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2011年4月13日 (水)

0・21億テラベクレル

なんじゃらほい、ですよね。
「0.21億テラベクレル」
これ見て、ストレートに意味が理解できる人がいるんですかね。
言葉って意味を伝えるものでしょ。
なのに、これはいかんでしょ。

●福島第一原発の事故のレベルが「レベル7」になった、という関連の報道で、言葉が入り乱れてしまって、報道になってないですね。
・ベクレル(Bq)は「1秒間に1回原子の壊変が起こる」という単位。
ですから、物理的に確定した値を持ちます。
・「レベル」の方は、人間が勝手に決めた「原発事故の深刻度を示す『国際原子力事象評価尺度(INES)』の暫定評価」です。
今回の事故が大したことじゃないなどとはいいません、重大事故です。でもそれは人間が適当に線を引いてランク付けした尺度であることを忘れないでください。いくらでも変更なんかできるんです。物理的に意味のあることではないから。

●「0.21億テラベクレル」
0.21億=2100万でしょうね。
せめて、2100万テラBq位にしたら?
これでも、日本語の「万」と、SIの接頭語「テラ」がごちゃまぜで、さっぱりわからん。

この事故のレベルについて、経済産業省の原子力安全・保安院は、IAEA=国際原子力機関などが策定した「INES」と呼ばれる事態の深刻さを表す国際的 な基準に基づいて評価した結果、これまでの「レベル5」から、最も深刻な「レベル7」に引き上げることを決め、12日に発表しました。
評価は、これまでに外部に放出された放射性物質の推定量で行われ、放射性のヨウ素131と、セシウム137を併せた放射性物質の量は、原子力安全・保安院 の試算で37京ベクレル、原子力安全委員会の試算では63京ベクレルと推定され、いずれも『レベル7』の基準に相当するとしています。
「京」は「1兆」の「1万倍」です。

これはNHKの夕べの報道ですが、「京(けい)」を持ちだしましたね。
それはそれで一貫しているとはいえますが、なんだかなぁ、科学用語としては世界に通じないからなぁ。

6.3×10^17Bq 
というのが一番シンプルで間違いの入らない表記なんですが、10の指数表示は通りが悪いんだろうなぁ。慣れれば何ということもないのですが。でも、やはりこの表記になれるべきだと私は思いますけどね。

★これを「6.3×(10^2×10^15)」 と書き換えて、「630ペタBq」 とすればすっきりします。これが現在の時点では一番妥当な表記だと思います。

さらに「6.3×(10^5×10^12)」 とすれば、「63万テラBq」になるんですね。
{「63万兆Bq」と言っているのと同じなんですが、気持ち悪くないですか?}
でも、この書き方が新聞報道の方では採用されたようです。

 安全委と保安院は福島第1原発1~3号機から大気中に放出された放射性物質の量についてそれぞれ推計した。放射性ヨウ素131換算で、安全委は大気中の観測結果から逆算して63万テラ(テラは1兆)ベクレル、保安院は原子炉の状態から37万テラベクレルと推計した。特に2号機で圧力抑制室の損傷が起きた3月15~16日に大量放出されたようだ。
 レベル7は放出量が数万テラベクレル以上とされており、これを1桁上回ることなどがレベルの引き上げにつながった。
{日経}

 

チェルノブイリ事故では10日間で約520万テラ・ベクレルもの放射性物質が大気に放出された。事故後に福島第一原発から放出された放射性物質の量はチェルノブイリの1割程度だが、世界の原子力事故の中では極端に大きい。レベル5の米スリーマイル島原発事故では、周辺に降下した放射性物質の多くを占めたヨウ素131の量が0・6テラ・ベクレルだった。
{読売}

●参考
Bignum
日本語での大きな数の命数法とSIの接頭語を並べてみました。
左列の数字は10^n という形で書くときの「n」です。

表の読み方としては
「37京」は「37×10^16」と読みます。
またそれは370ペタとなり、37万テラとなるわけです。
迷ったらご利用ください。

●冒頭の「0.21億テラベクレル」というのは朝日の記事です。

放出は100分の1程度 東電が放射能総量を推定 福島原発事故

 東京電力は12日、福島第一原発にある放射能の総量の推定値を公表した。地震のあった3月11日時点では運転中の1~3号機の炉心だけで6・4億テラベクレル(テラは1兆)があった。東電は、このうち比較できる放射性物質でみた場合、事故で放出されたとみられる量は100分の1程度で、多くが残っているとの見方を示した。
 推定値は、あくまで理論的にあると考えられる量で、原子炉と燃料プールにある核燃料内のウランの量や運転時間、停止後からの経過時間などから求めた。
 放出を考慮しなくても放射性物質は次第に減る性質があり、4月11日時点の1~3号機炉心は10分の1の0・72億テラベクレルになっているとみられる。
 定期検査中で炉内の核燃料がプールに移されていた4号機は0・21億テラベクレル。1~3号機のプールは計0・14億テラベクレルとみられるという。
2011年4月13日

事は重大なんです、確かに。ですからこそ、正確に意味を伝える報道をしてほしいと思うものです。

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