にて。クサギカメムシとオカダンゴムシの接近。
こういうとき、どっちにピントを合わすべきか、瞬間、迷うんですよね。
ここでは歩き去りそうなダンゴムシを狙っています。
で、ダンゴムシが去った後に
きちっと、記念撮影。
いろいろカメムシの写真も撮っていますが、一回も「くさい」目にあったことはありません。
私は警戒されないじいさんですから。
クサギカメムシの卵をもう一回、じっくり眺めたいと思うのですが、機会に恵まれません。
面白い卵なんですよ~。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/kusagikamemusi.html
なんでだか知らないけれど、マークがついてるんですね。上のサイトで見られます。
私は一回しか見たことがなくって、その時はクサギカメムシの卵だとは知らずにあっさりしか見なかったものですから、ぜひもう一回見たいなぁ。
2011.6.17
ヒキガエルの子ですが、ずいぶん大きくなってきました。
ジャブジャブの水面は生活に必要としていないはずですが、湿っぽいのはやはり活動しやすいようで。雨上がりとかに、庭のあちこちでひょこひょこ歩いているのを見かけます。
踏んづけてしまわないように足元に注意!です。
我が家で卵から孵化し、オタマジャクシを経てカエルになったのですから、愛着が湧いてしまって、かわいくて仕方ない。
6月25日付の朝日新聞 be on Saturday で「蛙の合唱」という歌の話が載っていました。歌の方はまあいいとして、こんなことが書かれていました。
・・・
慶応大学経済学部の福山准教授は・・・「カエルのイメージは極端です。手のひらにのり、かわいい目をした緑色のアマガエルは大人気。でも茶褐色の大きいヒキガエルはひどく嫌われる」・・・
なんでぇ?かわいい目をしてますよ。
毒がある?
人間という巨大な動物の皮膚は充分に丈夫です。それに、よほど身の危険を感じさせない限り、分泌しないし。
不当な扱いだ!
とカエルも好きなかかし爺さんは思うのでした。
2011.6.15
ナミテントウが羽化していました。
前回お目にかけたのは星がたくさんあるタイプでした。
今回のは四紋型というのでしょう。
ほぼ同じ時にもう一匹羽化しましたが、写真は撮れませんでした。
で、翌日
↑これと
↓これ
最初のやつはどっちかな。
同じ四紋型でも微妙に模様が違うんですね。
ナミテントウというのはこういう模様のバリエーションの非常に多いテントウムシなんです。
以前にもご紹介したと思いますが、ナミテントウの紋様について詳しく解説したサイトがありますのでご覧ください。
文章をきちんと読む読まないは別にして、こんなにいろんなパターンがあるのか、という図や写真だけでもご覧いただけると、ナミテントウに対する理解が深まると思います。
http://nemutou.fc2web.com/namitento/namitento.html
毎日新聞にこんな話がありました。
余録:「無人島」の富
江戸の奇才で、日本版ガリバー旅行記のような戯作も書いている平賀源内は、当時「無人島(ぶにんじま)」と呼ばれた小笠原諸島の開発計画を立てたという。多くの住民を移住させて、区画整然たる開拓を行い、自らが首長になるというものだったらしい▲さすが考えることが江戸時代離れしているが、今となっては夢想に終わってよかったというべきなのだろう。「無人島」というのは、17世紀の延宝年間に幕府が漂流民からの報告を基に行った探検の際につけた地名である▲「島には清水があり、多くの南方系の樹木のおいしげっているまことに楽しい豊かな土地のように見えた。……日本人はこの地をフジン島と呼んだ。そこには住民がいなかったからだ」。長崎にいたドイツ人医師ケンペルは日本人によるこの探検結果をそう報告した▲これまで一度も大陸と地続きになったことのない海洋島で、その中で独自の進化をとげた固有種の多い「東洋のガラパゴス」である。その生態系にとって何よりの幸運だったのは、19世紀前半まで文字通りの無人で、その後も大規模な開発を免れたことかもしれない▲おかげで一つの種からの多彩な進化のプロセスを目の当たりにできる「進化論の島」なのもガラパゴス同様だ。だがそのガラパゴスが観光地化によって一時は危機遺産に登録された今日である。小笠原でも人が持ち込んだ外来種により多くの固有種が絶滅にひんする▲世界遺産登録はその生態系を守る島民の協力のたまものだ。日本人にとっては地球からの預かり物にほかならない島の自然だが、今では人の努力なしには後の世に残せない「無人島」の富である。(毎日新聞 2011年6月25日)
「無人島(ぶにんじま)」が「Bonin island(ボニン・アイランド)」になったという話は結構有名だと思うのですが、平賀源内の話は知らなかった。かなり「ぶっとんだ」人だったのですね。
「世界遺産」というものには、かなり懐疑的な私です。結局「観光お墨付き」みたいになっている。人が押し寄せれば、自然は必ず荒廃する。これは覆うべくもない真実です。
小笠原諸島も荒廃の危機にさらされることになりました。私はそう理解しています。
日差し求め咲いた傘 岐阜で和傘を天日干し(朝日新聞 2011年6月22日)
伝統的な和傘の産地として知られる岐阜市加納地区で、梅雨の晴れ間に傘の天日干しをする作業が続いている。
和傘には水をはじくように油を塗っている。このため、室内でストーブなどを使って干すことができず、天日で乾燥させる。2日間ほど干すと適度に乾く。最後に竹の骨に漆を塗るなどの仕上げを施して完成。主に京都や北陸方面に出荷されるという。
こんな記事があったんですね。気になるのは「天日で乾燥させる」という部分なんです。
なんだかこれ、「雨に濡れた傘が天日で乾燥する」というのと同じようなつもりで記事を書いている、という感じがしませんか?
違うんだなぁ、これが。
雨(水)に濡れた傘が乾く、というのは、水が蒸発していく、水分子が出ていく、そのために濡れた生地が「乾く」のですね。
油を塗った傘から、油が蒸発していくでしょうか?油分子が出ていくでしょうか?
記事中「室内でストーブなどを使って干すことができず」という表現は、ひょっとすると、油分子が空気中に出てくるというイメージを持っているのではないかと想像させます。可燃性の油の「蒸気」が出るのだから室内でストーブなどで乾燥すると引火して危険だ、というような感覚が裏にあるのではないでしょうか?
アルコールとかガソリンで濡れた布を室内でストーブで乾燥させたら、それは危ない。火事になります。そんなことをしてはいけない。
ですが、傘の油の乾燥というのは、出来事が違うのです。
傘に塗る油というのは、おそらく荏油(えのあぶら)とか亜麻仁油、桐油などでしょう。亜麻仁油が価格的にもいいのではないかな。
こういう油を「乾性油」といいます。「乾く油」ですね。
植物油ですから、炭素が18個くらいでしょうか、鎖になっています。こんな鎖状の分子は、空気中に蒸気として飛び出してくることはありません。
炭素原子と炭素原子の間に、二重結合という結合がたくさんあるのです。液体の油では二重結合が多く、固体の脂では少ないのです。
さて、亜麻仁油などは液体の油ですから二重結合が多い。二重結合というのは少し不安定で反応しやすいのです。そのために、空気中の酸素分子が二重結合を切って酸化し、さらに、隣りの分子との間で橋架けをしてつないでしまうのですね。そのために鎖状の分子が、立体的な編み目状に絡んでしまって、液体としての流動性を失って固体化するのです。
この出来事が「乾く」と呼ばれている出来事なのです。またこの酸素との反応は、熱や紫外線などで促進されます。
傘の紙に油を塗ると、初めは液体として紙の繊維の間に染み込みます。この時は「濡れている」。
それが、日に当ててやると、酸素と油の反応が進行して、油が固体化してきます。繊維の間に入ったまま固体化しますので防水になるのですね。そして、固体化しますから触っても指にくっついてこない、それで、「乾いた」ということになります。
和傘を防水するのに、油を塗って庭に広げて太陽光を当てる、というのはこういう操作だったのですね。
2~3日でかなり「乾き」ますが、完全に反応が終わるまでにな何週間もかかります。
白い紙の和傘だと、色が飴色になってきます。それが反応が進んだということの印です。
天ぷら油なんかも、液体の油ですから二重結合が多い。熱して天ぷらやフライなど揚げると、酸化反応が進みます。ですから、古くなった油を使わないように、というのは酸化した油は健康によくないよ、ということなのですね。
また、天ぷら油などをペーパータオルに吸い取って、ぐるぐる巻き固めて、ごみ箱に突っ込んでおくと、油の酸化反応で発生する熱がこもって、温度が上がり、紙が自然発火して火事になります。ご注意を。
二重結合の多い油は健康に良いと言われるのですが、同時に酸化されやすい油でもあるので、古くなった油は使わないようにして下さい。
体に良い善玉油は、どのようにしても善玉だ、というわけにはいきません。ものの性質をよく知って、よい部分だけを利用してください。
2011.6.15
前の記事で、ユキノシタの花に来たキタヒメヒラタアブを載せましたが、ユキノシタの花全体としては最盛期を過ぎています。
茶色く結実してきていますね。
茶色くなったのを一つ摘んでみました。
中から細かい種がいっぱい。
左手の手のひらの上での撮影です。皺などと見比べていただければ大きさがわかります。
砂粒のようですね。
ユキノシタは走出枝(ランナー)で栄養生殖をおこなって増えていくのは有名ですが、こんなふうに実がなり種ができます。
サイトによっては、ユキノシタは種ができない、と書いてあるサイトもあるんですが、できちゃったもん。
あるいは、このクローン集団の寿命が来た、とかそういうことってあるのかなぁ。
様子を見守りましょう。{その後、葉がずいぶん枯れる、という感じはしています。}
2011.6.14
羽化したてのナミテントウを見ていたら、そばにヒラタアブの幼虫がいました。
ハエ目の幼虫ですから、はっきり言って「ウジ」です。
おそらく苦手な方が多いと思います。
この写真は、おそらくクロヒラタアブの幼虫ではないか、と思っていますが、まだ、私の識別能力は高くありません。
「幼虫図鑑」というサイトでホソヒラタアブ、クロヒラタアブなどの幼虫の写真が見られますが、苦手な方は見ない方がいいです。イモムシ、ケムシなど見かけたら、このサイトでじっくり探すと、普通の虫はたいてい分かります。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/index.html
ヒラタアブの成虫は花の蜜や花粉を食べますから、花を訪れ花粉を運んでくれます、かわいがってやって下さい。刺しません、安心して下さい。
ヒラタアブの幼虫は姿はこういう具合ですが、アブラムシを食べて成長します。ガーデニングの味方ですから、見て見ぬふりをして、見逃してやってください。
テントウムシは成虫も幼虫もアブラムシを食べる、という知識が結構広まっていると思いますし、テントウ虫の幼虫の姿はウジじゃないから、見ていてそんなに気持ち悪がられないと思います。
ヒラタアブの幼虫は姿で損してるよなぁ。
2011.6.14
キョウチクトウの葉の裏。
アブラムシを襲っているのはダンダラテントウだと思います。ちょっとだけ雰囲気的に戸惑いはあるんですけれどね。
同じ葉の上の方には
コクロヒメテントウがいました。アブラムシを食べます。
更に視線の向きををちょっと変えると
これはヒメカメノコテントウの背筋型でしょう。
普通は市松模様見たいな模様なんですけどね。
http://mushinavi.com/navi-insect/data-tento_himekame.htm
「虫ナビ」というサイトです。普通のタイプもみられます。どうぞ。
テントウムシたちは活躍していますね。
今年はまだクサカゲロウの幼虫を見ていません、あれもアブラムシを食べるのですが。
2011.6.14
後ろ姿が見えました。見ていると、触角を左右交互に上下に振ります。これはアメリカミズアブの特徴だと思っていますが、違うかな。
ピントが腹端の方にあってしまったので・・・確証を得たいと、複眼をなんとか撮ろうと頑張った。
触角を上下に振っているのが分かりますね、静止画だけど。
そうして複眼の後ろの端あたりが写りました。なんとか。
独特の模様が見えます。
複眼に独特の模様があるというと、ホシメハナアブ、ツマグロキンバエなどを知っていますが、それぞれにその独特さが違うので、多分間違うことはないと思います。
我が家では生ゴミのコンポストがあるので、アメリカミズアブが潜りこむのでしょう。
不潔だと嫌われがちですが、私は自分自身がさして「清潔」な爺さんだとも思っていないので、お仲間気分です。網戸があって家の中には入り込みませんから、いいんじゃないかなぁ。
入り込んできたら排除しますよ、それはね。
外で出会う分には、やあ、という感じですね。
刺すんじゃないかと心配なさる方もいますが、これは刺しません。大丈夫です。ご安心を。
生態系の中では、動物の排泄物や死体などを土にかえしていく「分解者」として重要な位置を占めますね。幼虫=蛆が食べて細かくする。それをまた次の分解者が細かくする・・・ついには分子的なレベルで、地球の物質循環の中へかえしていく。
分解者がいなかったら、それこそ自然は汚物だらけになってしまいます。
分解者には感謝しなければなりません。
2011.6.11
妻が勤務先で虫好きと認識していただいたものですから、今度はスズムシを頂いてきました。
(ヤゴも元気に成長しています)
ちっちゃいんです。
でも、やたらと触角が長い。
すごいでしょ。
立派ですねぇ。
これは後ろからのショット。
成虫になってもこの姿ならオスですが、メスは途中で産卵管が伸びてくるというようなことがあったような気がしますね。確か幼虫では雌雄の判別はできなかったのではないか。
鈴虫の飼育はずいぶん昔にやりました。
子どもの頃、母が好きで、甕の中で飼育しましたね。時々、外で捕まえたのも入れて近親交配が繰り返されないようにしたな。ただ、若齢の時と成虫になってからと、姿がどう変わるのだったか、あんまり定かに記憶していません。
コオロギも飼ったなぁ。
現在、全員元気に成長中。
2011.6.10
アブラムシがいっぱい!
