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2010年11月

2010年11月30日 (火)

カンガルーのやうな

2010.11.29付 朝日俳壇より
カンガルーのやうな親子や冬うらら:(横浜市)杉江美枝

ベビースリングというのですか?最近多いですね。おんぶはあまりはやらないらしい。
私たちが子だったころ、そして子育て世代だったころは、おんぶが主流でしたね。
楽だ、という観点だけならおんぶは楽ですよ。
赤ちゃんも胸が密着して安心感が高いのだと思います。
スリングだと背筋を使いそうな感じがしますが、どうなんだろう、よくわかりません。
前かがみの方が足元もよく見えていい気がしてしまうのは、じいちゃんだからでしょうね。
一時は山登りの背負子(しょいこ)のような、ベビーキャリアもありましたね。赤ちゃんが後ろ向きに入っていたりしてね。今は、どうなんでしょう?使ってますか?

カンガルーみたいですね、確かに。
ちょっとだけ気になるのは、スリングの中で、柔らかい赤ちゃんが折り畳まれるみたいになっていそうな感じの時があること。
赤ちゃんの呼吸能力はまだ未熟。ゆったり息ができるように支えてあげて下さいね。
じいちゃんの心配でした。

柚子湯

2010.11.29付 朝日俳壇より
溢れ出るアルキメデスの柚子湯かな:(新潟市)岩田桂
 大串章評:アルキメデスの原理と柚子湯の取り合わせが面白い。流れ出たお湯の重さ(浮力)はどのぐらいだろうか。

作者の「体積」は聞かぬが花。
「ヘウレーカ(ギリシャ語: ΕΥΡΗΚΑ)、ヘウレーカ」(分かったぞ)と叫びましたか?

すっごく単純化した説明をしておきましょうか。
直方体を水の中に水平に沈めます。
そうすると、上の面と下の面の深さが異なります。深いほど水圧は高い。
で、上面全体にかかる水圧と、下面全体にかかる水圧の差が「浮力」になります。

体脂肪率をちゃんと測るには、体の密度を知る必要があります。
で、体積をどうやって測るか。
タンクの中に水を入れ、梯子を内面に付け、つかまって頭のてっぺんまで潜る、そのときの水面上昇から体の体積がわかります。教育番組だったかなぁ、横綱・曙さんが潜って見せて、体積を測っていましたっけ。面白かった。
プールで、梯子につかまって体を沈めてみてください、かなりの努力が必要であることがわかります。浮力ってかなり大きな力なんですよ。

火砕流

2010.11.29付 朝日歌壇より
普賢岳の火砕流の跡数年を経れど緑の見えず茶の色:(鶴岡市)大沼二三枝

二つのことを思いました。
:作者は火砕流の跡が不毛であることを嘆いておられるように思います。
そのことに関して、下の新聞記事をご覧ください。(太字は私がつけました)
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(ひと)
 エステラ・レオポルドさん(Estella Leopold(83歳))
 コスモス国際賞を受賞した花粉学者
 2010年11月10日 朝日新聞
 地層に埋もれた花粉から、過去の植物や気候を解き明かすかたわら、環境保全活動を続けた業績に、大阪の「花の万博」を記念したコスモス国際賞が贈られた。
 3400万年前の動植物の化石が大量に見つかった米コロラド州。地価上昇が続く1960年代、開発が始まろうとしていた。化石が壊されれば、永遠に過去の記録が失われる。見学会を主催し、多くの人に化石を見てもらった。議員にも働きかけた。裁判で勝訴。開発を止めた。
 「7年がかりだった。地質学では一瞬の時間だけど」
 80年、セントヘレンズ山が噴火し、600平方キロの森林が消えた。植林や魚の放流などの対策に待ったをかけた。人が手を加えなくても自然は回復する。その過程をみるチャンスではないか。自ら議会で証言し、国定公園化に尽力した。
 環境への思いと行動力は父譲りだ。父は環境保全活動の先駆者、アルド・レオポルド。土壌、水、動植物、すべてを含む土地を健全に保つ大切さを「土地倫理」という言葉で訴えた。放棄され荒れた農地を買い取り、何年もかけて自然の状態に戻す父の姿を見て育った。全員科学者になった5人きょうだいの末娘。父に反発したことは一度もない。
 父が買い与えてくれた図鑑で、植物の名前を調べることに夢中になり、植物学の道へ。ワシントン大名誉教授となった今も、大学に毎日通い、顕微鏡をのぞく。
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ちょっと見には、緑のない不毛の地域に見えることでしょう。でも、生物にとって、そこは誰もいない開かれた空間です。それを見逃す「いきもの」ではない。そこは別天地、新天地なのですから。
ほとんど目には見えないような植物たちが進出を始め、それを食べる動物も進出し、その死骸を分解するカビやキノコも入り込み、やがてだんだん目に見える植物たちが現れ、同時に昆虫なども入って行く。
ゆっくりではありますが、必ずそのようにして生物は無機的な自然を、生物的な自然へと変えていくのです。
それは確かなことです。
人間の時間スケールで悲観しないでください。人間が絶滅したって、何らかの生き物たちはその生態系上の地位を埋めていくのです。
生物の時間スケールは長いのです。

2:さて、「数年を経れど」とあります。
雲仙普賢岳の大火砕流は確か1991年の6月。
今現在をその出来事から「数年後」と捉えていらっしゃいましょうか?

私は「数」というのがよくわからない。
私の感覚では、「数」というと四捨五入で上がるくらいの数を思う。「入」のほうですね。
数人→5,6人
数万円→5,6万円
数億円→5,6億円
・・・
おそらく中学の時の英語の先生が、several は「数」で「5,6」だ、とおっしゃったような気がする。「2,3」の時は some だ、と。
それが頭に残っているのだと思います。

で、最近の、ニュースや何やら、「数」というと「2,3」のことらしいんです。
四捨五入すると「捨」になる方を指しているらしい。
広辞苑第五版の「すう」の②の意味は下のようです。

 ②物が幾つあるかを表す観念。(特に「量」と対比して使うこともある)
 沢山であること。「数日スジツ・数行スコウ・数珠ジユズ」
 2~3あるいは5~6の少ない数を漠然と示す語。「数日・数人」

さてさて、みなさんはどっちですか?

●冒頭の歌でいいますと、来年で20年。「数十年」の領域に入ろうとしているのでしょうか。

輸入の祭

2010.11.29付 朝日歌壇より
イースター、バレンタインにハロウィーン、クリスマスとて輸入の祭:(弘前市)船水葉子

まったくね。お祭り騒ぎのネタさえあればいいんですよ。宗教とかは関係なく。
ワールドカップだ、アジア大会だ、電気屋さんのオープンだ・・・
なんでもいいんです。騒ぐネタがあればいい。
特に最近その風潮が強くなっている。
「空気を読む」ことに長けていないと、取り残されそうな不安にさいなまれるのではないですか?
私は一人ぼっちで結構。空気なんて読みたくもない。
私はどのような状況にあろうと私でしかないのですから。

勝手に騒いで下さい。

麦焦がし

2010.11.29付 朝日歌壇より
麦焦がし・饂飩粉・黄粉・蕎麦粉に取り紛 女の夜なべ石臼ごろごろ:(岐阜県)棚橋久子

出だし、「麦焦がし」に参ってしまいました。
懐かしいなぁ。子どものころおやつに食べましたっけね。

むぎ‐こがし【麦焦がし】大麦を炒りこがし、碾(ヒ)いて粉にしたもの。砂糖をまぜてそのまま食べたり、水や湯で練って食べたりする。また、菓子の材料ともする。麦炒粉(ムギイリコ)。はったい。香煎(コウセン)。炒粉。[広辞苑第五版]

練りましたよ。そう、確かに。
香ばしくておいしかったですよ~。
昔の子、の食べたものは、今の子、にはわからないだろうなぁ。

そうかぁ、私は食べる方でしたが、作るのは石臼でしたか。その方は知りませんでした。

ところで、作中「紛」という字があります。これは新聞紙面でもそうなっていますので、私が「粉」と間違えたわけではありません。為念。
「まぎれ」と読むのでしょうかね。

「取り粉」という米の粉もありますよね。なんだか、不安を感じているのですが。

陸を見に来る

2010.11.29付 朝日歌壇より
かつて陸(くが)を捨てし鯨がさびしらに陸を見に来る黒潮の岬:(京都市)田畑益弘
 馬場あき子評:「陸を見に来る」が面白い。

そういう思い入れは面白いですね、初めてだ。
ただ、進化というものは、意図とか意志とかとは全く無縁に進むものなので、私自身はそういう感慨はもたないですね。
海という生態系的な空間が、哺乳類にとっては「開いて」いた。そこへ適応していっただけのことですから、「捨てた」わけではありません。
生物の持つ色々な可能性が、まだ住む者のない世界へと生存範囲を広げていく、進化とはそういうことです。

陸にしがみつく私たちを、あいつら陸をどうする気かね、と眺めに来たのかもしれませんよ。

京都の市電

2010.11.29付 朝日歌壇より
爆心を京都の市電すれ違う西へ金閣東へ鞍馬:(柳井市)沖原光彦

この歌、永田和宏氏の選なんですが、ちょっと困惑しています。

2010.11.1付の朝日歌壇に永田和宏氏の選で次のような歌がありました。
祇園とふ京の市電乗り継ぎて君を見舞ひし秋の広島:(柳井市)沖原光彦
 永田和宏評:京都の市電は広島市内でも活躍している。祇園という名のアンバランスが面白い。

私のブログでも扱っています。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-ae41.html

ひとときにまとめて詠んだ歌を別の時に投稿なさったのかなぁ。
わからない。

出欠通知

2010.11.29付 朝日歌壇より
書いて消し書いては消してまだどこか迷ひの残る出欠通知:(神戸市)西塚洋子

同窓会かな、と想像しました。結婚式の案内じゃないですよね。
同窓会に関しては、私は一切なんにも同窓会に意義を認めないたちです。
生徒であった側としても、教師であった側としても。

同窓会の通知葉書がくると、読まずに「ハンドシュレッダー」です(要するに、手でちぎり捨てるということです)。

かつて、同じ教室にいたということは事実であっても、それが現在に何らかの意味を持ちうるとは全く考えていません。
今、現在、もし互いに人生の糸が交錯することがあったら、新たに人間関係を結べばいいだけのことです。
湿っぽいのはダイッキライ。カッサカサに乾燥して、人生の終局へ向かいたいですね。

いつか死ぬ

2010.11.29付 朝日歌壇より
いつか死ぬでも今じゃない。信号が青にかわってみな歩き出す:(東京都)無京水彦
 永田和宏評:第二句「でも今じゃない」が怖い。危機はどこにも潜在している。

いつか死ぬ今かもしれない 信号が青に変わって一歩はあるのか

私はそんな気分の時もあります。
最初の一歩、本当に踏み出せるのか、そういう気分は毎朝ありますが。
脚に体重を乗せる最初の瞬間というものを、毎朝意識する、そういう生き方をしています。

蜘蛛よ

2010.11.29付 朝日歌壇より
破れても破れてもなほ己が巣を結べる蜘蛛よ空が水色:(中津市)もりたはつみ

そりゃもう、選択肢なんかないのでして、造網性のクモにとって、巣を張るということは生きることそのものです。巣を張れなくなった時が、命の終わりですので、とにかく「張ります」。
巣を張ることは、決してシジフォスの岩ではないんでして、徒労でもなく、運命への挑戦でもないんです。

ちゃんと生きることそのもの、だと思います。

新生児

2010.11.29付 朝日歌壇より
産院の新生児らは母さんの名前の籠にそれぞれ眠る:(広島県府中市)内海恒子
 高野公彦評:まだ名前のないまっさらな命。人生の始めはみんな同じ。

あの、新生児室に眠る赤ちゃんたち。いいもんですよね。
生まれました。ちゃんと生きています。
という、満足の寝顔。

どうせですから、この世の生を終える時も、名前などなしで終えたいものだなぁ。
生まれた、生きた、という事実は変えようもないことなのですから、それだけで十分です。
名を残す、なんて恥ずかしいことだけは絶対にしたくないと願うかかしです。
きれいさっぱり跡形なく消えたいなぁ。

ごめんなさい、めでたい楽しい歌に、変な感想書いてしまって。

生ごみ

2010.11.29付 朝日歌壇より
生ごみをベランダに干し嵩(かさ)低く収集に出すわが小さきエコ:(我孫子市)河島綾子
 高野公彦評:なるほど、これもエコだ。日本の全ての家庭が実行したら凄いだろう。

可能ならね、発酵させて堆肥にでもできればもっといいのかもしれないのですが。
ハエなど来るし、匂いが問題になるし、せっかくつくった堆肥の使いようがなかったり。

乾燥して小さくして出す、というのは無理のないエコですね。
長く続けて下さい。

・ところで、流しの三角コーナー、洗ってますか?
我が家の三角コーナーはステンレス製。塩素系の殺菌剤を吹きかけて、しばらく置き、その後、ナイロンたわしでごしごし、というのが長いこと私のスタイルだったんですが。
最近、やかんに湯を煮立たせておき、三角コーナーにたっぷりかけ、その後ナイロンたわしでごしごしすると、結構気分がよいことに気づきました。塩素の匂いをたてずに済みますし、汚れもきれいに落ちるようです。
お試しあれ。

「祭り」「!」「!」

2010.11.29付 朝日歌壇より
月曜日ひとの少ないキャンパスを運ばれてゆくパネル「祭り」「!」「!」:(鴻巣市)一戸詩帆
 高野公彦評:学園祭の翌日の光景。祭りのあとの寂しさを、軽妙なタッチでえがく。

大学での学園祭というのは私の場合、事情により、ほとんど経験がないのです。(暴れてたから)。
高校教師として、文化祭にはずいぶん関わりましたっけ。担任として、生徒会担当として。
準備は積み重ね。前日はもう気分の高揚が全校をおおっていく、あれは楽しい。でも、生徒の徹夜に付き合うのは大変でしたね。

さて、終わった後が大変なんだこれが。莫大な量の「ごみ」が出る。行事計画の中には必ず後片付けの手順を明示しておかなければなりません。これのない計画書は実行不能。

大学生だからなぁ、自主的にやるんでしょうけれど。
つくるときはいいけれど、片付けは大変なんですよね。
「!」だけのパネル、というのが可笑しかったな。

2010年11月29日 (月)

速報:富士山が見えました!

1129mtfuji1 11月29日
天気がよかったのでモンパルで散歩。その時の目的地などはまた後ほど。
今日のところは、富士山が見えました!という御報告。
10時45分頃。美富士橋からです。
電車の設備やマンションの向こう。かすんでいましたが見えました。
東京では富士山が見えるとニュースですね。
風が強いらしく、雪煙か、雲の切れはしか、なにか左の方へたなびいています。
1129mtfuji2
左下が富士山。右上に月。
正午の月齢22.9です。
新月に近づきつつあるところですね。(12月10日が朔です。)
モンパルを走らせながら、ふとこの月に気づいたのです。
ただ住宅街の中で、あまりよいアングルではない。どこかいいところはないかいな、と考えたら、そうだ、近くに美富士橋の開けた空がある、と思い出してやってきました。
そうしたら富士山も見えたという次第。
持って出たカメラはZ3、ちょっと解像度に不満。そこで、いったん家へ帰って、一眼レフを持って美富士橋へ引き返したのですが
1129mtfuji3
11時を少し過ぎていましたが、まぁ、もう雲隠れ。
短い時間だったんですね、富士が見られたのは。
でもまぁ、見られたんだから、良し。
右上の月をアップにしてみました。
1129mtfuji4
表面の模様までは見えませんでした。

富士に月。言葉上はなんだか、すごい景色のようですが、どちらもちょっとかすかでしたねぇ。
でも、なんだか満足。でした。

ハズモンヨトウ幼虫

1116_1hasumonyotou 11月16日
アジサイにいたハスモンヨトウの幼虫。
幼虫図鑑によりますと
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/HTMLs/hasumon-yotou.html

およそ,どんな植物でも食うようである。ギシギシなどの雑草,ダイズ(大豆),サトイモ(里芋),ダイコン(大根),ネギ(葱),ササゲ(大角豆),ハクサイ(白菜),ナス(茄子)などの野菜(特にアブラナ科の野菜)や,花壇の花など。

とありました。
アジサイは書いてないけれど、まあ、いいんでしょう。そろそろ蛹になろうかという状態だと思います。
毒毛でも持っていない限り、我が家では「害虫」扱いはされませんので、生きていってくれていいですよ。

ネコハグモ

1115_14nekohagumo 11月15日
ネコハグモの後ろ姿。
かなりいっぱいかかっていますね。有翅タイプのアブラムシが多いのではないでしょうか。
私の肉眼には虫の数が減っていますが、こうやって小さな世界で見ると、まだまだ結構たくさん飛びまわっているようですね。
いや、クモの巣で「濃縮」されていっぱい見えているのかもしれないな。

ツマグロキンバエ

1115_13tumagurokinbae 11月15日
サザンカの花に潜りこんだツマグロキンバエ。
頭の向こうにメシベが見えます。
口を伸ばしている先はオシベなんですがね。
花粉まみれになりますが、花粉は食べられないと思うのですけれど。
いつまで見られるか、重複していきますが、ずっと見続けて載せることにしましょう。

ホソヒラタアブ

1115_12hosohirataabu 11月15日
季節が進行していくなかで、見かける昆虫の種類は減って行きます。
夏場はホソヒラタアブはあまり見かけなくて、キタヒメヒラタアブを多く見かけました。
今は、キタヒメヒラタアブの方は全く見かけません。ホソヒラタアブとクロヒラタアブをよく見ます。
まったくもって、平たいアブですね。頭と胸はがっしりしているのに、お腹はペチャンコです。
妙に擬人化したくなる顔つきに写りました。
人の横顔にみえませんか?

