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2011.4.4
ちょっとコロンとした感じで黒いハチ。
アシナガバチの方が精悍な感じがしますけど。
これクロスズメバチでしょう。
そう攻撃性は強くないということですから、さしあたっては構わないんですけれど、人の動きの範囲内に巣を作られると厄介ですね。少し警戒しながら散歩することにしましょう。私はまだいいとして、幼い人も来る場所ですからね。
巣に近づきすぎたり、化粧品の(保存料かなの)匂いに誘引されたりするとマズイかも。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%BA%E3%83%A1%E3%83%90%E3%83%81
ウィキペディアから引用
・・・
日本では地方によってヘボ、ジバチ、タカブ、スガレなどと呼ばれて養殖も行われ、幼虫やさなぎを食用にする。長野県では缶詰にされる。クロスズメバチを伝統的に食用とする地方の一部では「ヘボコンテスト」等と称し、秋の巣の大きさを競う趣味人の大会も行われている。
・・・
「ハチの子」というのはこれですね。
しかしなぁ、自宅のそばで増えてほしいとは思わないんだけど。
昆虫食はイナゴくらいでいいやぁ。
2011.4.2
オニタビラコの「噴出」するような姿。
キク科ですから、実に綿毛があるわけで、その姿です。
なんとかその付け根の方を覗きこむことができました。
風に乗って遠くへ行く。
動かない親植物の、「遠くへ行きたい」という思いを担う、子どもたちです。
行った先で繁殖できればそれでよし。
ダメでも絶え間なくその試みを続ければ、そのうち環境の変化で繁殖できるような時も来るかもしれない。何万年、何百万年もかかる持続的なトライアルです。
動かないようにみえる植物たちこそが、無生物的な自然を、生物的な自然に変えていく先導者なんですね。動物はそのあとをついていく。だって、動物は植物なしには生きられないのだから。
「生息限界」の前進って、そういうものです。
ここはブログでツイッターじゃないですけど。
きちんとまとまらないんだけど、気になっていることをちょっと呟かせて下さい。
建物を建てる時って、基礎をしっかり固めますよね。
個人の住宅でも基礎を固めて、その上に家は「乗って」いるようなもの。
鉄筋コンクリートのマンションなどでも、工事の最初は基礎ですね。パイルを打ちこんだり。
でね、気になっていることというのは、建築物は重みで地盤にめり込んでいかないように基礎を固める。常に重力による下向きの荷重のことを考えて建ててきた。
津波が来ました。いろいろな浮遊物が一緒に押し寄せてきて、それによる破壊ももちろん大きな要因ではあったと思うのですが、ここでは話を単純にして、浮遊物のことを考えないでおきます。
津波で水深が10mになったとしますね。それだけで3階の天井くらいまで水没します。
そのとき、建物には「浮力」が働きますよね。建物が船になってしまう。
下向きの荷重に耐えるようにはなっているけれど、浮き上がる力にはほとんど抵抗できないのではないだろうか、既存の建物は。
コンクリートの建物は重いから大丈夫?
そんなことないですよ。巨大な船が浮くんだから。
建物が浮いてしまって、そこへ津波の押す力が働いたらかなり簡単に押し流されてしまうのではないか、という気がしているのです。
1階部分が波でつきぬけてしまった市場かなんかが上部の構造は大丈夫だったというようなこともありましたね。波の中で「箱」「船」のようになってしまう部分が少なかったのかなぁ、などとも想像するのですが。
こういうのがずっと頭の中を回っている思いなんです。
私は建築関係には全く疎いので、そんなことはもう専門家は考えているのだろうな、とは思いつつ、マスコミでそういう話を聞くこともないし。どうなんでしょうね。
耐震、免震の技術は進んできました。でも、「耐浮力」構造の建物、って聞いたことあります?
基礎に建物をワイヤのようなもので張力を与えて下へ引き下ろすような力をかけたまま建築する。浮力が働いても、基礎が浮かない限り、建物が浮き上がることはない、というような発想は要らないのかなぁ。
2011.4.2
アオオビハエトリがアリを捕獲したところを見かけました。
アリの腹部の下側に食いついているようです。
アオオビハエトリは、名前の通り青い帯が特徴的。すぐ分かります。
撮影中、人間の眼から見ればすぐそばを、一匹のアブラムシが歩いて行きました。
見ている方としてはどうなるのかちょっとドキドキもので、緊張しましたが、何も起こりませんでした。クモの視覚には多分ぜんぜん引っかからなかったのでしょう。
「日本のクモ」という図鑑によりますと
アリを見つけるとアリの後から攻撃し、逃げるアリの脚を数回にわたって噛みついては離れ、少しずつ弱らせて捕える。
とありました。
アリは攻撃を受ければ蟻酸を噴射すると思うのです。蟻酸というものはこのスケールの昆虫やクモなどの世界ではかなり強力な毒物だと思うのですが、それをうまく避けるのでしょうか、それとも、何か耐性があるのでしょうか。不思議です。
以前、カマキリの卵が孵化して小さな幼虫がいっぱいになって、ショウジョウバエの準備もしていなかったので、応急的にと、赤い小さなアリを入れてやったら、体の大きさではカマキリの幼虫の方が大きかったのに、アリの蟻酸でパタパタとカマキリの幼虫が倒れるんですね。焦ってアリを取り除いたことがあります。
ナショナルジオグラフィックの記事に、スズメバチがアリの蟻酸を避けながらアリを取り除くという話がありました。部分的に引用します。(下線は私が引きました。)
スズメバチのユニークなアリ撃退法
Matt Kaplan
National Geographic News, April 7, 2011
ピクニックに出かけたとき、アリを払いのけるのに苦労した経験はないだろうか? 新たな研究によると、スズメバチはこのやっかい者を持ち上げてエサから遠ざけるユニークな方法を編み出したという。ニュージーランドの科学者チームが野生の個体で実験を行ったところ、外来種であるクロスズメバチ属の「ベスプラ・ブルガリス(Vespula vulgaris)」が在来種のアリ「プロラシウス・アドベヌス(Prolasius advenus)」とエサを奪い合う様子が見られた。
スズメバチはアリが群がるエサの山に近づくと、アリをくわえて飛び上がり、殺さずに少し離れた場所へ落としたという。共同研究者でビクトリア大学ウェリントン校の生物学者ジュリアン・グランジエ(Julien Grangier)氏は、「この行動を観察したのは私たちが最初だと思う」と話す。
・・・
そこで、アリとスズメバチに高タンパクのエサ(ツナのかけら)を与える実験を行った。ブナの自然林で48カ所に試料を置き、それぞれカメラを設置。48カ所のうち45カ所にアリとスズメバチが同時に訪れ、両者のやり取りが1295回記録された。
ほとんどの場合、アリとスズメバチは互いを避けるか無視した。だが、アリがスズメバチに突撃して咬みついたり、ギ酸(蟻酸)を吹きかけるなどの攻撃的な態度を示すケースも341回観察された。ギ酸の分泌はアリによく見られる防御行動だ。
スズメバチが攻撃的だったのは90回だけで、そのうち62回でアリを運んでは落とす行動が見られた。残りの28回はアリを持ち上げようとして失敗したケースだという。「相手がわずか200分の1の大きさでも、スズメバチにとっては相当なライバルなんだなと感心した」とグランジエ氏は振り返る。
ほとんどの場合、スズメバチによる“アリ落とし”は抵抗を受けなかった。アリは素直にくわえられて運ばれたという。ただし、捕まる前に暴れるアリも数匹いた。
アリをすぐに殺さずにわざわざ運んで落とすのはなぜか。研究チームはギ酸による防御が原因と考えている。「スズメバチはアリをつぶさないように気をつけながら、できるだけ早く手放して、この有害物質となるべく接触しないようにしている。自分の身を守るためだろう」とグランジエ氏は説明する。
今回の研究は、「Current Biology」誌オンライン版に3月30日付けで掲載されている。
スズメバチでも敬遠気味なのに、アオオビハエトリはよくまあアリをメインに捕獲して食べるものですね。かなり不思議な食性のように思えます。
{哺乳類のアリクイがアリを食べても、蟻酸の味はきっとぴりぴりする程度なのでしょう、と想像しますけど。なにせ体重が大きいからな。}
これ何だかお分かりでしょうか。
マークは有名なJISの放射能標識です。
「放射能汚染茶」と書いてあります。
今この時期にこの写真を載せて、妙な風評などたってはいけないと戸惑っていたのですが、昨日4月26日は、旧ソ連のチェルノブイリ原発の事故から25年。
やっぱり、いちおうお目にかけておこうと思って。
でも、言いたいことはあれこれいっぱい頭の中を走り回ってしまって、結局大したことは書けそうにありません。なんとなく、でも呟いておきたかったのです。
これ、1986年の事故で日本にも放射性物質の微粉末が飛来したという出来事の「缶詰」なんです。
このマークの横の文章を書き写しました。
放射能汚染茶の共同保管に参加してください。
この缶の中に入っているお茶は、生活クラブ生活協同組合が共同購入していた、三重県の86年産のお茶で、86年4月26日ソ連で起きたチェルノブイリ原子力発電所の爆発事故によって、放射能に汚染されたものです。死の灰は、風に乗って8000キロも離れた日本までやってきたのです。検査の結果、高いものは1キログラム当たり227ベクレルの汚染がありました。この汚染は、三重県ばかりでなく、日本全国に同様な汚染をもたらしたのです。しかし国の基準の370ベクレルに対して不安を感じた、生活クラブ生協は、国の基準の10分の1を自主基準として、37ベクレル以上の汚染値のものについては取り扱いを中止しました。それはお茶に限らず、輸入されたイタリア産のスパゲッティやギリシャのローレルの葉などに及びました。
私たちは原発があまりにも大きな危険を持っていることを訴えるために、また私たち自身が反原発の思いを持ち続けるために、このお茶を今後永く保存し続けたいと思い缶詰にしました。
そして、このお茶を何年かのちに再び検査をして、放射能汚染が後世に永く影響をもたらすことを実証していきたいと思っています。ぜひ放射能汚染茶の共同保管にご協力下さい。
(後略)
当時は工業高校に勤務していたのだったと思います。新聞か何かで読んで連絡を取って購入したのだったと思います。30代の終わりころ。
以来、チャンスがあれば教材として使ってきました。広島の高校生から頂いた「原爆瓦」とともに、私の「重い」教材です。
原子力発電というものには、初めから懐疑的でした。
原子力湯沸かし器で蒸気を発生し、その蒸気で発電機を回して発電する。
蒸気の発生には、石炭火力、石油火力と使ってきて、原子力発電ではウランの原子核の分裂の際に発生する熱を使うわけです。
蒸気でタービンを回して発電する、という部分に関しては「枯れた技術」といっていいかもしれません。
でも、熱発生源としての原子力は、人間には使いこなせないものだろう、と考えるものです。
基本的に、放射性物質を処分する方法がない、というのが問題なんです。
よく「トイレなきマンション」という喩えがあります。
快適な生活はいいのですが、トイレがない。生活から出る廃棄物を処理する設備がなかったら、汚物がたまるだけでしょ。
原発ってそういう状態なんですよ。
今回の事故でも、放射性物質を低レベルで含む水でさえ、処理できなくって、捨てちゃった。建屋の中にある高レベル汚染瓦礫が処分できない。
チェルノブイリはどうしようもなくって、丸ごとコンクリート漬けにしてしまいましたが、老朽化してきて新たな問題が起こりそう。
日本では、核燃料サイクルでプルトニウムを取り出して利用して、とか「美しいイメージ」は語られたけれど、その核燃料サイクルは全く回り始めていない。
原発を動かせば動かすほどに、核廃棄物はたまる一方。
命がけで事故処理の作業をしている方々の着た「防護服」どうなると思います?