って、ぞっとしていらっしゃるかも。
よく見てください、妙に丸っこい。
色も何だか変。
実はこれ、アブラバチに寄生されたアブラムシです。
まだ穴が開いていませんから、この丸くなってしまったアブラムシの中で成長・蛹化の状態だと思います。
羽化すると、きれいな円形の穴を開けて出てきます。
球形になってしまったのが寄生されたアブラムシ。
生きたアブラムシの幼生でしょうか、も一緒に写りました。
6.9
寄生されたアブラムシの手前にナミテントウの幼虫がいました。
6.10
翌日にはその場所で蛹になっていました。
アブラムシ、アブラバチ、ナミテントウと、いろんな昆虫たちが織りなす「生きる」という「システム」。
生態系保護とか大きな声をあげなくても、小さなプランターの中にさえ、複雑な生態系があるのです。
昨日、気温の新平年値の話を書いた時に、冒頭で夏至の話もしました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-ca05.html
ここで
「春分点から90度進みました。東京の場合、南中高度が78度にもなり、ほとんど頭の真上から照りつけられている感じになります。冬至のころには32度と傾いていますから、陽射しが全然違いますね。」
こう書きました。
NHKの夜の7時のニュースを見ていたら、夏至の話題として、東京スカイツリーの影の長さの話をしていました。正確に記憶してはいませんが、「影の長さが約100m」と言っていました。
スカイツリーの高さは634mですが、影として映るのは、どのくらいでしょう、めんどくさいから、600mで考えてみます。(アンテナ部分とかは影としては見えないでしょう)。
ここで次の図をご覧ください。(図は正確ではなく、縦長の三角形というだけの図です。)
ACがスカイツリーの高さですね。⇒約600m
BCが影の長さ。 ⇒約100m
三角比(三角関数)で、タンジェントというのは多分習いました。
図中にあるように、∠ABC=θのタンジェントはCA/BCです。
実はアークタンジェントというタンジェントの逆関数がありまして、CA/BCが分かるとθが求まるという関数です。
これを使ってみましょう。
CA/BC=600/100=6
ですね。
アークタンジェント(6)≒81度
です。(関数電卓でアークタンジェントのあるものならすぐに計算できます)
ほら、「南中高度が78度」でしょ。
よく一致しているといえます。なにせ、使った数値が全部「約」なんですから。
「80度と80度」よくあってますよ。
そして、逆に、ヘリコプターから撮影したスカイツリーの影から、地図と引き合わせたんでしょうね、影の長さを約100mと見積もったスタッフの見積もりの正確さが評価できます。
適当に「まぁ、100mくらいといっておけばいいや」ではなかったのですね。ちゃんと、見積もり作業をやったと思われます。
◆では私も
2011.6.22
これは多摩川線の線路の柵です。
撮影は12時40分頃ですので、南中時刻(11:42)を約1時間過ぎています。
(ということは、南中時より少し影が伸びてきている、という意味です。)
写真自体が斜めですが、この際、無視。
柵の棒の高さと影の長さを物差しで測ってみると、
(柵の長さ/影の長さ)が4~5程度です。
アークタンジェント(4)=76度
アークタンジェント(5)=79度
約80度じゃん! おぉ、何ということでしょう!あってますね!!
あったりまえ。それが理科というものの楽しさなんです。
この大ざっぱな見積もりでも、これだけ楽しめる。理科って楽しいなぁ。
(理科おじさんとしての、理科の宣伝です)
◆追記
夏至の時の南中高度=90度 - 観測地点の緯度 + 23.4
冬至の時の南中高度=90度 - 観測地点の緯度 - 23.4
ごく簡単な考察で分かりますが、こういう関係があります。
「23.4」というのはお分かりと思いますが、地球の公転面に対する地軸の傾きですね。
東京が北緯35度として
夏至の時は 78度
冬至の時は 32度
くらいになりますね。
冬至の時には、30-60-90度の三角定規の尖った方・30度の角度くらいしか太陽の高さがないんですね。
覚えていたら、今度の冬至の時(12/22)に影の長さを測ってみましょう。
◆時計では、360度を60等分していますから、1分の角度が6度ですね。
すると、78度というのは、13目盛りぶんですから、
3時の方向を地面の水平面とすると、78度の角度というと2分のところですね。
「2分-中心-3時」という角度を見てください。夏至の太陽は頭の上から射すんですね。
冬至の時は約30度として
「2時-中心-3時」という角度が真昼の太陽の高さなのですね。
はぁ、こうやって考えてみると、ものすごい差です。
コーヒータイムにかつての教材の写真を撮ってきました。
ぶら下がっているのは「鉄卵」といって、ぬか漬けに入れるとか、煮物にいれるとか、そういう商品でしたが、教材として楽しいので買ってきたものです。240gあります。
鉄卵をぶら下げているのは、イヤホンです。
使っていて壊れたので分解しました。
すごいでしょ、あの、耳に入る小さなイヤホンの磁石が240gの鉄をぶら下げています。
これは結構見ものでして、教室でこれをやると、うけます。やりたい、という生徒も出ますのでやらせてあげます。限界近いので、うまくやらないと落ちますが、うまくいくと、すごい、という実感がわきます。
左耳用が壊れたんですね。
ラジオペンチなどで壊すと、中はこんな具合。
真ん中の丸いのが磁石。
サマリウム・コバルト磁石です。
買う時に、そういう表示のはっきりしたものを狙います。もうそれは理科教師の習性ですね。
なにか見ると、これは教材になる、と考えてしまう「理科教師眼」はいまだに抜けません。
磁石にはこういうコイルがくっついていました。
振動フィルムもくっついてますね。
一応ダイナミック型というんでしょう。サマリウム・コバルト磁石の強力な磁界の中で、このコイルが音声電流にしたがって振動するんですね。
強力な磁石ができるようになって、小形の性能のよいイヤホンも使えるようになったのです。
◆宣伝!
理科おじさんの部屋 第84回で、スピーカーを作る、という実験をやっています。
そこに、このイヤホンを壊したときの話も載せてあります。
関心がおありでしたらどうぞ、かなり面白い実験だったと、本人は思っております。
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/84th/sci_84.htm
キンチョーの広告にお気づきですか?
「虫コナーズ」というの。
あれ読むと、にやにや笑ってしまう私です。
虫コナーズとプロポーズは
ほんのすこしだけ
似ている
こういうフレーズがハート型に囲まれていまして
僕は君を泣かせたりはしない。
下駄箱の上の虫コナーズに誓ってもいい。これからの人生すべての夏を、君といっしょに。
虫コナーズを吊るして。
こういうようなコピーになっている。
どうもなぁ、私のプロポーズがどうだったかは別にして、現実としては結婚してごく当初から「虫くるーよ」の生活なんですねぇ。
水溜りにトンボが産卵するのを見て、その泥をすくってきてヤゴを飼育した、ミカンにいたアゲハの幼虫を飼育してあまりの可愛さに40年近くも飼育を続けている。
子らと一緒にカマキリを何年も継代飼育した。ゴキブリの卵鞘を見つけて孵化を観察し、しばらく飼育した。もう書き切れないほど、虫さんたちと付き合ってきました。
虫のいない生活なんて想像がつかないくらいですね。
「これからの人生すべての夏を、君といっしょに。虫くるーよ と共に」
だよなぁ。
虫と共に暮らす生活はいいものですよ。
お勧めします。
これライターの発火石です。
磁石にくっついてますね。
鉄じゃないんです。
ミッシュメタル(英語なら mixed metal )です。
何が「混合」なんだ?
希土類元素の混合合金なんです。
希土類元素というのは化学的な性質がすごくよく似ていて、分離するのに手間がかる(経済的にはコストがかかる)。
で、安上がりに混ざったまま還元して金属にしてしまった。これが硬さというか軟らかさというかが良い具合で、鉄のやすりでこすると削れて火花が出るんですね。そのためにライターの発火石になったのです。
ネオジムという金属も入っていて、磁石にくっつくんですね。
鉄-ネオジム磁石は最強の磁石として知られていて、事務用品などにも使われていますね。
ちなみに、あの強力磁石、パソコンや携帯に近づけちゃダメですよ。何が起こるか保証できませんからね、磁力が強すぎて。
以前はレンズのガラスというと、鉛の入った屈折率の高いガラスが使われましたが、現在普及しているデジカメのレンズなどは、ランタンという希土類元素を入れた屈折率の高いガラスになっています。
磁石にくっついているのはなんでしょう?
昭和30年~33年の穴ナシ50円硬貨と
昭和34年~41年の穴アリ50円硬貨は
純粋なニッケルでできていました。
で、この間の50円玉は磁石にくっつくのです。
現在、50円、100円の硬貨は白銅貨といって、銅75%とニッケル25%の合金です。
これはニッケルを含んでいますが、磁石にくっつきません。これもまた不思議なことです。
RikaTanという大人向け理科雑誌を読んでいることはどこかだ書きましたっけね。
で、その雑誌にちょっと磁石のことで写真などお送りしたものですから、ここで、ちょっとご紹介しておきます。
アルミは磁石につかない。
銅も磁石につかない。
マンガンも磁石につかない(これは日常経験ではないですが、そんなもんかと思って下さい。)
ところがですね、アルミと銅とマンガンの合金が磁石にくっつくというのですね。
最初の写真の合金を入手した時に付属していた解説書の一部です。
教材として特別に作ってもらったということです。
さて、では、磁石にくっつくのか?
は~ぃ、くっつきました。
不思議なものですね。
磁石にくっつくという性質は、原子核のまわりをまわっている電子によって生まれるものです。
3種の金属はそれぞれ単独で金属である時は、原子核の周りの電子の配置が、磁石にくっつく性質を生み出さないのです。
ところが合金にして、原子が格子を作って並ぶと、電子の相互作用で、磁石の性質を生む電子が生じるんですね。
自然の仕組みは不思議です。
合金というものは、成分の金属の性質の足し算のようにはなりません。新しい性質が生み出されることも多々あるのです。
「ものの性質はものに聞け」というのが化学の基本。
化学好きは実は「『もの』好き」なんですねぇ。
私はもちろんもの好きな爺さんです。
(もちろん、化学には理論的な側面もいっぱいあるんですよ、理論好きの方にも化学は大きく開かれていますので、ご心配なく。)
2011.6.9
オオカナダモの花が咲きました。
ウィキペディアを検索したら
「被子植物門トチカガミ科の沈水植物」とありました。
トチカガミ科といわれてもなあ、と検索したら
http://www.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/tochikagami.html
ここにトチカガミのよい写真があります。どうぞ。
なるほど、おんなじだ。
この花、実はなるのかね、と思ったらウィキペディアに
「雌雄異株であるが、日本では雄株のみが生育している。」
とありました。そうなんだ。キンモクセイなんかと同じなんですね。
可愛い花です。
原形質流動の観察に使ったり、光合成速度の測定に使ったり、理科の方ではよくお世話になる植物です。
◆今日22日は夏至ですね。去年は21日でした。連用日記によると、来年も再来年も21日のようです。
春分点から90度進みました。東京の場合、南中高度が78度にもなり、ほとんど頭の真上から照りつけられている感じになります。
冬至のころには32度と傾いていますから、陽射しが全然違いますね。
太陽高度が高いと、地面の単位面積に当たるエネルギー量が大きくなるわけです、で、どんどん暑くなっていいきます。
下のサイトの説明はとても分かりやすいので、おすすめです。
http://www.max.hi-ho.ne.jp/lylle/taiyo2.html
◆さて、この記事のテーマは実は夏至ではない。
上のグラフをクリックして、大きくして見てください。
日々の気温の記録のほかに、平年値が一緒にグラフ化されています。
年の初めに平年値の方は入力してあって、その平年値に今年の気温がどうからんでいくのかを見ているわけです。
で、日々の気温を入力すると、既に記入してある過去の平年値の上に、その日ごとに平年値を求めて書き込んでいくようになっています。入力ミスをチェックする単純な方法です。
さて、6月の現在のあたり、最高気温の平年値が「なだらか」じゃない変化をしましたね。
変ですね。
実は、今年2011年の5月18日から新平年値が使用され始めたのです。
気象庁のホームページのトップに「2011年5月18日から平年値を1981-2010年の統計によるものに更新しました。」こういう記載があります。
平年値というのは簡単に言って30年間の平均です。
1971年~2000年までの平均をこれまでは平年値として使っていました。
10年ごとに、前の10年を削り、あとの10年をくわえて平均して新たな平年値として使うことになっています。
で、今年はその切り替えの年だったんですが・・・
5月18日から切り替えるとはね、知らなかった。もっと切りのいいところから始めてくれればいいのに。
5月18日を挟んで、平年値のカーブにガタが生じたのですが、ぼんやりしていて、1カ月以上も放置してしまってグラフとしては見えにくくなってしまった。
ここへきて、また差が大きくなってきたので、ご報告しなけりゃ、と資料を作りました。
これが、新旧の最高気温と最低気温の平年値のグラフです。
旧のほうはどちらも細い黒線で示してあります。
全体として、新しく10年をくわえたほうが、高くなりました。
ほとんど変わらない部分もありますが、特に最低気温の方は全般に高くなっていますね。
これが「地球温暖化」なのかどうかはわかりません。東京のデータですから、都市化の影響も大きいと思います。
一応この30年はここ大田区に住んでいますが、生活実感としては冬の寒さが緩んだよな、と感じます。
それと、35℃を超える日はそうそう簡単には出なかったはずなのに、ごく簡単にひょいひょい猛暑日が来る。これはかないませんね。特に今年は。熱中症で死なないようにしなくっちゃ。
ということで、日本全国あちこちの平年値は気象庁のHPから入手できますので、関心がおありの方はご自分でグラフ化してみてください。
なお、平年値の求め方の詳しい話は、気象庁のpdfをお読みください。
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/data/kaisetu/shishin/shishin_5.pdf
(忘れたことがひとつ。閏年の2月29日の平年値は、2月28日と3月1日の平年値を単純に平均して使います。)
6月20日の朝日新聞に下のような記事がありました。岩手県の56歳の高校の先生の話です。
被災教諭、再出発の手記 妻子捜し続け、避難所生活を書き殴った
(朝日新聞 2011.6.20)
その高校教諭は、妻の死亡届を出すことを決めた。がれきのまちを見るのが嫌になり、もう1カ月半以上前から、津波で行方不明になった妻を捜していない。震災から3カ月、久しぶりに訪ねたまちに日常が戻りつつある現実を見て決心した。避難生活や家族への思いをまとめた手記を再出発の「原点」にする。
・・・
しばらく足を踏み入れていなかった陸前高田に12日、妻と照合する際に使う長男のDNA型を登録するため訪れた。次男の遺体が安置されていた小学校体育館のそばを通ると、中から歓声が聞こえた。スポーツの試合のようだった。
「この間まで遺体が並んでいたところで、子どもたちが遊んでいる。これが現実なんだな……」。周囲を見回すと、木々はすっかり新緑に染まっていた。