アブラムシ

1115_11aburamusi 11月15日
有翅タイプのアブラムシがとまっていました。
本当はアブラムシにもいろんな種があるので、できれば同定を試みるべきでしょうが、勘弁して下さい、とてもわからない。
今回ご紹介したいのは、翅の色です。
これ、無色透明な翅なんですよ。
しゃぼん玉と同じ原理で発色している。
翅の表面で反射した光と裏面で反射した光が「干渉」して、特定の色だけが強めあって残ったのです。
きらっと美しい色が見えたので気づきました。

ところで、最初に「とまっていました」と書きましたが、足元をよく見ると、クモの糸にくっついてしまったのかもしれません。ネコハグモの巣の本体が少し離れたところにあり、ここは葉の縁、巣の縁なんです。
見ていても、動くでもなし、介入しようとも思いませんので、そのまま離れました。

サザンカ

1115_10sazanka 11月15日
サザンカの花の中央がうまく撮れました。
メシベは柱頭が四裂していますね。
サザンカはこのようにどんどん咲き進んでいるのですが、ツバキの方はまだ蕾ばかり。
もうちょっと先になりそうです。

ダンダラテントウ

1115_8dandaratentou1 11月15日
ダンダラテントウだと思います。
まわりにアブラムシがたくさんいます。翅のあるタイプのもいます。
ごちそうでしょう。
1115_8dandaratentou2
左の虫ですが、よくわかりません。テントウムシです。
ただ、羽化に失敗したのではないかと思うのです。
翅がおかしくなっています。なめらかじゃないし。
歩き回る分には差し支えはないようでした。
ダンダラテントウなのかもしれません。
右の方に、ヒメナガカメムシの幼虫の後ろ姿が2つ。
その下に、アブラムシが1匹。
私の意識は、テントウムシに向かっていたのですが、いろんな昆虫がいっぺんに写りました。
貴重な日溜まりのぬくもりです。

ナンテン

1115_7nanten 11月15日
センリョウは実がほとんど落ちてしまいまして。
ナンテンはこうやって赤い実をたくさん実らせています。
最初に我が家にやってきたナンテンは今消えてしまいまして、おそらくそこからの実生で移動してきたのだと思います。
何にもしないんですけれど、結構移動しますね。
ヒイラギナンテンというのもあったのですが、これは枯れてしまった。日当たりのせいかな。
植木屋さんが縁起物として門の脇に植えていったのですが、残念なことをしました。
午前の光が乏しい庭なので、植物も大変でしょう。

ヒゴクサ

1115_6higokusa1 11月15日
全く意識の外に出てしまっていたヒゴクサ。
ふと気づいたら、こういう風になっていました。
1115_6higokusa2
充分に熟しきって枯れたようですね。
(小)池のそばにあるんですが、ここにやってきた経緯も分からない。
おそらく鳥なんでしょう。連れてきたのは。
以来、同じ場所に定着しています。
エナシヒゴクサというのは、保護植物だったり、絶滅危惧種だという記述を見かけましたが、これ、そういう希少種じゃないですよね。見分けがつく方は教えて下さい。
希少種だったら、それなりに増やしていく工夫をしなければならないでしょうが。
普通のヒゴクサですよね。

シロザ

1115_3siroza1 11月15日
シロザの葉です。
全体が紅葉するということは今のところなくって、部分的に。
1115_3siroza2
赤くなればなったで、独特の鮮やかな赤い色を呈します。
なかなか独特の雰囲気のある植物で、毎日眺めて楽しんでいます。

ツマグロオオヨコバイ

1115_1tumaguroooyokobai 11月15日
久しぶりにツマグロオオヨコバイを見かけました。
アジサイの葉裏です。
ツマグロオオヨコバイの越冬形態がわかりません。
不完全変態昆虫ですからね、蛹で、ということはあり得ない。
卵か成虫で越冬だろうと思うのですが・・・
今年は交尾も見かけなかったな。
夏が暑すぎたのかな、と思っています。

2010年11月26日 (金)

サザンカ

1113_12sazanka1 11月13日
サザンカがどんどん咲きます。
1113_12sazanka2
株によって花の色が違いますね。
ところで、サザンカのメシベ・オシベを識別してご覧になったことがありますか?
1113_12sazanka3
こういうふうにすれば真ん中がメシベ、周囲がオシベ、と明瞭ですね。
なかなか普段そこまで見ていませんから、実物をご覧になったら顔を近づけてみて下さい。

ヨモギエダシャク

1113_10yomogiedasyaku 11月13日
コンクリート柵に寄りかかったフウセンカズラの茎に、ヨモギエダシャクの幼虫。
あまりに立派な「枯れた小枝」なので、まだ緑色の細いフウセンカズラの茎とマッチしなくなってしまったのがおかしい。
1113_10yomogiedasyaku2
胸から頭の部分。
側単眼も見えます。
しがみつく脚がかわいいと思うのは、私だけかなぁ?

もっと擬態の効く場所に移った方がよさそうな気もします。
スズメやハトがかなりいますからね、この辺りは。

センダングサ

1113_9sendangusa1 11月13日
センダングサは今、花と実が並存しています。
このトゲトゲの実の姿は花のイメージとはずいぶん違いますね。
花が終わった後の、実の成長が激しいのです。
1113_9sendangusa2
実がはまっているソケット状の部分はこうなっています。
ちょっとした衝撃ですぐ抜ける。動物の体にくっつく作戦ですね。
同じキク科でも、タンポポのように風に乗るタイプと、センダングサのようにひっつきムシになるタイプと、戦略が分かれるというのが面白い。
ソケット部分はよく似ている。上の方で羽毛状になるか、カギ状になるかの違いなんですね。もちろん、ひっつきムシでおなじみのオナモミもキク科です。

ビワ

1113_8biwa 11月13日
ふと気づくと、ビワの蕾が膨らんでいます。
そうか、そういう時期なんだ、と。

1123_3biwa 11月23日
上の写真から10日後。
ビワの花が咲きました。
高いところの花なので、マクロレンズつけっぱなしのカメラを両手で高く掲げて、ファインダーの中央部に花をとらえながらシャッターを切ります。
部屋に戻ってパソコン画面で眺めてみれば。
さっすがぁ。ホソヒラタアブが来ていたんだ。
花が減ってくる時期ですから、ビワの地味な花でもきっと彼らには貴重なものでしょう。
そして、約半年後の実りを楽しみにしている私たちにとっても、大事なお仕事をしてくれている。授粉。
ありがとうね。

シロオビノメイガ

1113_7siroobinomeiga1 11月13日
いつもだと、人の接近を敏感に感じ取って逃げるシロオビノメイガ。
ぱっと飛び立って、この白い模様が目立つので、あっと思うと、近くの葉の裏に入って止まるんですね。葉の裏だから、そっと近づいて覗きこむとまた飛んでしまう。なかなか、じっくり接近しにくいガです。
この時は、まだ体温が低かったか、接近を許してくれました。
よく見ると、結構おしゃれな模様です。
幼虫がホウレンソウとかも食べるので、害虫と言われてしまいますが、野原があれば大抵います。
1113_7siroobinomeiga2
少しアングルを低くして、顔のあたりを狙ってみました。
いいおかお。

体温が上がっていないのに飛ばせては申し訳ないと、すぐに離れました。

ウロコアシナガグモ幼体

1113_6urokoasinagagumo1 11月13日
ビヨウヤナギの葉の上。
ウロコアシナガグモの幼体です。
葉の表面に糸を張っています。
1113_6urokoasinagagumo2
糸にかかって、有翅タイプのアブラムシが2匹、死んでいます。
翌日見に行ったら、クモはいませんでした。場所を変えたようです。

前の記事がカニグモの仲間の幼体でした。少し前にササグモの幼体をお目にかけました。
11月のこの時期に何種類かのクモの幼体を見ていますが、こうやって、成長途中で冬を越していくのでしょうね。そうしか考えられないものなぁ。
みんなダイジョウブかぁ、がんばれよ~。ですね。

クモの幼体

1113_5azutigumo1 11月13日
ランタナの枝のてっぺんあたり。
カニグモの仲間の幼体が一匹。
この「不知火型の土俵入り」のような独特のスタイル、カニグモの仲間であることは間違いありません。
1113_5azutigumo2
幼体なので、成体の姿とはちょっと違うでしょうね。
で、この単眼が並んでいる場所の色が変わっているところなんかが、アズチグモを思わせるのですが、いかがでしょうか?アズチグモの成体ではこの部分が独特の、サングラスというか、ゴグルというか、仮面舞踏会の目だけの仮面みたいな感じになるんですけどね。
1113_5azutigumo3
お気づきかとお思いますが、この幼体、右の一番前の脚を失っています。何があったんでしょうね。脱皮の時に回復できるのかなぁ。
1113_5azutigumo4
カニグモ類独特のこの雄姿、見てやってください。
2,3日この場所にいましたが、姿を消しました。
無事に成長してくれるといいな。

ヨツボシヒョウタンナガカメムシ

1113_4yotubosihyoutannagakamemusi11月13日
ネコジャラシも結実して、緑が薄くなってきました。
完全に結実してしまったらカメムシにとっては栄養になりにくいでしょうね。
結実前、栄養たっぷりの液が集中してくるときが、きっと一番おいしいでしょう。
植物も動物もみんな冬支度。
いのちをつながなくっちゃね。

アゲハ羽化

1113_3ageha 11月13日
温もりの残っているうちにどんどん羽化していきます。
元気でなぁ。
端然・悠然たる姿、見飽きません。
私たち夫婦の基本の昆虫ですものね。

媚びもへつらいも、驕りもない姿、生き方。
私たちもそう生きたい。

ユスリカの仲間

1113_1ka1 11月13日
フウセンカズラの実=フウセンの上です。交尾中。
ユスリカの仲間としか言いようがありません。
もう一つ
1113_1ka2
腹部の感じが普通に見るユスリカとは違っていますが、おそらくユスリカの仲間でしょう。
フウセンカズラの花の大きさと比べて下さい。非常に小さい。
ハエ、カ、甲虫、ハチ・・・小さいのは難しいです。
深入りしたくありません。
プロでもマニアでもない、「普通種の人」なものですから。

2010年11月25日 (木)

ヒイラギの花

1112_7hiiragi1 11月12日
白山神社です。
先週この花を見つけた時は、香りが感じられなかったと書きましたが間違ってました。
再度見に行ったところ、ちょっと離れたところから芳香が感じられました。
かえって、花に近づきすぎるとよくわからなくなりますね。
適度に離れている方が、ああ良い香りだ、と感じられるようです。
1112_7hiiragi2
ちょっと変わった花ですね。
花弁は多分4枚。グローブをはめた手みたいなオシベが2本。真ん中にちょんとメシベが覗いています。

以前、庭にヒイラギナンテンというのがあったのですが、枯れてしまいました。
ヒイラギもいいなぁ。

フタモンアシナガバチ

1112_5hutamon1 11月12日
フタモンアシナガバチのオスの騒ぎももうそろそろおしまいに近づきました。
越冬できないのですが、でも、交尾行動は残っているのでしょう。
1112_5hutamon2
相手構わず、ぶつかっては飛び去るということを繰り返しています。
秋の日溜まりのハチ騒ぎ。
ぬくもりのなかに、さびしさを感じます。

ササグモ

1112_4sasagumo1 11月12日
ササグモの幼体。
この写真を撮った場所のすぐ右にも
1112_4sasagumo2
成長できることろまで行って、そこで冬越しですしょうか。
いろんな越冬形態があるようですが、今の時期に幼体ということは、そのまま越冬に突入するしかないですよねぇ。
枯れ葉の下にでも潜り込むのでしょうか。

ツマグロヒョウモン

1112_2tumaguro1 11月12日
ツマグロヒョウモンの幼虫一匹が前蛹になりました。
ケースの蓋にぶら下がっています。
脚をそろえ、頭をぐいと起こしています。
1112_2tumaguro2
全体の姿はこうです。
このあと、脱皮して蛹になります。
1114_0tumagurohyoumon 11月14日
今までに経験したことのない事態になりました。
この写真の上でぶら下がっているのが、この記事最初のものです。
翌日、またその翌日と蛹になったのですが、妙だ。
壁面に腹端部を引っ掛けて、ぶら下がって蛹になりました。
今までの経験では、ほぼ水平な面や水平な枝にちゃんとぶら下がったのですが、垂直に立った面にぶら下がったのは初めてです。
下左の蛹は、脱皮した脱け殻が引っかかっています。
これでいいんでしょうね、まあ。

蛹に光る点がありますね。これがツマグロヒョウモンの蛹の大きな特徴です。
そのうち、この光り方をじっくり撮影してお目にかけたいと思いますが、残る一匹が蛹になってからにしましょう。

ところで、この写真で蛹になった3匹。
発見時からずっと一緒に同期しています。
仲良し3兄弟姉妹なんですね。
蛹になるにあたっても、集合してくれました。不思議なものだ。
別々の場所で蛹なってもいいじゃないねぇ。

ここを見て下さい。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-fe17.html
仲良しぶりが見られます。
いつも一緒。
羽化も一緒かなぁ。楽しみにしましょう。

なんだかなぁ

1111_clock
たしか去年、デジタル時計で1の10個並びというのをやりましたっけ。
ふと思い立って、アナログ時計でやってみました。
電波時計ですから時刻は正確なんですが・・・
なんだかなぁ
アナログではこういうのに面白味はないですねぇ。
バカバカしかったです。

ヤドリバエ

1112_1kiseibae 11月12日
前の記事で羽化したばかりのヤドリバエをご紹介しました。
ハエの頭の方があまりちゃんと写っていなかったので、逃げないように注意しながら再度撮影。
こういう感じです。
ところで、この写真を見ていて思い出したのですが
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/07/post-fe54.html
ここに載せた写真と似ていませんか?
2010年7月26日の「ヤドリバエ(かなぁ)」という記事です。

普通のニクバエとかのつもりで見ていて、意外とヤドリバエだったりする可能性もあるのかもしれませんね。

(アゲハへの)ヤドリバエ

1111_12kiseibae1 11月11日
ヤドリバエの蛹を入れてあるケース。
ハエが羽化していました。
10月27日に「寄生バエ」というタイトルで、アゲハの蛹から転げ出てきた幼虫をご紹介しました。蛹になったところまででした。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-07fc.html
それが羽化したんですね。
上の写真は、別に死んでいるわけではありません。
羽化したあと、自分が出てきた脱け殻をもっているのでしょう。
脇に蓋のようなものがあります。
1111_12kiseibae2
実際、蛹の外側の殻(=幼虫時代の外皮)の蓋を開けて出てきたのです。
ケース越しですのではっきりしませんが、どのように開けて出てきたかが分かると思います。
1111_12kiseibae3
さすがにこのハエを逃がしてしまう気にはなれません。またアゲハに寄生してしまう。
ハエの生き方に介入せざるを得ませんが、このくらいでこのハエが絶滅することもないでしょう。私の手元で成長・羽化したのが運が悪かった。いずれ殺します。
差し当たっては観察しますが。

蓋をずらして、クリアな視界でワンショット。
これがアゲハに寄生していたヤドリバエの実物です。
他のものが入った可能性はありませんので、確定です。
正確な学名は分かりませんが、もし、アゲハの飼育をなさる方で、どんな寄生バエがつくのかお知りになりたいようでしたら、これが間違いなく、そのハエです。

1111_12kiseibae4
こちらはケース越しの腹側。
糞食じゃないしなぁ、汚いということはありません。
ミカンの葉を食べて成長したアゲハの幼虫の体を食べたんですから、間接的にミカンの葉で育ったようなものです。

しかしなぁ。アゲハの方への思い入れが強いですから、なんだか、がっかりです。
でも、きちんと見定められて良かったとは思っています。

キベリクビボソハムシ

1111_10kiberikubibosohamusi 11月11日
家の外の道路を歩いていました。
キベリクビボソハムシだと思うのですが、黒い模様が標準的なデザインからはかなりずれてますね。
個体変異だと考えていますが、別種じゃないですよね。
夏前によく見かけたのは、庭のオーシャンブルーやアサガオ、ヤマノイモなどの葉の上でした。ずいぶんいっぱいいましたが、このごろは全然見ないな、と思っていたら、全く離れた場所で再会。
冬越しはどうするのかな?

クサカゲロウの幼虫

1111_9kusakagerou1 11月11日
肝心の幼虫の姿がぶれています。
門柱の上に置いたシャコバサボテンの鉢の縁です。
門の外側からふと見たら、クサカゲロウの幼虫が「走って」いる!(右から左へです)
あわててカメラを向けてシャッターを切りましたが、2回切るのが限界でした。
1111_9kusakagerou2
これが2回目のシャッター。
後ろはムラサキカタバミです。
ゴミを背負ってせわしなく走って行きます。
腹部の先端を接地させて、歩くのはおなじみ。
かろうじて大顎が見えます。

あ~あ、行っちゃった。と、門を開けて中へ入ってふと見上げると。
鉢の縁を走り去って行った幼虫が、ぐるっと回って上手から再登場。
{回り舞台ならぬ、回り役者です}
1111_9kusakagerou3
今回は待ちかまえましたので、比較的クリアな画像になりました。
もう一回現れるとは、おまえは、役者じゃのう。
また、下手へ去って行きましたが、追いませんでした。
元気でな。

2010年11月24日 (水)

理科話(2):ムクロジ

11月18日付けの朝日新聞読者投稿欄「声」に「ムクロジ」の話が載っていました。

[声]無患子の実 友人にもらった(主婦(64))
 「無患子」と書いてムクロジと読むそうです。「わずらいのない子」って書くのよ、すてきね、と私の友人が市制記念公園でその実を拾ってきて分けてくれました。
 5歳の孫娘と子ども図鑑をめくってみると、ムクロジの果皮にはサポニンという成分が含まれていて、実の部分を割って、水に入れて振ると「石鹸水」ができる、といった説明が絵入りで出ていました。早速、孫娘とそれをつくって食器洗いを楽しみ、食器はぴかぴかになりました。
 自然の中には、この年になっても知らないことがたくさんあって面白いです。そんなもろもろに、幼子のように共感できる友人がいることは、うれしいことです。

●私のかかりつけの開業医のところに、患者さんたちから「絵手紙」が寄せられていて、待合室に展示コーナーがあります。
そこに「無患子」という題名の絵がありました。何と読むのかなぁ、と思って見ていて、診察室に呼ばれ、終わって薬の処方を待っていたら、突然医者がドアから顔出して、これ何て読むか知らないか?と聞かれました。私が元理科教師だったことを知っていますので、病気以外の話もよく出ます。
その時は「医者要らず」とでも読むんじゃないですか、調べときます、で別れましたが、調べたらムクロジでした。
そうかぁ、羽根突きの羽を挿してある、あの黒い奴だぁ、と思い至ったのでした。
あれがムクロジだということは小学生の頃に知っていました。
で、ムクロジの実の成分を石鹸水に加えると、しゃぼん玉が安定して丈夫なしゃぼん玉ができる、ということも知っていました。
多分、「子供の科学」とか、「○○年生の学習」とかいう雑誌で仕入れた知識でしょう。

●高校生くらいになって、化学部なんて入っていて、サポニンのことなど、自学自習しました。
多くの植物が「イソプレン」という、炭素原子5個の連なった分子を作ります。その炭素原子のつながりの中に二重結合が2つあります。これをまっすぐ、ずら~~~っとつなぐと、イソプレンゴム、天然ゴムになるんですね。
でも、普通は、イソプレンをユニットにして植物はいろいろな生理活性のある物質を合成するのです。(イソプレンを原料として植物が合成するカロテノイドを抽出してみようと、大量のニンジン刻んで抽出しましたっけ。夏休みをほぼ全部使ったかな、きれいだったぁ。)