低レベル汚染物として、保存して置くしかないんですよ、さしあたっては。
万年という単位で将来につけを回そうというくらいしか、人間の「サル知恵」は回らない。
学校の校庭の土が汚染されているというので表層をはぎ取る工事が始まった、と今日のニュースでいっていました。で、はぎ取った土はどうするか?大きな穴に埋めて土かぶせて置くしか方法はないんです。
使用済み核燃料が増えれば、プルトニウムを取り出して核爆弾を作ろうとか、そういう野心を持つ人間は必ず出ますよ。現在の世界の「権力状況」の中で、原子炉の援助をすれば、そういう野心を助長する。核爆弾作らなくたって、使用済み燃料棒をかすめ取って、危険承知で粉砕して、通常爆弾に混ぜれば「汚い爆弾」が出来てしまう。
「中性子爆弾」ってご存知ですか?普通の原爆より爆発力は抑え目にして、大量の中性子を発生するようにして、効率よく人間を殺して、でも残留放射能が少ないようにして、占領後、その地の建物やインフラを使おうっていうんですよ。こういう悪知恵は汲めど尽くせぬほどに湧いてくるのが人間というものの本性のようですね。で、「クリーンな」核爆弾と称するんですからね。どういう精神なんだか。
人間の精神の倫理レベルは高くないよなぁ。戦争が絶えたことがないもの。
そんな中で、処分方法も確立していないのに、原子力プラントの輸出なんて絶対やってはいけない、と思ってきました。
多分、人間は原子力技術と共存はできない、と思っています。
あまりにも幼い未熟な技術であって、しかも技術が成熟するという見込みはない、と思うからです。
▲だめですね。支離滅裂だ。
ご自分で考えてください。それしかありません。
▲放射能標識について、おまけ。
JISで、いろいろ決まっていますので、真似して使わないように。
真ん中の丸は「原子核」、そこからα線、β線、γ線が出ている、というイメージのマークだそうです。
ユニコードに
☢
こういう文字がありました。
2011.4.2
この日の散歩の主目的はここ。
写真の背景に緑色の屋根が入っていますね。これが東光院というお寺。
緑青を吹いたように葺いた屋根なんです。
桜はソメイヨシノ。
六郷用水跡の遊歩道を整備した時に若木を植えたものが、今堂々たる大人の木になっています。{桜坂のソメイヨシノは少し衰えてきました。若木を植えて世代交代を図らないといけないだろうな、と思って見ています。}
4月3日は地元の「さくらまつり」とかで、人出も多いでしょうから、前日のうちに地元民としては花見を済ませておきましょう。
こういうの、私の好みですね。
こういうのも。
自分がへそ曲がりなものだから、やっぱりちょっと素直じゃないのが好きなんですね。
幹から直接、ぴょん。
一瞬、なんだ?と悩んだ光景をお目にかけます。瞬間ジョークです。
あれ?こんな花咲くんだっけ?
ツツジの木に落ちてきた桜の花なのでした。
自然にこうなったようでした。
2011.4.16
前の二つの記事のシダレザクラは、木は密蔵院の境内にあって、外へ枝垂れていたのですが、実は、境内に真っすぐ立ったシダレザクラというのもあるのです。
上の写真がそれ。八重咲きで、咲く時期が違うんですね。
前の記事から2週間後。
モンパルを降りて、木の周り歩きまわっていたら、ふと気づいた。
枝垂れたその枝の内側に入れます。
一人で出てきていたのですが、これは面白いというので携帯で妻を呼び、一緒にシダレザクラ浸りになってみました。いい気分ですよ~。
360度、視界はすべて桜。すごいんです。いやぁ、楽しい。
葉も少し出ていました。時期が4月なかごろですものね。
枝の内側から乗って来たモンパルをぼかして入れてみました。赤いのがそうです。
八重ですがまた、メシベもオシベもある、というタイプ。
結構長くここに住んでいますが、こういうタイミングでこの枝垂桜を見たのは初めてでした。
妻と二人でしばらくはしゃいでいました。
外から見たら、何やってんだろう?と思われそうですが、気分良かったですよぉ。
気分がすっごく華やいでしまいました。
2011.4.2
こういうプレートがあると実に助かります。
これがヒュウガミズキです。自信を持っていえるのがウレシイ。
↓樹木図鑑によりますと
http://www.geocities.jp/greensv88/jumoku-zz-hyuugamizuki.htm
「日向」については、宮崎県の自生は、後年の発見であり、日向地方ではなさそう。トサミズキに対して小さいので、ヒメミズキが訛った、あるいは、自生発見が京都付近なので、「日向守光秀」から、など諸説あり。
「水木」に関しては、ミズキ科とは関係ないので、こちらも不明。
なのだそうでして。
謎の植物なんですねぇ。
淡い黄色が上品な花でした。
どうしてもメシベ・オシベの構造を見たくなるのは私の癖です。
我が家は電波環境のあまりよくない場所なので、電波時計が受信に失敗することはよくあることなのです。今朝見たら、聞えなかったよ、といっております。
そうなんだ、と思っておりましたら、受信失敗ではなく、電波停止だったのだということが判明しました。忙しいことですね。電波発信施設に落雷だそうです。
電波時計、今度は雷で停波 原発事故からの復旧4日後(朝日新聞 2011年4月25日20時10分)
東日本の電波時計向けに標準電波を送っている福島県の電波送信所が25日、落雷で送信が再び出来なくなった。東京電力福島第一原発の事故の影響で約40日送信できない状況から、21日に復旧したばかりだった。
運営する独立行政法人の情報通信研究機構によると、送信所周辺は落雷が多く、通常は機器の損傷を防ぐため職員が常駐して落雷が予想される際は電源を切るなどしていた。だが、原発20キロ圏内にあるため職員は避難し、21日に電源を入れた後は無人運転に。25日正午過ぎの落雷で一部機器が損傷したとみられ、電波が送信できなくなった。復旧のめどは未定だという。
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電波時計:また送信停止 今度は落雷で(毎日新聞 2011年4月25日 23時11分)
独立行政法人「情報通信研究機構」(東京都小金井市)は25日、運用を再開したばかりの大鷹鳥谷山(おおたかどややま)の電波時計向け標準電波送信所(福島県田村市・川内村)が同日午後、落雷のため再び送信を停止したと発表した。送信所は福島第1原発から約17キロの距離にある。動かすには、送信所に入る必要があるが、現地は警戒区域に設定されている。
遠隔操作ができるようになるといいですね。
この件に関しては2件書いています。その続きの記事ということになっていますので、詳しく経緯を知りたい方は前の記事を読んでください。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-d6d8.html
2011年3月17日 (木)
標準電波が止まっています
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/04/post-60b1.html
2011年4月22日 (金)
東の電波が聞こえたよ!
●3月11日でした、テレビで「大津波警報」中のあちこちの海岸を写していました。
アナウンサーとともに、東京大学地震研究所の都司(つじ)嘉宣准教授(波浪力学)がコメントしていました。
そのコメントの中で、一回だけでしたが「大陸棚の縁で津波が自由端反射をして戻ってきて、定常波ができて繰り返し繰り返し襲ってくることがありうる」というような内容のコメントをしておられました。
その瞬間、あっ、そうか、そうなんだ、と私の脳内に理解が走ったのでした。
●波というものは速度の変わる所で屈折したり反射したりします。
津波の場合、水深10mで速さ36km/h,100mで110km/h,500mで250km/hといわれます。
海岸から沖合へいくとき、海底は比較的なだらかに深くなっていきますが、あるところで急に崖のように急に深くなります。法律的なことではなく、海底地形として、こういう急に深くなるところまでが今いうところの大陸棚です。
そこでは津波の速さが急に変わるわけです。こういうところで波は屈折したり反射するのです。
{普通の夏の普通の丸く湾曲してへこんだ遠浅海岸に波が打ち寄せるところを考えてください。
沖合では直線的に平行な波が、打ち寄せる時には海岸の形に丸く沿って打ち寄せてきますね。
先に浅いところに達した波の速さが落ち、深いところは速く進む。
結果として、波が海底の深さ変化によって屈折して海岸の形に並行になるのです。あれは波の屈折なんですね。}
陸地へ押し寄せた津波が引き、沖合へ戻って行った時、東の太平洋の方は完全に開放されていてそのまま津波は去っていくのだろうと、今まで私は漠然と考えていました。何せオープンなんだから。
ところが、大陸棚の縁まで来た津波はそこで「自由端反射」をしてまた陸地の方へ引き返してくる可能性があるというわけです。その波と、津波の第2波3波などが重なりあって、一定の振動数で振動する「定常波」になって日本の沿岸に繰り返し押し寄せてくる可能性があるのですね。
大陸棚の縁に囲まれた容器の中に日本列島があって、その容器の中で、容器の大きさに合った定常波が立って、日本列島を襲い続けるということです。
こういう考え方があり得たのか、と都司先生の言葉を聞きながら、ドキッとしてしまいました。
一瞬で理解してしまった。
●その後、現在に至るまで、この自由端反射、定常波のことはもう聞くことはありません。
ところが、4月21日の朝日新聞の科学欄に「7波の津波、三陸沿岸襲う」という見出しの記事があって、そのグラフが掲載されていました。
港湾空港技術研究所のサイトにあるオリジナルの図がこれです。
そして解説として
津波の峰の高さは、第1波が突出して高く、第2~7波において徐々に低くなった。第4~7波は第1~3波とは異なる形状で50分程度の周期の波が繰り返されている。
とありました。
これって「周期50分の定常波」じゃないですか?
やっぱりそうなんだ、と確信を深めました。
4~7波へと減衰しては行きますがかなり高い波高を維持していますね。これは怖い。
午後3時頃の第1波に始まって、第7波の終わりが午後9時ころです。長いですね。こんな長い時間持続するということは知られていなかったのではないでしょうか。
海底が一回ドンと持ちあがっただけでも、いくつかの津波が起きることは分かります。そこへ大陸棚の縁で反射して戻ってくる津波が重なって定常波になり、長く持続する大津波になるということがあるんですね。
そういうことって、もっとちゃんと知らせてもらったほうがいいなぁ。
理解した知識は「生きる力」になる。
津波は引き波があって押し寄せてきて、2回3回と繰り返される、という単純な図式だけじゃないようですものね。
第1波の波形を詳しく見ると、地震発生から15分後の15時01分から約6分間で2m程度上昇した後に、続く約4分間でさらに4m以上も急激に上昇した。この波形情報は、 今回の津波の発生メカニズムを究明する重要な手がかりになると思われる。
とありました。
こういう基本情報を分かりやすく広く伝えてほしいものです。
「分からない」ということは怖い、闇雲に怖い。
現在「放射能」というあいまいな表現のために、こういう「分からないことの怖さ」が広がっているように思います。
津波に関しても、そのメカニズムや実態をきちっと知らせるべきですね。
研究機関と報道機関の責務です。
理解するのは私たちの責務です。
そうして、「強い生きる力」を子孫へ伝えていかなければならないと思います。
●自由端反射とか定常波についての簡単な解説は後ほどまた試みるつもりです。
2011.4.1
これはペンペングサ=ナズナですね。ぼんやりしか写し込めませんでしたが三角形の撥のような実がついています。
で、ふしぎなもので、ペンペングサは「生えても」「生えなくても」いい意味には使われない。
ウィキペディアから
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%BA%E3%83%8A
ぺんぺん草が生える
ナズナが荒廃した土壌であっても生育することから、荒れ果てた様子を指す。
ぺんぺん草も生えない
荒廃した場所で育つナズナでさえも生育しない様子から、転じて何も残っていない状態、一切合財が残らない状態を揶揄した表現で、「○○が通った後はぺんぺん草も生えない」のように用いる。
損な役回りを押しつけられましたね。
「ペンペングサ しげれるやどの ・・・」ですよ。我が家ではペンペングサを大事にしております。だって、なんだか、たのしいんだもん。
●ところで、シロイヌナズナってご存知ですか?
同じアブラナ科で花はよく似ていますが、実は三角の撥状にはならないで、棒状の鞘になります。
まあ、やっぱり雑草なんですが、生物学の方では「超」有名な植物なんですよ。
またウィキペディアから引用します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%8C%E3%83%8A%E3%82%BA%E3%83%8A
モデル生物としてのシロイヌナズナ
2000年12月に植物としては初めて全ゲノム解読が終了した。ゲノムサイズは1.3億塩基対、遺伝子数は約2万6000個と顕花植物では最小の部類に入る。染色体は5対である。
ゲノムサイズが小さいこと、一世代が約2ヶ月と短いこと、室内で容易に栽培できること、多数の種子がとれること、自家不和合性を持たないこと、形質転換が容易であることなど、モデル生物としての利点を多く備えているため、研究材料として利用しやすい。多くの変異系統が維持されており、日本国内では理化学研究所バイオリソースセンターやかずさDNA研究所などで、cDNA 情報の公開、変異株の収集・維持・配布を行っている。
こういうことなんですね。
北海道大学理学部生物科学科のサイトでは、先生方がシロイヌナズナへの「愛を語って」いますよ。どうぞご覧ください。
http://www.sci.hokudai.ac.jp/bio/bio/b-0440.php
山口淳二教授は
なんにも役に立たないただの雑草(ぺんぺん草の仲間)です。でも、色々な実験が出来る偉大なる「モデル植物」です。ゲノム解析が終了していて、遺伝子の働 きのこと、タンパク質のことが、全ての植物の中で一番良く調べられています。4大モデル生物の一つです。研究室のみんなは、この小さなペンペン草を心から 愛しています!