・・・
手記の抜粋
《ウォシュレット世代も食えば出る。心は悲しみ一杯でも、食う限り人は泣きながらでもうんこをするのだ。それが生きているということだ(16日)》
・・・
話の全体は省略します。下線を施した部分に私は激しいショックを受けました。
私は元理科教員ですから、知識としてのDNA鑑定はそれなりによく知っているつもりです。
妻かもしれない遺体とのDNA鑑定には長男のDNAを登録しなければならない。
事実としては当たり前。子は両親の遺伝子を受け継いでいるのですから、親子のDNA鑑定はできるのです。
ただね、私がショックを受けたというのは・・・
子はいずれ親元を離れ子自身の人生を歩んでいくもの、と私は考えています。
独立した人格として、去っていくがいい、と自分の子にも思っています。
子が去る、これこそ人生の幸せ、と思っています。
人生を共にする生涯の「伴侶」は配偶者です。別の人生を歩むべき子よりも自分の人生に近い存在。
もともと、愛とは互いの人生を一本に縒り合せようという意志のこと、と考えてきた私です。
そう、縁がなければ別々の糸だったかもしれない人生を、意志によって一本に縒り合せていく、それが愛なんだろうと。
自分の人生に相手を絡ませるのではない。互いに独立で対等な2本の糸が一本に縒り合せられる、そうでなければならないだろう。そんなふうにも考えています。
人生を共にするもっとも「ちかしい」相手、それが配偶者ではないでしょうか。
でも、DNA鑑定というシーンでは、配偶者同士というものは他人なんだ、という現実に突き当るわけです。
DNA鑑定によって、配偶者を確定することはできない。
当たり前のことであり、記事中にも何も書かれてはいませんが、私にとっては強烈な衝撃でした。
夫婦って、夫婦って、と絶句するのみでした。
◆「心は悲しみ一杯でも、食う限り人は泣きながらでもうんこをするのだ。それが生きているということだ」
根源的な真実です。この真実に例外はありません。
30年も前の担任時、クラス通信に「人間みんな糞ったれ」と書いたことがあります。
表現をきつくして、この真実を生徒に伝えたかった。この悟りのようなものに導いてくれたのが絵本「みんなうんち」。
人に貴賎はなく、この真実の前にすべての人は平等です。
うんこしない人間はいない。においを発しない人間はいない。
生きる人間にとって「超清潔社会」などというものは幻想にすぎないということを認識してほしいと思っています。「超清潔な暮らし」なんて、生きるということへの侮辱・冒涜のようにさえ感じている私です。
2011.6.21
前の記事で、ナミテントウが蛹になるとき、腹端部を「糊づけ」して固定するようだ、と書きました。
現在、アゲハの蛹がいるので、その現況をお見せできることに気づき、コーヒータイムに写真を撮ってきました。
よく見る姿です。胸のあたりに糸が張ってあって、腹端部とこの糸で体を支えています。
さて、透明なケースですので、腹端部を外から撮ってみました。
かぎ状になっているかどうかまでは確認できませんが、少なくとも「糊づけ」状態でないことはお分かりになると思います。
たくさんの糸を張って、マット状というか、糸の山というかにして、そこに腹端部を押しつけています。
ということで、さしあたって、ナミテントウとの違いはお分かり頂けたと思います。
◆「蝶・サナギの謎」平賀壮太 著、トンボ出版、2007年3月20日初版発行
この素晴らしい本の20ページから引用します。
「サナギになる過程(蛹化)の観察」
・・・
⑫脱皮前になると皮に皺がより、胸部背面が割れてサナギの突起が現れ、幼虫の皮を脱ぎ、最後に尾端の突起を抜き出して糸山に押しつけて固定する。・・・。体をくねらせて、脱いだ皮を落下させる。
こういう具合です。
さて、オオムラサキという蝶がいますね。あのチョウの蛹は、尾端部でぶら下がるタイプの蛹になります。
月刊 たくさんのふしぎ 2010年5月号(第302号)、福音館書店
「昆虫少年の夢 オオムラサキの舞う森」 草山万兎・文 足立隆昭・写真
という本から引用します。
・・・
②皮を脱ぐように、前蛹の下になった頭から尾のほうへ
③皮が小さく波うちながら、徐々にせりあがっていく
④やがていちばん上の尾の部分にちぢんだ皮が、たまってとまった。そのとき、目を見はるようなことがおこった。まず尾の部分の腹を葉にくっつけた。つぎのいっしゅんかぎ爪をはなして殻を脱ぎすて
⑤すばやくかぎ爪を糸にひっかける。それから腹部のくっつきをはなし、殻を下に落とした。その間約16分。
・・・
床に爪先をつけたままソックスを脱げますか?と私はよく言うのですが。
絶対に爪先を放してはいけないといわれたら、最後のところでソックスを切り開いてしまうしかないでしょうね。
一瞬爪先を浮かせれば、ソックスは脱げます。
どうやら、チョウたちは蛹化の脱皮で、一瞬腹端部を浮かせて殻を脱ぎ捨てる方法を採用したようですね。
ところで、草山万兎(くさやま まと)さんってペンネームだろうけど、誰なんだろうなぁ、と思って、付録の「ふしぎ新聞」というのを読んでいたら・・・
なんと、なんと、河合雅雄さんだったのです。あの霊長類学者の河合さんでした。で、草山万兎というペンネームで童話も書いていらっしゃるのだそうです。知らなかったぁ。
いや、よい本に出会いました。
2011.6.9
これはナミテントウの幼虫が蛹になる準備をしているところです。
もう食べることはないので、脇をアブラムシが歩いていても関心を示すことはありません。
で、幼虫の腹端部を見てください。
ここはコマツナの茎。その茎の色が、少し濡れたようになって濃く見えますね。
おそらく、腹端部から粘液を出して体を貼りつけて固定したのだと思います。
こちらの写真でもその様子がわかります。
普段屋外で写真を撮るときは、場所がコンクリの表面だったりするし、腰をじっくり落ちつけてというのもつらくて、ここまで見ていませんでした。
今回は、ベランダのプランターに植わったコマツナでの出来事なので、座りこんで、じっくりと観察ができました。
チョウの幼虫が蛹になるときは、腹端部には糸でマットを作り、そこに蛹の体の後端部のかぎ状のものをひっかけるのですが、テントウムシでは糊で接着するんですね。
なるほど。発見してしまった。
いろいろあるんですねぇ。テントウムシは口から糸を吐く、ということはないものなぁ。
2011.6.8
いろいろハエトリグモ科もいますが、目の合いやすいやつと、全然目が合わないやつといるんですよね。
アリグモは、結構素早く消える割に、目が合う。
ネコハエトリのメスもすごくよく目が合う。オスはだめ。
何げなく撮っても、見つめられてますね、よく。
今回も、目が合った次の瞬間には向きを変えて素早く葉の裏に隠れてしまいました。
アリに擬態することの有利さ、というものが理解できていない私です。
アリに擬態してアリに警戒されずに接近し、アリを食べようというのならわかるんですが、アリを襲って食べたりしないようなんですよ、アリグモは。
アリは蟻酸を出すから嫌われ者なのかな。だからアリに擬態すると、おいしくないアリだと思ってもらえて、襲われることが減るのでしょうか。
そうなんだろうかなぁ。
2011.6.8
雨の後です。
多分コハナバチの仲間だと思うのですが、確定できません。
さてそのことより、なんだか、左後脚が変じゃありませんか?
脚は花粉まみれ。で、脚の先端をよく見てください。
水滴にくっついてしまったんですね。
花粉がなければ、ハチの脚には細かい毛が生えていて水をはじいて、水滴に脚をとられることはなかったのではないでしょうか。
花粉がついていたために、濡れやすくなっており、そのために水滴に脚をとられてしまった。
ハチとしては焦ったでしょうね。
見ていた私は、ハチの動きが何だか変だな、ということで気づいたのです。
もがいていました。よろけていました。
何かに粘りついてしまったのか、と思ったら、水。
しばらくして脚を抜くことが出来て、飛び去りました。よかったよかった。
小さな昆虫には水は恐ろしいものなのです。
水にぬれてしまったら表面張力に抗して脱出できなくなって死ぬこともあります。
アリ位の大きさだと、水の表面張力の方が強くて脱出できなくなります。
私たちは「巨大な」動物ですので、水の表面張力に脅威を感じるというようなことはありませんが、スケールの違いでとんでもないことも起こり得る、ということをご理解ください。
2011.6.8
ランタナの花のつき方がよく分かる写真が撮れました。
葉序と同じですね。
で、こうなります。
わかりやすいでしょ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%8A
ウィキペディアの「ランタナ」です。
ランタナ(Lantana、学名:Lantana camara)はクマツヅラ科の常緑小低木。中南米原産。観賞用に栽培される。和名はシチヘンゲ(七変化)。赤、橙、黄、白など鮮やかな色の花をつけ、また花の色が次第に変化することに由来する。
しち‐へんげ【七変化】
七曲よりなる変化物ヘンゲモノ。変化物として典型的。
七化ナナバけ。
〔植〕ランタナの別称。[広辞苑第五版]
ウィキペディアの「アジサイ」から
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%B5%E3%82%A4
花(正確には萼)の色は、アントシアニンのほか、その発色に影響する補助色素(助色素)や、土壌の pH (酸性度)、アルミニウムイオン量、さらには開花からの日数によって様々に変化する。そのため、「七変化」とも呼ばれる。
「季語と歳時記」というサイトをのぞくと
紫陽花(あじさい、あぢさゐ) 仲夏
解説:日本の梅雨を代表する花。花びらのような四枚の萼の中心に粒状の花をつけ、これが集まって毬を形づくる。ピンク、白、青紫と花種も多く、また色が変わるので「七変化」とも
よばれる。庭木や鉢植えとして栽培される
このあたりが、結構混乱している節があります。
俳句を詠むお方は、その辺をうまく「限定」しないと、作品が何も伝えていないということが起こりかねませんので、ご注意を。
クモの話を書いてから、昼食をとり、お昼の散歩でぐるっと一周して帰ってきたら、アサヒ・コムに「クモ合戦」の記事が新しく載っていました。
「くも合戦」2年ぶりに 鹿児島で400年続く伝統行事:2011年6月21日10時52分
400年以上の歴史を持つ鹿児島県姶良市の「くも合戦」が19日、2年ぶりにあった。県内外のクモ愛好家約100人が持ち寄った黒と黄のしま模様のコガネグモが、長さ60センチの棒の上で力と技を競い合った。
戦国時代に文禄・慶長の役で朝鮮に出兵した島津義弘が兵士を元気づけるため始めたとされる。相手のクモの糸を切り落としたり、尻にかみついたりして勝敗が決まると、観客席から歓声があがっていた。
昨年は宮崎県で発生した口蹄疫(こうていえき)の影響で中止になった。見物客からは「昨年は見られなくて寂しかった」「今年は鹿児島の伝統の行事が見られてよかった」などの声があがっていた。
そうなのか、去年は口蹄疫でそれどころじゃなかったんですね。
福音館の「かがくのとも」で「こがねぐも」の話を読んで、我が家でもコガネグモを飼育したことがあります。なんでも飼ってみる家族だったんですね。
クモ合戦はしませんでしたよ。
2011.6.7
メスジロハエトリのオスです。
メスとは全然違いますね。
こちらはネコハグモ。
ほぼ成体でしょうか。
あちこちでネコハグモが小さな昆虫を捕えて食べています。気づき始めるといっぱいいるはずですので探して下さい。
◆先日NHKでネコハエトリのオスを闘わせるクモ合戦「ホンチ遊び」を取材したニュースを見ました。
なんだか、スペシャルドリンクを飲ませたとか、いろいろ、すごく入れ込んでいました。
残念ながら手元にネコハエトリのオスの写真がないのですが、「ホンチ遊び」で検索すると、YouTubeの動画などヒットしますから、興味のある方はどうぞ。
鹿児島県ではコガネグモのクモ合戦もあります。
いろいろな遊びがあるものですね。
2011.6.7
昆虫の出力ってすごいですよね。
おそらく自分の体重より重い。
それを垂直な壁面で引き上げていく。
体の構造を支える外骨格は軽量で強い。その分、筋肉量が相対的に多いかもしれません(内骨格の動物と比べてです)。
私たちの体は、骨だけでずいぶんな重さでしょ。自分を支えるだけでかなり大変ですものね。
でも、大型の動物というと、恐竜や哺乳類の内骨格の動物ばかり。
象のような昆虫がいないのはなぜだろう?(大型のトンボなどがいたことはいたようですけどね。)
呼吸器や循環器の性能の違いでしょうか。
昔、「ラドン」でしたっけ、SF映画、放射能を浴びたアリが巨大化して人間を襲うという設定のシーンがあったな。
いくら虫好きでも、象のようなアリは勘弁だよな。ティラノサウルスのようなカマキリとか、ジェット戦闘機のようなスズメバチとかね。
私は哺乳類だなぁ。
2011.6.7
ツバメの巣です。見えているのはヒナのお尻の方だと思います。大きいですね、もうそろそろ巣立ちも近いのかな。無事巣立ちできるといいですね。
ところで、最近意外なことを知りました。ご紹介します。
東京で絶滅しそうなツバメ:藤本和典 [2011/04/22]
最近、みなさんの家の近くでツバメを見ましたか?
実は都心でツバメの姿が消えつつあるのをご存知でしょうか? 東京の新宿、渋谷などでは「感察」されなくなっています。昔は街路樹のシダレヤナギをかすめながら飛ぶのを普通に見られたのですが、今ではなかなか出あえません。たまに見られるツバメは、半地下の駐車場の奥に巣を作ったり、アーケードのある商店の奥の軒下に巣を作ったりしています。
数が少なくなった理由の一つは、最近増えたカラスがひなを捕らえることですが、もう一つの理由の方が大きいようです。
少し前にある小学校の先生から、玄関の入り口に作られたツバメの巣を落とす子どもがいると聞きました。でも実際は先生の勘違いです。
ツバメの巣は土とわらくずです。都会でツバメが実際に拾える巣材用の土は、街路樹の脇の花壇の土や粘着質のないさらさらな土です。だから、ヒナがある程度大きくなると、そのヒナの重さに耐え切れず巣が落ちてしまうのです。
日本の昔ながらの家屋の土壁は、まさにツバメの巣と同じ作り方です。切りわらと粘土質の土を混ぜて作られていますが、昔の人はツバメが巣を作っているのを見てまねたのでしょうか。
ツバメはひなに与えるえさの虫を、意外に都心でも見つけています。巣立ちのころのヒナは大食漢です。6月ごろから、親鳥はひなが巣立つと、緑地帯や公園の中の虫がいる池の近くに連れて行くことが多くなります。そのため都内でツバメが繁殖している場所は、環境のよい井の頭公園(武蔵野市)や明治神宮(渋谷区)、石神井公園(練馬区)などの近くに限られてきます。えさと良い土、それに飛びながら水を飲み、水浴びできる広い水面のある場所が、子育て中のツバメにとっては住みよいのです。
あなたの近所でも、ツバメがいるのを確認できるといいですね。
人家近くに巣を作ることで、カラスの被害が軽減できるというのは知っていました。
それでもカラスが増えれば、ツバメは増えにくくなるのでしょう。それはわかります。
2番目の理由に、ショックを受けました。街路樹の脇の花壇などはさらさらなんだ。園芸用の水はけのよい土が使われているんですね。ですから、粘着力が不足し、ヒナが大きくなると壊れてしまうんですか。あぁ。ショックだなぁ。
私の家のあたりは多摩川が近いですから比較的粘っこい土も利用できるのではないかなぁ。そう期待します。水とエサもそれなりに豊富だと思うのですが。
元気に大きく育ったヒナが、巣立ちを前にして巣が崩壊して落ちてしまうなんて悲しすぎます。
人間って、知らぬ間に罪深いことをしているんですね。
◆NHKのフックブックローという番組に「なるほどんぶり」というコーナーがあります。
完全な再現ではないですがこんな話をしていました。
ツバメが軒下に巣を作るのはなぜだろう?
