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2010年11月30日 (火)

火砕流

2010.11.29付 朝日歌壇より
普賢岳の火砕流の跡数年を経れど緑の見えず茶の色:(鶴岡市)大沼二三枝

二つのことを思いました。
:作者は火砕流の跡が不毛であることを嘆いておられるように思います。
そのことに関して、下の新聞記事をご覧ください。(太字は私がつけました)
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(ひと)
 エステラ・レオポルドさん(Estella Leopold(83歳))
 コスモス国際賞を受賞した花粉学者
 2010年11月10日 朝日新聞
 地層に埋もれた花粉から、過去の植物や気候を解き明かすかたわら、環境保全活動を続けた業績に、大阪の「花の万博」を記念したコスモス国際賞が贈られた。
 3400万年前の動植物の化石が大量に見つかった米コロラド州。地価上昇が続く1960年代、開発が始まろうとしていた。化石が壊されれば、永遠に過去の記録が失われる。見学会を主催し、多くの人に化石を見てもらった。議員にも働きかけた。裁判で勝訴。開発を止めた。
 「7年がかりだった。地質学では一瞬の時間だけど」
 80年、セントヘレンズ山が噴火し、600平方キロの森林が消えた。植林や魚の放流などの対策に待ったをかけた。人が手を加えなくても自然は回復する。その過程をみるチャンスではないか。自ら議会で証言し、国定公園化に尽力した。
 環境への思いと行動力は父譲りだ。父は環境保全活動の先駆者、アルド・レオポルド。土壌、水、動植物、すべてを含む土地を健全に保つ大切さを「土地倫理」という言葉で訴えた。放棄され荒れた農地を買い取り、何年もかけて自然の状態に戻す父の姿を見て育った。全員科学者になった5人きょうだいの末娘。父に反発したことは一度もない。
 父が買い与えてくれた図鑑で、植物の名前を調べることに夢中になり、植物学の道へ。ワシントン大名誉教授となった今も、大学に毎日通い、顕微鏡をのぞく。
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ちょっと見には、緑のない不毛の地域に見えることでしょう。でも、生物にとって、そこは誰もいない開かれた空間です。それを見逃す「いきもの」ではない。そこは別天地、新天地なのですから。
ほとんど目には見えないような植物たちが進出を始め、それを食べる動物も進出し、その死骸を分解するカビやキノコも入り込み、やがてだんだん目に見える植物たちが現れ、同時に昆虫なども入って行く。
ゆっくりではありますが、必ずそのようにして生物は無機的な自然を、生物的な自然へと変えていくのです。
それは確かなことです。
人間の時間スケールで悲観しないでください。人間が絶滅したって、何らかの生き物たちはその生態系上の地位を埋めていくのです。
生物の時間スケールは長いのです。

2:さて、「数年を経れど」とあります。
雲仙普賢岳の大火砕流は確か1991年の6月。
今現在をその出来事から「数年後」と捉えていらっしゃいましょうか?

私は「数」というのがよくわからない。
私の感覚では、「数」というと四捨五入で上がるくらいの数を思う。「入」のほうですね。
数人→5,6人
数万円→5,6万円
数億円→5,6億円
・・・
おそらく中学の時の英語の先生が、several は「数」で「5,6」だ、とおっしゃったような気がする。「2,3」の時は some だ、と。
それが頭に残っているのだと思います。

で、最近の、ニュースや何やら、「数」というと「2,3」のことらしいんです。
四捨五入すると「捨」になる方を指しているらしい。
広辞苑第五版の「すう」の②の意味は下のようです。

 ②物が幾つあるかを表す観念。(特に「量」と対比して使うこともある)
 沢山であること。「数日スジツ・数行スコウ・数珠ジユズ」
 2~3あるいは5~6の少ない数を漠然と示す語。「数日・数人」

さてさて、みなさんはどっちですか?

●冒頭の歌でいいますと、来年で20年。「数十年」の領域に入ろうとしているのでしょうか。

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