と。
以下、ラブコールいっぱい、面白いからぜひどうぞ。
シロイヌナズナは植物だからあまり誤解はないと思いますが、実験動物を使っていたりすると、動物を苦しめ殺して研究するなんて残虐だ、という方がいるんです。でもねぇ、そうじゃないんだなぁ、みんな自分の実験動物が好きでたまらないんですよ。好きだからこそ、その命を頂いてきちんと研究ができるんです。嫌いな動物なんか相手にしてられますか、って。みんな、自分の実験動物こそ最高だ、って惚れこんでいるんです。
生物を教えていた時は、そういうことも伝えたくって、研究者たちの「愛の声」を探してはプリントにして生徒に配ったりもしましたっけね。
生き物が嫌いでは生物学者にはなれないのです。
根底のところで生き物好きでなくっちゃね。
2011.4.1
コマツナの花って、菜の花ほどポピュラーじゃないですよね。
で、こうやって咲いてみるとなんだか、菜の花と区別がつきにくいなぁ。
花だけを見せられたら、私は識別できるかどうか全く自信がない。
あわいボケ味の写真になりました。きれいですね。
アブラナ科の特徴である「4長オシベ(4強オシベ)」です。
これだけ典型的な姿を見たのは初めてです。知識的には知ってましたし、ああこれが4長オシベか、といって見てきてはいましたが。
オシベが6本あって、うち4本が長いんです。
その4本がメシベを包み込むようにしているのです。
自宅のベランダなので、座りこんでじっくり撮影できたおかげです。
やっぱり、葉っぱを見てください。するとアブラナとコマツナの差が分かります。
こんな小さな投書がありました。(朝日新聞です)
[はがき通信]心を和ませる歌(4/14)
朝の「テレビ体操」に続く「フックブックロー」(教育)は、なかなかいいと思います。3月28日に始まった幼児向け番組ですが、その中に出てくる「走っても歩いても……明日は来る」という歌が心を和ませます。今回の大地震で被災した人たち・子どもたちへのメッセージにも思えます。ヤマアラシのような髪形をした、えくぼの平積傑作君はステキですし、人形の野辺留しおりちゃんもかわいい。ぜひ一度ご覧下さい。
ふ~ん、テレビ体操は毎日リアルタイムでやっている私ですが、終わると総合の方へ切り替えてしまうものですから、この番組のことは知りませんでした。
何げなく録画しておいて、後から見たらこれが面白い。
NHKの番組紹介によると
パペットと人間によるバラエティー。
古くから続く本屋さん「日々はんせい堂」に集まる物語と情報に幅広いジャンルの音楽を織り交ぜて構成します。子どもも大人もいっしょに楽しめる番組です。
こうなんですが、子どもはもちろん楽しめますが、かなり「大人向け」を意識してますね、ゼッタイ。「福袋」や「フクロウ」がかけ言葉になっていますし。
で、この番組のオープニングテーマの歌の一部が投書にあるんですね。
はしっても
あるいても
・・・
ちゃんと
あしたは
くるんです
なるほどなるほど。いいことを言う。
まあ、そんなにあせりなさんな、って。
辛い方と楽な方があったら、辛い方を選ぼう、とかね。頑張りすぎだよね。
楽な方でいいですよ。
わたしはよくいうのですが
ゆっくりゆっくり いそがなければならないほどのものはそうそうあるもんじゃない
と。
で、この歌の終わりの方がまたすばらしい。(全部引用したいけど、それはちょっとまずいかな、と思って。)
しあわせは
いつも
うしろから
・・・
おいついてくるよ
だからここらで
そよかぜを
あおぞらを
ちょっと深呼吸
「しあわせ」が「うしろから おいついてくる」という概念、すっごく新鮮じゃありませんか?
今まで、とにかく前へ、というのが日本人の好みでしたよね。
死ぬ時にさえ、前に倒れて死にたい、とか。
前進すれば「きっと」「かならず」いいことがある、って信じ込まされてきませんでしたか?
「さがったら」「まけだ」なんて「かった、まけた」なんてことばっかり。
幸運の神様には前髪しかないから、前から走ってくる彼と出会ったらすぐにその前髪をつかまえてしまわないと、後からはつかまえることはできない、なんていう話もありましたよね。
しあわせは うしろから おいついてくる
のだそうです。ですから、前へ前へ、という強迫観念から脱け出て、ちょっと立ち止まってみましょうよ。ひょっとして、
おっとっと
と、しあわせがうしろから「追突」してくるかもしれませんよ。
いつ、どこでも、深呼吸は、よいもの、です。
前へ進むだけが能じゃなし、立ち止まって、あたりを見回したり、後ろも振り返ったり。
みんながみんな同じ方向を向いているなんて、気色悪いじゃありませんか。
みんなが進みたいなら、敢えて立ち止まってみましょ。
みんながあっち向くなら、敢えてこっちむいてみましょ。
2011.4.1
低い位置の花なので、なかなかこういう典型的な姿を撮れなくって。
ところで、スミレの種というと弾けて散布されるというイメージでいたのですが、それだけではないようですね。
エライオソーム(elaiosome)という脂肪酸やアミノ酸、糖などからなるアリの好物を種につけてアリに運んでもらうのだそうです。
アリの運搬ですから、平均的には1mくらいの距離を移動できるのだそうです。
http://www.geocities.co.jp/Outdoors-River/9356/elaio.html
このサイトに、エライオソームの写真が載っていました。
話としては聞きかじってはいましたが、実際に写真で見たのは初めてです。
ご覧ください。
2011.4.1
妻が南禅寺のそば、とかで実生のカエデを何本か頂いてきたものです。
鉢に植えて育てています。
門の所には本門寺の植木市で買ってきたカエデの木もあるのですが(その変化についてはまた後ほど詳しく)、新芽の出方などがずいぶん違います。
連れてきた当時に比べるとずいぶん大きくなりました。そろそろ鉢を換えなければならないでしょう。狭くなってきた。
夫婦二人して「実生」が好きでしてね。
種を見ると蒔きたくなるんですね。
このカエデの鉢はイチョウの実生の鉢(30年~40年近くたちます)と並んでいます。
ベランダでも楽しめますよ。あんまり凝った盆栽などにしないで、素直な成長の姿を見ていればいい。それだけで生活が楽しくなります。
2011年です。
左上、「AM」の横に三角マークがあって、そのてっぺんから右上に4本円弧がありますね。
この円弧が受信成功マークなんですね。受信失敗のときは三角しか表示しないのです。
古いタイプの電波時計なので、40kHzの電波しか受信できません。
3月12日以来円弧マークがつかなくなって、時計としては遅れ気味になっていたのですが、今朝見たらついてました。
ねぇねぇ、東のおおたかどや山からの電波が聞こえたんだよ、っ!
と時計が申しております。よかったねぇ。
電波時計が復活 福島県の送信所、無人のまま再開(朝日新聞 2011年4月21日20時46分)
東京電力福島第一原発の事故の影響で、東日本を中心にできなくなっていた電波時計の時刻合わせ機能が21日、およそ40日ぶりに復活した。時刻合わせに使う電波を出す送信所が、原発20キロ圏内にあるため職員が避難し、電波が止まっていたが、送信を再開した。
電波時計は、国内では福島県と佐賀県にある送信所から送られる「標準電波」を時計に内蔵したアンテナで受信し、時刻を自動的に補正している。このうち福島の送信所は第一原発から17キロの地点にあり、職員が政府の避難指示で退避。3月12日夜から電波の送信を停止した。
だが、時計メーカーや利用者からの要望を受け、送信所を運営する情報通信研究機構の職員ら計10人が21日、防護服を着て送信所に入り、機械のスイッチを入れた。その後、再び避難したが、無人のまま運転を続け、電波の送信状況は通信回線を使って東京都の同機構で監視する。同機構は今後、遠隔操作で送信を停止したり再開したりできないかを検討するという。
標準時電波の送信が再開、電波時計の不具合が解消へ(日経新聞 2011/4/22 7:00)
情報通信研究機構(NICT)は、おおたかどや山標準電波送信所(福島県、40kHz)が暫定的に送信を再開したと発表した。同送信所は日本標準時のデータを送信する送信所の一つであり、主に東日本をカバーしていた。東日本大震災の発生に伴い、送信を停止していた。
同送信所は、東日本大震災に伴って福島第1原子力発電所の周辺地域を対象に避難指示が出されたことを受け、標準電波の送信を2011年3月12日19時46分から停止していた。このため、東日本などでは標準電波が受信できず、電波時計の自動誤差修正機能が作動しない状態が続いていた。
今回、4月21日13時54分に暫定的に送信を再開したことにより、電波時計の自動誤差修正機能が正常に働くようになる。なお、主に西日本をカバーしている、はがね山標準電波送信所(佐賀県、60kHz)は通常通り送信を続けている。電波時計[ radio-controlled clock / watch ]
標準時の情報を乗せた標準電波を内蔵のアンテナで定期的に受信し、自動的に時刻を修正する機能の付いた時計。10万年に1秒の誤差といわれるセシウム原始時計を基準にしている。電波を送信する電波塔は全世界に6カ所あり、イギリス、アメリカ、ドイツ、中国のほか、日本では1999年に開局した福島局(福島県)、2001年に開局した九州局(佐賀県)がある。日本標準時の情報を乗せた電波は独立行政法人通信総合研究所が運用している。
ということです。
電波時計をお使いでしたらチェックしてみてください。
このブログの前の記事もどうぞ参照してください。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-d6d8.html
2011年3月17日 (木) 「標準電波が止まっています」
↑これです。
昨日、4月20日付の朝日新聞天声人語にこんな言葉が引用されていました。
福島県郡山市で隔月に刊行されている児童詩誌『青い窓』を毎号送っていただく。1958年の創刊だから半世紀の歴史がある。最終ページに小さく刷られた言葉がいい。<素晴らしい人間に出会うのではなく、人間の素晴らしさに出会う>(後略)
これを読んで、小林秀雄の
「美しい花がある。花の美しさというものはない。」
とか、これの元になったというロダンの
「美しい自然がある。自然の美しさといふ様なものはない。」
こういう言葉を思い出していました。
小林秀雄もロダンも好きじゃないんですけど・・・。
なんだかなぁ。こういうあいまいさに頼る表現は苦手だ。
いいじゃん、美しいんだから。
いいじゃん、素晴らしいんだから。
どっちでもいいような、私の頭はおんぼろだなぁ。
素晴らしい人間、立派な人間、とかではなく、ごくごく普通の人の営みに現れてくる「人間っていいよなぁ」という「間(あいだ)」(行為)に接するのでしょうかね。
ま、時々、「人間」を「にんげん」とよまないで、「じんかん」=人と人の間、と読んでみるのも面白いことではあります。
2011.3.31
足元にツバキの花が落ちていました。
この姿、花弁とオシベが一緒にころんと落ちてしまっている、これが嫌われたんですね。
まるで首を切り落とされたみたいだ、縁起が悪い、と。
でもねぇ、上を見ますとね
こうなんですよ。
メシベの残った子房とそれを大切に包む萼があります。
これが植物にとって大事な部分。
花は道具。その道具で何をしようとしたのか。虫を呼び、花粉を運んでもらい、メシベの柱頭にくっつけてもらって、授精し、「種」をつくる。これですよね。
命を繋いでいくための道具です、花は。
赤い花が落ちたからもうおしまい、縁起が悪い、などというのは非常に皮相的な見方。
花が落ちた、次の命が胎動を始めた、めでたい、と、そこまでいかなくっちゃ。
植物の生き方に寄り添って、その生き方を鑑賞しませんか。
すっごく気になっている図があります。この図です。
3月20日の朝日新聞の記事に掲載されました。
地下、ひずみ広く変化 北海道から中部まで、地震発生確率に影響
東日本大震災の影響で、地下の力のかかり方が変わり、地震発生確率がわずかに変化する場所が広範囲にわたることが、京都大防災研究所の遠田晋次准教授の解析でわかった。房総沖や中部地方の活断層にも影響が及び、ごくわずかだが、地震活動を活発にする可能性がある。
ただし、断層のタイプによって影響の受け方は異なり、仮定も含んだ結果だ。もとから地震の発生確率が高いとされていた地域では、引き続き警戒が必要という。
大地震が起こると、ひずみが解放されて地震が発生しにくくなる断層と、逆にひずみがしわ寄せされて発生しやすくなる断層がある。11日の地震は巨大だったため、影響は北海道から中部まで及ぶことがわかった。遠田さんは、領域ごとに影響を受けやすい断層のタイプについて地震活動の変化を推定した。
11日の震源域の北と南では発生しやすくなり、離れた場所でも、ごくわずかだが、発生しやすくなる場所があった。15日の静岡の地震も影響を受けた可能性があるという。伊豆半島の東側の相模トラフと呼ばれる海域では発生しにくくなる変化が出た。「地震が巨大だったため、影響が及ぶ範囲が広かった」と遠田さんは話す。名古屋大グループも同様の解析を行い、今回の地震が引き金になって、ただちに東海地震や東南海地震の発生を早める影響はほとんどないという結果を発表している。
そこでこの写真を見てください。
これはFDケースの板の中に残った歪み(あるいは内部に残った応力)の像です。
「光弾性」という性質を使っています。
FDケースは溶けたプラスチックを射出成型という方法で注入口から型に押し込んで作りますが、その時に、固まる速さの違いなどから、注入口のあたりに力がかかったまま固まってしまい、内部に歪み(応力)が残るんですね。そうするとプラスチックの高分子の配向の違いによって偏光に対する性質が変わって、偏光板を使うと力の分布が可視化できるのです。
さて、最初の図とこの写真と、感じが似ていませんか?