人間のそばにいると、カラスに襲われにくいからさ。
ナルホドンブリ!
だから、お礼に田んぼの害虫などを食べてくれるんだね!
お礼なんていう概念を持ち出さないでほしいんですよね。そういう問題じゃないんだから。
人間的な価値尺度で自然を見てはいけない。害鳥・益鳥、害虫・益虫などという2元論におちいって、悪いものは殲滅せよ、になってしまう。生物のシステムはそういう風にはできていません。
2011.6.6
センリョウの花が咲いています。
普通の花と違って、どうなると満開なのかよく分かりません。
6.14
変化しましたか?
メシベとオシベしかない花でして、薄緑のほうがメシベ、そこにくっついている黄色いのがオシベです。花が終わるとオシベは落っこちて、メシベがふくらんで来ていつものあの赤い実になります。
http://www.fukuoka-edu.ac.jp/~fukuhara/keitai/senryouka.html
このサイトに、鮮明な写真と解説があります。
「熟した朱色の果実の横に雄しべのついていた痕が残る。」とありました。
そこまでは確認したことがないですね。忘れなければ今度実が熟したら見てみます。
ここまで書いて、「薄緑色がメシベ」というのは少し変かな?と。
子房なんですね、おそらく。で、薄緑色の部分の横にぽちっとした部分が見えるので、これが「メシベの柱頭」に相当するのではないでしょうか。
と、そんなことを考えました。
2011.6.4
イトトンボ系のヤゴです。
3枚の尾鰓(びさい)があります。
その尾鰓の部分の拡大。
こまかく管が走っているようですね。
ここで呼吸をおこなっているのでしょう。
昆虫の血管系は開放循環系ですが、こういう微細な管の中を体液が循環するような、十分な圧力とか流れの方向付け、ってうまくできるんでしょうかねぇ。できるから生きてるんだけど。
なんだか尾鰓に模様のあるのもいます。
種類が違うのかなぁ。
そこまでの知見は持っていません。
基本的に我が家で繁殖しているのはモノサシトンボだと思うんですけどね。
こっちはシオカラトンボかオオシオカラトンボか、アカネ系かですが、特定できません。
小さな水溜りなんですけどねぇ。すっごく面白くって豊かな生態系が出来ています。
2011.6.4
この体形はミツバチですが、黒っぽさからいうとニホンミツバチでしょうか。
もうすこし背面から撮影できればよく分かるのですが、多分大丈夫でしょう。
ところで、ニホンミツバチについて、とても詳しくて楽しいサイトを見つけました。
http://homepage3.nifty.com/jhb/
お楽しみください。
その中から今回、ちょっとビックリな話をひとつ。
http://homepage3.nifty.com/jhb/sinbennoirohenka.htm
多くのシンビジュウムは、花粉媒介が済むと(蕊柱から花粉が取れただけでも)唇弁が着色します。これは、花粉が取れることが刺激になり、植物ホルモンの一種であるエチレンが分泌され、唇弁内に赤色の色素であるアントシアンが形成されるからと考えられています。
このような現象は、他の花でも知られています。特にランタナが有名です。この花は、黄色の花から赤色の花に花の色が変化します。この花の花粉媒介者である蝶は、花粉媒介が済んだ花を訪花しません。これは、花が色変化と同時に、蝶を誘う蜜を出さなくなり、蝶がそのことを学習し、蜜の出ない赤い花を訪花しなくなるからだと考えられています。花粉媒介者に余計な行動をさせないように、花が進化して来たのです。
(後略)
チョウの「交尾拒否」という行動は知っていますが、花が授粉済みサインを出しているとは。
しかも、我が家では大好きなランタナがそれをやっているとは。
いやぁ、びっくりしました。
2011.6.4
キョウチクトウの葉。
ササグモが食事中。
私の昆虫の写真の撮り方は、見つけたら、まずとりあえず1枚。
それから、少しずつアングルや距離を変えながら何枚か。
上の写真はそのとりあえずの一枚。
こちらは、クモに影響を与えないようにじりじりと位置を変えていって、クモもエサも見やすくなったところでのショット。
何をつかまえたのかはよくわかりません。
ハバチの仲間かなぁ。
6.15
場所は2階のベランダのプランター。
クモの脱け殻が風に吹かれていました。何が動いているのか、と動きがまず目に入ったのです。
脚のトゲトゲがすごいですね。ということはまずササグモの脱け殻で間違いないと思います。
クモ本体を見かけませんが、この辺りで待ち伏せしているのでしょう。
2011.6.3
白山神社にて。
これ ガクアジサイ ですよね。
植物用語という本など見ると
装飾花:一つの花序の周辺部にあって、特に大きくて目立ち、オシベ、メシベが退化しているものを装飾花という。
ガクアジサイ:花序の両性花は小形、装飾花のがく片は3~5個
こういうふうなので、私は長らくガクアジサイとは「萼紫陽花」なのだと思っておりました。
違うんですねぇ。
がく‐あじさい【額紫陽花】 アヂサイ
ユキノシタ科の落葉低木。伊豆など暖地の海岸近い山地に生える。茎は根際から叢生し、高さ約2メートル。葉は長卵形で厚い。7月頃梢上に大形の花序をつけ、中心には小さい碧紫色の花が多数密生し、周囲には大形の装飾花が並び、額縁を思わせる。アジサイの母種とされる。[広辞苑第五版]
「額紫陽花」だったんだぁ。
そうかぁ、額に入っている、という見立てなんだ。
あじさい【紫陽花】アヂサイ
ユキノシタ科の観賞用落葉低木。ガクアジサイの改良種とされる。幹は叢生、高さ約1.5メートル。葉は広卵形で対生。初夏、球状の集散花序に4枚の萼片だけが発達した装飾花を多数つける。色は青から赤紫へ変化するところから「七変化」ともいう。花は解熱薬、葉は瘧オコリの治療薬用。広くはサワアジサイ・ガクアジサイなどの総称で、ヨーロッパでの改良品種をセイヨウアジサイ・ハイドランジアなどと呼ぶ。あずさい。四片ヨヒラ。<季語:夏> 。万葉集20「―の八重咲く如く」[広辞苑第五版]
なんだか、イメージとしては逆な気がして仕方ないんですがね。こちらが地味で、ここから派手やかな雰囲気のガクアジサイが園芸的に作られたような気がしてしまう。
いやはや、やはり私は植物に疎いなぁ。
2011.6.2
妻が今年勤務している学校で、プールの清掃があったのですね。
趣味をたずねられた妻が、アゲハの幼虫を飼育している、というような話をしたので、虫好きと認識されたようです。
で、プール清掃で出てきたヤゴを3匹頂いてきました。
かわいいでしょ。
ここでそう思ってしまうところが虫好き、しかも飼育好きなんですねぇ。我ながら笑ってしまう。
このつぶらな眼。すごく目立ちます。
何か御用ですか?って聞かれてるような気になりませんか、こういう表情を見ると。
アカトンボかシオカラトンボか、そういうタイプでしょうが、私の知識ではヤゴから種までは特定できません。
ボウフラをエサとして与えています。
食べられそこなったのが、蚊になって飛んできますが、仕方ない、ヤゴさんのためですから。
見づらい写真ですが、翅の小さな芽があるように見えます。
無事成長してくれますように。
2011.6.1
テッポウユリのつぼみです。
2株あります。
そのうちの1株が頭が重くて茎が折れました。一応栄養を送るなどの機能は保持しているようでしたが、思いきって切り、花瓶に活けて玄関に飾りました。
つぼみの状態だったのですが、活けてから咲きました。
優雅ですね。
存分に命の限りをここで生きてもらいましょう。
ところで、このユリ、実生なんですよ。
もう30年以上にもなるな。
種を見ると蒔きたくなる夫婦なんですね、昔っから。
勤務校で学年の先生と話していて、イチゴの種蒔いた、ギンナンやユリも実生で育てている、なんて話をしたら、園芸好きの先輩の先生が、これ育ててみてください、と下さったのがシーオニオン。
少し前からお目にかけていた例のシーオニオンがその先生からの頂き物。
最初のうちは花も咲かせなかったのですが、そしてとくに世話を焼いているというわけでもないのですが、やがて、こうやって花を咲かせてくれるようになったのです。
30年を超えてます。人生という旅の道連れですね、ここまで来ると。
イチョウの実生は、結婚した年の秋のギンナンが一番古いですから、もう40年になりますよ~。二人の子の誕生した年の秋に蒔いたギンナンも現在ちゃんと生きてますしね。
こういうの、よくないですか。手間もそうかかりません。楽しめます。
ところでこのシーオニオンの花の終わり方なんですが。
上の方に今開いている花の部分がぼんやり写っています。
そして、花が終わって、さらに、子房も落ちてしまうようですね。
結実しません。
球根が昔に比べてずいぶん大きくなりました。
大きな球根から小さな球根が「出る」といっていいのかな、球根で増やせます。
2011.5.31
まいった~。
見てるだけでなんだかかゆくなりそうな気分ですね。
ツバキの葉の上。
なんでこう、びっしり並んでくっついているんだろう。
ここまではお散歩モードで、のんびり虫目だったんですが、このチャドクガを見て、モード切替。戦闘モードです。
カメラを玄関に置いて、風呂場から「お風呂マイペット」のスプレーを持ち出し、チリトリ、剪定ばさみ、ポリのゴミ袋、と一式そろえて、いざやっつけるゾッ。
幼虫が固まっている葉の下にチリトリを差し入れて、剪定バサミで切り落とし、直ちにお風呂洗剤の泡を吹きつけます。
殺虫剤というものは、殺虫成分が虫の体につけばいいのでして、その溶剤は速やかに蒸発してしまって、べたべたにならないことが必要ですね。
ところがチャドクガの場合は、幼虫が死んでも、毛だけでかゆくなる。溶剤が蒸発してしまうのはかえって始末に悪い。
その点、お風呂洗剤の泡で幼虫を包んでしまうと、幼虫は窒息して死にますし、泡で包まれて濡れていますから、毛が飛ぶ心配がない。安心して後始末ができます。
いっぱいいましたよ。風通しが悪くなると産み付けられやすいのですよね。
無事ポリ袋に封入して一件落着。
なんだか、心理的にかゆかったなぁ、しばらくの間。
「晶子のお庭は虫づくし」という素晴らしいサイトがあります。
そこに「チャドクガの観察日記」というのが1,2,3とありまして
よかったらお読みください。
http://www.h2.dion.ne.jp/~usako/chadokuga.html
最後に、羽化して成虫になった写真のキャプションは
「チャドクガが無事に羽化しました。」
飼育していて感情移入したのですね。
えらいなぁ。私はさすがに無理です。
私は「チャドクガを無事やっつけました」です。
私の家に隣接して、いろいろな絡みで大田区の土地になっている小さなスペースがありまして、公園課かな、の管理ということになっている。でも、何かを植えたりすることはお任せします、と昔に言われて。
お散歩に来る保育園児などに喜んでもらえるといいなとか思って、いじくられてもいい花を植えています。
妻が、ここでアジサイを咲かせたいと考えて、しばらく前に庭のアジサイを切って挿木をしたんですね。
今年やっと花が咲きました。
ドクダミの花がいっぱい咲いている中に、色調の違う白が見えた。
ん?おぉ、スミダノハナビだぁ。
嬉しいですね。よかったよかった。
アジサイのすぐそば、オシロイバナが咲き始めたようです。
撮影の時間にはもうしぼんでいましたが、咲いたよ、といってます。
実をつぶして遊んでもらえたらうれしい。
以前、理科おじさんの部屋にアップしたメダカの卵の中での鼓動や血流の動画をお目にかけます。
「kodou.wmv」をダウンロード
「keturyu.wmv」をダウンロード
ご覧ください。
2011.5.27
白山神社にて。
↑これはナミテントウの幼虫です。
比較のために、以前にも載せたナナホシテントウの幼虫の写真も載せます。
↓ナナホシテントウ
明らかに違うんですが、現場で、これはこうで、あれは・・・と識別できるわけではありません。
確かそのはずなんだが、と幼虫図鑑など見比べて確定させています。
これはナミテントウの蛹。
ナミテントウの場合、模様がものすごく多様なものですから、この蛹を見て、ここから出てくる成虫の模様を推測することはできません。
http://nemutou.fc2web.com/namitento/namitento.html
詳しくはこのサイトを見てください。
「ナミテントウの斑紋について」詳しい解説があります。
2011.5.27
白山神社にて。
これ、どうなっているのでしょう?
