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2011年2月21日 (月)

へその緒

2011.2.20付の朝日新聞の投稿欄「ひととき」に「へその緒で 母と再会」という投稿が載っていました。76歳の主婦の方の投稿です。

 ・・・開けてみると、姉弟3人の臍帯がひっそりと入っていました。
 私のを取り出し、中を見ると、すっかり乾き切ったするめの足のようなへその緒。10カ月の間、母の胎内で母と私をしっかりとつなぎ、この世に無事に送り出してくれたものでした。
 ・・・

多分、「へその緒」というものは、自分に属するものであって、母が胎児のために作ったものではない、ということはご存知だろうと推察します。「母と再会」という言葉から、母の体の一部というように理解していられるのかな、と思って読んでみたら、多分そうではない、と判断しました。

で、もちろん、自分が母の胎内にあった時の「命綱」ですから、感慨深いものではあるのですが。

発生の過程を学ぶと、また別の感慨が湧きます。
受精した日を「第1日」とすると、細胞分裂をして、3日目には「桑実胚」になり、4日目から5日目には「胞胚」という時期になります。この時、内部に落ち込んだ細胞集団は「内部細胞塊」といってやがて胎児へと成長して行きます。他方、外側を包む膜状の細胞の一部からやがて胎盤が形成されていきます。
こんな早い時期に、将来、誕生し、100年にも及ぶかという人生を送ることになる細胞群と、胎児を維持し育て、出産とともに死んでゆく細胞群が分かれているのですね。
どういうきっかけで、その運命が分岐するのかは知りませんが、どちらも「自分」ではあるわけですね。遺伝的には全く同じものです。双子のようなものですね。

出生して今生きている自分、自分を支えて出産と共に去った双子の自分。

ですから、へその緒を見たら、人生を共にすることのなかった「自分」自身を思って下さい。
実に感慨深いものがあると思います。

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