イソプレンを2つつないだ「モノテルペン」は、香り成分になるのが多いかな。
サポニンは「トリテルペン」の仲間です。
このトリテルペンの部分は炭素原子と水素原子ばかりで、疎水性なのですが、サポニンはトリテルペンの配糖体といって、更に糖を結合させた分子なのです。糖の分子には-OHという部分がいっぱいあって、これが親水性なのですね。
そこで、サポニンは一つの分子内に、疎水性の部分と親水性の部分と両方を持つことになります。
これは「セッケン」と同じなのです。

セッケンやサポニン、洗剤類は、界面活性剤といいますが、かみくだいて言えば「境い目で働く物質」という意味です。
水と油の境い目で、疎水性部分を油の中に、親水性部分を水の中に入れて働けば、油を水の中に分散させるセッケンになりますね。
疎水性部分を空気中に、親水性部分を水の中に入れて働けば「しゃぼん玉」ができます。
というわけで、ムクロジはセッケンのように使えるのです。
ただし、セッケンでも少量が口に入ったくらいならまだしも、血液中に入ったりしたら有毒です。
同じように、サポニンもその意味で有毒です。
安易に口にしてはいけません。
漢方で使うという話も聞きますが、素人は手を出してはいけません。

●オマケ
http://jsda.org/w/03_shiki/2kurashi_21.htm
日本石鹸洗剤工業会のサイトです。

石けんの渡来
日本では、洗濯に“むくろじ”の果皮や“さいかち”のさや、灰汁などが使われていました。
日本に初めて石けんが入ってきたのは、戦国時代末期。ポルトガル船によってもたらされました。以来石けんは貴重品で、主に下剤などの薬用に用いられ、手にすることのできたのは将軍や大名などの限られた人たちだけでした。庶民は相変わらず、植物や灰汁を使って洗濯したり、小豆や大豆の粉に香料を入れた洗い粉、ヘチマ、ぬか袋、軽石などで身体を洗っていました。

徳川家康への献上品リストだったかな、にも石鹸が献上されたことが載っていたと思います。
{昔の、髪の長~ぁい、お姫様など、どうやって髪を洗ったんでしょうね?大変だったろうなぁ}

我が意を得たり ゴキブリ戦

川上弘美さんの朝日新聞の連載小説「七夜物語」を読んで、思わず嬉しくなってしまいました。
小説など全くも読まない私ですが、なぜか、気になって時々読んでいる小説です。
「さよ」ちゃんと「仄田」くんという小学生が主人公の物語です。ストーリーは全く説明しません。
シーンとしては、「ウバ」という相手と闘っているシーンです。
「懐中電灯」の光を浴びせると、ウバは縮んで消滅するのです。

(9/17 第363回)から引用
・・・
 さしむかいで戦いあうならともかく、ただ懐中電灯で照らすだけでウバをやっつけることができる、というのは、ひどく後味の悪いものだった。
・・・
(9/18 第364回)から引用
・・・
 そりゃあ、直接戦ったりすれば、さっきのようにみみず腫れだってできるだろう。もっとひどい大怪我をするかもしれない。
 でも、こんなふうに簡単にウバが消えてなくなってしまうのは、なんだかたまらない感じだった。
 (母さんが、殺虫剤でゴキブリをやっつける時みたいな気分)
 へんなたとえだったけれど、さよはそう思ったのだ。
 殺虫剤を吹きかけられたゴキブリは、足をぴくぴくさせ、やがて動かなくなり、しまいには死んでしまう。さよは決してゴキブリの味方ではないのだけれど、殺虫剤をふきつけて殺すというやり方が、いやだった。ずるいような気がした。
 もしさよがゴキブリだったら
 「そんな殺人的な武器なんかふりかざさないで、新聞紙をまるめたもので、直接あたしと戦ってよ」と願うんじゃないだろうかと、思うのだ。
・・・

まさしく、私の信条と同じなんですね。
虫好きの私とはいっても、さすがにゴキブリと一緒に生活する気はありません。
ですが、化学兵器(殺虫剤)で闘うのはなんだかフェアではない気がして、新聞・雑誌・ハエ叩きなどで闘いを挑みます。逃げられることもありますが、相手にとって不足なし、次は負けないからな、と呟いています。
最近は秘技・素手つかみを開発中です。ゴキブリの一齢幼虫はとても可愛らしい姿をしていますので、とても殺せません。「成長できるなら成長していいよ。大きくなって戻ってきたらその時はフェアに闘ってあげるからね、闘いを挑みにおいで」と屋外へ逃がしてやります。つまんだらつぶれてしまう軟らかい体ですので、傷つけずに窓の外へ放出する技も開発しました。妻には笑われます。
さすが、生物の先生だった川上さん素敵なセンスだと感動しています。

いえ、川上さんご自身が「さよ」ちゃんと同じ感覚を抱いているかどうかの問題ではないのです。
そういう感覚があり得るという想像力、それだけでいいのです。
ここからは、嫌いなものは殲滅するという考えは、生まれてこないはずです。

川上弘美さんの初句集「機嫌のいい犬」が先月10月30日に集英社から発行されました。
読んでおりましたら2006年の作で

ごきぶり憎し噴きつけても噴きつけても

という句がありました。察するに実生活では、エイヤっと殺虫剤を噴きつけていらっしゃると思います。
いいんです。それで普通。
ただ、そうしながら、どこかに「後ろめたさ」を感じる感性を持っていらっしゃる。
それを、喜んでおります。

へんなかかしですね。

サザンカ

1111_8sazanka 11月11日
なんとなく、おいしそうなサザンカ。
淡いピンクのお菓子みたいでした。

ネコハグモ

1111_7hati1 11月11日
さっきの「ハチ」を見たところのそば。
ネコハグモが巣を張っています。天井が厚くなりました。
いろいろ小さな昆虫がかかっています。
写真、右の方、これも「ハチ」ですね。さっきのとは種類が違うけれど。
1111_7hati2
このハチ、ここに引っかかって間もないらしく、逃げようと努力しています。
何とか前へ進もうとしているのですが・・・。
翌日見に行ったら、このハチの姿はなかったので、もしかすると脱出に成功したのかもしれません。分からないけれど。
で、このハチの種類も分からない。
情けないなぁ。

ハチとしか・・・

1111_6hati1 11月11日
キョウチクトウの葉の上で。
「アシブト」ではないし。
もう、ハチとしか言えなくって。
お恥ずかしい。
可愛い顔です。
(そんな分類の仕方ないものなぁ。)

夫が吠えて

2010.11.22付 朝日俳壇より
猫が鳴き夫が吠えて冬支度:(柏市)岩上清美
 金子兜太評:猫も夫もペット。

これは金子先生好みの「俳味」でしょうか。
私の感覚としては、冬支度は時間的にゆっくり過ぎて、猫が鳴き、という感じが弱い気がします。
「夕支度」のほうが、にやっとしやすい。
猫が鳴く、腹が減ったと訴える。
夫が、俺もだ、腹減った、と猫と一緒になって吠えている。
しょうもない、そろそろ腰をあげましょうか。と。

歩幅

2010.11.22付 朝日俳壇より
夢に夢かげろふ歩幅草の花:(松坂市)奥 俊
 金子兜太評:夢のように過ぎてきた来し方。歩幅もおぼつかない。歌うように書いて自嘲気味だが。

私はこの句に「自嘲」は感じません。
来し方を振り向けば、夢にまた夢を重ねるごとく。その積み重ねの上に今、揺らぐ歩幅で秋の花を踏み分けている。
よくここまで来たな、花も我も。という深い感慨を感じます。

冬蝶

2010.11.22付 朝日俳壇より
今日からは冬蝶として永らへよ:(東かがわ市)桑島正樹
 長谷川櫂評:「永らへよ」末永く生きて欲しいという思いが柔らか。一羽の冬蝶を詠んでいるが、背後には人への思いがある。

立冬の日に。ということでしょうね。今年の立冬は11月7日でした。
私なんかは昆虫への思い入れの方が強いから、「人への思い」というのを全然感じませんでした。
翅も傷み、体温も上がらず、一生懸命日射しを背に受けて体を温めようとしている。
繁殖の「とき」は過ぎた。種としてのいのちをつなぎ終えて、残るは何日かの個体としてのいのち。
かじかんで翅が動かなくなるまで、飛べ。飛んでほしい。
そのように、ひたすらに願うものです。

ムササビ

2010.11.22付 朝日歌壇より
一瞬のたじろぎの後ムササビは闇の真中に身を投じたり:(大阪市)灘本忠功
 馬場あき子評:むささびのたじろぎは人間の照射に驚いてのことだろう。野生の生命の安全地帯としての闇の深さが温(ぬく)とく感じられる一瞬でもある。

「たじろぐ」と「ためらう」とが頭の中で混乱しました。
私の粗なる第一印象は、ムササビが出てきたぞ、と見えていた。外灯でもあって、その光でね。見ていたら、滑空への跳躍すなわち、空へ身を任せるこへの一瞬のためらいがあった後、見事に飛び去って行った。
こんな感じとり方をしたのですね。
選者は、人間が光を当てたので、ムササビは一瞬、その光にたじろいで、飛び去った、と評を付けておられる。
なるほどなぁ。これは選者の読みの方が深い。「闇」という言葉が、人が投じた「光」と対になって、書かれてはいないけれど対照をなすのですね。

月曜の朝

2010.11.22付 朝日歌壇より
朝日歌壇掲載ページ破り持ちバスに飛び乗る月曜の朝:(横浜市)新井邦子

激しい生活をなさっていますね。
投稿なさっているのでしょう。
11月22は、気分がよろしかったことでしょう。うきうきですね。

私などは隠居ですから、ゆっくり味わいたい。
他の面の記事を大方読んでから、おもむろに歌壇・俳壇面へ行き、選者も評も作者名も無視して、まずは作品をゆっくり読んで、自分のうちに喚起されてくるイメージを楽しんだり、イメージがわかないと悩んだり、そもそも字が読めなかったり、いろいろあってから、作者名を読んで、あああの方か、とか、評を読んで、そうきたか、とか、選者を見て、そうかぁこの人は・・・とか、進んでいきます。
ゆっくり時間をかけて。
自分の気になった作品に印を付けておきます。
翌日、テキストエディタで入力します。
もう一度新聞紙面に戻って、ブログに書くことが自分に可能なのはどの作品かと読みなおし、マークします。
そんなこんなで、このブログの崩彦俳歌倉を書いています。
のんびりした人ですね。

屋上の猫

2010.11.22付 朝日歌壇より
黄金の埋蔵場所を知つてゐる秋の夕べの屋上の猫:(大分市)長尾素明

猫ってもう何でも知っている、という雰囲気を持っていますからね。
(一方で、幼児の役も果たしたりしますが)

黒猫の金目、なんかで屋根の上から見つめられたらしびれますね。
きっと、黄金の埋蔵場所でも何でも知ってますよ。

夕日の行く先も知っている。
お日さまが隠れた向こうで何をしているかも知っている。猫だもの。

おしゃべりの練習

2010.11.22付 朝日歌壇より
おしゃべりの練習「か」「か」「き」「き」「く」「く」ときて「け」はものいわず髪の毛さわる:(ひたちなか市)沢口なぎさ

なんだか、触った頭の薄さが気になる。
劇団の人とか、発声練習で「か き く く け け」とか大声でやってますよね。
退職して、妻との会話くらいしかちゃんと声を出さなくなったら、声を張ることができなくなりました。
歌を口ずさんでみたら、うまく声が出ない。
こりゃいかん。カラオケというのは大嫌いですのでやる気はないけれど、なんとか声を出す練習をしなければならんかな。

職業として大きな声を出してきたのに、あっさり声は失われていきます。
歳と共に失うものは多いですねぇ。
毛も。

季語が寄り添う

2010.11.22付 朝日歌壇より
栗秋刀魚林檎馬鈴薯鮭檸檬買い物かごに季語が寄り添う:(春日部市)宮代康志
 高野公彦評:秋が旬の食材六種、豊かな季節感が匂い立つ。

これも、志布志じゃないけれど、指で切れ目を押さえながらやっと読みました。
全部、秋の季語ですね。
雰囲気的には買い物かごに「秋が満載」とか「秋が山盛り」とかそんな感じ、うきうきしますね、なんだか。
秋で満たされ、秋に膨らむ買い物かご。
いいなぁ。

花のてんぷら

2010.11.22付 朝日歌壇より
タンポポの花のてんぷら葉のサラダひと日の画材をいただく夕餉:(大分市)岩永知子
 高野公彦評:タンポポを描いたあと、花も葉も食べる。ささやかだが、深い幸福感。注に「庭の返り花」とある。

そうなんだ、タンポポの花とか葉って食べられるんだ。
絵手紙とかでしょうか。絵心のある方って、うらやましい。
およそ芸術的「表現」とはまるっきり縁のない私です。
やっぱり、私は表現者じゃなくて記述者なんだよなぁ。

ところで私、野草を食べるってのはまるっきりだめなたちで。ほぼ確実に腹を下す。
タンポポの葉のサラダは遠慮します。

葈耳

2010.11.22付 朝日歌壇より
葈耳(おなもみ)を付けて戻りし猫のこと書き留めて置く家計簿の隅に:(山口市)山本まさみ

お‐なもみ【葈耳・巻耳】キク科の一年草。路傍の雑草。高さ約1.5メートル。葉には鋸歯キヨシが多い。夏から初秋、帯緑色の小さな頭花をつける。楕円形の果実はとげをもち、衣服などに付着して遠くに運ばれる。成熟した実を漢方で蒼耳子(ソウジシ)といい、発汗剤・鎮痛剤とする。<季語:秋>[広辞苑第五版]

有名なひっつきむしですが、こんな字だとは知りませんでした。
私、5年連用日記というのを付けはじめて今年で4冊目にはいったのかな。
毎日2,3行しか書きませんが、これが結構後から見て面白い。
そうか、そうだったなぁ、と記憶の糸口になってるんですね。
家計簿の隅に一言、一行、書きつけておくと、後で楽しいことでしょう。
猫が草むらに潜りこんで帰って来た、日向の匂いがしたかもしれませんね。
オナモミとしては、本来の性質が発揮できたわけです。

しかしなぁ、亡くなった母が私の日記のことなんか知ったら、大笑いして、あんたが日記つけるなんてどうかしちゃったのか、って馬鹿にされるだろうなぁ。そういう性格じゃないものなぁ、私、もともと。

志布志市志布志町志布志

2010.11.22付 朝日歌壇より
あて先は志布志市志布志町志布志 誤植にあらず乱視にあらず:(奈良県)秋野和昭

私、乱視・近眼・老眼だからなぁ。
書き写すのに、左手の指先で一字ずつ押さえながら区切りながらやっと入力しましたよ。
早口言葉みたいな感じもありますね。声に出して読んでみましょう。
昔だったらこの先に「大字志布志字志布志」なんてのが続いたかもしれませんねぇ。

目がちかちかしますね。

洗濯物

2010.11.22付 朝日歌壇より
我よりも大きい子のシャツ並べ干す洗濯物は反抗しない:(川越市)津村みゆき
 佐佐木幸綱評:反抗期の子を持つ母の歌。共感するお母さんたちは多いだろう。

夫のシャツの袖が自分のシャツの肩にかかってあたかも抱き寄せているような格好になったりしていると、むっとするかな。えい、うとうしい、とか。

息子はでかくなる。しゃべらなくなる。
でもね、まっとうに反抗期を通って成長した息子って、将来母親に優しくなりますよ。
父親には別に何ともなんないけど、母親には心遣いが優しくなる。
お楽しみに。

せいの!

2010.11.22付 朝日歌壇より
指名され男子生徒は取り囲みグランドピアノを「せいの!」と運ぶ:(奥州市)大松澤武哉
 佐佐木幸綱評:校内の模様替えか清掃だろう。読者はその場の映像と空気を一瞬のうちに思い浮かべることができる。

あるいは行事ですかね。
元高校教師ですから、この歌、楽しい。
やってくれ、と指名・依頼すると、ぶーぶー言うんですよ、ナンデダヨォ、ヤッテランネヨォとかね。
でも、いざとなると、あいつらの腕力は凄い。本当に「せいの!」とピアノ持ち上げますよ。

いやぁ、助かったありがとう
せんせ、なんか、おごってよ
化学の成績、5段階評価の7くらいつけてやらぁ
ウッレシィ、さすが先生だよなぁ

なんて軽口を叩くのは最高っすね。
やっぱ、高校生、好きですね。

救出される

2010.11.22付 朝日歌壇より
納豆をかきまぜながら見ておりぬ救出される人人人人:(香川県)薮内眞由美
 佐佐木幸綱評:チリの鉱山落盤事故のテレビ報道と日本人の日常生活との対比。それぞれの人生の一場面が、一瞬だけ交錯する。

イラク戦争の時に強く言われたのでしたっけ、「茶の間で戦争の中継を見る」という事態。
情報伝達の手段が発達して、世界中の出来事がリアルタイムで見られるようになった。
人が死ぬ、その爆撃をテレビの生中継で見る。

今回は、命が助かる救出でしたが、出来事の本質はなんだか変わらないような気もする。
現代の日本では、何か「騒ぐ」ネタを探していますね。
騒ぎのための騒ぎに奔走している。
変ですよ。突っ走ってばかりで、騒いでばかりで、じっくりと事の本質へ沈潜しようとはしない。
上っ面ばかりだなぁ。

鉱山事故で、命が助かったのは確かに嬉しい。
でも、「感動、感動」ばかりでしたね。
一瞬の騒ぎのネタで日本では終わってしまった気がする。
ちょっとこのあたりで立ち止まってよく考えないと、日本の社会はすかすかになってしまうんじゃないか。
(政治だって騒ぎの一環みたいにされていますね。)

2010年11月22日 (月)

シロザの実

1113_2siroza1 11月13日
シロザの実が熟してきました。
1113_2siroza2
五角形の実です。
実を取って中を開いてみました。
1111_2siroza
黒くて丸っこい種が出てきました。

足元にアカマンマ(イヌタデ)の実が熟していて、似てたよなぁ、とこちらも手に取ってみました。
1111_3inutade
黒いんですけれど、三角なんですね、断面が。

ほったらかしですから、また来年も茂るんでしょうね、両方とも。
シロザを持ち込んできたのは誰なのか、わからないなぁ。

夕方

1110yuuyake 11月10日
夕方、4時50分頃。
この日の東京の日没は16:38です。
地平線は見えませんが、地平線に沈んだ太陽が、地平線の向こうからこちらの雲を下から照らしている。
雲の低い部分は黒くて、高いところが輝いているのが分かります。
電線が入らなければねぇ。我が家からの西の空は電線が入らざるを得ません。
ふと左上を見ると
1110moon
この日の正午の月齢は3.9でした。
ちょっと朧な月でした。

1114yuuyake 11月14日
16:43の撮影。日没は16:35でしたから、やはり地平線の向こうからの光です。
雲の底が波打っています。ということは雲を作る気流も波打っているのですね。
東京の日没は16:28まで早くなります。
冬至まであと1カ月。