アリがアブラムシをくわえています。
テントウムシの攻撃から救い出した、という雰囲気じゃないなぁ。
今ここで食べよう、というのでもないでしょうけれど、エサとして巣に持ち帰ろうとしているのではないでしょうか。
確実なことは分かりませんが、アブラムシに対する保護行動ではないような気がします。
こちらでは、アリが、腹部の先端を擦りつけながら歩いている。
ずずずずず~っという感じです。
単に道しるべフェロモンをつけるだけなら、こうまで擦り付けなくてもいいはずだと思うんですが。
いろいろ分からない行動が多いですね。いや、知っている行動の方が圧倒的に少ないのでしょう。知ったつもりになってはいけないな。
2011.5.27
上にドクダミ。下の色の濃い方がユウゲショウ。薄い色のがヒルザキツキミソウ。
こちらでは、ブルーサルビアとユウゲショウ。
まだ草丈が低いのですが、ゼニアオイも咲き始めました。
これから伸びて、2年間生きるのでしょうかね。2年草だと書かれていたからなぁ。見届けます。
◆ドクダミの匂い
先日もドクダミの話を書きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-35e9-1.html
そこに、広辞苑を引用して「悪臭をもつ」ということで、私はあんまり感じないなぁ、と書きました。
毎日新聞にこんな話が
余録:ドクダミの季節
一名「ジゴクソバ」というからおどろおどろしい。東日本の一部でのドクダミの異名で、深く広がる白い地下茎を地獄のそばになぞらえたらしい。西日本では「ニュウドウグサ」と呼ぶところも多いが、各地でさまざまな異名を持つドクダミだ
▲ひどいのでは「イヌノヘドグサ」というのもある。いうまでもなくあの独特の生臭いにおいのせいである。他にも「ホトケグサ」「ヘビクサ」「ドクダメ」などなど概して暗いイメージは拭えない。古名の「シブキ」も、毒気がたまるという意味に由来するといわれる
▲となると「毒痛み」が転じたという「ドクダミ」も恐ろしげに聞こえるが、これは逆に毒や痛みに効く、毒を矯める--つまり薬効を示すものだというのだ。俳句の季語ではもっぱら十種の薬効を示す「十薬」で通っている。今も、お茶や入浴に用いる方もおられよう
▲こんな異名を調べたのも、雨の日の生け垣の下に点々と咲く白いかれんな十字の花を見たからだ。地面を覆う暗緑色の葉を背景に「今年もちゃんと咲いたよ」とそれぞれに語りかけてくる小さな妖精たちである。梅雨景色の暗がりにポッと光がともるような異空間だ
▲花だけでなく、品種によって葉も楽しめるドクダミである。ゴシキドクダミという日本産のドクダミは赤やクリーム色に斑(ふ)入りの葉を変化させるのが欧米で人気となり、「カメレオン」の異名で広がった。地味ながら海外にもファンをもつ日本のスーパー雑草である
▲強烈な個性ゆえにひどい名もつくが、多くの異名はむしろ実力の証明といえる梅雨時の古くからの友だ。<どくだみや真昼の闇に白十字 川端茅舎>
毎日新聞 2011年6月14日 0時11分
そうなのかなぁ、と試しに、葉をちぎって鼻のそばへ。
強いにおいです、確かに。でも、何というのか、記憶の深いところに働きかけて来るという感じがします。幼い頃草むらで転げまわっていたころの「草の香り」を思い出したり。
「濃い」香りでした。悪臭とは思いませんでした。
2011.5.26
ブルーサルビアの花にヒメハラナガツチバチが来ていました。
迫力のあるハチなんですが、花の蜜を吸います。
ぼけているんですが、花の中に口を差し入れているのが見えます。
こういうふうに腹を曲げて、花を外から口元へ押すような格好をします。
こういう時は夢中ですね。
あ~、うまかったぁ。
と言ってますね。
花粉だらけになっている。当然、授粉を助けていることになります。
大顎がすごいでしょ。別に噛みつきませんから大丈夫。ぶんぶん羽音も大きいけれど怖がることはありません。
「福光村昆虫記」から引用します。
体長♂11~19mm、♀15~21mm。♀は土にもぐってコガネムシの幼虫に産卵します。幼虫はコガネムシの幼虫を食べて育ち、成虫は花に集まり蜜を吸います。
土を掘るんですね。その道具としてこの大顎を使う。で、発達しているわけです。
というわけで、花に来ているちょっと迫力のあるハチがいたら、このヒメハラナガツチバチか、キンケハラナガツチバチでしょう。キンケのほうがけがふさふさという感じがします。
2011.5.26
ビワの木の幹に白いものが。
よく見れば新芽。
でも、一瞬アレッという気分がします。
この時の実はこんな色。
まだまだ。
写真をとってませんが、ここ2日、2,3個ずつ食べてます。
ちょっと早い気もします。酸味が強い。もっと熟せばもう少し甘くなりますけど。
袋掛けなどしているわけではないし、未熟な実ですがもう傷みがあって、商品になるような姿ではありません。でもね、なんだか、果肉が厚い。ジューシーでゴクッという感じでたべられます。
頂き物を食べた後の種をまいたものですから、味は商品と異なるのは当たり前、それが遺伝的多様性ですもの。
何でもかんでも甘いばっかりの果物が多くてつまりませんね。酸味も甘みも共に強いといった「濃い」味が好きだなぁ。
2011.6.7
昼の散歩でぐるっと一回りしてきて、玄関前のテラスに座ると左脇にフサスグリとシソが一緒に生えている鉢があります。
シソの葉を眺めていて、ふと思い出したことがありました。
理科の探検RikaTanという月刊誌をとっているのですが、その2011年5月号にこんな記事があったのです。
身近なモノにSEMあ~れ!「ボール発見」という題の記事です。
アオジソの葉の裏を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察すると、気孔のほかに丸いボールのようなものが見えるのです(写真が掲載されていました)。
このボール、香り成分(精油)が貯えられたボールで、このボールが破れると香りが漂うのです。
そんな話を読んでいましたので、マクロレンズで近づいたらどうなるんだろう?と試してみたのが冒頭の写真なのです。
気孔は見えませんがぽちぽち丸いものが見えますね。
ひょっとしてこれ、記事に載っていた精油の入ったボールかもしれない。
で、レンズとしては暗いけれど、ただひたすら近づくには前に使っていたマクロレンズの方がいいかもしれない、と試みたのが翌日。
6.8
なんとも。わかりません。確信は持てませんが、気孔ではない、丸い構造があることは確定です。
精油がはいっているのかもしれませんが、気づいたことがありまして。
左上、ダニが写ってますね。
左下、何かの卵も写ってますね。ひょっとしてダニの卵かな。
あんまり、葉っぱをバシッと叩く気にならなくなってしまった。
「見ました」というだけにしておきます。
◆ところで、RikaTan blogというのがありまして、雑誌を購入していらっしゃらない方でも記事の関連の話など、理科好き大人向けの話がいっぱいのっています。
http://rikatanrikatan.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/semrikatan-e66b.html
ここに「身近なモノにSEMぁ~れ! 走査型電子顕微鏡 」という題の記事があります。
ここで、そのシソの葉の裏のSEM写真が見られます。ぜひ見てきて下さい。
で、私が見たものが何なのか、考えてみてください。
張ってあるリンクもお読みになるといいですよ。関連記事が読めます。ど~ぞ。
6.12
色づいています。
どうしましょ。
食い意地が張ってますからね、ワタシ。食べよかなぁ。
それにしてもきれいな色になりました。
何だかそれだけで嬉しい気分です。
赤い実がなるのはアカスグリとかもいうのでしょ。
赤い実のものは酸味が強くて加工用だ、と書いてありますね。
ワタシ、自慢じゃないけど(自慢です)酸味には強い。
昔のナツミカンで鍛えられてますもの。
まさか、ジャムにするには少ないから、適当な時期に食べてみることにします。
す‐ぐり【酸塊】
ユキノシタ科スグリ属の落葉低木の総称。スグリ類・フサスグリ類(カランツ)に大別。いずれも高さ1~2メートル。有柄の葉は3~5裂。茎・葉に毛や腺毛をもつものが多い。夏、葉腋に花をつけ、果実は球形の液果で半透明、甘酸っぱく、食用。日本の山地に数種が自生。ヨーロッパ・北米原産種を栽培。[広辞苑第五版より]
酸っぱいのの塊なんですねぇ。
うれしいな。
2011.5.25
線路の柵から下げたロープを伝いのぼるカラスウリ。
花を見たいんですよね。
8月ですか、時期は。楽しみにしています。雌株と雄株があるのですが、これ1本しかないからなぁ、どっちだろう?
カラスウリにまつわるいろいろ↓
http://aquiya.skr.jp/zukan/Trichosanthes_cucumeroides.html
どうぞ。
種がカマキリの顔のようだ、というのは知っていましたが、あれを打ち出の小槌に見立てて、財布の中に入れておく、というのもあるそうです。
2011.5.24
メダカが孵化しました。
前にも書きましたが、眼球は内部を暗室にして外界からの光を見るのですから、真っ黒です。
さらに、見てください。ちゃんと心臓が左にあります。赤いぽちです。
不思議ですねぇ。
体には3本の軸があります。頭尾軸、腹背軸、左右軸。
どのようにして左右が決まるのでしょう?
マウスの初期胚では、ヘンゼン結節(node)という部分の繊毛運動によって流れが生じるのだそうです。これが左右の非対称性を生むきっかけになっているのだそうです。
もし繊毛が動かないような遺伝病があったら?
左右が決定できないで、普通の左右軸になるか、逆転した左右軸になるか、決まりませんね。偶然に左右されます。
人間の病気で、内臓逆位という、内臓の配置が左右逆になっている病気があります。
この病気の男性患者さんの精子は、尾を振って泳ぐことができないのだそうです。
そのために、この患者さんは男性不妊になる、との話です。
この患者さんでは、繊毛も動かず、左右軸がうまく決定できなかったのですね。
この話は、
「精子の話」毛利秀雄著 岩波新書892 2004年5月20日第1発行
で読みました。
毛利先生の発生学のゼミ、というのを大学の教養学部時代に受けました。学生2,3人が毛利先生の指導のもと、発生学の本を読んだのですが、今から思うと贅沢なゼミでしたねぇ。
以来、発生学は大好きになりました。その毛利先生の著書でしたので、早速買ってきて読んだわけです。
奥付に書き込んだ、購入記録は「2004年5月22日 栄松堂にて」とありました。
話がそれましたが、冒頭の写真のメダカの稚魚。
ちゃんと左に心臓があります。
左右軸がちゃんと決定できたのですね。
よかったね、というか、不思議な働きだね、というか。
生きるということは、不思議なことです。
生命について、分かれば分かるほど、分からないことが増えるようです。
参考
動物のからだが左右非対称になるしくみ
http://www.chart.co.jp/subject/rika/scnet/34/sc34-3.pdf
比較的分かりやすいと思いますが。
2011.5.23
この時期に咲くのはサツキでいいですか?
いろいろ園芸品種も多くって、さっぱりわからない。
広辞苑第五版では
さつき‐つつじ【五月躑躅】
ツツジ科の常緑低木。西日本に自生。高さ約30センチメートル。6月頃、枝端に紅紫色漏斗ロウト状の5裂の花を開
く。古くから観賞用。品種多く、白・絞り咲きなど。また広く、マルバサツキ・シナノサツキや洋種のアザレアを交雑した多くの園芸品種を含む総称。さつき。
季節の花300 では
・開花時期は、 5/10頃~ 6/20頃。
・旧暦の皐月(5月)に咲くことから命名。「皐月躑躅(さつきつつじ)」を省略したもの。つつじの一種。
・「杜鵑花」とも書く。杜鵑花(ほととぎす)が鳴く頃に咲く花であることから。
・江戸時代から人気があって園芸化がすすみ、現在、1500種ほどもあるらしい。
むずかしいや。
2011.5.23
たまたまこんなシーンに出会いました。
左下でネコハグモがアブラムシを抱えています。(ちょっと不鮮明ですが)
右上に、網にかかったばっかりの黄色いアブラムシ。
ネコハグモは黄色いアブラムシを糸で巻いて運んできました。
黒い方のアブラムシは多分もう吸い尽していたのでしょう。
新しいエサに夢中です。
よく見るネコハエトリですが、雌雄の別とか、卵はどんな風なのか、とか、全く分かりません。
写真のものはおそらくメスです。
追記:去年の10月にオスが交尾を求めてきたのではないか、という記事を書いたことを思い出しました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-4360.html
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-a56b.html
これです。どうぞ。
2011.5.22
スイカズラの花を撮っていたら、妻が、こっちがわに細かい花が咲いている、といいます。
ベニカナメモチの垣の遊歩道からは裏側。
ベニカナメモチが真っ赤な葉を見せてくれるのは以前からよく知っていましたが、裏側を見なかったなぁ。
これ、ベニカナメモチの花です。初めて見ました。
シーズン的には終わりにかかっていたようです。
花弁の落ちたものもたくさんありました。
http://www.kagiken.co.jp/new/kojimachi/hana-beni-kanamemochi_large.html
ここにきれいな写真と説明があります。
ベニカナメモチ(紅要黐) は、春先に葉が紅葉し、冬に緑色となる一風変ったバラ目バラ科カナメモチ属の常緑広葉木小高木です。
・・・
私ごとき植物不得手者が、なぜ、レッドロビンと言わず、ベニカナメモチと言えるのか。
垣の下に大田区が付けてくれたプレートにそう書いてあったからです。
公共の場所の植物には紹介プレートがぜひ欲しいですね。
2011.5.22
六郷用水跡の散策路の植え込み。
買い物帰りに車をちょっと停めて、急いで写真を撮ってきました。
だいたい、並んで咲いていますね。
スイカズラ科>スイカズラ属>スイカズラ(Lonicera japonica) なんですね。
私の経験のなかではそうあちこちで見かけるものではないですが、意外なことがあるようで。
ウィキペディアから
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%A4%E3%82%AB%E3%82%BA%E3%83%A9
日本全国のほか東アジア一帯に分布し、山野や空地によく見られる。欧米では観賞用に栽培されるが、また広く野生化し、特にアメリカでは外来種としてクズとともに森林を覆って打撃を与えるなど問題となっている。
帰化したアメリカやヨーロッパでは畑や森林で繁茂し、有害植物になっているという。日本においてはおとなしいツル植物であるが、これらの国々ではツル植物が全般的に少なく、競争相手の少ない新天地で自由・気ままに生育しているのであろう。
生息環境に生態的な「穴」がぽかっとあいていて、繁殖してしまうんですね。競争相手がいないからこそ「穴」なんです。
生態系という「システム」全体を一挙に理解・把握してしまうような知性をヒトは持ち合わせていないというのが現実です。
2011.5.21
葉っぱのてっぺんにホウズキカメムシ。
何やってんだか。不安定な姿勢なので、飛び立たないかな、と期待してピントを合わせたまま待機していたのですが、残念、葉っぱの向こうへ歩いていってしまいました。
何を期待していたか?翅を開いた時の背中の真っ赤な美しい色を撮れないか、と思ったのです。チャンスは来ません。
セグロアシナガバチがゆっくり出てきました。
かなりぶれてますが、アシナガバチでこういうシーンを撮ったのは初めてです。ゆっくり飛んでくれたおかげです。迫力ありました。
こちらではネコハグモの幼体が頑張っています。
網に引っ掛かったアブラムシがまだ暴れるんですね。で、逃げないように、片方の翅を引っ張ってます。懸命。必死。こいつをエサにできるかどうかの境い目。
最後まで見届けはしませんでしたが、ネコハグモ優勢でした。多分ごちそうにありついたことでしょう。
いろんかことが起こります。楽しいなぁ。
2011.5.20
白山神社にて。
また植物の葉の表面に「誘引」されているアリの姿を見てしまいました。