最初の図は、不透明で見えない地下の力のかかり方の具合の違いを可視化していますね。あるいは地下の歪みの分布を可視化している。
そうすると、歪みの集中している所で余震や誘発地震が起きやすいことが分かる。
こういうふうに、地下の歪みの分布を可視化してくれた図には初めて出会いました。
こういう図がどんどん出ると、余震分布なども理解できて、理解できると安心します。
何が何だかわからないのが一番いけない。
図やグラフなど、可視化によって情報を伝わりやすくする工夫がほしいですね。
毎日発表される放射線強度なども時間軸を添えたグラフにすれば、動向がみえてより分かりやすくなるのに。そういうセンスが、政府にもマスコミにも少ないですねぇ。
そういう人材はいないのかっ。
情けないことです。
●オマケ:光弾性について追加
透明な板を、下2カ所で支え、上2カ所から力をくわえています。
すると尖端で押している所に縞模様が濃いことがわかります。ここに歪みが集中しているのですね。ですから、もし、そのまま上から強い力を加え続ければ、この縞模様の濃い部分から破壊が始まるはずです。
建築などで、どこにどういう力がかかっているかを解析するのに、透明な板で模型を作って力をくわえて光弾性で観察すると、直感的に分かります。
偏光板がなくても、うまく反射光を使うとこれが見られます。
これはCDケースに斜めから光を当てて、反射光を利用して内部のひずみが見えるように撮影したものです。中央にプラスチックの注入口があって、そこから周辺へ流れていったことが目に見えるのですね。
さらに注入口付近をよく見ると、歪みが集中していることがわかります。
力をくわえて、壊れるとすればこの辺りからなんですね。
http://www.tagen.tohoku.ac.jp/tech/glass/ware/elements/tech/glass06.html
このサイトに、ガラス管をつないでT字に細工したものの光弾性写真があります。
そして解説には
ガラスの熱加工後放置しておくと、1~2日たってからひびが入ることがある。これはひずみによるものである。ガラスの一部をガス炎等で熱加工するときには、加工部が高温の流体となるがその周囲は室温の固体のままである。熱加工後冷却されるとき、加工部が軟化温度以下の固体になり、熱収縮しようとしても周囲に固体の部分があるために収縮できず、ひずみが生じる。ひずみは偏光を利用したひずみ検査器で観察することができる。ガラス細工を行ったときにできるひずみを(図5)に示す。ひずみがかかっている所は色が濃くなっている。図からわかるように、ひずみは熱加工を行った周辺で一番強い。また、ガラス全体を高温にした場合でも、冷却時に表面が先に冷やされて内部との温度差ができるためにひずみが生じる。・・・
というわけです。化学科の学生だったころ、自分の実験に使うガラス道具の細工はよくやりました。放置して割れたことはないですが、ちょっと加熱するとパキーンとくることはよくありました。歪みが残っていたのです。黄色い大きな炎でゆっくり「なまし」て歪みを取り去らなければいけません。
逆に、この歪みを積極的に利用しているのが強化ガラスです。
ガラスを急冷することによってガラス表面に強い歪みの層を均一に作ってしまうのです。すると外力に対してすごく強くなります。ただ、いったんヒビとかが入ってしまうと、歪みの力が全部解放されて粉々に砕けます。自動車のフロントガラスなど、強化ガラスですから強いのですが、石が当たったりして一カ所でも割れると全面にクモの巣状のヒビが走って笑えてしまいますね。
RikaTanブログという「理科の探検」という雑誌と連動したブログで
「ガラスやプラスチックのひずみ」がみられます。どうぞ。
http://rikatanrikatan.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/post-c0e8-9.html
2011.3.30
シャガのつぼみ。
2011.3.31
翌日には開花が始まりました。
この後は日に日に開花が続いて、足元一面に咲き広がりました。
ウィキペディアによりますと
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%82%AC
シャガ(射干、著莪、学名:Iris japonica)は、アヤメ科アヤメ属の多年草。
学名の種小名はjaponica(「日本の」という意味)であるが、中国原産でかなり古くに日本に入ってきた帰化植物だと考えられている。したがって、人為的影響の少ない自然林内にはあまり自生しない。スギ植林の林下に見られる場所などは、かつては人間が住んでいた場所である可能性が高い
・・・
シャガは三倍体のため種子が発生しない。このことから日本に存在する全てのシャガは同一の遺伝子を持ち、またその分布の広がりは人為的に行われたと考えることができる。中国には二倍体があり花色、花径などに多様な変異があるという。
・・・
そうなんだ、ヒガンバナと同じなんですね。そういうのって結構あるのですね。
いつごろ、だれが、連れてきたんでしょうね。船で?だろうなぁ。
●16日に蒲田の書店へ散歩に行き、帰りの電車でのこと。駅でもないところで停車してしまいました。多摩川線全線に停車指令が出ました、というような内容のアナウンスを運転手さんが車内放送しました。理由はよく聞き取れませんでした、言ったかなぁ。
帰りがけにトイレによって、小用を済ませて来たばかりだったので、1時間や2時間止まっても大丈夫だぞ、でも線路に降りることになったら一苦労だなぁ、などと下らないことを考えていたら5分くらいで運転再開。無事すぐに帰宅できました。妻が言うにはすごい余震だったわねぇ、ナルホドそれで止まったんだ。とやっと理解した次第です。
●余震が止まりません。
厳密には余震と誘発地震が入り混じっているようです。
◆キーワード
<余震と誘発地震> 本震で岩盤が不安定になり、余震が起こる。狭い意味では、本震の震源域で起きる地震を指す。本震によって周辺にひずみがしわ寄せされ、離れた場所で起きるのが「誘発地震」。広い意味ではこれも余震と呼ぶ。
朝日新聞 2011年4月17日
ここにある「本震によって周辺にひずみがしわ寄せされ」ということなのですが、イメージをたとえ話でお伝えしたいと思います。
<たとえ話>
テーブルに、テーブルクロスを広げました。そうしたら真ん中辺に大きな皺が一本出来てしまいました。
やぁねぇ、と手のひらで皺の真ん中あたりをおさえて平らにしました。
その部分はそれで平らになったのですが、皺の両端ではかえって皺が小さいけれど高くなってしまいました。あらまぁ、と手のひらを滑らせて皺を伸ばす、すると皺が逃げていきます。なかなか全部が平らにはならない。
これがそのたとえ話です。
最初の大きな皺が、地震の本震を起こす歪み。
この歪みに耐えられなくなって、ズズッと滑りが起きて本震になった。
それでこの部分の歪みは大部分消えた。(消え残った部分が、後から歪み解消で滑って動くのが「余震」)
ところが、本震を起こした歪みが消えたために、その周辺の歪みがかえってきつくなったりして地震が起きやすくなる。
これが誘発地震。
まさしく「皺」が「寄せられた」とイメージして下さい。「しわよせ」です。
●関連した記事
M9・0の東日本大震災の影響で、内陸部の活断層でも力のかかり具合が変化して地震が起きやすくなっていると見られ、動く確率が低いとされてきた活断層にも警戒が必要だと、専門家は指摘している。(2011年4月16日15時52分 読売新聞)
気象庁は「大震災で東日本の地盤にかかる力が大きく変化し、様々なタイプの地震が起こりやすくなっている。今後もM7クラスに注意が必要」と警戒を呼びかけている。(2011年4月12日13時17分 読売新聞)
誘発地震は、地震を繰り返してきた断層の周辺や、地質構造が弱い火山の周辺に目立つ。巨大地震によって、地殻のひずみがしわ寄せされたり、地震波が伝わったりする影響で起こると考えられる。
・・・
東大地震研の小原一成教授は、房総沖の地震活動に注目する。「ひずみを解消するための地震後の地殻変動が、新たなひずみを生み、新しい破壊が起きる可能性もある」と話す。
04年のスマトラ沖地震(M9・1)では、3カ月後に隣接する場所でM8・6の地震が起きた。
・・・(朝日新聞 2011年4月17日)
●私がこのことを知ったのは、トルコの大地震に関する日経サイエンスの記事だったと記憶します。
日経サイエンス 2003年4月号の記事「予知への新しい手がかり 地震連鎖のメカニズム」がpdfで購入できるようです。
http://www.nikkei-science.com/page/magazine/0304/quake.html
ウェブ上で公開されている部分を引用します。
次の大規模地震は世界のどこでいつ起こるのか――。それを予知することは地震研究者にとって長年の夢だった。1990年代初めまでは,地震の原因となる断層運動は非常に複雑であり,史上最大級の地震でも何の前ぶれもなくいきなり発生し,予測はできないと結論づけるしかなかった。大地震が起こり,それに続く余震が収まれば,一般に数百年から数千年かけて地殻に応力が蓄積するまで,断層は静穏化した状態を保つ。多くの地震学者は今でもそう考えている。
しかし,最新の発見によってこの前提が覆り始めている。従来の予想と違って,地震は相互に影響し合っているというのだ。いったん大地震が起こると蓄積した応力が解放されるため,次の大地震が発生する確率は低くなると考えられている。これに対して新説では,震源となった断層の別の場所や近くの断層で,地震発生確率が実際には3倍に高まることもある。救助部隊を配置したり保険料を設定したりする必要に迫られたとき,被害を受けやすい場所はどこかを見定めるうえで,こうした精度の高い予測は欠かせなくなるだろう。
この新しい仮説は「ストレストリガリング(応力誘発)説」と呼ばれる。その核心にあるのは,隣接する断層の変動や地震動によって生じるわずかな応力の変化に,意外にも断層は敏感に反応するという新たな事実だ。これまでの地震記録や断層運動に関する計算結果から,次のようなことがわかった。地震によって解放される応力は消えてしまうわけではなく,震源断層から周辺の地域に再分配され,その後も集積したままとなるのだ。
こうした応力の急激な増加によって,次の地震が起こりやすくなる。さらに1992年から20あまりの断層を調べた結果,自動車タイヤを膨らませるのに必要な空気圧の1/8ほどの応力が増えただけでも,地震が誘発される可能性があると考えられるようになった。
これまでは,大地震の間にこうした微妙な相関関係が存在するとは誰も考えておらず,地震予知に役立てようという発想もなかった。だから,新たな地震予知の手法として受け入れることに懐疑的な科学者が多かったのも無理はない。しかし,カリフォルニア州や日本,トルコで,大地震の後に続いて起こった地震の発生地点やその頻度をうまく説明できたことから,応力誘発説への信頼が高まっている。
地震災害に対して精度の高い警報を発信したい――。この願いを実現するために,私たちは地震の相互作用の解明に取り組んでいる。キーワード:余震/断層/クーロン応力/大森の公式/応力転移/トグル地震活動/ストレストリガリング説(応力誘発説)/すべり速度・状態依存摩擦構成法則(摩擦法則)
著者 Ross S. Stein
スタインは地球物理学者で,カリフォルニア州メンローパークにある米国地質調査所(USGS)の地震災害部門に所属している。1980年にスタンフォード大学でPh.D.を取得後,コロンビア大学のポスドク(博士研究員)を経て,1981年に地質調査所に入所した。米国海外災害援助局(OFDA)など政府機関や欧州の再保険会社であるスイスリー社といった民間企業から資金供給を受け,地震災害査定法の精度向上に努めてきた。この記事で取り上げた研究に対して,USGSから2000年にユージン・M・シューメーカー賞を贈られた。2001年には,米国地球物理学会の年次総会での講演「地球物理学の最前線」の中で研究成果を発表。CATVや衛星放送で放映されるラーニングチャンネルの「トルコ大地震」などのドキュメンタリー番組にも出演した。
●私たちは今現在3月11日の地震の余震と誘発地震が頻発する中にいます。
緊急地震速報は多少精度が落ちているという話ですが、信頼できます。
速報があったのに大した地震じゃなかった、などと「狼少年」心理に陥らないでください。
一つ一つの地震に、丹念に冷静に、自分自身を客観化しながら対応して下さい。
それしか打つべき手はないのですから。
みなさんよろしく。
●3月15日に「計画停電」という記事を書きました。その中で私はこんなことを書きました。
・・・
需要に対して電力を不足させるわけにはいかない、作り過ぎても貯えられない。
上のたとえ話の、水平でも上り下りでも、一定のスピードで走り続けなければならない自動車と同じような状況なのです。
自動車のたとえ話では、上り坂にさしかかるとエンジンに負荷がかかって、回転数が落ちますね。で回転数を上げるためにアクセルを踏んだ。
発電所ではどうなのか。ものすごく簡単化してしまうと、同じこと。
電力需要が増えると、その負荷が発電機にかかって、回転数が落ちるのです。
発電機の回転数が落ちないようにするには、タービンに送り込む水蒸気の量を増やすしかない。火力発電でも原子力発電でも。
ある意味で、アクセルを踏むんですね。
電力需要が減ったら、そのままだと発電機の回転数が上がってしまいますから、発電機に送り込む水蒸気のエネルギーを減らすしかない。
こうやって、発電機にかかる負荷を監視しながら、1秒間に50回という回転を維持し続けるというのが発電所の使命なのです。
たとえ話にあったように、ゆとりがあれば問題はない。ところが発電機の能力の限界近くで運転している時に負荷が増えると、もうフォローできなくなってしまいます。発電機の回転数が維持できず、電圧が落ちます。
・・・
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-8bcc.html から。
●さて、4月9日の毎日新聞にこんな記事を見つけました。
福島第1原発:鉄鋼メーカー、自前火力発電で供給に貢献
・・・(前略)
「おかしいぞ」。JFEスチール東日本製鉄所千葉地区(千葉市中央区)の藤井エネルギー部長らは震災発生の直後、異変に気づいた。大きな揺れは収まったが、送電線を流れる電気の周波数が通常の50ヘルツから49ヘルツに下がっていた。東電が無傷の発電所をフル稼働させるまでの数分間、低下が続いた。
「07年の中越沖地震で柏崎刈羽原発が停止した時も周波数の低下はあったが、わずか数秒だった。大規模な電力不足が起きているとすぐにわかった」
工場内には、自前の火力発電所が二つある。一方は製鉄工程に電力を供給し、もう一方は東電に電気を売る「売電」専用。同社は「電力卸売事業者」でもある。売電用は普段、平日の日中12時間のみ動かしている。
異常を察知した藤井さんらは即座に「売電量を3倍に増やす」と東電に申し入れ、震災の日の夜には了解を得て休日を含め24時間フル稼働させることにした。各部門の社員を再編成して売電部門の人員を25%増やし、3交代の勤務シフトを作成。設備がフル稼働に耐えられるかどうか確認したうえで、翌12日昼から現在まで能力の限界に近い38万キロワットの電力を供給し続けている。
・・・(後略)
毎日新聞 2011年4月9日 13時42分(最終更新 4月9日 14時35分)
いかがでしょうか?