冬ですね。

単なる思い出

今日は11月22日ですね。
昭和33年11月22日。ゴッホ展を見に行きました。10歳の時です。
33.11.22で覚えています。
5歳年上の兄と母と一緒に。確か上野の国立博物館。
「行列」というものの初体験だったような、曖昧な記憶。
「ひまわり」とか自画像とか、糸杉かなぁ。
「ひまわり」は強烈でした。

小学生で何か見に行ったという記憶は、あとは日本橋白木屋での「昆虫展」。
強烈でしたね。手に持ったハンカチを興奮のあまり食いちぎった、というので母に笑われましたっけ。
あれは何年生だったのか。

ナンテンの葉

1110_11nanten 11月10日
ナンテンの葉です。
なんだか、変。
葉の先端が尖るはずなのに、(細長い)ハート形になってしまった。
なんでしょうねぇ。
成長していく途中で、何らかの齟齬を来したんでしょうか。
先端部の成長がとまって、その近くの部分は成長を続けた。
できごとはそういうことだと思いますが、対称でしょ。
離れた部分で同期するということは、どういうことなのかな?
この枝分かれの部分の遺伝子が左右共通で、成長途上でのその発現のしかたが同じだったのかな。

たまに、こういうことが起こりますね。
でも、植物はこういうミスには動物より強いみたい。
(いえ、ヒトだって、骨や筋肉などの発育の途中で、結構ミスがあるんですけどね。)

ボウガシの葉

1110_10bougasi 11月10日
いえね、べつにどうということもないのですけれどね。
ボウガシの葉。
虫食い痕でしょうか?
左右対称に食べられてますね。どうやって?
こっち食べて、あっち食べて、はいいけれど、どうやったらこういう風に対称に食べられるんだろうなぁ?と。
ふと可笑しくなって撮ったスナップです。

ヤマトシジミ

1110_9yamatosijimi 11月10日
ヤマトシジミです。でもなんだか、イメージが少し違うんですね。
茶系統のヤマトシジミ。
普通は濃いグレーでしょ。
あれ?ほかの種のシジミかな?と一瞬思ったのですが、翅のこの模様はどう見たって、ヤマトシジミですよね。
季節性の変異なのか、個体変異なのか、分かりません。
おいしそうにセンダングサの蜜を吸っていました。
もう花の種類が少なくって、チョウも大変です。
冬が迫っています。

理科話(1):ヤスデ大発生

アサヒコムにこんな記事がありました。

ヤスデでスリップ、列車とまる JR指宿枕崎線・鹿児島
2010年11月21日21時18分
 21日午前6時50分ごろ、鹿児島県南九州市頴娃町(えいちょう)のJR指宿枕崎線御領(ごりょう)―石垣間で、指宿発枕崎行きの普通列車(1両編成)の車輪が空転するトラブルがあり、1時間16分の遅れが出た。大量発生したヤスデが線路に群がり、踏みつぶした車輪がスリップしたらしい。このトラブルで2本が運休し、3本が遅れ、約200人に影響が出た。
 JR九州によると、トラブルのあった列車の通過後、線路を点検したところ、ヤスデはいなくなっていたという。
 ヤスデはムカデに似た節足動物の一種で体長は数センチ。落ち葉の下など湿った所にすみ、春と秋に異常発生することがある。
 鹿児島県の薩摩半島南部では1999年秋にもヤスデが大量発生し、同市頴娃町の指宿枕崎線で列車の車輪が空転するトラブルが起きている。

この記事を読んで、私はてっきりこのヤスデは「キシャヤスデ」だと思いました。
名前からして「キシャ」を止めてしまう「ヤスデ」なんです。有名な話でしてね。
その内容はまた後でするとして。
毎日新聞のサイトへ移動したら、同じ事件の記事がありました。

ヤスデ:大発生、列車が運休…つぶれて車輪空回り 南九州
 21日午前7時ごろ、鹿児島県南九州市頴娃(えい)町のJR指宿枕崎線御領-石垣駅間で、線路に害虫が異常発生し、指宿発枕崎行き下り普通列車(1両編成)が徐行を余儀なくされた。この列車が1時間16分遅れたのをはじめ、後続の普通列車上下2本が運休、上り2本が最大1時間18分遅れ、計約200人に影響した。
 JR九州によると、異常発生したのは、ヤンバルトサカヤスデ。線路上でつぶされ、油のようになり、車輪が空回りして速度が落ち、ノロノロ運転になったという。列車には乗客約10人が乗っていた。
 鹿児島県などによると、ヤンバルトサカヤスデは台湾原産とされ、体長2.5~3.5センチ。在来種のヤスデ(約2センチ)より大きい。一度に350個もの卵を産み、増殖能力が高い。農作物や人に害を及ぼすことはないが、コンクリートを好み、1平方メートルに数千~数万匹も密集して家屋内に侵入する「不快害虫」。外界の刺激には青酸ガスを含むガスを発生することもある。同県内では91年に徳之島で初めて見つかり、奄美大島や南薩地方での被害が深刻で、県がまん延防止策に力を入れている。【村尾哲】
毎日新聞 2010年11月21日 20時18分(最終更新 11月21日 23時41分)

キシャヤスデではなかったのですね。ヤンバルトサカヤスデだそうです。
鹿児島市のホームページでは対策を呼び掛けていました。
http://www.city.kagoshima.lg.jp/_1010/shimin/4kankyoricicle/eisei/0002611.html

私にとっては初耳でした。南から広がってくるのかどうか、聞き耳パターン認識に加えておきましょう。(年のせいですぐ忘れるけど)。

◆キシャヤスデ
農林水産省林野庁森林総合研究所のホームページにキシャヤスデの話が詳しく乗っています。
http://www.ffpri.affrc.go.jp/labs/kouho/mori/mori-52.html
部分的に引用します。

キシャヤスデってどんな虫?
   脚のたくさんある細長い虫というとすぐムカデと勘違いして,かみつかれると恐がる人が多いようです。これはとんでもない誤解で,ヤスデはかみついたりしません。さわるとくるっと体を丸めるので,ムカデと区別できます。
   キシャヤスデの体の長さは35mm,脚の数は雄は30対,雌は31対で,ヤスデの中では大きい方です。
汽車を止めたキシャヤスデ
    1976年の秋に,小海線の甲斐小泉―野辺山間でヤスデが大発生しました。この区間は急勾配なため,ひかれたヤスデの体液で車輪がスリップし,動けなくなった列車は6本,運休した列車は12本になりました。10月末の寒さでヤスデがいなくなるまでの約2か月間,ヤスデ駆除のために動員された人は,のべ331人で,人件費と使った殺虫剤や機材,代替バスなどの費用をあわせると430万円にものぼりました。
   ヤスデによる列車妨害は1920年に中央本線贄川―奈良井間と,北陸本線刀根―疋田間で発生したのが最初の記録です。その後,福井県,岐阜県,長野県,山梨県でヤスデによる列車妨害が報告され,また,西は滋賀県から北は栃木県にわたる範囲で,キシャヤスデ類の大発生が観察されています。
八年に一度の集団見合い
    大発生したヤスデについて,野外で観察したり,室内で実験したり,関連資料を整理してみたところ,いろいろなことが分かってきました。
    9月,まだ肌色のキシャヤスデはただゾロゾロと歩き回るだけです。でもきっと,気に入った相手を探しているのでしょう。10月に入り,ヤスデの体が朱色になる頃,落葉の下で交尾しているカップルが目立つようになります。11月,気温が0℃を割るとヤスデは土の中で丸くなって冬を越します。翌年5月,ヤスデは土の中から這い出して,さらにしつこく,相手を変えて何回も交尾し,初夏に千個近い卵を産んで死にます。
    卵からかえった幼虫は7回脱皮して親になるのですが,1年に1回しか脱皮しません。従って7年目,つまり親の世代が大発生してから8年目にようやく成虫になります。キシャヤスデの幼虫は土の中にいますが,成虫になると地表面に出てきます。土の中は見通しが悪いので,結婚相手を探すのが大変だからでしょう。小海線沿線では,このように8年に1回,成虫になったヤスデが集団見合いのために地上を大挙して這い回るのです。
森の中でこんなに役に立ってます
   キシャヤスデの生活の大部分は森の土の中です。ここで,キシャヤスデは体重の何十倍もの落葉を食べ,土に変えます。ヤスデの糞は栄養分に富み,樹の成長に役立ちます。また,土の中を動き回ることによって,土の中の空気や水の通りをよくしています。山梨県の落葉広葉樹林で調査したところ,キシャヤスデが大発生した1980年8月から翌年8月までの1年間に,約3kg/m2もの落葉を食べ尽くしました。これはこの地域で1年間に落ちる葉の10倍に当たります。
   キシャヤスデがあちこち這いまわるのは困りものですが,大発生するのは8年に1度,しかもたった2か月足らずです。この時期を除けば,森の役に立つ大切な虫です。ヤスデの集団見合いの期間だけ少しがまんして,目の敵のように殺したりしないで,暖かく見守ってやって下さい。

ね、最後の一文がいいでしょ。こういう「付き合い方を知る」というのが生物多様性を守っていく第一歩だと私は思うんですね。
不快だからといって殲滅せよ、っというのではいけません。
ヤスデもヒトも同じ生き物同士、少し譲って、付き合っていきましょうよ。

アシブトコバチの仲間でしょう

1110_8asibutokobati 11月10日
この姿はどうにもアシブトコバチだと思うんですけれどね。
脚が黄色ければハッピー、キアシブトコバチなんですが、黒いよなぁ。
アシブトコバチで検索すると、チビツヤアシブトコバチよいうのが出てきます。
とてもよく似ています。
私の写真がもう少しクリアなら良かったのですが、出合い頭の一枚、これっきゃない。
いかがでしょう、これでチビツヤアシブトコバチとしてよいでしょうか。ご判断ください。

ツマグロヒョウモン

1110_6tumagurohyoumon1 11月10日
センダングサで吸蜜しているんですが、こんなアングルで見たことがないので、ちょっと戸惑いがあります。
1110_6tumagurohyoumon2
ツマグロヒョウモンでいいと思うんですけどね。

ところで、脚が2対4本しかないように見えませんか?
前脚は畳んでいまして、複眼のすぐそばのところにあるんですが、普通は見えません。
昆虫の脚は六本と習った子どもが悩むチョウです。

ラッキョウ

1110_3rakkyou 11月10日
ラッキョウの花のピーク。
この後、だんだん萎れてきました。
虫が訪問している様子は見ていないので、受粉できたかどうか。

今年のトライアルは終わりに来ました。
長らく楽しませてもらって嬉しいです。

ノゲシ

1110_1nogesi 11月10日
いつも私はこの花をノゲシといってしまいますが、オニノゲシの可能性の方が大ですか?
葉の基部が茎を抱いているのは、どちらも同じですね。
秋ですけど、アキノノゲシではないと思う。
よく分からないというのが実情です。


夏と冬

1109_2tubomi 11月9日
蝉の脱け殻とサザンカの蕾を一枚に写しこんでみました。
夏の名残りと冬の予感。
Haikaguranukegara 11月15日
約1週間後ですね。花が咲きました。
この写真は一回、俳歌倉の方でイメージとして使いました。

夏に鳴いていたセミはミンミンゼミが主流でした。脱け殻を外して触角のあたりを丹念に見れば分かるかとも思いますが、そのまま朽ちさせたいという気もして、放置してあります。

写真の中に季節が写っています。

ガです(教えて下さい)

1109_1ga1 11月9日
サザンカの花にガがとまっていました。
花にはそっぽを向いていますから、蜜を吸おうというのではなさそう。
1109_1ga2
じっとしているので近寄れました。
1109_1ga3
こんな顔してました。
何というガなのかなぁ。
比較的近くで「オオタバコガ」の幼虫を見ましたから、その成虫かとも思ったのですが、翅の模様が違いますよね。
ヤガの仲間の、~~アツバとかいうのじゃないかと思っていますが、調べきれません。助けて下さい!

2010年11月19日 (金)

コガタスズメバチ

1108kogatasuzumebati1 11月8日
庭の(小)池のほとり。
まずい、スズメバチだ。
アシナガバチくらいだとあんまり気にしない私ですが、さすがになぁ、スズメバチはちょっとまずい。おそらく、あぶれたオスではないかと思いますが、識別できる目を持っていませんので、ここは申し訳ないけれど、殺しました。
1108kogatasuzumebati2
やっぱりこの顔を見ると、ちょっと平静ではいられませんね。
逃げられてしまわないように、慎重に狙いを定めて、靴の先端で一撃。
ごめんな、土に還ってくれ、と枯れ葉の積もる下に入れてやりました。

パンジーを買いに

1108_21ga1 11月8日
ツマグロヒョウモンの幼虫3匹の食欲は衰えないし、成虫の飛ぶ姿もまだまだ見かけるし、もし、更に産卵されたら餌が足りなくなる、と、パンジーを買いに行きました。大型スーパーの園芸部。まさか、この夫婦はツマグロヒョウモンの食料としてパンジーを買いに来たなどとは思うまい、と{邪悪な}意図を隠しつつ、園芸好きの夫婦として行って参りました。
おやまぁ、ガが吸蜜に来てました。殺虫剤をあまりまいていないということですね。実に結構なことです。安心して、虫の餌にできます。
一見、イチモンジセセリのように見えるんですが、羽ばたいたままちょんちょん花から花へ飛び回るのは、イチモンジセセリではないですね。何か、ガなんでしょうが、止まってくれない。
カメラはコンパクトデジカメだ、ということで、ガがいました、という報告だけにします。
あんまり追いかけまわしていると、あ、虫がいましたか、と店員さんが殺虫剤でも持ってきたら大変だ。さっさとカメラを仕舞って、レジを済ませて帰ってきました。

もう一匹、エビガラスズメ

1108_19ebigarasuzume_small 11月8日
これはいわくつきの幼虫です。
前の記事で蛹になったと書いた幼虫が、もりもりオーシャンブルーの葉を食べるので、どんどん補給していましたら、たまたま、補給した葉にくっついて我が家にやってきた幼虫なんです。
行きがかり上、責任を取って、育てます。
緑の幼虫だったのが、妙に点々だらけの幼虫になりました。
このあとこの点々のない、大型幼虫へとまた脱皮していきます。
いろいろ変化を見せてくれますね。
オーシャンブルーの葉はまだ当分は大丈夫。思いっきり食べてもらって結構です。
食え~っ。

エビガラスズメ

1108_20ebigara_sanagi 11月8日
エビガラスズメの蛹化、2匹目。
左が以前に蛹になったもの。
右が今回蛹になったもの。
オーシャンブルーの葉をあきれるほどもりもり食って成長しました。
体長が10cmくらいあったものが、水分を出し切ると5,6cmに縮みます。
そうして、蛹になります。
じっと寝ているようでいて、この中では体の再構築中。激しい時代でもあるのです。
何せ、幼虫時代の体をいったんドロドロにして、成虫の「芽」だった部分をちゃんと成長させて、「空を飛ぶ」ような体になるんですよ。想像を絶することですね。

無事、羽化に至れますように。

ゼニアオイ

1108_17zeniaoi 11月8日
我が家の前のゼニアオイは夏場の暑さにへたって枯れてしまいました。
我が家から40~50m離れたところの線路際のゼニアオイは今花をたくさんつけています。
何がどう違ったのかなぁ。

足元に、ゼニアオイの芽を見つけました。
穴開き銭のような形の実をお目にかけましたが、あのいくつかがここで芽を出したのでしょう。
我が家の前から消え去ったわけではなかったので、ほっとしています。
すくすく伸びますように。

スイセン

1108_16suisen 11月8日
ほら、スイセンの芽が出ていますよ。
立冬過ぎの日溜まりで、わいわい、と顔を覗かせています。
楽しみですね。
体温が上がらないと活動できない「動物」に比べると、植物は、低温なら低温なりにゆっくりと成長することができる。
日射しがあれば、ゆっくりゆっくり伸びていく。
植物という生き方もいいですね。
花だけ見るんじゃなくて、植物の生き方も見てあげて下さい。

チロリアンランプ

1108_12lamp 11月8日
木製のプランター入れとでもいうのかな、蔓性の植物を這いあがらせることができるようなのを頂いたので、チロリアンランプを這わせようと目論んでおります。
まだうまくいっておりません。
花だけはぽつぽつとつけてくれるので楽しんでいます。
不思議な花ですよねぇ。初めて見たのが4,5年前かな。あまりのおもしろさに感動して、とある株から分けていただいたものです。

アブチロンというのが正式かもしれませんが、花びらの幅広タイプのも入ってきてしまうので、私はこのタイプをチロリアンランプと呼んで、幅広タイプをアブチロンと呼ぶことにして識別しています。
どちらの花も、意外と寒くなるまで楽しませてくれますよ。

エビガラスズメ:ルコウソウにて

1108_11ebigarasuzume1 11月8日
ルコウソの葉で発見して、ルコウソウを食べるんだぁ、と驚いた話はしました。
右側に頭があります。
1108_11ebigarasuzume2
ルコウソウの細い茎にしがみついている腹脚をお目にかけましょう。
いかにもしがみついているでしょ。可愛いんですよこれが。
まぁ、10cmあるようなイモムシをつかまえて「可愛い」もないもんだ、ですけどね。

エビガラスズメがルコウソウにいる、という話は妻にしてあったのですが、実際にはまだ見せていませんでしたので、呼んできました。
笑いながら見ていて、ふと、こっちにもいる。
え、どこどこ。
わぁ、こっちにも。
なんだぁ。
というようなぐあいで、一挙に6匹も見つけてしまった。
虫目状態に入った妻の目はすごい!
私は一匹を丹念に見て喜んでいましたら、妻はルコウソウの全体を見渡しながらパターン認識ですね。
もう、それぞれの写真を載せるのはやめます。
もう、花も終われば片付けるころですから、いっくら食べてもいいぞぉ、食い放題だぞぉ。

この後、だんだん数は減っていきました、きっと蛹になるための旅に出たのでしょう。

イヌホウズキ

1108_10inuhoozuki1 11月8日
真夏の酷暑で全部枯れたかと思っていたイヌホウズキがここに来て、花を咲かせ実をつけています。
1108_10inuhoozuki2
回復力というか、バランス能力というか、色はよくないけれど葉を広げ、花を咲かせ、つやつやしたきれいな実を稔らせています。
この時期だとニジュウヤホシテントウとかもいないようで、食害はあまりないように見受けます。
がんばりますねぇ。

フウセンカズラ

1108_9huusenkazura 11月8日
先日は直立するセンダングサの間で一緒に直立したフウセンカズラをお目にかけましたが、こんどは「ネットを張って」います。
縦横に走ってからんでいます。
一本一本は蔓をのばしてからめてつかまろうとする原則で伸びているのでしょうが、全体として面白い形を形成するのですね。
こういう形の作り方は自然界でよく見かけるものです。

2010年11月18日 (木)

アカホシテントウ

1108_8tentoumusi1 11月8日
初め、ナミテントウかダンダラテントウだろうと思ったのですが。
色合いが違いますね。
透明感のある黒、漆の黒、という感じでしょうか。濡れたようなつやですね。
赤い模様も、透明な層の中に沈んで、深みのある透明感ある赤。
1108_8tentoumusi2
光線の角度が低くくなるように撮ってみました。
少しはこの透明感が表現できたでしょうか。
アカホシテントウあるいはアカボシテントウだそうです。
何気なく見逃してきたのかもしれません。
きれいでした。

またわからない

1108_7koutyuu 11月8日
見たことがあるような気もするんですけれど・・・。
1mmくらいしかない、ごくごく小さな甲虫です。
知りませんか?