ふだん、葉の上を走り回っていろいろ探索行動をするアリですが、今回のものも、葉の表面にへばりついてしまっていました。動かないですよ。
ね、ぺたーっと貼りついていますね。
口元は葉の表面にくっついています。
イメージとしては、ネコがマタタビに示す恍惚状態(フレーメン状態)に近いのでは、という感じ。
ネコはたまによだれを垂らしてしまいますが、アリがよだれを垂らして恍惚状態になっているというのは、なんだかなぁ、イメージのふくらませ過ぎかな。
ハチやアリで私はこういう行動をたまに観察してしまうのですが、この出来事をきちんと研究・解説したものはないでしょうか。もしご存知でしたら御教示ください。
真相が知りたい。
2011.5.20
ガクアジサイが咲き始めていました。
関東は5月27日が梅雨入りでしたから、1週間ほど早いですね。
5.27
その5月27日にはこんな具合。
5.27
陳舜臣さんが、朝日新聞で「六甲随筆」というコラムを書いておられました。
2004.6.7付の六甲随筆は「紫陽花 名付け親は白居易」という題でした。
そこから引用しますと
・・・
中国であじさいが発見されたのは杭州あたりであった。もともと中国にない花なので、名前もなかった。詩人の白居易(772-846)が杭州刺史(長官)に任命され西湖の西の招賢寺でこの花を見た。誰に聞いてもその名を知らない。「では、この私が名をつけてあげましょう。どうですか、紫陽花というのは?」と白居易が名づけ親になった。
招賢寺に山花一樹あり、人の名を知るなし。色は紫にして気は香る。芳麗愛すべし。頗る仙物に類す。何れの年か仙壇において植わり、早晩(いつしか)、移し栽(う)えて梵家(てら)に到る。
人間(じんかん)に在りと雖も人識らず
君に名を与えて紫陽花と作(な)さん
現在の学名ではないのですが、ハイドランジア・オタクサという学名がありました。「お滝さん」に由来するというのは有名な話ですよね。
http://www.pref.tottori.lg.jp/dd.aspx?itemid=278903
ハイドランジア・オタクサ
江戸時代、長崎にやって来たシーボルトが、アジサイの学名を彼の日本人妻「お滝」から取り、 Hydrangea Otaksa としたのは有名な話です。妻に「おたきさん」と、やさしく呼びかけていたのでしょうか。
彼がOtaksaと名づけたのは、庭の周りによく植えられている普通のアジサイで、ボール状となった豪華な花を付けるタイプのものです。
梅雨のこの時期、県中部の山々は様々な野生アジサイで彩られます。これらは周囲のみ飾り花があるだけですが、素朴な中にも華やかさがあります。
女性に縁の深い花のようです。
2011.5.20
白山神社にて。
石垣に肘をついてぶれなく撮れる高さというのがいい。
普通は地面近くにかがまなくてはいけないので、辛いですね。
ドクダミの花は花弁がなく、オシベが3、メシベ1で構成されています。
黄色いのはオシベの葯で、メシベの柱頭は3つに分かれています。
どく‐だみ【蕺草】
(毒を矯める・止める、の意。江戸時代中頃からの名称) ドクダミ科の多年草。雑草として各地に分布。茎は高さ15~35センチメートル。地下茎を延ばして広がる。葉は心臓形で悪臭をもつ。初夏、茎頂に、4枚の白色の苞ホウのある棒状の花序に淡黄色の小花を密生。全草を乾したものは生薬の 菜シユウサイで、消炎・利尿剤などとして用い、葉は腫物に貼布して有効という。ドクダメ。十薬ジユウヤク。古名シブキ。<季語:夏> 。書言字考節用集「羊麻草、ドクダミ」[広辞苑第五版]
なんだかすごい字ですね。
蕺草
こんな字のようです。
ウィキペディアを検索したら
別名、ドクダメ(毒溜め)、ギョセイソウ(魚腥草)、ジゴクソバ(地獄蕎麦)。
とありました。
いい名前をもらってないなぁ。かわいそう。
私自身は「くさみ」を感じてないのですが、鼻が鈍いのかな。
ドクダミ茶を作る気はありませんが、眺めて楽しんでいます。
2011.5.20
モンシロチョウが顔を覗かせています。
強そうですね。
脚をすべらせて羽化に失敗しないようにティッシュペーパーが垂らしてあります。
結構黄色いものですね。
個体識別ができるわけではないので、再会しても分かりませんが、なんだか我が家のチョウが飛んでるぞ、遊びに来たぞ、と、そういう気分になります。
この蛹、見てください。
中の翅が透けて見えてきていますから、羽化が近づいています。
何度も何度も、羽化を見て来て、それでもやっぱり不思議です。
アオムシが、この状態になって、そしてチョウになって飛び立つ。
誰かが、アオムシ(イモムシ)のことを「歩く消化管」と言ってましたっけ。
食べること、大きくなることだけに専念する時代。
蛹という大転換の時期を経て
飛ぶ虫になる。ここは次世代への生殖に専念する時代。
そのように分けることが繁栄をもたらした。
そうなんだけど。
でもやっぱり目の前でチョウが羽化する不思議が消えるわけじゃない。
2011.5.19
南殿という桜の、葉の付け根に蜜腺があります。
こんなふうに並んでいるのもあります。
暖地という桜桃の方はというと
こうです。
桜の仲間には皆、このぽっち=蜜腺があるようです。
{蜜腺があるから桜、とはいかないと思いますが。}
時々アリが口をつけていることがあります。
でも、前の記事のような「うっとり」した状態にはなりませんから、ただちょっと甘いだけなのでしょう。
花も実も終わりまして、たっぷりと緑を広げています。見ていて豊かな気分になれます。
話が吹っ飛ぶんですが。
太陽光発電がもてはやされ始めました。
悪くはないです。
でもね、休耕田で太陽光発電しよう、というような話には私は賛成しかねます。
休耕田は米を作っていないから「遊んでいる」。遊ばせておくのはもったいないからその面積を太陽光発電に使え、という発想ですね。
でも、人間にとっては米を作っていない「無駄な」状態かもしれませんが、そこにはそれなりの生態系が出来てきているでしょ。降り注ぐ太陽光をエネルギー源として、植物・動物・菌類などがシステムを作っている。それは生命の豊かな営みですよ。それを太陽電池板で遮ってしまうのは、人間のエゴだと思います。エコじゃない。単なるエゴだ。
人間が必要とする電力を生むために日陰になってしまう面積、というのを考えてください。
とんでもない面積になる。
やるなら、人間は日陰に住む、ということにすべきだ。
屋根に太陽電池を載せるのはいい。屋根が熱くならないから夏場はとってもいい。
冬はどうなるか、降雪地帯はどうするか。問題ありだな。
人間という生物のやることは、やり始めると地球規模で影響が出るようになった。
石油を掘り尽くしてしまうとか。地球全体を放射能汚染してしまうとか。地球全体が鉛汚染されているのは既に事実だし。
これで、地球全体のかなりの部分を日陰にするなんてことにはならないように願います。
他の生物のことも考えましょう。
2011.5.18
ツバキの葉の上です。
ちょっと異様な感じですよね。
アリがペタっと平らになってしまって、口を葉につけている。
歩かない。見ていてなんだか、ドキドキする。変だ。
6月7日にセグロアシナガバチの似たような姿をご紹介しました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-5319.html
何か、強い誘引性の物質があるのではないか。
addiction という感じが漂います。
アリとしての本来の仕事を忘れて呆然と酔い痴れている。
甘くておいしいというようなことを超えている気がします。
猫がマタタビに酔うとか、そんなどうしようもなく誘引されてしまう雰囲気だな。
葉の表面のワックスに何かがあるのだろう、とそこまでしか想像が届きません。
2011.5.18
出会うチャンスが多いと、色々なシーンも見られる。
大きな獲物。クロウリハムシでしょうか。
5.18
獲物が何か判然としません、アブラムシかな。
5.25
真っ白なものをつかまえていますね。
多分、というか確実に、これはコクロヒメテントウの幼虫です。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/kokurohimetentou.html
ここ見てください。幼虫と成虫が見られます。
小型のテントウムシですが、アブラムシを食べてくれます。
幼虫の真っ白な姿はまず間違いようがない。
みんなそれぞれ生きているのですから、仕方ありません。
人間の価値観にしたがって生きているわけではない。
みんなそれぞれ頑張ってください。
2011.5.18
ダイニングの窓の外。
今年は出だしのダッシュはヤマノイモがすごかった。一気に2階の窓まで伸びあがっていきました。
オーシャンブルーは出遅れ気味でした。
写真で右の方の幅広の朝顔のような葉がそうです。
この写真から1カ月足らず経ちますが、じわじわとオーシャンブルーが広まっています。
広い葉でヤマノイモの葉が影にされています。
広い葉陰で、ホウズキカメムシが猛烈に増えてます。
じわっとですが、陽射しを奪い伸び上がっていく姿は「迫力」がありますね。
グリーンカーテンにはいいかもしれない。ただ、伸びすぎないようにコントロールしないと、2階の屋根まで上がってしまいそうになりますから、その点は注意してください。
オーシャンブルーは花がきれい。
ヤマノイモも頑張れ、ムカゴや芋も期待してます。
5.17
胸から頭のあたりを拡大。
顎が見えないのは残念ですが、肉食性の割に目立たないともいえますね。
複眼が小さい。おそらく個眼の数も少なめでしょう。
{ゲジの複眼も個眼は少ないけど、立派だった、と思い出したりして。}
単眼はこの写真では見えません。
{ハチの仲間は個眼が見やすいよな、などとも思い出しています。}
後ろからのショット。
私には雌雄の識別はできません。
この直後、警戒態勢が解けて、走り去っていきました。
http://www.tomamin.co.jp/you/05you/050905.htm
このサイトによりますと
母虫は子煩悩な主婦
社会生活をするミツバチやスズメバチなどを除き、ほとんどの昆虫は卵を産みっ放しで子育てをすることがありませんが、ハサミムシの母虫は立派に子育てをすることで有名です。
子煩悩な母虫は巣穴に産んだ卵を外敵から守り、子虫が生まれると食べ物を与えて丹念に世話をし、巣穴の掃除も怠らない立派な主婦です。
ハサミムシの母虫は子虫が生まれてしばらくは全く食べずに子育てに専念し、子虫がある程度成長すると食べ物を捕りに出掛けます。中にはコブハサミムシのように母虫は全く食べ物を取らず、獲物を捕りに行くこともなく、子供に自分の体を食べ物として与え、子育てをする種類もいます。ちなみに雄は複数の雌と交尾するだけで、全く子育てにかかわりません。
そうなんだ。
カバキコマチグモのメスが幼体に自分を食べさせるという行動をするのはしっていましたが、コブハサミムシもそうなんですね。子守、というのは知っていましたが。
{ムカデも子守をしますね}
いろんな生き方があるのだ、と、つくづく思い知らされました。
2011.5.17
ハサミムシが家の周辺にいることは知っていました。ときどき走ってますから。
でも、落ち葉の間とか、石の間とかで、一瞬見えてもすぐに姿を消す。とても写真が撮れる状況ではありませんでした。
この日、どういうわけか、ハサミムシが道に走り出てきました。
わっ、撮れるかも。
で、ぶれてますが先ず一枚。
なんだか懐かしいなぁ。
子どもの頃は今よりずっと目が地面に近かった。よくハサミムシもつかまえたものです。
挟まれればちょっと痛いけど、血が出るというほどのことでもない。少し危な目の遊びを楽しむ、というような気分でしたね。
そのまま走り去られてはつまらない。
虫の脇でドンと足踏みして、警戒態勢に入らせました。
腹端部をあげているのは威嚇行動です。
(ゴキブリを叩きたい方にアドバイス。走るゴキブリの周辺どこでもいいから、とりあえず新聞紙かなんか丸めて叩いて下さい。バシッと。するとゴキブリは警戒して一瞬立ち止まらざるを得なくなりますから、その間にこちらの態勢を立て直して、狙い定めて叩いて下さい。虫の動きを止める、というワザです。)
さて、写真に戻って。
こんなにじっくり見るのは実は初めてです。
翅がないのは以前から知っていましたが、胸部の3体節が一つにまとまっていないんですね、これは知らなかったな。それぞれの体節に1対ずつの脚。
迫力ありますね。
写真のサイズの関係で続きはPart2へ。
2011.5.15
タケノホソクロバの成虫です。
隣粉がないですね。ですから、なんとなくガのような気がしません。
触っても大丈夫です、ドクガではないです。
ところがこのタケノホソクロバの幼虫は毒毛を持ちますので要注意。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-b7e8.html
私の去年の記事です。幼虫の姿が見られます。
笹の葉が、直線的に切れていたらこの幼虫がいますから、注意して見つけ出して駆除して下さい。
2011.5.14
コマツナの実が熟してきました。
来年種まきを楽しめるくらいはできるでしょう。
食べた後、伸ばしてもう一回食べられないかな、という「いやしい」目論見はついえましたが、モンシロチョウが大量羽化したし、種くらい採れるだろうし、まぁ、いいや。
◆脱線
私の言葉感覚では「目論見」は、あんまりいい意味ではありません。「たくらみ」に近い感覚です。
もく‐ろみ【目論見】
(「目論む」の連用形から) もくろむこと。計画。設計。心算。好色二代男「我宿の普請の―」。「―が破れる」[広辞苑第五版]
この解説は比較的価値中立的ですね。
もく‐ろ・む【目論む】他五(「目論」を活用させた語か)
①たくらむ。企てる。計画する。浮、日本新永代蔵「如何なる商人の手だてを―・むといへども」。「一攫千金を―・む」
②囲碁で、目算する。〈日葡〉[広辞苑第五版]
計画する、もあるけれど、やっぱりちょっと「ひけめ」があるよなぁ。
これが経済用語になると
もくろみ‐しょ【目論見書】
株式・社債・受益証券などの有価証券を募集または売り出す場合、公衆に提供されるその発行者の事業に関する説明書。
私にはちょっと理解しがたい用語です。
「お客さん、あんまり褒めた話じゃないんですけどね、いい儲け話があるんですよ」というようなのが「目論見書」という感じがするんだなぁ。
初めて聞いた時は耳を疑ってしまった。悪だくみを売るのかね、よっぽど後ろめたい商売をやってるんだね、と真剣に考え込んでしまいました。
もっとも、私が目論見書なんてものに接することは金輪際あり得ないですけどね。
2011.5.10
オオヒメグモの居場所の真下、20cmくらいのところ。
糸でぐるぐる巻きにされています。
ホソハリカメムシのような肩の尖ったカメムシではないかと見えます。
もう食べ終わって放棄されたものですね。
ずいぶん大きなものをつかまえることができる。
通常は空腹で、たまにこういう大物をつかまえて満腹できるのでしょう。
省エネルギーな生き方です。
哺乳類は「アイドリング・ストップ」のできない生き方しかできません。
私はもう低体温爺さんになりたいなぁ。
生きてるのかなんだか分からないようなしょぼしょぼの生き方をして、いつの間にか、す~っとろうそくの火が消えるようにいなくなっていた、というのがいいなぁ。
私ね、孤独死ってとっても望ましい死に方だと思っているんですよ。
話が吹っ飛んでしまった、ごめんなさい。
2011.5.10
妙なアングルで撮影してしまった。
人の顔に擬人化してしまう。
ヘルメットだかサングラスだかをかけた人の顔に見えません?
全体の姿はこうです。
http://www.insects.jp/kon-hamusikurouri.htm
「昆虫エクスプローラ」によりますと
カラスウリ類の葉を好んで食べ、他にダイズ、エノキ、シソなども食べる。幼虫は地中にいて、ウリ類の根を食べて育つ。成虫で越冬する。
ウリ類の根、といわれてもなぁ。イメージが湧きません。家の周辺にあるかしら。
カラスウリの花を見たいと種はまきましたが、それは最近。以前からクロウリハムシはたくさんいます。何を食べて成長しているのでしょうね。
2011.5.10
2階でパソコンいじったり、本読んだりしていたら、家の前の袋小路の道に保育園のお散歩がやってきました。
あ~、アリさんのおうちだ~!
ダンゴムシさんだ~!
テントウムシさんだ~!
