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2010年12月14日 (火)

人間は機械ではない

2010.12.12付 朝日歌壇より
人間は機械ではない。牛丼が遅れ苛立つ者よよく知れ:(春日部市)宮代康志

この歌の内容と直接には関係ないのですが、思い出したことがありまして。
朝日新聞の読者投稿欄「声」で「もたつく権利」という話が載りました。
太字は私がつけました。

[声]老人にはもたつく権利がある(12/4)
 東京のあるスーパーでは「ゆとりレーン」と名付けた高齢者専用のレジを設けたそうです。お年寄りにゆっくり会計をしてもらおうという配慮から生まれたアイデアで、高齢者に好評とのことです。
 しかし考えてみると、わざわざ「ゆとりレーン」を作らないといけないのは、今の社会の冷たさを反映しているような気がします。高齢者がレジで小銭を出すのに、もたついていると、次に待っているお客さんが露骨に嫌な顔をするときがあります。ひどい時には、レジ係の人までも「早くしなさい」と言わんばかりの態度をとることがあります。「高齢者は動作がスローなのが当たり前だから、少々時間がかかっても仕方ない」と、誰もが寛容な気持ちを持てば、すべてのレジが「ゆとりレーン」になるはずです。
 「子供叱るな、来た道だもの、年寄り笑うな、行く道だもの」という言葉があります。平均寿命まで生きられれば、誰でもいつかは高齢者になるのです。だから「高齢者にはもたつく権利がある」と、おおらかな気持ちで見守ることが出来たらいいなと思います。

この投書に対して、こんな投書もありました。

[声]時間とらせぬ売り方影響か(12/11)
 「老人にはもたつく権利がある」の意見に同感でした。たとえば、電車などを利用するときに使う「スイカ」は、駅の自動販売機や売店などでも使えます。乗りたいときにすぐ乗れるよう、また、飲み物や食べ物がほしいとき、すぐ手に入るよう、時間をとらせないシステムといえます。
 しかし、こうした今の世のサービスが、「待てない」「我慢できない」人間を生み出しているのではないでしょうか。
 私の感覚では、乗り物に乗り遅れたら待てばいいし、のどが渇いたり、おなかがすいたりしても、小銭がなければ我慢すればいいと思うのです。
 「待てない」「我慢できない」人々の社会が、何かにつけてキレやすい世の中をつくりあげている気がします。心にゆとりのある社会を、と思います。

「お互い様」という言葉が消えてしまったのはいつからなのでしょうね。
社会全体に非寛容な雰囲気が立ち込めている。
窮屈です。失敗、遅れ、そういうものを許さない。
自由に競争すればすべてがよくなる、という流れをつくったのは誰だったのか。
その流れの中では、速いもの、成功したもののみが評価される。
遅いもの、失敗したものは、自由の中でそうなったのだから、自分の責任だとして、見捨てる。
大した差でもあるまいに。成功も失敗も、人生にはつきもの、お互い様じゃあないですか。
ギスギスしたこの雰囲気、なんとかなりませんかねぇ。

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