ヒトテンツヤホソバエ

1108_3hae1 11月8日
分からないものを見てしまった。
小さいです。3mm程度かな。
胸から腹への雰囲気はハチ的(あるいはアリ的)な感じもしますが、頭はどう見たってハエです。
翅の先端近くに黒い斑紋が一つ。
1108_3hae2
どうしてもブレが残りました。
(手ぶれではないんです、葉の揺れなんです。自然に揺れている時はじっとしているのに、どこか指先でつまんで揺れを抑えようとすると、てきめんに逃げます。)
触角が「ハエ」でしょ。
赤というか茶色の複眼も特徴的ですね。

虫ナビを眺めていたら「ツヤホソバエ」というグループがあることを知りました。
で、検索して行ったら、おそらく「ヒトテンツヤホソバエ」だろうと思われます。
翅の斑紋が名前にありますね。
幼虫は糞食だそうです。
初めて見ました。

参考にしたサイトは下のサイトです。
http://plaza.rakuten.co.jp/Wolffia/diary/200706180000/
個人のサイトですが、尊敬するアーチャーンさんのサイトですから大丈夫、覗いてみて下さい。

アゲハ羽化

1108ageha1 11月8日
このぎりぎりの季節に次々と羽化が続いています。
11月7日が立冬でしたから、冬のチョウということになりましょうか。
1108ageha2

生き急ぐアゲハ決然冬の立つ:崩彦

ササグモ

1106_10sasagumo 11月6日
ササグモの幼体。
腹部に比べて頭胸部が大きい。頭でっかちの子ども顔。
冬に向かって「あからさま=明らかな様子」で活動する命が数を減らしていく中、冬を越えてその向こうへと向かう姿を見ると元気が湧きます。

まずは、この冬を越さなくっちゃな。

ブチヒゲカメムシ

1106_8butihige1 11月6日
センダングサの花にて。
体が花粉だらけです。
1106_8butihige2
植物の茎から吸汁していることが多かったですが、花の蜜を吸うというのもあるんですね。
口元を覗きこみましたが、完全には分かりません。花の中へ針状の口を差し込んでいるように見受けられます。

カメムシの花の蜜吸う秋仕舞う:崩彦

アリグモ

1106_7arigumo 11月6日
久しぶりに見かけたアリグモ。フウセンカズラの実の上。
このごろは悩まず、瞬間的にアリとアリグモが識別できるようになりました。
歩き回り方が違うんですね。その行動パターンが意識に定着したと言えます。
この個体、左の脚を一本失っているようですね。
自然の中では、こういう姿をよく見かけます。タフなものです。
関節部で折りとれて、体液を失わないようすぐ閉じてしまう機構があるんでしょうね。
活動性が多少減少しても、致命傷にはならないのでしょう。

フタモンアシナガバチ

1106_6hutamon1 11月6日
フタモンアシナガバチのオスの日向ぼっこ。
11月の中頃まででしょうか。
飛び立つ瞬間を撮ってみよう、とかなり長い時間粘りましたが
1106_6hutamon2
これ一枚。
翅を閉じてじっとしているところへピントを合わせ、待ちます。
翅を「八」の字に開いた直後に飛び立ちます。
タイミングがうまく合いませんでした。
1106_6hutamon3
ハチ団子です。
4匹で取っ組み合いしてるんですかね。
交尾行動の名残がこうさせているのではないかとみていますが、どんなものでしょう。
わっと固まって騒いだ後、ぱっとほどけて飛び去ります。

2010年11月17日 (水)

ナンテン

1106_5nanten1 11月6日
全く普通に何の気なく見ているナンテンの姿。

1106_5nanten2
あれ?こうなのか。

1106_5nanten3
そうかあ。
というだけの話なんですけれど。

普段ちゃんと見てないということを思い知らされます。
葉序なんてきちんと見てないなぁ。

ツマグロヒョウモン

1106_4tumagurohyoumon 11月6日
勝手口のドアの脇。ツマグロヒョウモンの幼虫が歩いています。
中に入る妻を呼んで、黙って指さしたら、あらまぁ、とさっそくに飼育ケースへ。
以心伝心なんであります。
勝手口を出たあたりでは、地面に少しスミレがあります。でも、ほんのわずかなはず。
きっと少ないスミレの葉を食いつくして、食べ物がなくなって、探しに上がってきたのでしょう。1.5mくらいの高さですから、ずいぶん歩いてきたことになります。
大変だったね、いっぱい食べていいよ、と既にいる3兄弟と一緒にパンジーの葉の上へ。

現在の予定ではこの4匹を越冬蛹になるまで育てて今年のツマグロヒョウモンはおしまいのつもりです。

ホトトギス

1106_3hototogisu1 11月6日
ちょっと変わった雰囲気の写真になりましたでしょ。
噴水みたいだ。
ホトトギスの花弁が落ちた後です。
ちゃんと子房があるようなのですが、結実しませんね。
子房の形は確かにユリ科ですね。
1106_3hototogisu2
花弁が落ちかかっているところ。
これと併せてみれば、どうなっているのか分かりやすいかと思います。

季節の花300、のサイトには実の写真もありました。
我が家のは条件でも悪いのかなぁ。

ササグモ

1106_2sasagumosiroza 11月6日
シロザの葉裏で。幼体ですね。
今は迫力ある成体を見かけません。
このくらいの、少年、とでもいいたい感じの幼体をあちこちで見かけます。
成長の途上で冬を迎えて越していくのでしょうか。
無事を祈ります。

ラッキョウの花

1106_1rakkyou1 11月6日
ラッキョウの花がそろそろ終わりに近づいてきました。
育て方のせいか、ちょっとひょろひょろと、ひ弱な茎になってしまいましたが、きちっと鉢ででも育てたら、充分鑑賞にたえる花ですよ。
1106_1rakkyou2
とっても可愛らしいので、お勧めです。

エビガラスズメ幼虫

1105_5ebigarasuzume1 11月5日
ルコウソウの葉を食べているエビガラスズメの幼虫。
最初、信じられなくって。ルコウソウを食べるの?
このルコウソウの茂みの右横にはアサガオがあったのです。実も熟して種をとり、全部枯れたので片付けたばかり。
エビガラスズメの食草はアサガオの仲間、と単純に思いこんでおりましたので、アサガオがなくなって仕方なく、隣のルコウソウにやって来て、やけ食いをしているのか、と思いました。
1105_5ebigarasuzume2
確かに、ルコウソウを食べていますねぇ。

幼虫図鑑で見るとエビガラスズメの幼虫の食草は「サツマイモ(薩摩芋),ヒルガオ(昼顔),アサガオ(朝顔),ヨルガオ(夜顔)などヒルガオ科の植物のほか,フジマメ(藤豆),アズキ(小豆)などのマメ科,ツルナ科などの植物も」とありました。確かにね。何でも食べるんだなぁ。

まてよ、葉っぱの形はまるっきり違うけれど、ルコウソウはヒルガオ科ではなかったか?
調べてみると、
ヒルガオ科 > ルコウソウ属 > ルコウソウ
なんですね。そうなると、これは普通のことなのか?

文一総合出版の「イモムシ ハンドブック」を開いてみたら食草として
サツマイモ、ヒルガオ、アサガオ、ヨルガオ、ルコウソウ(ヒルガオ科)
とありました。
そうなんだぁ。本来の食草を食べていたんだ、やけを起こしたんじゃないんだ、と安心しました。

ルコウソウって、あまり食害を受けないと思っておりましたが、この巨大なエビガラスズメに食べられていたんですねぇ。知らなかった。

ハナバエの仲間ですか?

1105_4hae0 11月5日
フウセンカズラの茎でみかけた、ごく小さなハエ。2mmあるかな。
翅には模様がなくて、丸くふくらんだ腹に模様があります。
ハエの分類には踏み込みたくない。奥が深すぎます。
で、お目にかけるだけにとどめます。

ヒメナガカメムシ

1104_2himenagakamemusi 11月4日
「ヒメナガカメムシの学校は フウセンカズラの上 ♪」という感じですね。
幼い2匹が年上のお姉さんかお兄さんに「説教」されてるみたいです。

あなたたちねぇ、そんなことしちゃだめなのよ、あぶないでしょ
は~い、ごめんなさ~い
じゃあ、気をつけてね

というわけで、この写真の直後、分かれていきました。

シャコバサボテン

1104_4shakobasaboten 11月4日
冬を告げる蕾ですね。
ずいぶんふくらんできました。
花もいいけど、蕾がふくらんでいく様を眺めるのも佳いものです。

自分の心が一緒にふんわりふくらむような気がします。

エビガラスズメ幼虫

1103_9ebigarasuzume1 11月3日
玄関を出たところの段差の下をかなりのスピードで歩いていくエビガラスズメの幼虫。
これまでご紹介してきたのは褐色タイプの幼虫ばかりでしたが、このように、緑色のタイプもあります。
ウォンダリングですね。育ってきた場所を離れて蛹になる場所を探している。
休日で家にいた妻に、お~ぃ、ちょっといいかぁ、と呼びました。
なぁに、と出てきた妻に、コレと指さすと、段差の上から見おろして、あらまぁ~と喜んでくれました。
1103_9ebigarasuzume2
見る見るうちに進んで行きます。
進んで行く先、この左手はトクサの植え込み。恐らくそのあたりでトクサの根元に潜りこんで蛹になるのではないかと想像しました。
二人して、この幼虫がトクサの中に歩き去るのを見送りました。
無事蛹になって越冬して、来年の春、羽化してくれますように。

ハゼラン

1103_8hazeran1 11月3日
きれいな赤い実を見つけました。
何だろうなぁ、と季節の花300というサイトを眺めていましたら、ハゼランでした。
http://www.hana300.com/hazera.html
漢字で書くと「爆蘭」。蘭科ではありません。スベリヒユ科だそうです。
1103_8hazeran2
蕾がありますが、咲くのは午後3時とか。で「三時草」ともいうそうです。
下のURLは岡山理科大学の植物生態研究室(波田研)のホームページです。
http://had0.big.ous.ac.jp/plantsdic/angiospermae/dicotyledoneae/choripetalae/portulaceae/hazeran/hazeran.htm
ここの記載によりますと「道ばたのコンクリートの隙間などにもよく生育しているほか・・・」とありまして
1103_8hazeran3
まさしくそのように生育しておりました。
1103_8hazeran4
一株だけで育っているのもありましたので、参考までに。
こういう姿です。

風情が佳い。
我が家にも分家していただこうかな。

2010年11月16日 (火)

タマスダレ

1103_7tamasudare 11月3日
なんだか、背が低くて、花も小さなタマスダレを見かけました。
そばに、アカカタバミの小さな花が咲いていますので、大きさの比較ができると思います。
線路際の植物たちというのは、そばの方が植えたりして入るのですが、庭の中などと違って手入れが薄い。かえってそのために、いろいろと面白い姿を見せてくれます。
手入れ十分の整い過ぎた姿より楽しいですね。

シソ

1103_6siso1 11月3日
シソ科の花を色々見ています。口を開いたような感じの花。
で、元祖シソの花が分からない。
シソの実なんかはよく知っているのに。
ご近所で見つけました、シソの花。
なるほど、こういう花だったか、と納得。
1103_6siso2
こういう姿は見慣れてますよね。
何にもしらないんだなぁ、私は、と反省しきりです。

案山子

2010.11.14付 朝日俳壇より
アルプスの山を見てゐる案山子かな:(大阪市)徳永由起子

そうなんだ。
ブログの書き手の案山子は多摩川くらいしか見てないな。
全国の案山子たちはどんなものを見ているんだろう?

「あしはゆかねども、ことごとにあめのしたのことを、しれるかみ」ですから、何でも見てますよ~。

棒のごと

2010.11.14付 朝日俳壇より
棒のごとよぎる迅さの鼬かな:(熊谷市)時田幻椏

イタチそのものを見たことがないからなぁ。羨ましい感じがします。
敏捷なんでしょうね。一瞬で目の前をよぎっていった。
イタチという認識が後からついてくるくらいの速さ。
一度実物を見てみたいもの、と思います。

魚道

2010.11.14付 朝日歌壇より
魚道をば鮠がのぼりてゆく如くだんだん満ちてくる子の言葉:(青梅市)石田武美
 永田和宏評:言葉の増えてゆく子の成長を詠う。上句の比喩が秀逸。

「だんだん満ちてくる」というと、砂浜での満潮がすごい速さで寄せ上がり、追いかけて来る、というような比喩になりそうですが、それを魚道をのぼる魚にたとえたのが新しい発見ですね。
私の家の近くに、多摩川を登る鮎のための魚道がありますが、そういう連想をしたことはなかった。おお、と思わされました。

ところで、「」という字、読めました?
私は読めなくて、調べました。「はや」でした。

おさなごが言葉を獲得していく過程というのは奇跡的とも思えますね。
日々、言葉が増えていく。表現方法も獲得していく。
基本は親との会話でしょう。
赤ちゃんは言葉なんか分からないからと声をかけないでいるのはダメですよ。
ケイタイが忙しくて、子の話しかけに応じないのはダメですよ。
言葉のシャワーを浴びせてあげて下さい。豊かな心が育ちます。

白子乾

2010.11.14付 朝日歌壇より
白子乾(しらすぼ)しに蛸まじりゐて職場での個性豊かな友思はしむ:(東京都)上田国博

シラスボシとチリメンの関係がよくわかっていない私です。
チリメンを構成している魚をシラスというのかなぁ。
最近「チリモン」というのが流行ってますが、ご存知ですか?
チリメンに混じっている、いろんな生物を「モンスター」と言うことにして、チリメンモンスター、略してチリモンです。(メインはイワシの子ですよね)。
多種類の魚の子のほか、シャコやタコ、カニなどの幼生とかね。

私も子どものころ、シラスボシからタコとか発見して喜びながら食べたものでした。
そのシラスボシの多様性・雑多性から人間関係の多様性に思いをはせたところが、目の付けどころですね。
「蛸」というのが、なんだかユーモラスで、「友の個性」の大らかさを思わせますね。

うつせみすがる

2010.11.14付 朝日歌壇より
二つ三つうつせみすがるままを咲きさはさは香るひひらぎもくせい:(東京都)山本律子

Haikaguranukegara
(写真はイメージです)
歌の内容とは全然違うんですけどね。サザンカの花の向こうの蝉の脱け殻を撮影しましたので、掲載します。
花をヒイラギモクセイにして、脱け殻の数を増やしてイメージして下さい。

ヒイラギモクセイというのを、ひょっとして見たことがあるのかもしれませんが、きちんと認識していません。
「柊木犀」香りのよい花だそうですね。
学名が「Osmanthus fortunei 」だそうで、Osmeというのは「香り」、anthosは「花」ですね。
化学の元素でオスミウムという元素がありますが、これも化合物の匂いのせいでつけられた元素名です。
1112hiiragi1
このギザギザ具合はヒイラギですよね。
11月12日に白山神社で見かけました。
1112hiiragi2
こんな花です。
鼻を近づけてみましたがほとんど香りませんでした。どうしてかなぁ。

なんにせよ、歌の内容とはすれ違った画像ばかり出して申し訳ないことです。

さわ‐さわ【爽爽】サハサハ(歴史的仮名遣サワサワとも)
①さっぱりと気持のよいさま。さわやか。源氏物語総角「―とはえあきらめ給はで」
②すらすら。愚管抄3「―と皇子皇子つがせ給ひて」

「さわさわ」という言葉があることを知りませんでした。貧弱な語彙です。
これで全体が組み上がったかな。手間のかかる鑑賞で申し訳ありませんでした。

まだ着る側

2010.11.14付 朝日歌壇より
子供らのユニフォーム洗うわが日々にまだ着る側の伊達公子あり:(佐倉市)船岡みさ
 高野公彦評:母として生きる自分と、テニスで現役の伊達公子を比べる。同世代として羨ましい気持ち、また伊達に拍手を送る気持ち、その両方があるのだろう。

クルム・伊達・公子さんの笑顔がみられて嬉しいです。
テニスって、ひょっとしてマラソンより過酷なスポーツじゃありませんか?
集中力と瞬発力と持続力を要求される。何時間も維持しなければならない。
そのテニスで40歳の現役。すごいですね。
でもって、その伊達さんが今もって日本のトップレベルだということに、なんだかなぁ、若いの、どうした、抜けよ、ともいいたくなります。

水泳には30歳の萩原(佐藤)智子さんがいらっしゃる。
インターハイで優勝した時の、完璧な対称性のとれた笑顔に「しびれました」っけ。

伊達さん、萩原さん、笑顔の素敵な女性たち。ガンバレ!

芋虫

2010.11.14付 朝日歌壇より
芋の葉に蜂が来ている芋の葉の芋虫ねらう蜂が来ている:(館林市)阿部芳夫

イモの葉を食べるイモムシというと、ピンと来るのはサトイモにくるセスジスズメとか、サツマイモにくるエビガラスズメ、かな。サトイモ科の植物にくるビロードスズメ(蛇みたいな顔)もありますかね。
もともとが、芋の葉につく虫だから芋虫なんだ、と思いますが。

狙ってるハチは、スズメバチとかアシナガバチの仲間でしょうね。
今、我が家にいるエビガラスズメの幼虫は10cm近くになりますからね、そうなってしまったら、ハチもちょっと手を出しにくいのではないでしょうか。鳥なら食べちゃうかもなぁ。

また、芋じゃないんですけど、チョウセンアサガオの葉を食べるメンガタスズメの幼虫というのもいて、体内に毒をたくわえて、捕食者に対抗するらしいですよ。

もう冬にさしかかりましたから、芋虫を食べさせるべき幼虫を抱えた巣はなくなってきたでしょう。来春の女王が、ひっそりと越冬に向かっているはずです。

柿はたわわに

2010.11.14付 朝日歌壇より
日当たりて柿はたわわに風ありてトランペットの花はぶらぶら:(熊谷市)内野修
 馬場あき子評:童画性がいい。

Haikaguratrumpet
トランペットって、これのことですよね。
エンジェルズ・トランペット。
キダチチョウセンアサガオ(ブルグマンシア)ですか。背が高い。
背の低い方はチョウセンアサガオ(ダツラ・メテル)。
どちらも、有毒ですので、トランペットだ、と口にくわえてみたりはしないでくださいね。

柿が基本的にすべて渋い、ということはおそらく多くの方がご存知。
不用意にかじる大人は少ないと思いますが、子は知らないから、かじるかもなぁ。
柿の渋さはいい経験。あじわってみるといい。
干し柿にしたり、樽柿にしたり、渋を抜けば強烈に甘いのにね。

MRI

2010.11.14付 朝日歌壇より
「MRI」異常はあらずわが脳に帽子かぶせて海を見にゆく:(尾道市)山口芳子
 馬場あき子評:思い切って受けたMRI検査か。異常もなく脳は健全と出たうれしさがいそいそとした下句にある

健康診断の一環としてお受けになられましたか?
それとも、なんとなく、不安を感じられましたか?
それとも、ころんで頭をぶつけたとか?