と、大騒ぎになりました。
内心、どんどん触って、いじっていいよ。
{いじりすぎて死んじゃってもいいんです。そのくらいで昆虫がいなくなるわけはないし、残酷でも何でもない。ダンゴムシにさえ触れない子になっちゃその方が大変。}
昼の散歩。
ははぁ、これか、アリさんのお家だ。
アリが出入りしているのを発見したんだな。
これは保育園児たちは見なかったと思いますが、死んだテントウムシを運ぶアリ。
協力しているのかどうか、怪しいなぁ。
それぞれ違う方向へ引っ張っているような気もする。
ダンゴムシはこの時間にはここに出ていませんでした。
妻は、保育園児を意識して花を植えています。
いじって、むしっていいんです。
そういう体験がないと、生き物好きにはなれません。
頭でっかちで、図鑑の丸暗記のような「博士」になるよりも、虫をいじってうまくあしらうことができる方が大事。
どんどん遊んでいいよぉ~。
2011.5.10
大型のアシナガバチです。かなり迫力があります。
何やっているんでしょう?狩りではない。
どうも、葉の表面の分泌物に熱中している。
舐めるといっても、ハエ目の口とは違うからペロペロとはいきませんが、どうも、夢中になって葉の表面を舐めています。
よくわかりませんが、なにか、ハチを興奮させるようなものが分泌されているのでしょうね。
アシナガバチを呼ぶのが本来の目的かどうかは知りませんが、昆虫を呼びよせて何かの利益があるのかもしれません。
葉を食べる虫を退治してくれ、というようなことでもあるのかな?全く分かりませんが。
あるいは特定の害虫に対して忌避反応を引き起こす物質が、アシナガバチを誘引してしまったとか。
きっと昆虫学の専門家は、研究したりしているんだろうなぁ。
2011.5.9
お、何かいる!
指で葉をひっくり返してみたら、スグリゾウムシですね。
フサスグリにいたわけではありません。
このスグリゾウムシ、単為生殖でメスだけで増えているのだそうです。(日本では。)
http://members.jcom.home.ne.jp/fukumitu_mura/syu_k/koucyu3_.html
福光村昆虫記で仕入れた知識です。
本土のスグリゾウムシは交尾なしに、単為生殖と呼ばれる生殖方法で、♀だけで増えています。日本では男女群島に♂が生息しているそうです。(保育社原色日本甲虫図鑑Ⅳより)
遺伝的な多様性は大丈夫かいね。種としての生存力が「もろい」のではないかと心配です。
アブラムシの単為生殖は有名ですが、有性生殖もおこなって、遺伝的な多様性を作り出しているんですよ。
2011.5.25
池から旅立ったヒキガエルの子。
あちこちでひょこひょこ見かけます。
もう水は必要としません。
オタマジャクシを飼育していて、カエルだから水が必要だろうと、水槽で飼っていると、変態してカエルになった後、水死します。必ず陸地を作ってあげなければなりません。
そして、湿っている方が生活しやすいのかもしれませんが、生きる上でじゃぶじゃぶの水はもう必要ありません。産卵の時だけ水に入りますけど。
5.26
こちらは、先に成長した、室内飼育で大きくなった方のカエルでしょう。
お腹のスタイルなども大人と同じ。
貫禄あるでしょ。
溝にはまりかかりましたが、大丈夫。
のそのそと去っていきました。
カエルと水の話をもう一つ。
アフリカツメガエルというカエルが実験用によくつかわれるようになりました。
ホルモン注射で産卵してくれるのでいつでも採卵できるのがいい。
生き餌じゃなくても飼育できる。
そうして、完全水中生活なので、陸を作ってやらなくていい、というのが飼育しやすいのです。水質さえ悪くならないようにしていればいいので、すごく楽なんですね。
2011.5.8
ハルジオンの花にカメムシ。
ホソハリカメムシでいいと思うのですが。
正直言って、ハリカメムシとホソハリカメムシの識別が私にできているとは思えないんです。
両方を比較できるような形で見たことがない。
福光村昆虫記というサイトには
http://members.jcom.home.ne.jp/fukumitu_mura/kamemushi2_.html
ハリカメムシによく似ていますが横に張り出した三角が少し小さいです。
こう書いてありますが、見比べたことがないからなぁ。
名を名乗れ、といっても私には聞き取れないからなぁ。残念。
なお、ややこしいことには、ホソハリカメムシもハリカメムシも「ヘリカメムシ科」なんですよ。
2011.5.6
ササグモが大きな獲物をつかまえました。(相対的に)
ハナバチではないかなぁ。
獲物の特定はできませんが、多分一瞬で動けなくするんでしょうね。
糸でからめた感じはしません。
昔話ですが、部屋の中で等速円運動が見えた。
何だ?と見れば、ゴキブリの一齢幼虫をハエトリグモの幼体が捕まえようとしているのですね。ハエトリグモの幼体にとって、ゴキブリの一齢幼虫は大きすぎる。で、ゴキブリの体のどこかに糸を貼りつけたんですね。そうしておいて、自分は1cm足らずの距離にさがって、糸を出しながらひたすら走る。すると、ゴキブリを中心として、クモが円運動をするわけで、それを私が見た。すごいスピードでくるくる走る。で、やがてゴキブリは糸でからめ捕られて動けなくなり、エサになったのです。
いやぁ、あれはすごかった。ビックリしましたっけ。
戻って、ササグモだって糸は出せますが、絡めてはいないようです。噛みついて瞬間的にマヒさせられるのかもしれません。
2011.5.6
羽化したばかり。
地面を歩いているのもいます。
タカラダニが一緒に写ってしまいましたが、5月のきつい陽ざしの中をうろつくのが好きなようですね。
ところで、ナナホシテントウが、道の真ん中方向へ歩いていく。
ダメでしょ、危ないでしょ、轢かれちゃうよ。
と、つまみ上げました。
なんだか、かゆいというか、こそばゆいというか。
よく見ると、私の指の皮膚をかじってますね。痛くなんかないんですけどね、なにやってんだか。
おいおい、おいしいかよ。私の皮膚はアブラムシ味かぁ?
まったく、しょうもない奴ですね。
もう一匹、つまんで、飛ぶために翅開かないかな、と待っていたんですが。
ダメ。
のんびりしてるんでやんの。
ふっ、と強く息を吹きかけて吹き飛ばしたら、翅を開いて飛んで行きましたが。
写真は撮れなかった。
朝日新聞の教育面で、高校生の学力の話が乗っていました。
詳しい話をすっ飛ばしますので、記事の主張などはまるっきりお伝えできません。記事内容のごく一部についての感想です。
「-5+2=-7」と計算してしまう生徒がいたのだそうです。大学院生が「左に5歩、右に2歩いくと、左に3歩の所にいる」と教えると、生徒はその場で歩いてみて「初めてわかった!」とはじけるような笑顔を見せたという。
というのですね。
間違ってないし、変なことを教えているわけでもない。
私がアレッと思うのは、これ、数学の先生なら、まず必ず教えたはずなんです。中学校でね。
自然数を広げて、整数を学ぶ時に、数直線は必ず使うはずだと思うんだけどなぁ。
左へ行くのが引き算、右へ行くのが足し算、とか。
「マイナス1」をかけるというのは、0を挟んで位置を反転させること、だから、2回「-1」をかけると戻ってくるよ、とか。
やってると思うんだよなぁ。
で、かつて「高校で理科を教えていた元教師」としての感想。
{ごめんなさい、「高校で学んでいた元生徒」の方の感想とは食い違っているかとも思います。一方的な教師の立場の主張かもしれません}
生徒はね、教壇で説明する教師をテレビ画面の中のことのように見ている。自分とかかわりがあるとほとんど考えていない。スイッチ切れば終わってしまうかのように感じている。テレビ見るのに、お菓子を食べながらだって構わない、ケータイしながらテレビ見たってかまわない、そういう感覚で授業に臨んでいる。そんな感じを受けていました。
一人一人の顔の前へ行って、今、私は君に向かって話をしている、といわないと、自分とは関係ないや、と聞き流してしまう。
そういう生徒がいたと、感じます。
中学校で、先生は正負の数、数直線などきちっとやった。でも、テレビ内の出来事のように聞き流してしまった。かんけぇねぇや、とね。
たまたま高校で、その高校が連携している大学の学生が、君一人に話しているよ、と教えたら、相手が教師じゃないし、自分一人に向かって話がなされたので、その内容が自分に関わるものとして聞えて来て、理解が達成された。
そういうことじゃないかなぁ、と強く感じるんです。
6月5日の朝日新聞朝刊の天声人語。
古代ギリシャのエラトステネスが地球の大きさを計算したという話から始まって
・・・
地球の大きさは、むろん当時と変わらない。だが世界の人口は増え続けてきた。先日は国連が、今年10月には70億人に達するという予測を公表した。
2050年までに93億人、2100年までには101億人を超すという。どこか恐ろしくなる数字だ。地球は誰ひとり振り落とさずに回る。自分もその一員ながら、さぞ重かろうと案ぜずにいられない。
・・・
でもねぇ、質量保存の法則はほぼ成立してますから、あんまり重くはなっていないんだけどな。細かく言えば、宇宙から隕石が落ちてくるし、大気上層から気体が多少は逃げるし・・・変化はあるのでしょうが、おおよそ質量保存は成立しています。
基本的には、地球のもともとの成分が姿を変えて人間になっているのであって、地球にとって重くなったということはないでしょう。
ただ、質量分布が変化したということはあるかもしれませんけどね。
スピンをしているスケート選手が手を縮めたり伸ばしたりすると、回転の速さが変わりますね。ああいう効果はゼロではないかもしれない。
{アハハ「ゼロではない」なんて言い方してしまった。ほとんどないだろうと思っているんですけれど、可能性を全否定するだけの根拠もないものですから。}
地球にとって、回転スピードが変わったかなぁ、人間どものせいで、と思っている可能性はあるかもしれませんね。
なお、エラトステネスが地球の大きさを測ったという話の詳しい内容は下のサイトなどでお読みください。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/icic/08_MUSEUM/03_HISTRY_ROOM/ERASTO/ERA.html
2011.5.6
ふわ~っと飛ぶエノキワタアブラムシ。
どうしてもくっきりした写真が撮れません。
この、ふわ~っと飛ぶ性質のせいでしょうか
こんなことが。
門扉のすぐ内側で、なんども私は引っかかってしまうクモの網。
いっぱい引っかかっているのはエノキワタアブラムシですね。
この巣を作っているのが誰なのか、クモ本体が隠れていて分からずにいましたが、今朝、リサイクルごみを出しに行こうとここを通ったら、本体がいました。多分オニグモの幼体です。そういう顔をしていた。
ここに巣を張っちゃダメでしょ、とクモに説教したり、頼むからさ別のところに張ってくれない?とお願いしたり。
今朝も、お願いしながら、巣の一方の端の糸を切ったのでした。
土日、パソコンに触れもせず、今開いたら、アクセスカウンターが「300827」になっていました。おそらく、6月3日(金)の夜中あたりに越えたのではないでしょうか。
ブログ開設以来の平均では、1日200件のアクセスを頂いております。
虫好きのブログですので、虫さんのクローズアップなどが多いわけですが、お付き合い頂いて有難いことです。
これからも、虫さんたちとの交流を深めて、ご報告しますので、お楽しみください。
よろしくお願い申し上げます。
一つ、朗報をお伝えします。
蛹で越冬していたアオスジアゲハが昨日5日、羽化しました。
ケースの外からの撮影ですのでぼやけています。
もう6月ですからね、もうダメか、越冬失敗か、と思っていましたが、5日午後、パタパタ音を立てて、羽化したよ~っと伝えてくれました。
ケースの蓋をあけるとすご勢いで飛び出していきました。
ちょっとの間、高いところにとまってから、去っていきました。
左の翅の先端がちょっと曲がっているようです。でも、飛翔には影響はないようで、アオスジアゲハ特有の直線的な飛翔で去っていきました。
夫婦して、なんとなく心がほかほかする気分でした。
嬉しくってね。
現在はアゲハの幼虫、ヤゴなど飼育中。
いずれお目にかけます。
2011.5.5
通称「シーオニオン」です。
通称、というのは事情がありまして、下のサイトによりますと
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/sea-onion.html
学名:Ornithogalum caudatum 'Sea Onion'
和名:コモチラン(子持ち蘭),コモチカイソウ
タマネギ(玉葱)のような球根から細長い花茎が伸び,白い 6 弁の花を円錐花序につけていました。
本当のシー・オニオン(海葱)は,学名Urginea maritimaのことで,このページの「シー・オニオンOrnithogalum caudatum」は「偽海葱」だそうです。
ということで、ちゃんと言うと「偽海葱」らしいのです。
まぁ、いいやぁ。
30年位も前に園芸の好きな先輩の先生に頂きました。
全然世話もせずにいますが、ずっと地味に毎年咲き続けてくれます。
5.30
一輪咲きました。
きれいでしょ。
シンプルで明快な花の構造。
こういうの好きだなぁ。
もっと上まで咲き上がったらまた写真撮ります。
5.4
もう後は線路沿いに真っすぐ。
道のわきにスミレ。
アリが好むエライオソームは見えないかと、ためつすがめつ。
見えませんね。この部分を頂戴して、種をばらしてみなければならないでしょう。
ちょっと遠慮しました。
エライオソームについては下のサイトが参考になります。是非ご覧ください。
http://www.geocities.jp/amananokai/elaio.html
お、ブチヒゲカメムシですね。
家のそばではまだ見ていない。ホウズキカメムシやヒメナガカメムシは見かけますが。
これでモンパルお散歩、終了。
以降は普通の「昼のお散歩」に戻ります。
今見たら、アクセスカウンターが29,9800を超えてますね。
多分、今日のうちに30,0000を超えそうです。
ジャストだった方に何もできませんが、その方は「やったぜ」と牛乳でも飲んでください。健康にいいです。
ちなみに、私は大きな数の「4桁区切り」派です。3桁区切りじゃ読めません、古いから。
すずめ公園の続き
5.4
梅の実がなっていました。
スーパーで梅酒用の梅を見ますが、それが木になっているところを見るのもいい。
青い梅を食べてはいけない、毒があるぞ、と脅されて、おっかなびっくり見るのもいい。
ハナアブでしょうか。ぶんぶん飛んでいました。
児童公園でアブを見るというのは嬉しいなぁ。
変な言い方ですが、手入れが行き届いていないと、生態系が出来て、虫もいる、ということになるのです。
さて、先へ行こうか、と公園入り口のそばに止めたモンパルに座ってみると、ハンドルに何かいますよ。ハエトリグモですね。
なかなかどいてくれない。手にのせて、公園の中へ吹き飛ばしてやりました。
クモもいるのか、よい公園だ、とかかしさんはご満悦なのでした。
5.4
ふうのき児童公園です。
左上に「カエデ」のような葉がデザインされていますね。
それがこの木でしょう。公園の入口にあります。
「フウノキ」なのか「モミジバフウ」なのか。
最近「モミジバフウ」の街路樹もたくさんありますね。
http://www.geocities.jp/greensv88/jumoku-zz-momijibafuu.htm
マンサク科フウ属。
カエデの葉に似たフウの意。フウは漢名「楓」の音読み。
紅葉葉楓
もみじ‐ば‐ふう【紅葉楓】モミヂ
マンサク科の落葉高木。アメリカ東部からメキシコの原産。樹皮は褐色を帯び、掌状の葉は光沢があり、紅葉する。街路樹として広く植栽。アメリカフウ。[広辞苑第五版]
カエデの葉に似たフウ、ならカエデバフウの方がいいのではないか、と理屈をこねる私ですが、仕方ない。
車止めの柵には、カニのデザイン。
奥行きの深い公園でしてね、なかなか児童公園としては楽しい。
これ、シーソーなんですが。
理科教師としては悩むなぁ。
天秤型で面白いですよね、確かに。
でも、体重の差がある子が乗ったらどうなります?