原発が停止し、バックアップの発電所が稼働するまでの間、電力需要の負荷が発電能力を越えたんですね。その負荷に耐えきれず、発電機の回転数が落ちてしまったということなのです。発電機の回転数=周波数ですので、1秒間に50回転しなければならないところを、負荷のせいで1秒間に49回転に落ちてしまったのですね。
実際にこういうことが起こるということはもっと知られていいですね。
新聞記事になったのを見るのは私も初めてでした。
●ところで、この50Hz(西では60Hz)は非常に高い精度で維持されていますので、時計に使えるのです。
私は昔ソニーの通称「パタパタ時計」を使っていました。シンクロナスモーターというモーターで50Hzに同期して表示のプラスチック板をパタパタと回していました。
これが壊れて、やはりソニーの電源同期型目覚まし時計を買って、以来20年以上でしょうか、故障もなく使っています。
これは、交流の周波数50Hzをカウントして秒を生成しているようです。
http://www6.atpages.jp/omat/radio/denpatester.html
↑このサイトによりますと
さて、電源周波数同期式交流時計は嘗てはモータ式や電子回路式など色々と発売されていましたが、現在はデジタルLED表示のものが数機種しかないようです。交流時計は数秒オーダーで進んだり遅れたりを繰り返しますので、電波時計のように常にキッチリと秒まで正確というわけではありませんが、自分の経験上、数ヶ月のスパンでも±10秒以内の誤差に収まっていることが殆どで、クオーツ時計のようにある一定の割合で誤差が発生して(特に電波時計はクオーツ精度のみで使用することを前提としていないので、電波受信機能のない時計よりもクオーツ精度は悪いです)、気が付いたら数分も狂っていたなどということがないので、細かいことを気にしなければ時間合わせの手間いらずで非常に便利だと思います。これは、交流電気時計自体が高精度に作られているということではなく、電源周波数が非常に正確に管理されているのでそれに同期する時計も結果的に正確になるというわけです。しかし、交流式の難点は停電があると時間がリセットされてしまうことと、時計用にコンセントが一つ占有されてしまうことで、何処にでも持っていける電池式とは違って使い勝手は多少悪くなります。
文中にもありますが、落雷などで停電があるとリセットされてしまいますが、そう頻繁に起こることではなし、気にはしていません。長い間、実に安定しています。発電所の周波数管理ってすごいんだなぁ、と感心しておりました。
今回の大地震の後しばらく、この目覚まし時計が不安定になっている感じはしました。
停電対策として、携帯電話の目覚まし機能と並行して使っていましたが、目覚まし時計の鳴る時刻と、携帯のタイマーが鳴る時刻が、近づいたり遠くなったりしていました。
ひょっとして、交流電源の周波数が揺らいでいるのかな、とは思っておりました。
最近は二種の音の鳴る間隔は安定しているようです。
電力事情が安定しているという印ですね。
こんな所からも、電力事情や電力会社の仕事などが見えるものなのです。
理論を知るって、実に面白いものなんですよ。
2011.3.29
ビヨウヤナギの葉の上。
細かい毛のような感じがコクロヒメテントウの特徴。つるつるではないんですね。
また、テントウムシとしてはすごく小型です。
すたすた歩いてしまって、止まってくれない。
で、こんなピンぼけ写真をお目にかけることになりました。
ごめんなさい。
このテントウの幼虫は白いむくむくした幼虫です。
ナナホシテントウやナミテントウの幼虫と姿が全然違うので「害虫」だと思われるといけません、ご注意を。
親も幼虫もアブラムシを食べてくれます。
幼虫の姿は下のサイト「幼虫図鑑」でどうぞ↓
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/kokurohimetentou.html
2011.3.28
ジンチョウゲの花が終わり、葉が伸び始めました。
実はこのジンチョウゲ、今住んでいる大田区に引っ越してくる前の家から連れてきたものなのです。もう40年近くも経つわけですね。
一時大きくなっていたのですが、日当たりのせいか、ほとんどダメになってしまった。
でも、なんとか一部分が生き残って今この鉢にいるわけなのです。
何年も花を咲かせる状態ではありませんでしたから、今年久しぶりの開花に大喜びしていたわけです。
まだ葉も少ないのに花を咲かせてしまって大丈夫かなぁ、という心配もしていました。
そして葉が伸び始めましたから、しばらくはこの鉢で大きくなってもらって、安定したら、もう少し大きめの鉢に移し替えてやりたい。
ほら、花のついていたところの脇から葉がグンとせり出してきています。
いっぱいお日さまを吸い込みな、おいしいぞ。
2011.3.27
エニシダの新芽が芽吹いてきました。
目立たないけれど、見ればかわいくきれいです。みずみずしい。
うれしいですね。
エニシダ【金雀枝・金雀児】
(ラテン語のゲニスタ(genista)が転訛したスペイン語のイニエスタ(hiniesta)から) マメ科の落葉低木。南欧原産の観賞植物。高さ約1.5メートル。茎は深緑色で縦稜がある。5月頃、葉腋に黄金色の蝶形花をつけ、両縁に毛のある莢サヤを生ずる。紅斑のある花や白花などの園芸品種が多い。<季語:夏>[広辞苑第五版]
私はラグビーは大好きですが、サッカーには全く関心がない。でも、ニュースなんかで耳に入ってくるのまでは止められない。
サッカー選手で「イニエスタ」という名の選手がいますよね。
ふ~ん、ひょっとして「エニシダ」さんなのかなぁ、などと勝手に思っておりましたが、念のために検索したら
アンドレス・イニエスタ・ルハン(Andrés Iniesta Luján)というお名前でした。
スペイン出身です。
なんだか、関連ありそうな、なさそうな・・・。
季節の花300というサイトによりますと
・英語では「Broom(ほうき)」。
伝説の魔女が夜中にまたがって飛ぶほうきはこの金雀枝のことであるらしい。
また、昔は実際にこの枝を束ねてほうきをつくっていたらしい。
・聖母マリアが赤ちゃんの頃のイエスを抱いて逃げている時に、エニシダの草とすれる音でつかまりそうになった、との伝説がある。
ということでした。
2011.3.27
とある場所で、こういう「告」知があったんですね。
この先進入禁止です、というだけなんですけれど。
なんでかなあ、「告」がダブルクォーテーションでくくってある。
強調したかったんでしょうね、多分。
ただなぁ、なんとなく、「告」という文字に「濁点」を打ったような雰囲気が漂うなぁ。
「こく」ではなくって、「ごく」とか「ごぐ」って読みたくなってしまいませんか?
漫画なんかで「あ」に「濁点」を打った表現がありますよね。
こういうの。
読めないけど、何となく雰囲気が通じる字ですよね。
でこんなの作ってみました。
いかがでしょう。強く告げられてる気がしますかねぇ。
すんごく、読みにくいけど。
この作り方は簡単。ワードで32ポイントくらいで「告」と「じ」を書いて、この二つをまとめてctrl+c でコピーします。そうしてペイントの画面に移って、ctrl+v でペーストします。すると本来文字としてコピーされたはずですが、ペイントには画像として貼り付けられるんですね。で、「じ」の濁点部分をセレクトして、「告」の右上に引っ張っていって、まとめて別画面にコピー&ペーストすれば出来上がり。jpgファイルで保存できます。
遊んでしまった。楽しかったです。
●昔の思い出
7歳くらいまでは内風呂がなくて、風呂屋さんに行っていました。
脱衣所の壁に、大きなポスターが張ってありましたねぇ。
真っ赤な字で巨大な「ぢ」が書いてあった。
真っ赤なんですよ。しかも「じ」じゃなくって「ち」に点々なんですよ。異様な雰囲気が漂っていましたね、幼い私の目にはそう感じられました。
「し」に点々じゃないんです、「ち」に点々なんです。
なんかこう、普通じゃないですよね。学校では「ち」に点々なんてほとんど習ったことないし。
なにやら、薬の広告らしいのですが、これはきっと、ものすごく恐ろしい病気なのに違いない。でなければ、「ち」に点々なんて異様な書き方をするはずがない、と信じて疑いませんでした。
長じて「痔」という、恐ろしい雰囲気の漢字を知り、納得しちゃったよなぁ。
2011.3.27
クリスマスローズと題をつけておいて、これはなんだ?
