女郎蜘蛛
2011.1.31付 朝日俳壇より
空つ風荒ぶ日生くる女郎蜘蛛:(磐田市)深田茂夫
「生くる」というのが適当かどうかは分かりません。
死なずにいる、という方が適切かもしれない、とも思うのです。
餌の昆虫もいないのですが、代謝速度が極端に低下しているおかげで、何も食べなくても死なずにいる。
網に脚をかけていることにはエネルギーは要らない。
ですから、死なずにいますよ、ということなのではないかな。
おそらく、風とか雨で一度網から落ちたら、そのまま動けずに死ぬことでしょう。
でも、冬に耐えている虫たちを見ると励まされますね。
死んではいません。生きています。
と語りかけてくるのかもしれませんね。
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