なんにしても、よかったですね。
検査装置が巨大な帽子というかトンネルというか、頭にかぶったのですよね。
それを受けて、「脳に帽子をかぶせて」という「軽味」をうまく表現なさった。

MRIはMagnetic Resonance Imaging(核磁気共鳴画像法)ですね。
私が大学生の頃はNMR=Nuclear Magnetic Resonanceの装置はまだ巨大で高価で、学部学生が自由に使いこなせる装置ではなかった。
隔世の感というのはこういうことですね。
最近では fMRI なんてのもあるし。
この進歩の基本は、とんでもなく強い磁石が作れるようになったことなんですよ。
また化学科に入学して学び直したい気分ですね。最新の分析機器なんか駆使してみたいな。
学ぶってのが一番楽しいと思います。

野生動物の歌

2010.11.14付 朝日歌壇より
選者の佐佐木幸綱氏は時々「テーマ」で選歌されることがあります。
今回は「野生動物の歌」を七首選んでおられます。
動物好きの私のこととて、全部まとめてご紹介します。{ }内は私の呟きです。

市街地をじゃれて歩きし二十分後射殺されたる羆(ひぐま)の親子:(稚内市)藤林正則
 {動物の母子が幸せに生きられないなんて、人間社会が歪みすぎているからでしょう。悲しすぎます。}

菜園のキャベツ野兎に食べられてスーパーに行くマンガのような:(石岡市)武石達子
{マンガというよりピーターラビットですよね。マグレガーさんの畑の野菜を食べちゃった。なんか、ほほえましい。
モンシロチョウの幼虫にコマツナを全部食べられてしまったかかしさん、てのもあります。
朝顔につるべをとられちゃった千代女さん、というのもありましたね。}

猿二頭わっさわっさと木を揺らす廃屋なればそれさえうれし:(飯田市)草田礼子
 馬場あき子評:作者の住む地域は過疎がすすんでいるのだろうか。二頭の猿がやってきて揺らしているのは柿の木か。実を落としているその姿を見守り、不思議な友愛感をもっているところが嬉しい。
{猿と人は進化の隣人。一緒に生活できるようにするのがお隣さんへの礼儀だと思います。「不思議な友愛感」なんてのんきなこといってないで、正直、猿と人はおんなじなんだから。}

廃校の鉄棒に来て小猿めが夕日を蹴りてくるりとまわる:(宮城県)須郷柏
{哺乳類の子は好奇心旺盛ですよね。たまりません、かわいくて。子猿が鉄棒しますか、さっすがぁ。芋を海水で洗って食べるという習慣を生みだしたのも子猿でした。それが大人に伝わって、さらに他個体にまで伝わっていく、という「文化」を持ちうるのが猿なんですよ、人も含めてね。猫なんかはいろんなことができるんだけど、他には伝わらない。まねる=まなぶ、がないんですね。泡のリングで遊ぶイルカがいると、それを見ていた別のイルカが、あれは面白そうだ、といってまねて泡リングが吹けるようになります。イルカも、学ぶ動物です。それにしても、猿の鉄棒はすごいなぁ。}

イノシシが処かまわず掘り返すそのひもじさを当り散らすがに:(西海市)前田一揆
{当たり散らすというよりは、徹底的な食物探査行動をしているのでしょう、空腹だから。哺乳類は「考え」ます。いつもよりは徹底的な全面探査をおこなって、食糧発見のチャンスを広げているのですね。}

うかうかと博物館に棲みついた狸見たさに博物館へ:(大阪市)灘本忠功
{なんで、狸って、昔話の昔から、「親しみ」を持たれるんでしょうね。不思議だ。なんとなくフレンドリーな雰囲気があるのかな。
東京の港区に麻布狸穴町というところがあるんですよ。「まみあな」と読みますが。あそこを通ると、何となく、昔は狸でも出たのかなぁ、と心和みます。本当はアナグマがいた、という話ですが。}

猿が食い猪(しし)が荒して残したる虫食い栗を食うはせつなし:(四万十市)島村宣暢
{猿と猪と食を共にすることを喜んで下さい。ついでに、虫さんとも食を共にする。栗をめぐって四首の生き物が競合したんですね。
よく、弱肉強食といいますが、実は生存競争で最も熾烈なのは、食う食われるよりも、同じ食料資源で競合するということなのです。食料確保に負けた側は、滅びるか、あるいは、別の食料資源を開発しなければならない。これが、熾烈な生存競争というものです。
我が家では、猫と私が、魚のアラを巡って競合しています。熾烈な生存競争なんだなぁ、これが。}

 佐佐木幸綱評:第三~第九首、さまざまな場所に出てきた野生動物の歌である。親子づれの熊、キャベツを食う野兎、鉄棒で遊ぶ猿、彼らと共生する方法を見つけたいものである。

2010年11月15日 (月)

土手にて

多摩川の土手に上がる斜めの道があるのですが、これが、モンパルにとっては限界に近い勾配ですね。
来てみれば、あまりにも「美しい土手」。(皮肉)
草がまるっきりないんです。っ。
見事に刈り込んである。
土手(堤防)が劣化してはいけないでしょうから、手入れが必要なのは分かるけれど、ここまできれいさっぱりお見事に刈り込まなければならないのかなぁ。
30年近く前、子らがカマキリの餌を探して走り回っていた時代、もっと茂っていたよなぁ。
なんにもない。虫もいない。鳥もいない。
いるのは人だけ。
なんだかなぁ。
1103_m8train
これは貨物列車です。
コンテナを積んで走ってます。
ここは、新幹線、横須賀線、貨物線(品鶴線かな)が走ります。
1103_m8train2
新幹線と横須賀線が同時に見えていますが、わかります?
左の白っぽいのが新幹線です。
新幹線は音はうるさくありません。むしろ貨物がうるさいし、振動もすごいです。

子どもたちがサッカーしてますね。
少年サッカーのルールはよく知らないけれど、ヘディングはしない方がいいなぁ。
頭蓋骨がまだしっかり固まってないからなぁ。
そういうルールになっていますか?気になります。

これにて今回のモンパル散歩はオシマイ。
家路についたのでした。

エンジェルズ・トランペット

1103_m7angelstrumpet 11月3日
多摩川の土手へ上がっていく直前。
花の数は多くはなかったですが、きれいなエンジェルズ・トランペット。
1103_m7angelstrumpet2
花ばかり見ていて、葉をちゃんと見ていませんでした。
ずいぶん大きな葉です。
え、こんなだったっけ、とびっくり。

さて、土手へ。

ザクロ

1103_m6zakuro 11月3日
予定していたより早く家の近くまで戻ってしまったので、ちょっと足をのばして、多摩川の河原へ。
その途中の個人宅の塀の外。
ザクロが口を開けていました。
きれいですね。たべたいですね。
おいしいけれど、少し口の滑りが悪くなりますね。
このお家でどうなさっているかは知りません。

アシナガグモ

1103_m5asinagagumo 11月3日
六郷用水跡の水路なのですが、ここは幅の広い歩道になっているので、モンパルで走れます。モンパルの座席から、水面近くのアシナガグモを撮影。
だめですね。ちゃんと、しゃがんで接近しないとうまく写りません。
ソフトで画像を見えるように加工しましたので、ざらついてしまいました。
水面ぎりぎりに網を張っていました。網がかすかに写っている、単眼が光っている、くらいが分かりますね。

清掃の行き届いた水路ですので、すぐこういうクモ類も排除されてしまいます。
手入れをしなければ確実に虫やクモが増えるのになぁ、寂しいことです。
公共の散策路で虫がいっぱいというのはまずいんでしょうね。

ツマグロヒョウモン

1103_m4tumagurohyoumon 11月3日
モンパルで走る時、昆虫にはあまり期待しません。
多摩川の河原にでも座り込んだら別でしょうが、住宅街では虫を見かけることは少ないし、あんまり一生懸命撮っていたら「不審者」に思われそう。
これは、花のいっぱいあるお家で、望遠で撮影。
ツマグロヒョウモンが翅を平らに開いています。
もう一匹いましたが、狙えるアングルではなかった。

花も虫もいっぱいの街だといいのになぁ。

壁面緑化

1103_m3kabe1 11月3日
モンパルで中原街道を登り、途中から住宅街へ入ります。
このあたり一帯、三菱重工の所有の土地のようです。
今、社宅ビルかなんかを建設中。
これのせいで、ここにあった三菱自動車の販売店が閉店しました。
さて、ビルの壁面を見上げると、こんな風。
何か、蔦性の植物の苗を植えたパネルを、壁面に貼り付けるというか、組みつけてあります。
1103_m3kabe2
ズームするとこんな感じ。
まだ幼い芽ですね。
これが伸びると壁面が緑化されて、ビル内の温度も上がりにくい、とか、環境的にも目に優しいとか、あるのでしょう。
確かに見ものだと思います。冬を越して来春~来夏、見に行かなくっちゃ。

沼部橋

1103_m2numabebasi1 11月3日
六郷用水跡の散歩道に沿って丸子橋の方へモンパルを走らせます。
実は、散策路そのものにはモンパルを乗り入れる気はありません。
というのは、狭すぎて、すれ違いも窮屈。しかも、いったん入ってしまったら、最後まで下りられないのです。段差を斜面にしたところがないので、下りられない。危なっかしくて、とてもモンパルを乗り入れるわけにはいきません。ゆとりのない散策路なのです。
で、花の季節でもなし、散策路は走り抜けまして、中原街道の方へ上がります。

丸子橋。大きな橋です。それに続いて「沼部橋」という表示の「橋?」。
橋らしくないんですよ~。
何かというと、東急多摩川線の跨線橋なんですね。
1103_m2numabebasi2
下を覗くと、今走ってきた散策路とその脇の一方通行路。この道路の右が多摩川線。
橋と意識していない人も多いと思います。

沼部橋のあたりから多摩堤通り沿いに戻れるのですが、この歩道がまた狭い。
すれ違いに恐怖を覚える。
なんとも、のんびりと、歩行者として電動車いすを走らせられる道は少ないんですねぇ。
貧しい社会だ。
まず、この先どうなるかを知らないと安心して走ることもできはしない。気を使うことです。
で、向きを変えて、中原街道の坂を上ります。

ソヨゴ

1103_m1soyogo1 11月3日
天気もよく、モンパルで散歩に出ました。
これソヨゴでしたよね。
モチノキ科。
赤い実がいっぱいついていました。
1103_m1soyogo2
なかなか木の名前が覚えられなくて困ったものです。
六郷用水跡の水路脇、マンションの植え込みです。
木にネームプレートつけてもらえると、分かりやすくていいなぁ。
(初心者のつぶやき)

ミノムシ

1103_5minomusi 11月3日
ミノムシが線路の柵についていました。
ホントに少なくなってしまいました。
昔は、子どもたちがいろいろ「ミノムシ遊び」をしたものです。また、ミノムシのバッグ、なんてのもあったんですがね。高級品ですよ、気持ち悪いなんて言わないでくださいね。

俳句の世界ではミノムシは秋の季語だそうです。立冬の直前でしたから、まぁ、「季違い」にはならなくて済んだようですが。

ミノガのメスは一生ミノムシのままです。オスは羽化して翅を持ち、メスのもとへ飛来して、交尾します。メスは、ミノの中に産卵し、産卵した分だけ体が縮み、最後は卵の詰まったミノの蓋になって死にます。
秋の季語だなんて、人間の勝手。
こういうところに俳句のくだらなさがあって、ラベルでものを語りなさんなよ、と反抗心が頭をもたげてしまうのです。しょうもない、かかしだ。

アカトンボ

1103_4akatonbo1 11月3日
もうそろそろアカトンボの季節も終わりですね。
お日さまの温もりをもらってくつろいでいるところ。
1103_4akatonbo2
邪魔したくないので、見つけた・パチリ、近づいた・パチリ、さようなら、ということで2枚だけ。
我が家の小さな水たまりのような池には、どんなトンボが産卵してくれたのかなぁ。
また来年を楽しみにしています。

チャドクガ

1103_3tyadokuga1 11月3日
まいったなぁ、チャドクガの成虫を見てしまいました。
幼虫のほうが結構有名かもしれない。
これが成虫の姿です。
1103_3tyadokuga2
基本的に毒毛は幼虫時代に持っています。
蛹になっても、その毛を蛹や繭の表面に持ち越します。
メスの成虫は、その毛を腹にくっつけていて、産卵時に卵塊にこすりつけます。
ですから、卵から成虫まで、警戒して下さい。
卵で冬を越します。
ツバキやサザンカの葉の裏に卵を見つけたら、注意して葉を切り落とし、潰してしまうのがよいでしょう。
幼虫がべたっと葉に並んでいたら、洗剤が泡になって噴射されるお風呂用のスプレー洗剤などを吹き付けると、幼虫は死にますし、毛が濡れているので飛び散らなくて始末しやすいです。お試しください。殺虫剤でももちろん死にますが、溶剤がすぐ揮発して毛が飛散しやすいので注意が要ります。その点、泡洗剤は濡れた状態が長続きするので、後始末中の緊張感が少なくて心理的に楽です。

ところで、私が見てしまったこのチャドクガの成虫。
枝を拾ってきてつっついて落して踏みつぶそうと思ったのですが。ほぼ真下に落ちたと思ったら、超低空飛行で飛び去ってしまいまして。やっつけられませんでした。

我が家にはサザンカもツバキもあります。注意して観察していないと、道行く人に危害が及びかねませんので、シーズンには観察が欠かせません。

ラッキョウの花

1103_2rakkyou 11月3日
コメントなし。
気に入った写真が取れたら、これからも時々載せます。
想像していたのと違って、すっごく小さいんですが、かわいいです。
毎日眺めて喜んでいます。

エビガラスズメ

1103_1ebigarasuzume 11月3日
緑色だった幼虫が褐色の幼虫に変化したところです。
体中、プチプチしてますが、これは次の齢ではまた消える。
いろいろ変化が激しいですね。
大きな幼虫を育てていて、オーシャンブルーの葉をどんどん入れてやっていたら、その食料用の葉についてやってきた幼虫です。
今年はエビガラスズメの大当たりだなぁ。

袖振り合うも多生(タシヨウ)の縁:(振り合うは、互いに触れる、または互いに振るの意。「多生」は「他生」とも書く) 道行く知らぬ人と袖が触れ合うことさえ宿縁による。すなわち、ちょっとした出来事もすべて宿世の因縁によるという意。[広辞苑第五版]

とも申します。私が過去世でアゲハだったころ、きっとエビガラスズメさんとの縁があったのでしょう。(全然信じてないんですけど。「人間の世界に堕ちてしまったなぁ、悲しい」とか。)

やってきてしまった幼虫、ちゃんと育てます。

ハナアブ

1102_11hanaabu1 11月2日
この日、庭のカニクサに止まっていたハナアブの話はちょっと前の記事に書きました。
庭を歩いて(1歩に何十秒もかけながら)、ぐるっと一周して外へ出て、門の前に置いたプランターのガザニアのところへ来たら。
さっきのハナアブじゃないかなぁ。ガザニアの花で蜜を吸っています。
1102_11hanaabu2
ちょっと横に回って口元をアップに。
口を伸ばしているのが見えます。チョウのようなストロー状の口ではないので、蜜に接触させるのが大変かなぁ。
1102_11hanaabu3
見ていたら、口に花粉がついてしまったのですね、前脚で口を掃除しています。
やっぱり「粉」が口のまわりにつくと気分悪いのでしょう。
1102_11hanaabu4
反対側に回りました。
ふさふさですね。体の毛はまぁそんなものかな、とも思いますが、脚の毛がすごい。
ハナアブに接近するのは初めて、嬉しい気分でした。

11月10日のアサヒコムに舌のような記事がありました(太字は私がつけました)。

ハエの足、汚れると滑るから 足擦りは毛のお掃除
 「やれ打つな 蠅(はえ)が手をすり足をする」と小林一茶がうたったハエの「足擦り」。上司へのごますりにも例えられるこうした行動は、天井や壁にとまった昆虫が足の滑りやすさを敏感に感じて、足の汚れをぬぐう毛繕いだった。こんな研究成果を、茨城県つくば市にある独立行政法人の物質・材料研究機構が9日、発表した。
 ハエや甲虫の仲間のハムシなどの足の先には無数の剛毛がある。それを壁や天井の表面の凹凸に密着させ、上下左右に自由に動き回っている。
 同機構ハイブリッド材料センターの細田奈麻絵グループリーダーらは、凹凸をつけた樹脂板にハムシを乗せ、センサーを引っ張らせた。凹凸の高さが数十ナノメートルほどだと、ハムシは剛毛をへこんだ部分まで密着させてセンサーを引っぱることができた。だが、高さが100ナノメートル以上になると、剛毛はへこんだところまで届かずに表面に密着する面積が小さくなり、滑って引っ張れなかった。
 滑りを感じたハムシは、足が汚れていないにもかかわらず、しきりに足擦りを繰り返した。滑りやすくなるにつれて、足擦りの回数が増えた。細田さんらは、ハムシなどの昆虫が剛毛の汚れが原因で滑りやすくなっていると受け止め、汚れをとるために足擦りをしている、と結論づけた。
 細田さんは「ナノレベルの材料加工技術を使って、昆虫が滑りやすい表面加工をすれば、昆虫の侵入防御などに応用できる」と話している。

別に侵入防御なんて役に立たなくて結構です。
ハエの足すり行動を「上司へのごますり」に見立てるんですか?さもしい発想だなぁ。知らなかった。清掃行動だなんて当たり前でしょう。今回は、それをきちんと証明しただけですよ。
見ていればわかる。脚を順番にこするし、翅も脚でこする。これが清掃行動でなくてなんですか?
カマキリは常に、カマや複眼や触角をきれいにしています。
昆虫はきれい好き。ちょっとした汚れが、あのサイズの体では致命的なミスを引き起こしかねないでしょ。生きることに直結するのです。