いえ、ここのお宅のユーモア感覚が嬉しくって。
塀の上に載った小さな灯籠。これ、いいですね。
で、灯籠の下にこれがあるわけです。
この写真を撮影した時点では、花の名前は知りませんでした。
あ、駅前にあったのと同じ花だ、と早速モンパルを降りてかがみこみました。
白い花と紫っぽい花があります。
中のオシベがのぞいています。
下を向くというのがこの花の特徴らしくって、中が見えない。
手を添えて軽くひねって、中を覗かせてもらいました。
オシベがいっぱい。
オシベが落ちてメシベだけになった花もありました。
名前を調べて、クリスマスローズだ、と妻に知らせましたところ、そうかぁ、名前と実物が一致したワ、と喜んでおりました。
2011.3.27
多摩川の土手を降りました。
去年、この近くにミモザがあったよなぁ、と行ってみました。
多摩堤通り沿いにあった木は、道路に乗り出し過ぎたせいか伐られてしまった。
あのきれいな花が見られなくなったのは寂しいなと思っていたら、小学校のそばで見つけた木です。
正式にはフサアカシアとかいうのでしょうね。
ウィキペディアから引用します。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A2%E3%82%B6
ミモザ(英: mimosa、独: Mimose)は、本来はマメ科の植物であるオジギソウを指すラテン語名。
・・・
葉に刺激を与えると古代ギリシアの身振り劇ミモス"mimos"(マイム、パントマイムの前身)のように動くことからこの名がついた。ラテン語本来の発音はミモサ、英語発音はマモゥサあるいはマイモゥサとなり、日本語のミモザはフランス語発音に由来する。ここから以下のような転用により語義が広がっている。
* マメ科オジギソウ属の植物の総称(オジギソウ属のラテン語名およびそれに由来する学名がMimosa)。原義。
* フサアカシア、ギンヨウアカシアなどのマメ科アカシア属花卉の俗称。イギリスで、南フランスから輸入されるフサアカシアの切花を"mimosa"と呼んだ事から。アカシア属の葉は、オジギソウ属の葉によく似るが、触れても動かない。しかし花はオジギソウ属の花と類似したポンポン状の形態であることから誤用された。今日の日本ではこの用例がむしろ主流である。
・・・
そうなんだ、パントマイムというあの「マイム」なんだ、知らなかった。
オジギソウのピンクのポンポン状の花は大好きです。あの葉もね、もちろん。加えて実が「豆」になるのが面白かったなぁ。
個人宅の木ですから、そう伐られることもないでしょう。
毎年ここに来ればみられる、というのは楽しいことです。
2011.3.27
オオイヌノフグリもいっぱいで、陽ざしに輝いていました。
土手に座りこんで撮影してみました。
意外とこの花の中の姿って撮りにくい。開いているにもかかわらず。
「オオ」は「イヌ」にかかっているのではなくて、「イヌノフグリ」という在来種に比べて大きいという意味です。
4月10日の朝日新聞「天声人語」から
野の花に励まされて
自然へのまなざしが優しかった歌人、木下利玄に次の作がある。〈根ざす地の温(ぬく)みを感じいちはやく空いろ花咲けりみちばた日なたに〉。もう一首〈夕づける風冷えそめぬみちばたの空いろ小花(おばな)みなみなつぼむ〉。
植物好きの方なら、この「空色の花」が何か、たちまちお分かりだろう。そうですオオイヌノフグリ。その名は「犬の股間の袋」の意味だ。先の小欄で「酷な名」と書いたら、「だからこそなじみ深いのです」といった便りを頂戴(ちょうだい)した。地味ながらこの花、やはりファンが多い。
まだ風の冷たい早春から、小さく愛らしく咲く。春の空を映したような四弁の花は、花の中心が白くなっている。ぱちりと瞳を開いたおさな子の利発さを、見る者に想像させる。
かつて、その名を不憫(ふびん)に思う人たちが「ほしのひとみ」という別名を提案したと、植物学者の長田武正さんが随筆に書いていた。長田さんは「こうなると今度はきれいごとすぎて、土の香りが欠けてしまう」。名前ひとつもなかなか難しい。
仰ぐ桜が盛りの東京で、屈(かが)み見れば地面で野草が春を告げている。タンポポの黄とスミレの紫が並び咲く図など、豪奢(ごうしゃ)な桜花に負けぬ気品がある。人間様の独断で「雑草」とひとからげにしては申し訳がない。
(後略)
昭和天皇の「雑草という名の草はない」という言葉は有名ですね。
このごろ、私が地面に這いつくばって写真を撮っているものだから、妻が、草が抜きにくくなった、とぼやいております。
「人間様の独断で『害虫』とひとからげにしては申し訳がない」とも、私としては強く主張したい。
それも、食害があって、人間と利害が絡むならまだしも、気持ち悪いというだけの「不快昆虫」などというのは私には度し難い難い驕りに思えるのです。
好き嫌いがあっても一向に構いはしない、それは当たり前。でも、付き合い方ってぇものがあるでしょうに、と思うんですね。
2011.3.27
黄色いアブラナ科の花は一株でしたが、この紫色のアブラナ科の花はいっぱい。
「紫色のアブラナ科の花」なんて持って回った言い方をしていますが、何と読んだらいいのか、分からなくって。
ウィキペディアの「オオアラセイトウ」から
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%AA%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%82%BB%E3%82%A4%E3%83%88%E3%82%A6
オオアラセイトウ
オオアラセイトウ (Orychophragmus violaceus) は、アブラナ科オオアラセイトウ属の越年草。別名にショカツサイ(諸葛菜:諸葛孔明が広めたとの伝説から)、ムラサキハナナ(紫花菜)。このため Orychophragmus属はショカツサイ属、ムラサキハナナ属とも呼ばれる。
ハナダイコン(花大根)(カブ)とも呼ばれることがあるが、この名前は花の外観が類似した同科ハナダイコン属の Hesperis matronalis にも与えられているため混乱が見られる(ダイコンが野生化したハマダイコンとも別種)。
侵入生物データベースによれば、日本には観賞用および油を採取するため、遅くとも19世紀末には導入され、20世紀中頃から各地に広がった。戦前から戦後にかけて紫金草(シキンソウ)と称して広める活動をした人がいるという。
国立環境研究所 侵入生物DBの「ショカッサイ」の項目は
http://www.nies.go.jp/biodiversity/invasive/DB/detail/80920.html
ここです。
ほかにムラサキダイコンという名もあるようなんですが。同じものを指しているかどうかよく分からない。
アサヒコムのアスパラクラブに藤本和典さんが書いた記事では
白いチョウはモンシロチョウ? [11/04/01]
・・・
なぜ、スジグロシロチョウが平地で増えたのでしょうか。
春先に線路の土手や空き地に多く見られる紫の花をつけたショカツサイ(オオアラセイトウ)は、スジグロシロチョウの幼虫が好むアブラナ科の植物です。中国産のこの植物の種を一人の方が日本のあちらこちらに配布し、まいたため増えたのです。
外国の植物を植えることにより、昆虫の種類が変わることがあるので気をつけなければいけませんね。
一時は住宅地の白いチョウは、スジグロシロチョウだらけだったのですが、またモンシロチョウにも出あえるようになってきました。家庭菜園がブームとなり、庭先にモンシロチョウが好むアブラナ科の野菜を植えているからです。無農薬であったり、面倒くさくてほったらかしにしたりしたキャベツなどには、モンシロチョウの幼虫の青虫がたくさんいます。
・・・
はぁ、スジグロシロチョウが増えたことに関係があったとは。知らなかったなぁ。
{独り言:「ムラサキアブラナ」なんてのは、どうだ?紫色のアブラナ科の花だから。}
2011.3.27
昨冬、理科支援員をした小学校のそばに畑がありましてね。住宅街の真ん中で頑張って畑を維持していらっしゃる、ありがたいことだ、と思っていました。
小学生が登下校の途中に畑で野菜を見ることはとてもいい。野菜は草なんですよね、芽生えて成長して収穫されて、生きた野菜の姿を見ることはとてもよい。
スーパーの棚に、清潔な姿で並んでいるものしか知らなければ、野菜はまるで工場産品のようにしか思えない。「いきもの」「草」という感覚を失ってしまう。
そういう観点から評価していました。
モンパルで走っていて、今まで見ていたのとは逆側に行ったら、こういう表示がありました。
そうなんだ、生産緑地なんだ。
生産緑地地区(せいさんりょくちちく)とは、市街化区域内の土地のうち、一定の要件を満たす土地の指定制度(生産緑地地区制度)に沿って管轄自治体より指定された区域のことで、都市計画上、農林漁業との調和を図ることを主目的とした地域地区のひとつであり、その要件等は生産緑地法によって定められている。
税制上の優遇措置があるはずですね。おかげでこの住宅地に畑が維持できるんですね。
ネギですね。
キャベツですか。
小学校と提携なんかしたらもっといいのにね。
食べ物とは生き物なんだ。
土に生えるんだから土・泥がついていて当たり前。洗って食べればよいだけの話。
そういう感覚が都会では感じられなくなっているものなぁ。
スーパーには、汚れがなくてきれいなものばかり、不揃いなものは排除されて形の良いものばかり。
いきものなんですから、いろんな形があっていいんですのにね。
食育にもなりますよね。
せっかくの生産緑地ですから、活用してほしいと思いながら走りました。
なんじゃらほい、ですよね。
「0.21億テラベクレル」
これ見て、ストレートに意味が理解できる人がいるんですかね。
言葉って意味を伝えるものでしょ。
なのに、これはいかんでしょ。
●福島第一原発の事故のレベルが「レベル7」になった、という関連の報道で、言葉が入り乱れてしまって、報道になってないですね。
・ベクレル(Bq)は「1秒間に1回原子の壊変が起こる」という単位。
ですから、物理的に確定した値を持ちます。
・「レベル」の方は、人間が勝手に決めた「原発事故の深刻度を示す『国際原子力事象評価尺度(INES)』の暫定評価」です。
今回の事故が大したことじゃないなどとはいいません、重大事故です。でもそれは人間が適当に線を引いてランク付けした尺度であることを忘れないでください。いくらでも変更なんかできるんです。物理的に意味のあることではないから。
●「0.21億テラベクレル」
0.21億=2100万でしょうね。
せめて、2100万テラBq位にしたら?
これでも、日本語の「万」と、SIの接頭語「テラ」がごちゃまぜで、さっぱりわからん。
●
この事故のレベルについて、経済産業省の原子力安全・保安院は、IAEA=国際原子力機関などが策定した「INES」と呼ばれる事態の深刻さを表す国際的 な基準に基づいて評価した結果、これまでの「レベル5」から、最も深刻な「レベル7」に引き上げることを決め、12日に発表しました。
評価は、これまでに外部に放出された放射性物質の推定量で行われ、放射性のヨウ素131と、セシウム137を併せた放射性物質の量は、原子力安全・保安院 の試算で37京ベクレル、原子力安全委員会の試算では63京ベクレルと推定され、いずれも『レベル7』の基準に相当するとしています。
「京」は「1兆」の「1万倍」です。
これはNHKの夕べの報道ですが、「京(けい)」を持ちだしましたね。
それはそれで一貫しているとはいえますが、なんだかなぁ、科学用語としては世界に通じないからなぁ。
6.3×10^17Bq というのが一番シンプルで間違いの入らない表記なんですが、10の指数表示は通りが悪いんだろうなぁ。慣れれば何ということもないのですが。でも、やはりこの表記になれるべきだと私は思いますけどね。
★これを「6.3×(10^2×10^15)」 と書き換えて、「630ペタBq」 とすればすっきりします。これが現在の時点では一番妥当な表記だと思います。
さらに「6.3×(10^5×10^12)」 とすれば、「63万テラBq」になるんですね。
{「63万兆Bq」と言っているのと同じなんですが、気持ち悪くないですか?}
でも、この書き方が新聞報道の方では採用されたようです。
安全委と保安院は福島第1原発1~3号機から大気中に放出された放射性物質の量についてそれぞれ推計した。放射性ヨウ素131換算で、安全委は大気中の観測結果から逆算して63万テラ(テラは1兆)ベクレル、保安院は原子炉の状態から37万テラベクレルと推計した。特に2号機で圧力抑制室の損傷が起きた3月15~16日に大量放出されたようだ。
レベル7は放出量が数万テラベクレル以上とされており、これを1桁上回ることなどがレベルの引き上げにつながった。
{日経}
チェルノブイリ事故では10日間で約520万テラ・ベクレルもの放射性物質が大気に放出された。事故後に福島第一原発から放出された放射性物質の量はチェルノブイリの1割程度だが、世界の原子力事故の中では極端に大きい。レベル5の米スリーマイル島原発事故では、周辺に降下した放射性物質の多くを占めたヨウ素131の量が0・6テラ・ベクレルだった。
{読売}
●参考
日本語での大きな数の命数法とSIの接頭語を並べてみました。
左列の数字は10^n という形で書くときの「n」です。
表の読み方としては
「37京」は「37×10^16」と読みます。
またそれは370ペタとなり、37万テラとなるわけです。
迷ったらご利用ください。
●冒頭の「0.21億テラベクレル」というのは朝日の記事です。
放出は100分の1程度 東電が放射能総量を推定 福島原発事故
東京電力は12日、福島第一原発にある放射能の総量の推定値を公表した。地震のあった3月11日時点では運転中の1~3号機の炉心だけで6・4億テラベクレル(テラは1兆)があった。東電は、このうち比較できる放射性物質でみた場合、事故で放出されたとみられる量は100分の1程度で、多くが残っているとの見方を示した。
推定値は、あくまで理論的にあると考えられる量で、原子炉と燃料プールにある核燃料内のウランの量や運転時間、停止後からの経過時間などから求めた。
放出を考慮しなくても放射性物質は次第に減る性質があり、4月11日時点の1~3号機炉心は10分の1の0・72億テラベクレルになっているとみられる。
定期検査中で炉内の核燃料がプールに移されていた4号機は0・21億テラベクレル。1~3号機のプールは計0・14億テラベクレルとみられるという。
2011年4月13日
事は重大なんです、確かに。ですからこそ、正確に意味を伝える報道をしてほしいと思うものです。
2011.3.26
なんだかまた、「予感」がします。これは大変。
これ、コマツナです。
花が咲きますねぇ。
スーパーで買ってくるコマツナなんですが、根のついた商品もあるのですね。そういうのを見ると植えたくなるわけです、妻は。
で、ちゃんと成長してくるんですよ。それは植物のパワーのなせる技。
去年は、食べられるかな、と思っていたら、ある時、一晩でコマツナが消滅しました。
モンシロチョウの幼虫が一斉に同期して成長し、終齢幼虫の猛烈な食欲で食べ尽くしてしまった。あわてて、幼虫のために逆にコマツナを買いに走った。薬剤がかかっていたりするといけないから、一生懸命水洗いして食べさせてやったら、ほとんど同期して一斉に蛹になった。そして、一斉に羽化して旅立っていったのでした、っけ。
結局、食べられないどころか、追加で食べさせてあげたんだったなぁ。
今年は食べられるかな、と見ていたら、すくすくと成長して、花芽がついちゃった!!
