寒紅
2011.2.21付 朝日俳壇より
寒紅をさし百人の敵に会ふ:(泉大津市)多田羅初美
多田羅さんにはこうい句もありました。
2009/06/14
白地着て女の意地を通しけり
香水をふつて心を鎧ひけり
大串章 評:<香水の香ぞ鉄壁をなせりけり 草田男>には男の怯みが見え、上掲「心を鎧ひけり」には女性の気概が見える。
寒紅も「鎧」なのでしょうね。
毅然として背筋の通った姿。「凛」という言葉で表現すべきでしょうか。
「女性」というものを描いて余りがありませんね。
こんな句も
2009/2/2
寒紅を差して一人を生きぬかん:(高松市)真鍋孝子
やはり、男とは違うんだよなぁ。紅、香水。女性にとってのそういうものの意味は男には遂に分からないものかもしれませんね。
・百人かぁ。すごい。
私、一日ほとんど一人にしか会いません。妻だけ。
外出することもあるけれど、通りがかりの人しかないから、やはり、「かかし 人と会う」ということはほとんどなくなったなぁ。
静かな老いの日々です。(虫さんに遊んでもらうのが楽しみ。)
・「さす」「差す」は「点す」の方がよくないですか。
「紅を点す」というほうが、口紅を塗っている女性の決意みたいなものが強く感じられる気がして。
口に紅を「さす」という時は、「点す」か「注す」がいいような気がする私です。
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