ねぇ、ハナアブ君、口や脚を粉だらけにして飛んだりしないよね。
ちゃんと掃除するもんね。

ブルーサルビア

1102_10bluesalvia1 11月2日
花の季節が判然としません。
ブルーサルビアがきれいな花を咲かせています。
低い位置なので、腰をかがめるずに、よっこらせ、と膝をついて撮影。
ふと気づけば、すぐ脇、30cmもはなれていないところに
1102_10bluesalvia2
イチモンジセセリが逆さまにつかまって吸蜜していました。
わ、気づかなかった、ごめん、と撮影。
イチモンジセセリの顔ってどこかのどかな雰囲気があっていいですね。
いかにもおいしそう。
2,3枚撮ったら
1102_10bluesalvia3
じゃぁね、と飛び去りましたが、これは飛び上がった瞬間です。
体は完全に空中にありますが、口吻がまだ完全に丸め切れていませんね。
楽しませてくれました、心が温まります。

◆この後、立ち上がるのが大変なんですよ。下手に腰に負担をかけると腰痛になってしまうし、よっこらせ、と掛け声かけて、腕でかなり体重を支えながら、立ち上がる。
これは、道に膝をついた場合ですが、実は、いすなどに座った時も、普通の方とは感覚がちょっと違うんだなぁ。

買い物とかで何か時間がかかる時、おかけになってお待ちくださいと言われる。
電車で、どうぞ、と席を譲られる。
立っているより座った方が楽だろう、と一般的には考えるのですね。それは間違いではない。
でもね、私の場合、腰の調子のよい時は、平気で立ったり座ったりできますが、調子の悪い時はかえって座りたくないんですよ。
座るのはいいとして、立つのが大変だから。腰をまっすぐ伸ばして、そこへ体重を掛けられるようになるまで、結構時間が要る。めんどくさいし痛いし、立ったままの方が楽な時ってあるんですね。
そんなことも、頭の一番端っこにちょこっと入れておいてください。
せっかく席を勧めたのに、このガンコジジイめ、受けないとは失礼な、と一方的に決めつけないように。人にはそれぞれ、事情というものもあるのです。

2010年11月12日 (金)

何の幼虫か

1102_9musi1 11月2日
線路の柵から身を乗り出してナナホシテントウなど撮影していましたら、右腕になんだか「ぺちょ」っと冷たい感触。なんだ?とみれば、小さな緑色の幼虫がくっついています。
いろいろな葉をかき分けたりしていましたからくっついてしまったのでしょう。
左手に移して撮影。
冷たくって、こちょこちょくすぐったくって、妙な感触。
大きなイモムシならつまめますけど、こんなのつまんだら潰してしまいそうで怖い感じがします。
幼虫の方も、マズイと思ったらしく、脱出をはかりますが、手の上なので行き場がない。
1102_9musi2
フウセンカズラの葉につかまらせてやったら、急いで乗り移り、歩き去っていきました。
その後ろ姿です。
さて、食草がわからないままとりあえずフウセンカズラに移してやったのですが、よかったのかなぁ。大丈夫かと心配です。
何の幼虫か、よくわかりません。オオタバコガの幼虫のすごく若齢のものかな、とも思いますが。
なんにせよ、無事でいるとよいのですが。

ナナホシテントウ

1102_8nanahositentou1 11月2日
センダングサの上。
久しぶりのナナホシテントウ。Lady bugというにふさわしいあでやかさですね。
他のテントウに慣れた目で見るとすごく派手で目立ちます。華麗だ。
1102_8nanahositentou2
アブラムシの生息数は少ないと思いますが、冬越しの栄養も必要でしょうね。
1102_8nanahositentou3
枯れ葉の下とかで成虫で越冬。
そういう時期なんだな。
今度の冬はどういう冬になるのでしょう?
猛烈な暑さの夏の次は?暖冬?寒冬?
雪は勘弁だなぁ、私としては。

フタモンアシナガバチ

1102_7hutamonasinagabati1 11月2日
このところ、昆虫の種類がどんどん減っていきます。
フタモンアシナガバチのオスの日向ぼっこはまだ盛んなので、ついパチパチと撮影しています。
花の方はというと、フウセンカズラとセンダングサがメイン。
フウセンカズラにきたところですが
1102_7hutamonasinagabati2
ちょっとボケてますが、顔面が黄色いのはオスの特徴。
フウセンカズラの花に顔を突っ込んで蜜を舐めているのでしょう。
生きている間のエネルギーです。
まもなく、オスたちはみんな死んでしまいます。
そういうこともあって、せっかく姿を見せてくれている間は、一生懸命「観て」あげなくっちゃな、とも思ってしまうわけです。

シロザ

1102_5siroza1 11月2日
シロザの若い葉の裏は白く見えます。
そこで一枚取って来て室内でじっくりみてみました。
光線の具合で、きらきら輝きます。
粉粒が丸くて、光を反射してよこすのでしょう。
1102_5siroza2
マクロレンズで迫ってみました。
葉脈のところには粉粒はまばらです。
ドーム状かと思いましたがそうでもない。
敢えて言えば、米粒状かな。
なんでしょう?これ。
毛の変形したものでしょうか。
1102_5siroza3
↑ここまでが、一眼レフでの撮影。
確かに、粒々があることは確認しました。
1102_5siroza4
これはおもちゃのような顕微鏡での撮影。
結局、よくわかりませんね。
粒々はこんな形をしていました、としかご報告できません。

60倍くらいの拡大率で、焦点付近をLEDが照らしてくれるという、拡大鏡です。
その接眼部にコンパクトデジカメをくっつけて写真を撮ったものです。
動かないものの表面ならある程度は見られます。

以前、案山子庵雑記で「理科おじさんの部屋」をやっていた時は、パソコンにUSBでつないで、パソコン画面で検鏡できる顕微鏡があったのですが、OSがXPからVistaになったら動作しなくなってしまって、使えなくなりました。現在、パソコンで顕微鏡写真が撮れないので、つまりません。デジタル顕微鏡で、画像は顕微鏡側にストアしておいて、その画像をUSB接続かなんかでパソコンに送れるようにしてくれれば、OSが変わっても大丈夫だと思うのですが、いい工夫をしたものが出るといいですね。

ハナアブ

1102_4hanaabu1 11月2日
ハナアブがカニクサの葉で休んでいました。
そっと近づいて撮影。
これの幼虫が例のオナガウジという、よどんだ水の中で成長する、あんまり気分の良くない姿の幼虫です。
見てみたいという方は以前の記事をどうぞ。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-2f7f.html
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-7530.html

頭部に接近
1102_4hanaabu2
複眼の個眼も見えます、単眼まで見えました。
アブの単眼はあまり見たことがありません。
こんなふうになっているんですね。
毛がふさふさ。
暖かそうです。

ラッキョウの花

1102_3rakkyou1 11月2日
ラッキョウの花が咲き進んでいます。
思ったより小さい花ですが、可憐です。
1102_3rakkyou2
オシベの数が不定で、この写真では5本あるようでしょうか。
1102_3rakkyou3
こちらは3本でしょうか。
葯が成熟して開き、花粉が見えます。
その後見ていたら、オシベが7本のように見える花もありました。
よくわかりません。

今年は全く何にも分からずに見ていただけです。暑すぎました。もっとよい環境で咲かせてあげたいですね。

ウリキンウワバ

1102_2urikinuwaba 11月2日
エビガラスズメの幼虫にオーシャンブルーの葉を入れてあげようと、葉をつまんだら、小さな幼虫が先客。
以前にホップの葉かなんかを食べていたウリキンウワバの幼虫ではないかと思います。
ウリ科植物が食草だということですが、ホップといいオーシャンブルーといい、なんだか違う気がするなぁ。いいのかなぁ。
腸の中が透けていて、食べた葉の緑色が見えます。

http://www.jpmoth.org/Noctuidae/Plusiinae/Anadevidia_peponis.html
ここで、成虫の写真がたっぷり見られます。
褐色のガですが、光線の具合で金色に輝くようで、金色の写真も載っています。
どうぞ。

消えちゃう

昼前の民放ニュースを見ます。そのCMに「消えちゃうキャンディー」というのがありましてね。
人形の形のキャンディーなんですね。で、舐めていると色が変わったり変わらなかったり、するらしいんですね。で、その変わり方で「占っちゃおう!」とかいうんです。
でも、一体、何が消えちゃうのかがよくわからない。たまたま仕事の都合で家にいた妻にも見せて、何が消えるんだろう?と二人で悩み始めました。
色が「変わる」ので、初めの色が「消えちゃう」のか?
昔、「変わり玉」という何回も色が変わっていく砂糖菓子を舐めて楽しんだ昔の子としては、色が一回変わっても驚くほどのことでもなし。
舐めていればキャンディーは溶けてなくなり「消えちゃう」けれど、すべての飴がそうなんだし。
どうしても、「消えちゃう」というコンセプトが理解できないまま、夫婦二人の内輪で受けてます。「消えちゃう、消えちゃう、金利~~♪」とかね。適当な言葉をいれて歌って受けてます。

これはもう、実物を舐めてみるしかない、とスーパーで買ってきましたが。
それでも、「消えちゃう」ということに関しては、相変わらず理解できないままです。

1袋に1個は金ぱく入りのキャンディーがあって、大ラッキーらしいのです。
金ぱくはいってたかい?いや、まだよ。
といってたら、もう残り2,3個のところで
1101_candy1
当たりました。
1101_candy2
一辺が1mmもない、小さな金ぱくが練りこまれていました。
ラッキーだったかどうか、よくわかりません。
二つに割って、夫婦で舐めて、口の中で「消えちゃい」ましたから、確実なことは。
二人とも、金ぱく入りのウンチをした、ということです。これは絶対確実。
金ぱくなんて、一切消化吸収できませんので、入ったら出るだけなんですね。
金ぱく入りのお酒、とかもありますが、同様。
金ぱく入りのせっけんもありますが、一切効用なし。

昔、金閣寺の金ぱくの張り替えをした時に、一時金ぱくブームがあったんですが覚えていらっしゃいますか?
金ぱく入りの飴もありました。手に入れて、生徒に見せて、食べても出るだけだ、といったら幻滅してました。
「金ぱく入りの・・・」というのがひとしきりはやりましたっけ。
金ぱくで包んだおにぎりというのもあったなぁ。

下水処理場もきっと金ぱく入りになったことでしょう。

可笑しかったのは、金ぱくのかがやきに誘引されて蚊が集まり、蚊の糞が金ぱくにたくさんついた、というような報道でした。

さて、何が消えちゃうのかなぁ?
「消えちゃう、消えちゃう、ニンゲン~~♪」
「消えちゃう、消えちゃう、かかし~~♪」
「消えちゃう、消えちゃう、地球~~♪」(これはないなぁ)

アカマンマ

1101_12akamanma 11月1日
年中咲いているなぁ、と改めて撮影。色も濃いです。
「雑草図鑑」というのを見たら

イヌタデ(タデ科)
1年草。・・・春から秋まで芽生え成長するが秋の花穂のときがよく目立つ(アカマンマという)。犬蓼は利用できないタデという意味。・・・

そうなんだ、秋はやっぱり目立つんだ、と納得。
1101_12akamanma2
アップにしてみたら。あらまあ、なんか、虫さんがいますねぇ。
小さな世界には小さな虫。みんな精一杯生きてるんだなぁ。
嬉しくなりました。

2010年11月11日 (木)

フタモンアシナガバチ

1101_9hutamonasinagabati 11月1日
フタモンアシナガバチのオスの日向ぼっこの季節になりました。
11月、日だまりで、黄色い顔の小型のアシナガバチを見たら、このフタモンアシナガバチのオスである可能性大です。
冬は越せません。
我が家のそばでは、この一角だけに毎年この時期に現れます。線路の柵ですからずっと続いているので、もっと広い範囲にいてもよさそうなものですが、左右3mくらいの範囲にしかいません。
1匹が日を浴びていると、そこへ別のハチが絡んできます。
オスの交尾行動が残っているのでしょうか。一緒に温まろうという行動ではありません。
そのまま、2匹、3匹と「ハチ団子」担っている時もあれば、嫌がって、すぐにばらけてしまうこともあります。忙しく入れ替わり立ち替わり飛びまわっています。
知らないとちょっと怖いかもしれません。

来春、一匹で新たな巣を作り始める「将来」の女王は、栄養をたくわえて、冬越しの準備をしているでしょう。

カスミカメムシの仲間かなぁ

1101_8kasumikame_ 11月1日
また困った。
カスミカメムシの仲間かなぁ。
10月29日に撮影した下の写真(ブログにアップ済み)と比べてみて下さい。
1029_8kasumikamemusi1
目が全然違うよなぁ。
似た雰囲気ですけれど。

両方とも未同定です。
教えて下さい。

何の幼虫かなぁ

1101_5kasumikame1 11月1日
線路の柵の上を薄緑色の虫が走っていきます。
きちんとピント合わせをする暇もないような速さ。
不完全変態昆虫の幼虫です。
そうなれば、この顔つきといい、カメムシの仲間であることはまず間違いのないところ。
1101_5kasumikame3
カメムシの幼虫の写真があるサイトを覗いたんですが、どうも、これ、というのに出くわさない。
困りました。
カスミカメムシの仲間の幼虫ではないか、と勝手に想像していますが、まったく、コンキョレス。

あ、これはね、という方がおられましたらご教示ください。

ウラナミシジミ

1101_3uranamisijimi2 11月1日
相手が落ち着いていてくれるとアングルを考えたくなります。
この写真はトリミングなし。
ファイルサイズだけを縮めたものです。
私がファインダーで覗きながら、これっ、と思った瞬間の映像です。
こう決まってくれると嬉しい。
日射しの明るさや、おいしそうな吸蜜、花の状態の変化など、うまく入りました。

詩人だったら何か一行、書けそうですが・・・

ミズヒキ

1101_2mizuhiki 11月1日
ミズヒキの花の最盛期でした。
長く咲き続ける花ですが、これだけ濃い色の状態は短い。
まもなく花の時期も終わります。
最高の姿を見てあげて下さい。

シロザ

1101_1siroza1 11月1日
アカザ科のシロザです。
10月28日に「またお尋ねします」と題して、分からないままにアップした植物。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-e210.html
コメントをいただきまして、シロザと判明しました。

アカザの「若葉には赤紫の粉粒が密生する」そうです。雑草図鑑より。
それに対して、シロザは「若い葉の裏面に白い粉粒が密生する」ためにシロザとなったようですね。
で、確かに、妙に白っぽい感じというのは認識していましたので、撮影してみました。
若い葉の裏が白いです。
1101_1siroza2
で、葉だけではなく、花のあたりも白く粉っぽいですよ。
それから、茎の分岐するところに赤い筋があります。
これらも特徴的でした。

誰が種まきしたものか、私の背丈を超えて大きくなっています。
今年初めて見ましたが、もう忘れません。

アオスジアゲハ蛹

1031_3aosuji 10月31日
ほとんど透けるような前蛹を昨日お目にかけましたが、無事蛹になりました。
これがまたきれいな蛹です。
幼虫の時代に「芽」として存在していた成虫の体のパーツを、蛹の中でこれから本格的に育てます。
体の再構築ですからね、すごい生き方です。
我ら脊椎動物には想像がつきません。
冬を越して、来春、チョウになって会おうね。

ツマグロヒョウモン幼虫脱皮

1031_2tumagurohyoumon 10月31日
先に大きくなってしまったほうをお目にかけましたが、またちょっと戻って。
脱皮直後です。
ケースの外側から撮影。幼虫がかけた足場糸のために写真としては不鮮明ですが、状況はお分かり頂けるでしょう。
自分の脱け殻を食べているところです。
なぜか、頭部の脱け殻は食べませんね。
腹脚や尾脚の色が違うというのは新発見。
棘は刺さりませんから、指で移動させたりしても大丈夫です。
初めて見るとおどろおどろしいですが、馴染むとかわいいですよ。

ノゲシ

1029h_nogesi1 10月29日
ノゲシと称してますが、正確にはオニノゲシですかね。
この冠毛に思い切り近づいてみました。
1029h_nogesi2
タンポポの種子とはちょっと違いますね。
1108_6nogesi 11月8日
ノゲシのそばで、何かが飛んでいる、と思いました。
飛んでいってしまわないで、ふわふわと一定範囲内を漂っている感じ。
よくみたら、ノゲシの種子が、クモの糸一本にくっついているのです。
風というほどではなく、空気の動き、というようなものにふわりふわりと動かされているのでした。
タンポポの種子とは違うということがよくわかります。
種子と冠毛の間になんというのか「柄」のようなものがありますよね、タンポポでは。

ツマグロヒョウモン幼虫

1029_15tumagurohyoumon 10月29日
ツマグロ三兄弟。
多分、産卵が一緒で、孵化も同期していたのでしょう。
成長も同期しています。若干の大小はありますけどね。
ふと見たら、並んでいて、あらまぁ、という気分でパチリ。

1110_12tumaguro1 11月10日
立ち上がってふと見れば、あらまぁ。
みんな同期して終齢になっていますが。
植物はパンジー。不足しないかと追加でスーパーの園芸部へ買いに行ってきました。
担当者も、まさか、ツマグロヒョウモンに食べさせるために買いこんで行く夫婦だとは思いますまい。ビニールの小さな鉢のまま与えています。葉を切って水にさして、というのでは手間がかかり過ぎますので。
1110_12tumaguro2
パンジーに可愛い花が咲いた、と夫婦で大笑い。
役者ですねぇ、この子たちは。

トリオ・○○とかいって売り出せますね。

とんでもない食欲でして
1110_12tumaguro3
糞が緑色です。
葉の細胞を破砕して、葉緑体なんか栄養にならないからほっといて、必要な栄養だけを吸収しているのでしょうが、葉というものは栄養が少ないんですね、ですから大量に必要。
終齢幼虫はすごいです。
感嘆の声をあげたくなるほど、ものすごいです。
夫婦して、笑ったりため息ついたり、楽しい連中ですよ。

2010年11月10日 (水)

シロオビノメイガ

1029_11siroobinomeiga 10月29日
ルコウソウの葉の奥の方です。
ガが実にとまっていました。
よくみかけるシロオビノメイガだと思います。背面は見せてくれませんでした。
小さなガですが、こういう姿勢だと勇壮に見えますね。
このガ、きちんと写真を撮るのは意外と厄介なやつなんです。
敏感に飛び去ります。
今回は深追いせず、このショットだけで引き下がりました。

ヒメナガカメムシ幼虫

1029_10himenagakamemusi 10月29日
フウセンカズラの実の上にいたヒメナガカメムシの幼虫。
ひどく愛らしい姿をしていました。
丸っこい体、後ろ脚の先端部がチョンとでていたりして。
おじちゃんは可愛らしさにまけました。
「わたしまけましたわ」(回文です)

カスミカメムシの仲間?