花を鑑賞することになるのでしょう。まぁ、いいやぁ。
二人でケラケラ笑いながら毎日眺めています。
食べ物としては「長けてしまった」わけですが、舌ではなく眼で味わうことにしましょう。
2011.3.26
前の記事の写真を撮った位置に座ったままです。
鉢に生えてきているハハコグサ。まだ咲きませんね。まるく金色に包まれている。
細かい泡でも立ったようになってくると開花です。
そしてもう一つ目の前に頂戴した「なでん」。
八重咲きなんですが、オシベとメシベが完備しています。
結実する可能性はゼロではないでしょうね。どうかなぁ。わかりません。
ひたすら花の後も観察を続けます。
つぼみをご覧に入れようという写真ではないのです。
つぼみの付け根付近の、幼い葉の「ふち」を見ていただきたいのです。
なんとまぁ、かわいらしいこと。
写真にとって初めて気づいた次第ですが、是非お目にかけたいと思いました。
肉眼だけでは気づかない世界です。マクロレンズの楽しさを満喫しています。
2011.3.26
玄関前に座りこむと、目の前には桜桃。
もう花はほとんど終わって、栄養づくりの季節。幼い葉が伸展しようとしています。
そして、腰の脇にはジンチョウゲの鉢。
最後の「ひとつぶ」ですね。
花がついていた跡が見えています。
なるほどこうなのか。
落ちていた花を拾って手のひらにのせてみました。
ここでついていたんですね。なっとく。
「花」とはいえ、これは構造的には萼ですね。
で、萼から丸ごと落ちたのでしょう。
日本のジンチョウゲはほとんどオスの木ばかりと聞きます。
我が家のもオスの木です。
日本のキンモクセイは「すべて」オスの木だと聞いていますが、ジンチョウゲの場合は「ほとんど」オスの木だそうです。
稀にメスの木もあって、実がなるそうです。
検索していたら、赤い実の写真を見つけました。
http://iyashi.midb.jp/detail/73502
よろしければどうぞ。
2011.3.26
なんだか巨大なロゼットなんですね、これ。
まだ茎が立ちあがってきていません。
なんだろうなぁ、と思って妻にきいたら、あれオニタビラコでしょ、と笑っています。
ホントかよ、あんなデカイのぉ?
鉢に生えた小さな草丈6,7cmのオニタビラコを毎日観察していましたので、この大きさには想像が追いつかなかった。
ロゼットの直径が30cmはありますよ、もっとかな。
2011.4.1
ぶっ太い茎が立ちあがってきました。
茎の直径が優に1cmを越える太さ。迫力あります。
先端を見ると、ナルホド、これはオニタビラコなのか。
すごいなぁ。
鉢の小さなオニタビラコと同じ種なんですかねぇ。
コオニタビラコというのもあるそうですが、田んぼのある田園に限られる、という記述があって、我が家は該当しないですものね。やっぱりどちらもオニタビラコなんでしょうね。
それにしても、圧倒的な大きさ。この先どうなる事やら。
2011.3.26
庭の池のオタマジャクシ。
やはり屋外は気温が低いので発生の速度がゆっくりですね。
もうダメなのか、と思っていたら、受精卵もいっぱい。発生が進んでいます。
★この記事を書いている4月12日現在での話ですが、この3日ほど、夕方から夜に、ヒキガエルの鳴き声が庭で聞こえます。
どうやら、大人のカエルの完全な「冬眠開け」のようですね。
藤本和典さんという方の「教えて身近な生きもの」という自然観察記の連載がアスパラクラブにあるのですが、そこでこんな話を読みました。
・・・
暖かくなってから産卵するカエルもいますが、まだ寒いのに産卵するのにはわけがあります。それは彼らの天敵であるヘビがまだ活動していないからだと考えられます。
・・・
産卵を終わると、カエルたちは元いた土の中や石の下にもぐり、「春眠」と言われる眠りについてしまいます。再び目を覚まして出てくるのは4月下旬から5月ごろ。暖かくなって、彼らのエサになる大型昆虫が活動するころです。
・・・
多分これだと思うんですよね。(記事より少し早い気もするけれど)。
東京の南ではもうある程度昆虫たちも姿を見せ始めていますから、エサもあるんでしょう。
寒いうちに産卵して、親はまた寝てしまって、卵は寒いのに発生を続けて、そろそろオタマジャクシからカエルへと変態していく頃に、親は目覚めてまたやってくる、とまぁ、そういう具合のようです。
親子が顔を合わせているかもしれません。
面白いことです。
2011.3.26
河津桜の鉢と並んでいます。
何だか下向きの花で、中を見せてくれない。
持っていたのはコンパクトデジカメでしたので、花の下にカメラをさしのばして、適当に勘で2枚ほど撮ったらこうでした。
なんだか、オシベの状態が大きく変化する花のようです。
「不明」のままにしていたのですが、調べてみたら、クリスマスローズらしい。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%AC%E3%83%9C%E3%83%AB%E3%82%B9
ウィキペディアによりますと
ヘレボルス(Helleborus)はキンポウゲ科のクリスマスローズ属に分類される植物の総称。ヘレボラスともいう。
「クリスマスローズ」という呼称はクリスマスのころに開花する「ヘレボルス・ニゲル」だけを指した呼称であるが、日本の園芸市場では「レンテン・ローズ」と呼ばれる「ヘレボルス・オリエンタリス」なども「クリスマス・ローズ」の名前で出回る。多くの品種は、クリスマスのころではなく春に開花する。
「季節の花300」には詳しい解説もありますので、関心がおありでしたらどうぞ。
http://www.hana300.com/kulisu.html
「花はなぜか下を向くものが多い」という記述もあって、ああそうなのか、下向きだということも、一つの特徴になるんだな、と納得しました。
2011.3.25
「におい」を言語で表現するのはとても難しくて。
独特のにおいです。よい香りとはとてもいえませんが、耐えがたいほどの悪臭ともいえないし。
独特の不快臭、とでもいうんでしょうね。知っている人同士なら、ほらハマヒサカキのあの匂い、で通じてしまうのですが、言語で表現を与えることは出来かねますね。
化学を教えていると、硫化水素は「腐卵臭」とか、二硫化炭素は「腐ったキャベツみたいな匂い」とか、いろいろあるんですが。
有機化学にいくと、あまりにもいろいろな臭気があって、とても何かにたとえられない。で、「特異臭」というような表現をすることになります。
高3の夏休みの補習で、問題演習もいいけれど、有機化学分野にでてくる「特異臭」を経験するのもよかろう、と、棚の薬品のにおいをかいだり、簡単な合成実験をしてその「特異なる匂い」をかいでみたりしたこともありましたね。
臭いけど、結構好評でした。言葉で表現されていたものが、実際にはどういうものなのかが分かって良かったという感想ですね。
よくニュースでは「異臭」という言葉が使われますが、これもできれば、こんなにおい、という表現があるといいんですけどね。
硫化水素、塩素、塩化水素、アンモニア、などわかれば対応も取りやすいのですから。
最近は「におい恐怖症」やら、それをあおるCMが多くって嫌な傾向です。
真実をお伝えしますので、お受け止めください。
生きるってことは、くちゃいのよ。
いかがでしょう?これは偉大なる真実です。
匂いがなくなっちゃったら、それはもう、生きているとはいい難い。
いきものみんなにおうんです、っ!
芳香とか、悪臭とか、それは人間の身勝手に過ぎません。
御覚悟召されよ。
2011.3.25
白山神社にて。
ヤエムグラの小さな花が咲いています。
脇に抱えられたような姿で咲きますね。
妻は、この花のことはあまりくわしくないようですが、この茎が「ひっつきむし」だということはよく知っていて、昔からこれで遊んだものだそうです。
茎に棘があって、セーターなんかに貼り付きます。試してみて下さい。面白いから。オナモミなどの種のひっつきむしはよく遊びますが、茎のひっつきむしも面白いです。
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/sympetalae/rubiaceae/yaemugura/yaemugura.htm
このサイトによりますと
この棘があることによってお互いが寄り添いあい、他の植物にも寄り添って立ち上がっており、自らの茎で立ち上がることはできない。花は白色で小さく、めだたない。果実には荒い毛が生えており、動物の毛などにくっついて散布される。
とありました。なるほど、実もひっつきむしなんですね。
2011.3.25
先日、コマバムツホシヒラタアブだろうというアブに出会いました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-600a.html
↑ここです。
また出会いました。桜桃の花に来ているところです。
これ1枚しか撮れませんでしたが、腹部の模様がくっきりと特徴的ですので、間違いはないと思います。
常連のホソヒラタアブ君登場。
桜桃の花へ向けて、突入開始。
接近中。
目標を見定めて
着地というか着花というか。
アブたちのおかげで、授粉は順調に進んだようで、現在、緑の桜桃がいっぱいなっています。これから成熟に入ります。
南殿(なでん)って何だ?
2011.3.25
妻が職場の若い方の結婚祝いを贈りましたところ、お返しを頂いてしまった。
こんな素敵な植木を頂いてしまって、かえって申し訳ないことでした。
タグからご覧ください。ナンデンではなくってナデンだそうです。
これがその花。
白い八重咲きの桜。清楚ですね。
清楚でいて、しかも、すごく豪華な雰囲気の桜。
八重咲きなんですが、オシベもメシベも完備しています。
花の後はどうなるんでしょう?興味深い。
このナデンの鉢はここに置きました。玄関前。
左のぼかしたのが桜。
右にジンチョウゲの鉢があり、奥にはオモトの鉢があって、オニタビラコやハハコグサもいます。
このテラスに腰をおろして、日向ぼっこしながら、花たちとなんとなく、きもちいいねぇ、ありがとうねぇ、と「交流」する私の「すぃーと・ほっと・すぽっと」です。
2011.3.25
おなじみ、ホソヒラタアブです。
桜桃の花が開きかけたところへ、頭を突っ込んで中を覗いています。
美味しい蜜はないかな、と探しているのでしょう。
複眼や前脚を花粉だらけにしながら、オシベを抱えて舐めています。
いかにもおいしそう。
きっと甘くておいしいんですよ。
ニコニコしてしまう。
私も飴でも舐めるかなぁ。などとつい誘われてしまいます。
「おいしそうな顔」って、昆虫でもやっぱりあるような気がする。
ほらね。伸ばしているのは口なんですけれど、つい擬人化して舌を伸ばしてぺろぺろ、に見えてしまいます。
後で、複眼や脚を掃除しなくっちゃね。
アブが、手をする脚をする、目玉も翅もさっさとすり落とす。
あ~、おいしかった、と。
2011.3.24
一つの鉢に4本ほど、カランコエの茎が立っています。
初めは、4本とも蕾をつけました。で、ゆっくりゆっくりふくらんでいったのですが・・・。
やがて、2本は枯れ始めてしまった。あれ、どうしたんだろう?と見ていたら、茎の途中から葉芽が出てきました。
どういうことなのか、詳細はわかりません。
単なる推測ですが。栄養状態が良くなかったのかもしれないですね。
で、花を咲かせるというコストに耐えられなくなって、花を咲かせることを放棄して、低コストで済む。新しい葉を出すという選択に移行したのではないか。
花を咲かせるよりは、まず個体維持に栄養を回すことに切り替わったのではないか、などと想像しているところです。
こうやって緑の葉が出れば、少しずつでも光合成で栄養を作り、個体を維持成長させることができる。花はまたその後、ということなのかなぁ。
いったん作った蕾を放棄して葉を出す、という戦略は初めて見ました。すごいものですね。
感服するのみです。
2011.3.24
ツマグロオオヨコバイが姿を見せ始めたな、と思ったら、交尾にであいました。
ヤツデの葉の裏です。
以前、初めてツマグロオオヨコバイの交尾を見た時は、交尾しながら強く翅をはばたいていました。その羽音で、ん?なんだ?と気付いたのでしたから。
今回は、静かな交尾。
左下のはあぶれたオスでしょう。
サケの放卵、授精の時には、優位なオスの脇に、スニーカーというオスがいて、合間を狙って自分の精子をかけたりするんですね。カエルにもそういう行動があるとか。
でもなぁ、こういうような交尾をするタイプだと、スニーカーという行動は取れないと思うんですけど。
優位に立てなかったけれど、チャンスを狙っているのでしょうか。
東京の桜が満開になったということです。
東京で桜が満開 平年より1日遅く(2011年4月6日13時21分 アサヒ・コムより)
気象庁は6日、東京の桜が満開になったと発表した。平年より1日、昨年より5日遅い。同日午前、東京管区気象台の職員が千代田区の靖国神社にある標本木を観察し、9分咲きになっているのを確認した。満開の定義は8分咲き以上。
・・・(中略)
日本気象協会によると、東北地方では3月の気温が平年より低く寒暖の差も激しかったため、開花は平年よりやや遅めの傾向。各地の開花予想日(3月30日現在)は福島市が今月13日、仙台市は14日、盛岡市は23日、青森市は27日。
では、昨日撮影した、桜名所「桜坂」の写真をどうぞ。
2011.4.5
もう少し下まで載せたいところですが、人が写っていたりなどで、このくらいでご勘弁を。
幹から直接咲き出た花。
この写真の下の方、赤く塗られた橋がありますが、これは「桜橋」といいます。