釣り合わないですよね。
通常のシーソーのイメージはこうですよね。
これの場合だと、体重の異なる子同士、親と子、が乗った場合でも、釣り合わせられますね。
体重の大きな方が支点へ近づけばいい。
回転モーメントも、テコも何にも知らなくても、遊びの中で身につきます。
そういう遊びの経験が豊富だと、学校の授業でテコを教える時、回転モーメントを教える時、公園でシーソーで遊んだでしょ、あの時どうだった?という問いかけから導入していけます。最近の子は遊びの経験が少なくって、すっごく理科的な経験が少ない、妙に肥大した知識ばかりということが多いのです。
できれば、公園のシーソーは天秤タイプじゃなくって、通常の長い板のほうがいいなぁ。
デザインに凝ったのでしょう、面白いものができました。
知っている大人には、なるほどね、これは面白い、とうけますが、子らに共通の遊び体験を持たせたいと思う者としては、ちょっと異議あり、でした。
5.4
去年、このお家のフジの花を見に来たという記事を書きました。クマバチもぶんぶん飛んでたのでしたっけ。
今年はマメがぶら下がっていました。
花が落ちたばかりの、未熟な豆ですね。
ここでまた、記憶がわっと蘇ってくる。
小学校の校庭の隅に藤棚があって、実がなるんですね。大きい豆、バカでかい豆。
これがまた、おっそろしく硬い。
6年生くらいかなぁ、この硬いフジマメで「なぐりあいごっこ」をしましたね。
「なぐりあい」をしたんじゃないんです。「なぐりあいごっこ」なんです。
これで殴られた日には、ケガします、とんでもなく痛い。その痛さを十分に知った上での、ごっこなんです。てめぇ、なんだよ、ゴツン、いてえなあ、ゴツン・・・というようなやり取りと殴り合いごっこ。
痛みを知る男同士、なのでした。
なつかしいや。
{石炭ストーブ用の石炭にごくまれに紛れ込んでいるコークスは宝物。あれで頭をなでると多孔質の穴に髪の毛が引っかかって痛いのなんのって。これも、男の子の痛みごっこの道具でした。}
フジマメの写真を撮っていたら、妻が、あらフクロウさんだわ。
ん?なに?どこ?
道を挟んでフジと反対側のお家の塀の上にいました。
じっと見られてしまった。
なかなかに、シャレたお家です。
私がフクロウファンで、小さな置物をいくつか集めているのは、家族はみんな承知。
たまに、家に寄ったときに手土産に持ってくることもあります。
これもそんなフクロウさんの一つ。
起き上がり小法師になってましてね、揺れています。
そういうわけで、妻も、フクロウさんには敏感なんですね。
5.4
わぁ、立派な松ですねぇ。勢いがある。
新芽が林立しています。
このマツボックリはここまで成熟していると、今年熟すのかな?
マツカサのほうが正式な名前でしょうか。
まつ‐かさ【松毬・松笠】
①松の果実。まつぼっくり。まつふぐり。まつだんご。
②紋所の名。 にかたどったもの。[広辞苑第五版]
「まつぼっくり」は「まつふぐり」からだということですから。
私の中の語感としては、女の子の下駄、「ぽっくり」の語感とオーバーラップして、マツボックリの方が好きなんですけどね。
ぼっく‐り【木履】
(ボクリの促音化) 女児用の下駄。台の底をえぐり、後側を円くし、前部を前のめりにしたもの。多く黒または朱の漆を塗る。ぽっくり。[広辞苑第五版]
5.4
サンキュー児童公園を出て。
とある旧財閥系の広大な私有地のなかの道路へ入りました。普段、自動車では入り込みにくいので、モンパルなら構うまいと、ころころ行きます。
ちゃんと植え込みが整備されていて散歩にはいいですね。
上の写真、ボケたのしかなくてごめんなさい。
ソメイヨシノの実です。
このボードのかかった木の実ですから間違いない。
たまにはソメイヨシノにも実はなります。成熟はしないようですが。
秋田の田んぼの畦でいっぱい咲いていたっけな。
突然記憶が逆流しますね。記憶のメカニズムは不思議なものです。
思い出は心の中にある。何かが糸口になってそれが溢れだしてくることはあります。
私の年齢(63)くらいだと、伊藤久男さんの「アザミの歌」がまた、思い出されます。
倍賞千恵子さんじゃないです、念の為。倍賞さんの歌も知ってますが。
2番が好きでしたね。
高嶺の百合の それよりも
・・・ ・・・
あざみに深き わが思い
思春期の男の子でしたね。
風に乗ってどこからか、よい香りが漂ってきます。
ジャスミンです。
遠くからふっと香るのがいいですね。
芳香も濃いと辛い。
今回の散歩では何回か鼻をくすぐられました。
あ、どこかにジャスミンが咲いている、と思いながらあまり探し出しもせずに進みました。
この間、田園調布せせらぎ公園というところへモンパルで出かけた記事を長々と書きました。
ゴールデンウィーク中にもう一回くらい散歩へ行きたいね、と妻と話しておりました。
地元の自治会からかな、歴史散策マップ、というのが配られて来ていまして、古墳や神社、児童公園などいろいろ書き込んであります。
これを持って、児童公園探索に行きました。
かなりの児童公園はすでに見てきていますので、「全公園制覇」もそう難しくはない、と勇んで出かけました。
時は5月4日。
そうか、シュロの花の時期なんだ。
見つければ目立つようで、意外と気づかずにいます。
マンションの外壁。
最初から緑の壁になるように作っています。
ツタがメインですが、何だかボサボサと毛羽立ったようなのもいますね。
これからいろいろな種子が飛んで来て、壁面生態系が構築されていくのでしょう。
これだけ面積が広いと、なかなか手入れも難しいと思います。それが楽しみだなぁ。
どういう生態系に発展して行くのか。昆虫などはどうなるのか。
楽しみですねぇ。虫がいっぱい増えますように。ナイショナイショ。
今日の公園第号。「サンキュー児童公園」。
妻は子らが小学生のころ、小学校の広報誌かな、のお手伝いで地元の児童公園めぐりをやっています。その妻が、サンキュー児童公園?知らないわ、といっております。
新しくできたんでしょうね。
「大田区調布まちなみ維持課」とありますから、一応、区立公園ですね。
なんだかなぁ。これ、かなり情けないなぁ。
遊具のようなものはこれ一つ。
砂場もない。ブランコもない。
ただ平らな一画というだけ。
周りが緑化されているでもない。
なんだか、この辺りの土地の権利関係を整理して、マンションなんかを建てた時、どうにも余ってしまった小さな土地かなんかが出て、大田区に寄付して公園になった、というような風情ですね。
土地に愛着が感じられない。
これからここで遊んで愛着を持った子が育っていくのでしょうけれど、なんだか、取ってつけたような、すっからかんの公園でした。
ちょっと気力空振り。
2011.5.4
ベランダのプランター。
雨戸を開閉するたびに、目の前のコマツナを見てしまいます。
モンシロチョウの幼虫。
この後、室内に全部取り込みまして、最終的に17匹羽化して飛び立っていきました。
左下はアブラムシ。
2階という環境にはアブラムシはあまり大勢やってきません。
有翅タイプでも高いところへは来にくいのでしょうか。
右上がよく分からない。
カイガラムシのような気もするけれど、不明。
その後、ちゃんと見続けなかったので、どうなったかも不明。
コマツナの茎にとまるササグモ。
これもやはり、2階という環境ではエサが少ないだろうと思います。
モンシロチョウの幼虫を食べるかな、とも思いましたがその気配はないようでした。
以前、エニシダで、ササグモの成体がかなり大きなヨモギエダシャクのシャクトリムシをつかまえて食べていたのを目撃したことがあり、アオムシくんも危ないかな、と思ったのですけれど。
どこかに居を移したようで、その後見かけません。
朝日新聞の5月26日の「論壇時評」で作家の高橋源一郎氏が書いていたことが気になります。下線はブログ筆者が施しました。
論壇時評(朝日新聞 2011/5/26)
非正規の思考 原発もテロも遠く:作家 高橋源一郎
・・・
関は原子力は本来ニュートン物理学の枠外に位置しているとする。それは、日常の感覚では理解できない種類の存在であり、それ故、人びとを不安に陥れ続けるのだ。一方、中沢は「生物の生きる生態圏の内部に、太陽圏に属する核反応の過程を『無媒介』のままに持ち込んだ」原子力発電は、他のエネルギー利用とは本質的に異なり、我々の生態系の安定を破壊する、とした上で、さらに踏み込んで、本来そこに所属しない「外部」を、我々の生態圏に持ち込む有り様は、一神教と同じとする。「原子力技術は一神教的な技術」であり、「文明の大転換」を試みねばならない、という中沢の主張は、いま、奇異には聞こえない。
・・・
高橋氏が引用しているのは以下のものです。
関曠野「ヒロシマからフクシマへ」 現代思想5月号
中沢新一「日本の大転換(上)」 すばる6月号
本来は原論文から引用すべきですが、どちらの雑誌も読んでいませんし今さらバックナンバーを取り寄せるほどの気にもならないので、孫引きをお許しください。
●「原子力は本来ニュートン物理学の枠外に位置している」なんてそりゃそうです。今さら何を、ですね。
E=mc^2
原子力の本質はアインシュタインのこの式にあります。質量が消滅してエネルギーが生成する。
じゃあ、アインシュタインの物理学は「日常」とは無関係・無縁だとおっしゃいますか?
GPSの精度を高めるには、運動するものの時間は遅れる、というアインシュタインの相対性理論が必要です。そんな微細な時間が測れる「標準時計」は量子力学が必要です。
関氏の物言いは、訳のわからない物理学は怖い、自分に理解できるのはニュートン物理学までだ、ということを表明しているだけのように思えますね。
あるいは大衆はニュートン物理学で生活していれば安心だ、と言っているのか。
●「「生物の生きる生態圏の内部に、太陽圏に属する核反応の過程を『無媒介』のままに持ち込んだ」原子力発電は、他のエネルギー利用とは本質的に異なり、我々の生態系の安定を破壊する」
核反応は「太陽圏(宇宙の星の世界)」に属し、生態圏は核反応とは無縁だと、中沢氏はお考えでしょうか。
原子核反応は「我々の生態系の安定を破壊する」のですか?
申し訳ないが、やはり、自然科学を理解していらっしゃらないことを表明している。
●地球は約45億年前に太陽系の生成とともに誕生しました。
(宇宙的スケールで)近隣の大きな恒星が超新星爆発を起こし、星の内部で核融合で合成した大量の原子をバラまきました。またその衝撃波も伝わりました。その中でガス雲が圧縮され太陽系が誕生しました。地球もほぼ同時に誕生したはずです。
誕生時の地球は高熱でドロドロに溶けた液体の球だったでしょう。
以来45億年、地球は冷却過程にあります。
でも冷え切ってはいません。
地球のエネルギー収支を考えると、太陽エネルギーが降り注いでいて、これは大変大きなものですが、地球を芯まで温めるものではないでしょう。
地球の中心部は6000度ともいいますが、これが冷え切ってしまわないのはなぜか?
自前の熱源があるからなのです。
ウランやトリウムといった、半減期が10億年から100億年といった元素がゆっくり放射壊変をおこしながら発熱しています。こういうウランやトリウムは超新星爆発で生まれたものです。そして地球が液体だったころに、重い元素なので地球の内部に沈みこみ、以来、ずっと発熱を続けているのですね。
内部で発熱があり、表面から冷えていく。
内部の熱は表面へどのように運ばれるのか?
熱伝導というのもあるでしょうけれど、寄与は小さい。
対流ですね。
マントル対流は熱を運搬するメカニズムであるわけです。
地球表面を覆う「皮」が、マントル対流で流されて皺がより、時々壊れる。
これがまさしく、プレート型の大地震なのです。
私たちが今回経験した大地震は、地球が冷えていく過程の一部なんです。
でもね、地球内部に熱源があり、対流という物質の流れの形でエネルギーが流れている。
太陽エネルギーが降り注ぎ、やはり宇宙へ流れ出す。
こういう物質とエネルギーの流れがなければ「地球生命」は存在しえないのです。
生命というものはエネルギーを取り込み排出する、その過程に生じるものです。
エネルギーと物質の「流入と流出」というダイナミックなつり合いが生命なのです。
私はこれを流れの中に生じる「渦」とたとえています。
エネルギーの流れが停止したら生命は存在しえません。
地球が冷え切ったら、地震は起きなくなりますが、生命は原理的に存在しえなくなります。
地球は自ら核エネルギーで発熱しながら冷えていく、その流れの中に生じたのが地球生命なのです。
宇宙的な「核」のエネルギーの恩恵なしには生態系は存在しえません。
太陽のエネルギーも核融合ですね。
じゃあ、核エネルギーを肯定し、原子力発電を是認するのか?というと全然違います。
核エネルギーは人間にはコントロールできないものだ、と認識しています。
核融合も研究されていますが、核分裂以上にコントロールの難しいものになるでしょう。
やれることと、やっていいことは違う。
●論壇、などというところの方々は、ちょっと先端的な科学用語や科学概念に接すると、深く理解もしていないのに、「粋がって」使うことがあります。
上に名前が出た方々がどういう方か、私は全く知りません。
ポスト・モダンなんて粋がっていた時代は、私は苦々しくって耐えがたい気分でした。
鋭い「批判」精神をもって、切り結んで下さい。
流されてはいけない。どのような流れにも。
2011.5.2
キョウチクトウの葉の裏。
名前を思い出せませんでしたが、初めてではない顔です。
カミキリムシの仲間ではないですね、触角の雰囲気が違う。
顎の雰囲気も違います。
調べてみたら、去年も5月に出会っていることがわかりました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/05/post-f22a.html
ここです。
去年は写真が一枚しかいいのが撮れなかったようですが、今年は3枚ほどお目にかけられます。
最初の写真でも分かるのですけれど、頭部と胸の背面に黒い模様があります。
このアングルだとはっきりしますね。
目がかわいい、と思いますが、いかがでしょう。
目の前で向きを変えてくれたので、何枚か撮れました。
小昆虫を捕食したり、花の花粉を食べたりという雑食性だということです。
ジョウカイボンというグループにはあまりなじみがありません。
去年今年と2回、このセボシジョウカイに出会っただけですね。
珍しいのは苦手だ、普通にいつも見かけるのがいいなぁ。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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