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2011年2月21日 (月)

被写界深度

被写界深度

●新しいマクロレンズにかえて、この「被写界深度」という言葉をよく使っています。
前から当然意識しながら撮影をしていたのですが、レンズが変わったことで強く意識しています。
ウィキペディアからの引用です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A2%AB%E5%86%99%E7%95%8C%E6%B7%B1%E5%BA%A6

被写界深度(Depth of Field )とは、写真のピントが合っているように見える被写体側の距離の範囲のこと。写真用レンズにおいては、ある一つの設定で厳密な意味でピントが合っている場所は、一つの平面上にしかないが、一定の許容量を認めることでその前後にも十分にはっきりと像を結んでいるといえる範囲がある。その範囲のことを被写界深度と呼んでいる
・・・
一般的にはピントが合っていてもいなくても点光源からの光が結像面上で結ぶ像は円形となり、この円のことを錯乱円と呼ぶ。
・・・
錯乱円の大きさが、フィルムに塗布された乳剤中の感光性物質の粒子の大きさや、撮像素子の画素ピッチよりも小さかったならば、ピントが厳密に合っているのかどうかを撮影された画像から区別することは不可能である。また、撮影された画像を鑑賞する際に、錯乱円の大きさが人間の目で見て点と区別がつかないほどに小さければ、その位置でもピントが合っているとみなしてかまわない。そのような最大の大きさを持つ錯乱円のことを特に許容錯乱円と呼び、フィルムや撮像素子のサイズなどによって異なってくる。

こういうわけですが、すごい言葉を使いますねぇ、「錯乱円」ですって。

さく‐らん【錯乱】(思考・感情などが)入りまじって混乱すること。「―状態」[広辞苑第五版]

普通こういう意味ですよね。

英語版のウィキペディアで元の言葉を調べたら

Circle of confusion
In optics, a circle of confusion is an optical spot caused by a cone of light rays from a lens not coming to a perfect focus when imaging a point source. It is also known as disk of confusion, circle of indistinctness, blur circle, or blur spot.
・・・

とありました。

indistnct:{形容詞}はっきりしない.
indistinctness {名詞}.

「ぼやけ円」とでも言ったほうが日本語的にはよくないか?なら、blur circle でしょうか。何となく俗語っぽいのかな。

●さて実際に被写界深度ってどのくらいのものなかを具体的に。
私の使っている一眼レフはオリンパス。で、オリンパスのサイトにある交換レンズのカタログデータから被写界深度の表をコピーしました。
Depthtable
いったんエクセルにコピーして整形したものです。
上の表が今度使い始めた50mm F2.0 Macro というレンズ(この後50mmレンズと呼びます)の被写界深度。
下の表はこれまで使ってきた35mm F3.5 Macro というレンズ(この後35mmレンズと呼びます)の被写界深度です。
どちらも「許容錯乱円の直径 1/60mm」です。
被写体上の「1点」が「1/60mm」に広がるくらいは「ピント合ってるよ」とするわけですね。

さて、オリンパスのサイトに説明があって{○数字は私が書きこんだものです}

被写界深度とは:ある距離の被写体にピントを合わせた時、その被写体の前後にもボケが認められず、ピントが合っていると認められる範囲があります。この被写体の前後の、実用的にピントが合っている範囲を被写界深度と言います。
被写界深度は前後同じではなく、①ピントを合わせた被写体の手前側は浅く、後方は深くなります。また、②レンズの焦点距離が短い(広角レンズ)ほど、③撮影距離が長いほど、またレンズを④絞り込むほど深くなります。

表を丹念に見ていただけば、必要なことは全部入っているんですが、分かりやすくするために2つのグラフを作ってみました。
Depth1
このグラフは50mmレンズにおいて、絞りを開放の2.0にした時と、22まで絞り込んだ時の被写界深度を比較するグラフです。

横軸は被写体までの撮影距離。縦軸は被写界深度を示すための距離軸。
黒い線がジャストピントの線。
赤い線は絞り2の場合です。
青い線は絞り22の場合です。

・赤い線も青い線も黒い線をはさんでいます。つまり、前後に幅があるという意味です。
で、一見して、青い線が赤い線を挟んでいますから、④がわかります。
また、右へ行くほど幅広になりますので③もわかります。
赤い線では分かりにくいですが、青い線では明らかに黒い線の下より上の方が幅広ですから①もわかります。
撮影距離が5mのところでみると、
絞り2の場合:約60cmが被写界深度の幅
絞り22の場合:約14mが被写界深度の幅
ということになります。ずいぶん違うでしょ。5m先の人物を撮った場合、絞り2では人の体の前後幅くらいしかはっきり写らなくって、人物の前も後ろもぼやけます。

・さて、次は②を確かめたいので
Depth2
このグラフでは50mmレンズと35mmレンズについて、同じ絞り値8の場合で比較してあります。
赤い線が50mmレンズの場合、青い線が35mmレンズの場合です。
明らかなように、青い線のほうが幅広で、②のことが示されています。(広角なレンズほど被写界深度が深い)。{35mmの方が50mmより広角です。念の為}

●というわけで、一眼レフの口径の大きなレンズで撮影する場合、この被写界深度のことを念頭に入れておくと何かと便利ですし、作画しやすいのです。もちろん数値なんか忘れてますが、どのくらいの深さの範囲が写っているかは意識しておくといいですね。
私のカメラボディでは、「プレビュー」というボタンがあって、これを押すと、撮影時の絞り込み状態を予め見ることができます。ゆとりのある撮影の時はこれを使ってボケ具合など見ておくといいですね。
他の機種のカメラに同じ機能がついているのかどうかは知りません。{小学生の時にオリンパスの顕微鏡を使い始めて以来、ずっとオリンパスファンで、オリンパスのカメラしか使ったことがないものですから。}

●参考になるかどうかは分かりません。知ってる人には余計なお世話の話でした。

●おまけ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9C%E3%82%B1_%28%E5%86%99%E7%9C%9F%29
ボケと文化
古くより、写真において、ボケによる表現をもっとも好むのは日本人であり、他の民族はそのようなテクニックをほとんど用いないといわれてきた。
英語で"Bokeh"という単語が用いられるようになったのは「遅くとも2000年から」と英語版(en:Bokeh)にあるので、きわめて新しい表現手法として受け止められていると考えられる。

英語版のウィキペディアにも解説がありました。
写真に詳しい人なら英語でも「Bokeh」で通じるようですよ。

●モノサシを斜めに写してみました。
0221f20_2
絞り2です。前後2mmくらいしかくっきり写らないようですね。
これだと、昆虫の体全部をクリアに写すのは難しい。

0221f80
絞り8です。1cmくらいの幅がありますかね。昆虫サイズかな。

0221f22
絞り22です。5,6cm位の幅があるでしょうか。
奥行きは深いんですが暗くなります。フラッシュを使うとか、ISO感度を上げるとかしないと苦しくなりますね。

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