電線やら、トランスやら写ってるし、駐車しているトラックもあって、ちょっと、桜だけということにならないのが残念です。
一応、桜坂であることの証明もつけておきます。
実は、東京都知事選挙の期日前投票に行ってきたのです。
正規の投票所は小学校なんですが、歩いていくのは大変ですし、投票所の前に車を止めるわけにもいかないし(道が狭くて)、投票室は狭くて混むし、足元にシートが敷いてあったりして私には怖いので、ゆっくり投票できるように、期日前投票するのが、この何回かの選挙での習慣になりました。
桜坂からほど近い出張所へ、平日の午後車で行って駐車場に止め、エレベーターで投票室に上がって、ゆっくり投票できる。
遠慮することはないです。「バリア=敷居」の低い方法でやらせてもらえばいい。
「合理的な配慮」が充実するといいですね。それぞれが自分にやりやすい方法で参加できる。投票所なんかはとくにそういうことに配慮してほしいものだと思います。
2011.3.23
ホタルブクロです。
新緑の黄緑がかった色ではなく。濃い緑色でぐんぐん伸びています。
もし、植物が太陽光の中の別の波長の光をエネルギー源にしていたら、植物の葉の色はこの色ではない。
私たちが植物の緑に安息を覚え、新緑に心浮き立つのは、何億年もの長い間、一緒に進化してきたからですね。
植物は生きる仲間なんですね。
東日本大震災のことがいつも頭にあるんですが、地球そのものは大宇宙の「星」であって、生命の存在とは無関係に「成長」し「変化」を続ける。
その地球上で生まれた「いのち」たちは、地球の繰り返される激しい活動のなかで、何とか絶滅を免れて生き抜いてきた。
バクテリアも、植物も動物も、みんな仲間なんですね。地球の力に対抗しながら地球表面を「いのち」だらけにしてきた。
地球に優しく、というのは感傷的過ぎる。
すべての「いのち」が織りなす「生態系」に優しく、なんです、本当は。
すべての「いのち」がつくる生態系に支えられて、ヒトは生きている。
生態系が崩壊したら、当然、ヒトは滅亡します。
2011.3.23
前の記事で、結実へ向けての準備が進んでいます、と書きましたがこの写真にそれが写っています。
葉芽がはじけることろです。
迫力ですね。
実を熟させるためには大量の養分が要る。
光合成の開始へ向けてスタートが切られました。
日光のエネルギーを得て、糖、アミノ酸などを合成し、子房へと送り込む。
植物が全力を傾注するときです。
花をつけさせることに大抵の園芸家は力を注ぎ、花の後、結実させると木が弱るということで切り落としてしまうことも多い。でも、生物としての活動は花の後の「結実」こそが大事。子孫を増やし生息範囲を広げる最大の努力をする時期です。
私は園芸家じゃないからな、存分に結実に力を注いでほしいと思っています。
その姿を鑑賞するのが好きなんです。
放射能汚染水のピットからの流出が止まらないので、水の流れをせきとめよう、という話なのですが。 なんだか妙な言葉だな。
もちろん、高分子は単純にいえば分子量が大きいもの。
ポリマーは小さな単位分子がたくさんつながって高分子になったもの。
でもあまり、化学用語としては「高分子ポリマー」とはいわないなぁ。
ざっとあちこちの報道を眺めてみました。
朝日新聞(2011年4月2日20時22分)
そこで、水分を吸収して膨らむ高分子ポリマーを入れてピットの上流側の通り道をふさいだうえで、改めてコンクリートを注入する手法を3日朝から試すという。
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NHK(4月3日 5:10更新)
ピットより上流側に穴を掘って、そこから配管内部に、水を吸収して膨張する「高分子ポリマー」という特殊な化学物質を流し込み、水の流れをせき止める、新たな対策を始めることになりました。
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東京新聞
水を吸収して膨張する高分子ポリマーという材料をピットの“上流”側に流し込み、流出を止めるための作業を進めた。
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日経(2011/4/2 23:29)
このため東電は、水を吸収する高分子ポリマーをピットにつながる管に注入する方法に切り替えることを決定した。
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毎日新聞(2011年4月2日 21時17分(最終更新 4月3日 2時20分))
東電は3日朝から、両トレンチがつながっている部分に穴を開け、水を吸収して膨らむ特殊な樹脂を流し込んで止水を試みる。
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読売新聞(2011年4月2日23時48分)
東電は急きょ、東京から止水技術の専門家を呼び、3日朝から高分子素材を使って新たな止水作業に取りかかる。
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困りましたね。「特殊」?
いえいえ。すっごく身近なものなんです。
紙おむつ、生理用品、園芸用品など。ペットのトイレにも使うかな。
ポリアクリル酸ナトリウムの顆粒でしょう。自重の数百倍から数千倍の水を吸収・保持できます。水を吸って、ゲル状の塊になります。
高吸水性高分子、高吸水性樹脂、吸収性ポリマー、高分子吸収体などと呼ばれていますね。
紙おむつを分解して、中の顆粒を取り出し、1リットル位の容器に入れて、水を1リットルくらい入れてみて下さい。全体が固まっちゃうから。ただし、この吸水性の顆粒が肺に入ると危険ですので、必ずマスク着用のこと。子どもにはやらせないでくださいね。やるなら大人が慎重に。(化学の実験で高校3年生の少人数のクラスでやらせたことがあります。びっくりしますよ~。)
放射能汚染水の処理に使った、というだけで物質のイメージが損なわれるのでしょうか?
なんで「特殊」なんていうの?
なんで物質名を言わないの?
困った風潮です。物の名前を正しく言う、これが物を安全に扱う基本なんです。
{わからないほうが「ありがたみ」がある、というのはいけません。}
トレンチに水がたまっている、というようなニュースを聴いた頃から、私は妻に、「高吸水性樹脂を入れた『土嚢』のようなものを積んでブロックするとかできないのかな。値段が高すぎるのかな」と言っていたのですが、やっぱり使うことになりましたね。
化学屋のはしくれとしての見通しは当たっていたかな。
朝日新聞(2011年4月4日)
●ポリマー・おがくずなど投入
2号機の取水口付近にある作業用の穴(ピット)の亀裂から出ている汚染水を止めるため、東電は3日に、化学物質ポリマー(吸水樹脂)を上流に投入した。水を吸い込んで膨らむ物質だ。紙おむつや保冷剤、園芸用の保水材、携帯用トイレなどにも使われている。
ポリマーは水がないときは体積が小さくさらさらとした粉状だ。一方、水を含むと風船のようにふくらみ中に水を蓄える。水をぐんぐん吸い込みゼリーのようになり固まる。
水を吸うと元の粉の体積の20倍、重さは70倍になるという。
3日には8キログラム分のポリマーのほかに、水を含ませてかさを増させるため、おがくず60キロや新聞紙なども投入した。
しかし午後6時の時点でも汚染水の海への流出は止まっていない。
だめなようですね。
NHKのニュースを見ていたら、その管の中に、15ほどの穴があいた板が仕切りのように固定されているようでした。新聞紙ではうまくぺたっと穴に貼り付かない限りだめでしょう。水流に乗って丸まってくぐってしまうでしょう。
丈夫な繊維性のもの、たとえば、シュロ縄のシュロ繊維とか、あるいは網戸用の網を、穴を塞ぐ程度の大きさに切ったもの(ポリ塩化ビニリデン商品名的にはサランかな)、そんな丈夫な繊維ですき間を小さくし、そこに膨らんだ高吸水性ポリマーが引っかかって目詰まりするようにすればよかったかなとも思いますが。
あるいは高吸水性ポリマーを網戸の網で作った袋に入れて流すとかね。
とにかくなんとかしなくっちゃ。事態はよくなりませんね。
2011.3.18
前の記事で、ろうそくの炎を見ているうちに、思い出したこと。
ろうそくの炎の真後ろにCDを立てて炎の側から見ると、実にすごいんです。
写真右端にろうそくの炎。
CDの微細な凹凸に反射して分光されています。
いろいろと位置を変えて眺めるとものすごききれい。
夢中になってろうそくを倒さないようにだけは注意していただくとして、これは素晴らしい光景なんです。お勧めします。
「理科おじさんの部屋」というのでやった実験から一枚写真を引っ張ってきました。
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/12th/sci_12.htm
ろうそくの炎とCDの中心を結ぶ直線上でみるとこうなります。
見ていて飽きないですよ。
LEDのポケットライトを当てるとこうなってしまいます。単調ですね。RBGの混合なんだということが良く分かります。
ろうそくの方は、熱による放射ですから連続スペクトルになるんですね。
2011.3.18
計画停電は不評です。
そりゃそうだ、電気はスイッチのON・OFFですが、いろいろな製造業の機械類はそうはいかない。あたたまるのに時間がかかり、冷めるのにも時間がかかる。温冷を繰り返していたら機械類は狂いが来る。寿命も縮む。製品の歩留まりも悪くなる。いいことはないです。計画停電されたら、操業の計画が立たなくなる。
病院の手術なんか10時間とかいう長時間の手術もあるけれど、夕方の停電は昼ごろ発表される、なんていうんじゃ、怖くって執刀できやしない。
もっと、計画的に配電網を整備しておくべきでしたね。
都会の一般家庭では、冬より夏の方が耐えがたいですよね。冬は着ぶくれだるまで、何枚でも重ね着できるけど、夏は裸より薄着はできないものなぁ。熱中症にかかりそう。我が家は風が通り抜けないしなぁ。団扇でしのぐことにしましょう。
さて、我が家でもろうそくを探し出してきました。いつでも使えるようにしてあります。
4cmくらいの短いろうそくです。どのくらいの時間もつのかな、と試してみました。
最初の写真は点火直後の17:43。
下は使わなくなったコーヒーカップの皿。これならろうそくが倒れてもまず大丈夫。
点火したら、ろうそくを下向きに傾けて、ろうを溶かして垂らします。垂れてまだ固まらないうちにろうそくの下端をくっつけて固まらせます。これで安定して立つ。こんな小技、今の人は知らないかもなぁ。昔は停電も頻繁。子どももこういう技を持っていました。
18:04
20分は持つんですね。まだ少しろうがある。
実はじっくり見ていると、ここからが結構長いんですよ。
18:06
ろうがもうほとんどない。
消えるかなという直前に、なぜか一瞬炎が長くなったりする。
18:07
この直後、消えました。
拡大してみますとね
芯が光っているんですが、淡い青い炎がかろうじて燃えている。
なんとなく、感情移入したくなるシーンですね。
火事にならないように注意しながら、観察してみて下さい。
4cmのろうそくで20分ちょっとです。
LED灯なんかとはまるっきり異なる情緒たっぷりの明かりです。
「粉じん防止剤」とか「飛散防止剤」というのが出ていました。(3/31~4/1頃)
福島第一原子力発電所の作業現場で、放射性物質の風による拡散を防ぐために使用が始まった「粉じん防止剤」が1日、東京都内で報道陣に公開された。粘り気のある緑色の液体で、主成分は水溶性の合成樹脂。水に混ぜて5~15%にうすめた上で散布する。晴天なら半日で固まり、砂粒などの粒子が舞い上がるのを防ぐ仕組みだ。
朝日新聞の記事の一部ですが、おそらく、主成分は「ポリ酢酸ビニル」でしょう。(もちろん、性能を向上させるために、いろいろな成分が配合されているとは思いますが、その詳細は知りません)。
商品名「木工用ボンド」というのが身近です。白いとろっとしたやつですね。あれがポリ酢酸ビニル樹脂を細かい液滴のエマルジョンとして分散したもの。使ったことがあればお分かりですが、乾燥すると無色の膜になります。
で、土木工事などで、こういうのを使った後、無色の膜になってしまったらどこに使ったか分からなくなるじゃないですか、だから緑色の顔料を混ぜてあるんだと思いますよ。この色は物質の本性とは関わっていないと思うな。
ポリ酢酸ビニル樹脂は、チューインガムのガムベースにも使っている。
それからパックなどの化粧品にも使っている。顔に塗って、膜になってからはがすと毛穴の汚れが取れる、というようなのがこれ。(鼻の頭の脂肪とか。)
それから、付け睫毛なんかを接着するのにも使うかな。
そういう物質だと思います。
2011.3.18
やけに細長い棒状の昆虫が歩いている、と一瞬思ったんです。
よく見ると、アリですね。せっせと何かをくわえて運んでいる。
センダングサの実でした。
それを体に対して真っすぐにくわえているのです。顎が左右からものを挟みますから、長いものの真ん中あたりをくわえるのは難しい。端の方をくわえているのですね。
人間などは顎が上下に動きますから、長いものをくわえるとしたら左右に長く、真ん中あたりをくわえるのが安定がいい。
重さはそうないとしても、体より長いようなものをくわえて走っていきました。
アリの活動が始まりました。
{巣の中にうまく入るのか?もし入ったとして、出芽してしまったらどうするんだろう?}
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