水道の水
2011.1.24付 朝日歌壇より
家中の水道の水を念入りに抜きて年末任地を離れる:(稚内市)藤林正則
永田和宏評:留守中凍結をしないようすべての水を抜いてから去る。北の厳しい風土での職務。
おそらく作者は学校の校長先生。
さすがに年末年始は赴任校を離れる。
ぎりぎりまで居て、学校を見まわったりして、正月も早く戻ってきて、学校を点検して。
おそらくそういう生活でしょう。
学校の水道も抜くのかな。
そんな気もしました。
昔話:東京でもずいぶん雪が降りました。
都立高校の入試の日には雪が降る、というジンクスもあったくらい。
ある冬、校舎の北側の土地に設置されていた受水槽の水が凍ってしまった。
水道をひねっても水は出ない。
化学の実験はできないな、と考えていたらもっと大事なことがあった。
トイレで用が足せない。
生徒は登校してくる、受水槽の脇で焚火をするけれど簡単には溶けない。
その日は確か、出欠だけ確認して下校させたのではなかったかな。
世田谷の北東のはずれの高校でそういうこともありましたっけ。
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