頬に感ぜぬ
2010.11.1付 朝日歌壇より
わが頬に感ぜぬほどの雨なれや外灯に大き輪の生(あ)れ光る:(埼玉県)堀口幸夫
永田和宏評:外灯のまわりの光の輪で、霧雨が降っていることを知ったのだ。
どうもいちゃもんつけているようで、いかんなぁ。
外灯に光の輪が生まれるくらいの「濃さ」の霧雨なら、雨滴を感じなくても、じっとり濡れて、雨は感じるだろう、と思ってしまう。ごめんなさい、すぐ理に落ちる。
ひょっとして、作者は眼鏡使用者ではないかもしれない。
眼鏡使用者は雨には敏感なんです。不思議なことに、眼鏡の内側に滴がつくんですよ。
すぐわかります。そして、外灯が「流れて」見えるようになるんです。
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