1029_8kasumikamemusi1 10月29日
見慣れぬカメムシに出会いました。
カスミカメムシの仲間ではないかと思うのですが、うまく同定できません。
「○○カスミカメ」というような名前になると思うのですが、いかがでしょう?
1029_8kasumikamemusi2
ひょっとして脱皮直後で色が十分に発色していないという可能性もあります。
「カメムシも面白い」というサイトなど眺めていたのですが、よくわかりませんでした。
残念です。

接近遭遇

1029_7hirataabu1 10月29日
センダングサです。
左にホソヒラタアブがいます。右にいるのは黒っぽいけれどクロヒラタアブではなさそう。
調べたら、ナミホシヒラタアブのようです。
ここでは、互いに無関心。
直後
1029_7hirataabu2
ナミホシヒラタアブの方が向きを変えて飛びました。
写真では飛行中です。
で、花の上でぶつかっちゃいました。
両方とも驚いて飛び去りました。
第何種の接近遭遇というべきなのかな?
比較的珍しいですよ。こういう風に接近してしまうということは。

面白かったです。

オオタバコガ幼虫

1025_13youtyu
この写真は先日、11月8日に「何の幼虫だろう?」というタイトルでお目にかけたものの再掲です。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-03d8.html
↑ココ

早速、この記事にコメントをいただきまして「オオタバコガではないか」とご指摘をいただきました。
「みんなで作る日本産蛾類図鑑」を見てみました。
http://www.jpmoth.org/Noctuidae/Heliothinae/Helicoverpa_armigera_armigera.html
このページです。成虫と幼虫の写真が見られます。
ご指摘通り、私が載せた写真はオオタバコガの幼虫ですね。
色などには結構変異があるようですが、そっくりの写真も載っていました。
よかったぁ、これで解決ですね。
ありがとうございました。

調べてみたら「幼虫図鑑」にも、オオタバコガの幼虫の写真はあったのですが、私が撮影したものと、かなり印象が違う。それで、見つけられなかったようです。

少し前にもこの幼虫の写真を載せておりました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-9357.html
↑ココ

併せてご覧ください。
コメント中に「なんと、蝶に混じってセンダングサで吸蜜してました」とあったのですが、私の記事でもセンダングサに顔を突っ込んだ写真を載せています。
やっぱりそうなんですねぇ。

ちなみに、食草ですが

【幼虫食餌植物】
イネ科:トウモロコシ、シコクビエ、キビ、
アオイ科:ワタ、オクラ、
カキノキ科:カキ、
アブラナ科:キャベツ、ダイコン、
ウリ科:スイカ、キュウリ、メロン、
キク科:レタス、キク、
セリ科:ニンジン、
ナス科:トマト、ピーマン、ナス、タバコ、
ナデシコ科:カーネーション、ナデシコ、セキチク、
バラ科:バラ、
リンドウ科:トルコギキョウ

とありまして、何でも食べるんですね。タフな奴です。キク科も入っていました。

再度、ありがとうございました。かかし拝。

シャコバサボテン

1029_6syakobasaboten 10月29日
シャコバサボテンが花を準備しています。
クリスマス・カクタスというくらいで、これからが花の時期なんですが。
夏場も門柱の上に置いておいたせいでしょうか、暑すぎたんだろうなぁ、緑色を失ってしまって、心配していました。
写真でも葉の色があまり鮮やかではないでしょ。
秋になってからの葉はちゃんと濃い緑色をしています。
色のあせてしまった葉の先端に蕾がついてきましたので、ほっとしています。
園芸家ならもっと世話をしてあげるのでしょうが、我が家のほったらかし方針のもとで、よく頑張っています。偉いなぁ。

エビガラスズメ

1029_5ebigarasuzume 10月29日
これは外で成長してもらうことにした幼虫。
以前に2匹並んで「立って」いた、あれの一方でしょう。
まだ迫力なし。
この次の脱皮で色が変わると思います。
で、だんだん食欲が増大して、ものすごいことになっていきます。
アサガオは季節的にもうなくなってしまいましたが、オーシャンブルーがまだしばらく花を咲かせ続けますので、食料は大丈夫のはずです。
オーシャンブルーは夏場のグリーンカーテンのようにして育てる方も多いと思いますが、虫さんも大事にしてやってくださいね。全く害のない幼虫です。ただひたすらでかいだけのイモムシですから、眺めていても面白いと思いますよ。

ササグモ

1029_4sasagumo 10月29日
ササグモの幼体。少年か少女かよく分かりません。腹部のふくらみが大人になってもこうであるなら、メスでしょうけれど。
体の大きな成体を見かけることが少なくなって、成長中の幼体を見かけます。
この連中が越冬世代なのかな。
今のうちに栄養たっぷりとって、冬越しに備えなくちゃね。がんばるんだよ。

アオスジアゲハ

1029_1aosuji1 10月29日
アオスジアゲハの幼虫が前蛹になりました。
ケースの壁に糸を張り巡らせましたので、写真でははっきりしなくて申し訳ありません。
長く付き合っているのに、今回気づいたことが一つ。
腹脚4対のところまでが壁に張り付いていて、そこから上は体をぎゅっと湾曲させています。
ですから、胸部の脚3対は壁面からは浮いた状態で縮めて、そこに頭をぐっと下げています。
そこまで見てなかったなぁ。
1029_1aosuji2
見て下さい、透けるような緑。
この状態になったばかりなので、体はまだ幼虫時代のままです。このあと成熟して脱皮して蛹になります。
寄生が心配だったのですが、どうやら無事のように見受けられます。
現在蛹になっていて、このまま越冬するのでしょう。

エビガラスズメ

1028_1ebigara1 10月28日
今年はエビガラスズメの当たり年ですので、これからもまだ何度も登場してくると思います。
上の写真の幼虫は、11月10日にはもう蛹になっています。
終齢で、大量の葉を食べていた頃の写真。
スズメガの幼虫の中にはビロードスズメのような見事な「蛇顔」の幼虫もいますが、エビガラスズメの頭部には蛇模様はない。
ところがですね、これは私の思いなしかなぁ、尻尾の方が蛇に見えるんですが、いかがでしょう?
角のある蛇というのも変ですが、なんだか「顔」に見えませんか?
最後の気門が目のようで、口を開けているような。
1028_1ebigara2
いかがでしょう?

妻は、あの衝撃的な蛇顔の幼虫もまた育てたいわねぇ、などといっております。
↓ここにビロードスズメの幼虫の写真があります。
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/frends/frnds_24.htm

センチニクバエ

1027_13hae 10月27日
センチニクバエだと思います。
不潔だといって嫌われがちですが、その「不潔な糞」をせずに生きていけますか?
ヒトは水洗トイレなんてものを発明して、あたかも自分の排泄を心理的に忘れてしまっていますが、動物だもん、「みんなうんち」をするんです。この真実から逃れることはできません。

ハエやその他の分解者たちは糞を土に還す最初の仕事を担っています。
身勝手に嫌うべきではないと思います。

そしてハエも動物。交尾をして子孫を残そうとしています。
厳粛ですね。
ハエの顔をこういうアングルで見たことがおありですか?
美しい顔だと私は思います。

ヒメナガカメムシ

1027_12himenagakamemusi1 10月27日
いろんな段階の幼虫が集合していました。
一番下の大きな幼虫は終齢だと思います。翅の芽がくっきり見えているので。
この写真では成虫が写っていないので、大きさ比べができないのですが、なんとなく、観察者としては、成虫になるとスリムになるというのか、少し小さくなるような感じなんですよ。
そんな感じがあるものですから、初めて見た時は、これがヒメナガカメムシの幼虫だとは思えなくって、しばらく悩みました。
フウセンカズラの青い実の上で、集団で成長していましたが、11月に入ってからは集団がだんだんばらけていくようです。

2010年11月 9日 (火)

アカトンボ

1027_14akiakane4_1 10月27日
三部作になってしまいましたね。
これはガレージの扉の上。
お日さまを背に受けて暖かそう。
この個体は完全なくつろぎ状態ではなかったようで、接近したら
1027_14akiakane4_2
前脚見て下さい。浮いてますね。
グンと前へ浮き上がる瞬間です。
で、浮き上がって、ちょっとホバリングして去っていきました。
もう少し浮き上がったところが写っていたら凄かったのですが、難しい。

そういうタイミングを見計らってシャッターを切ることはよくあるんです。
ハチや、アブなどの飛んでいる姿、飛び立つ寸前の姿などを撮りたくってね。
なかなか、うまくは行きません。
それでも、デジタルカメラですから、素人の私でもトライできる。
昔、現像代、プリント代が必要だった時代には、そういう撮り方はできなかったなぁ。
楽しい時代になりました。素人でも、楽しめるようになったのですから。

アキアカネ:2

1027_10akiakane3_1 10月27日
画像のファイルサイズの関係で、話が分割されました、悪しからず。
こちらは、電車の線路の柵。
またまた接近
1027_10akiakane3_2
色の変わり目のすぐ下の所にある黒い部分は理由がはっきりしています。
この部分の個眼がカメラの方を向いているのです。
そのために、入射した光が個眼の中で吸収されて視覚を引き起こし、カメラの方には帰ってきません。光りが行ったきりで帰ってこない時、「黒」く見えるのです。
それ以外の部分にある濃淡模様などはなぜそう見えるのか、はっきりわかりません。

しっかしまあ、よくこれだけ近づくことを許してくれるものですよね。
今回は「トンボつまみ」はやりませんでした。ありがとう、とお礼を言って別れました。

アキアカネ:1

1027_8akiakane2_1 10月27日
アカトンボを見ると、つい写真を撮りたくなる。で、何度も載せているのだけれど、ブログで皆さんに見てもらいたくなる私です。
ほんとに美しいと思うんですよね、この姿。
カマキリにも感じる「ゆとり」「威厳」そんなものをトンボに感じます。
悠然としてますよ。
1027_8akiakane2_2
だからこんな写真を撮らせてくれる。
すごいでしょ。
色のついた部分の複眼はその個眼が大きいようですね。
緑っぽい部分の個眼は小さいようです。
気付かなかったなぁ。
正面を見る目と、周辺を見る目の役割分担でもあるのでしょうね。
高速で空中を飛ぶのですから、その姿勢制御、餌の捕獲、いろいろ「見て」行うのでしょう、すごい眼です。
単眼は空と陸の境を見るということです。間違ってダイブしてしまわないようにという制御のようですよ。

バンザイ

朝日歌壇・俳壇の下に[風信]という歌集・句集の出版情報の小さな欄があります。
11.8付の風信では、俵万智さんの歌集が紹介されていました。

俵万智歌集『生まれてバンザイ』 第1歌集『サラダ記念日』から20余年。母のまなざしを分かち書きで。「バンザイの姿勢で/眠りいる吾子よ/そうだバンザイ/生まれてバンザイ」(童話屋・1313円)

バンザイの姿勢で
眠りいる吾子よ
そうだバンザイ
生まれてバンザイ

いいですねぇ。
両手を上にあげて、両脚は開いて。
あの姿勢が赤ちゃんには楽~な姿勢なんですよね。
大人があれをやるときついけど。

赤ちゃんの股関節脱臼というのがあります。
最近は減ったかなぁ。紙おむつの普及は股関節脱臼を減らすんじゃないかな。
若いお母さんが、赤ちゃんの両脚開きを不自然だと感じてしまって、おむつでぎゅっと締めて、脚を大人の脚のように揃えようとすると、脱臼してしまいます。
治療のために、両脚を開いたままに保持するギプスを作ると、不自然だ、痛そうだと泣くお母さんがいました。これは私が自分の左脚の補装具を作ってもらうところで、実際に見た出来事です。小学生の頃から、そういう出来事を見ました。逆なのになぁ、あの方が楽でいいんだけれど、思いこんでしまったのだなぁ、と、小学生ながらに心配したものでした。

赤ちゃんは無理なんかしません。一番気持ちのいい姿勢で、にこにこと眠るのです。
両手両足を開いて

生まれてバンザイ

加齢

2010.11.8付 朝日俳壇より
加齢とは引き算ばかり秋の風:(長浜市)東野了

よくね、中途障害者に対して、引き算をするな、足し算をしろっていうんですよ。
障害を負ったために、あれができなくなった、これもできなくなった、と出来なくなったことを引き算で数え上げるな。あれはできる、これはできる、それもできる、やればなんだってできるんだ、と出来ることをプラスに数えよう、とね。
あんまり好きじゃないんですけれどね、そういう励ましって。
出来ないものはできない。全ての人は自分にできることをする、だけなんですからね。
夢を持てば、努力すればなんだってできる、なんて大ウソでしょ、はっきりいって。

さて、年をとって参りました。
やはり、引き算ですねぇ。
ちょっと前まではできたことが、今はもうできない。
何年か前までは1時間で2000m泳ぐのが普通だったのに、今は1時間で1500m強しか泳げなくなってしまった。
蒲田まで平気で電車に載って買い物に行けたのに、最近は「意を決して」行かないとならなくなった。
引き算やってると、そのうちゼロになってしまう。
この際、マイナスの方まで踏み込むことにしましょうか。
秋の風の後には冬の風が来て、そのうち春もくるでしょう。
どんな春かなぁ。あの世という春かもなぁ。

場所代

2010.11.8付 朝日俳壇より
柿売りの地蔵に場所代供へけり:(高槻市)久松久子
 大串章評:地蔵の前で柿を売っている。地蔵に場所代を供えた、と言ったところが面白い。

そりゃそうだ、無断で商売していてはバチが当たる。
柿を一個お供えして、御前で商売させていただきます、と御挨拶するのはまったくもって自然なこと。だれだってそうします。

「面白い」というのは、その自然な信仰心を「場所代=ショバ代」というような俗な言葉で表現したことですね。本来は「的屋の隠語」でしょうから。
生活に密着した地蔵なればこそ、的屋の隠語も生きてくる。

内視鏡

2010.11.8付 朝日俳壇より
穴に入る蛇も斯(か)くやと内視鏡:(熊谷市)巣山あきを

私は内視鏡検査というものを受けたことがないのですが、今の内視鏡は柔らかくて、苦痛の少ないものになったようですね。
最初の胃カメラは剛直な「筒」だったんですよ。それを喉から胃までまっすぐ入れたんですから、ものすごかったですよね。

ところで、胃の中、腸の中は体の「中」とはいいながら、実は体外なのだということにお気づきですよね。
体外の内視鏡が、体の表面を切り裂くことなく、胃の中、腸の中へ入っていく。つまり、胃の中、腸の中は外界とつながっているのですね。ですから、体外なのです。
体内へ入るためには、切り開くという「侵襲」が必要です。手術は体内への侵襲です。

秋桜

2010.11.8付 朝日俳壇より
一本の詩精神として秋桜:(三郷市)岡崎正宏
 長谷川櫂評:堂々たるコスモスの句。「しなやか」とはなよなよしているのではなく、強いこと。しなやかなコスモス、そして詩精神。

なくもがなの評だ、と私は評します。
「しなやか」をなよなよとよわいこと、などとはだれも思いますまいに。
評を添削させていただきます。

楚々たるコスモスの句。しなやか。コスモスも、そして詩精神も。

寝待月

2010.11.8付 朝日俳壇より
寝待月教えて夫は旅立ちぬ:(市原市)佐々木由紀子
 金子兜太評:下五は夫の死としてもよいが、寝待月では細工をし過ぎる。普通の旅立ちと受け取りたい。

難しいところですね。私は御夫君が亡くなったのだ、と読みました。
病床から見える月の話をしたのが最後だったと。

わかりません。

煙突屋

2010.11.8付 朝日俳壇より
煙突屋来て教室の冬支度:(東京都)大和勲

これは灯油のストーブですね。ガスストーブではなく。
朝、灯油ストーブのポンプを押して、底に灯油がしみわたったところで、マッチを擦って投げ込む。毎朝やりましたっけね。
灯油は生徒に灯油置き場からとってこさせる。マッチを管理するのは担任。というようなことで管理してましたっけ。

ストーブは北側に設置するのだけれど、ストーブの近くは暑くってね。
室温のむらが辛い。
高校入試の日などには、受験生が寒くないように、逆に暑すぎないように、気を使ったものです。

私が小学生の頃は石炭ストーブで、マッチの管理も児童がしましたけどね。
石炭をとって来て、先生からは新聞紙、つけ木、マッチを受け取って、自分で火をつけました。

もう冬なんですね。

睡魔

2010.11.8付 朝日俳壇より
入るより睡魔寄り来し炬燵かな:(坂出市)溝淵和幸

わかりますねぇ。寒がりの猫たちのために、とかいって電気炬燵をもう用意してありますが、自分が温まって、もう、なんだかとろり。
食後なんかいけません。意識が吹っ飛ぶ。

ぬくぬく。いいきもち。

こめふさく

2010.11.8付 朝日歌壇より
こめふさくくりはまあまあポチしんだ電報みたい母の手紙は:(札幌市)伊藤元彦

そういうものでしょう。身の周りの出来事を知らせようとしたら、こうなる。
息子への手紙だし。
心覚えの日記のようにもなります。飾る必要が全くないのだもの。

メールというのも、結構そんな具合になっていませんか。
拝啓・・・敬具じゃないので。

日射しは強い、風も強い、写真は撮れなかった。
かかしの今日の日記ですね。

ちょき

2010.11.8付 朝日歌壇より
ちょきはまだできないけれど吾子の手はちゅうりっぷにも羽にもなれる:(高槻市)有田里絵

わ~い、なんだか、うれしくなってしまいました。
そうかぁ、ちょき、はまだできないんだぁ。
あらぁ、かわいいなぁ、昔を思い出すなぁ。

そのうち、すっごくうれしそなかおして、ちょき、してみせるようになりますよ。
おたのしみに。

「いくつ?」「ちょき」「まぁ、2歳なのぉ、おりこうさんねぇ」とどこかの、ばばやじじが目じりを下げるのも遠くはない。

鹿の目

2010.11.8付 朝日歌壇より
鹿の目は一体どこを見ているの? ぼーっとしてるだけなのね(笑):(北見市)平川なつみ
 高野公彦評:北見柏陽高校から数多く寄せられた投稿歌の中から選んだ一首。関西方面の旅行中の作らしい。楽しい歌。

いやいや。人間の目は前を向いて並んでいます、それによって両眼視差を得て立体感をつかんでいます。森で枝から枝へ渡るのには大事な視力です。
猫や犬、ライオンやトラなど、肉食動物も両眼が前を向いていて、対象を見つめて距離をつかみ、狩りをしかけます。
でも、狩りの対象になることの多い、植物食の動物たちは、どこか一点を見つめている、ということは危険なんですね。
ですから、眼は顔の側面についていて、頭を動かさなくても広い範囲を見ることができます。
さらに「ぼーっとしている」と、動かない背景に対して、狩猟者が近づいてくると、その「動き」が見えるのです。対象が完全に見えていなくても「動き」は見える。
遠くから近づいてくる狩猟者を早期に発見して安全を確保するには「ぼーっとしている」ことは大事なことなのです。
一心に草を食べている時などは危険な時間帯なのですね。

かみつきザル

2010.11.8付 朝日歌壇より
百十七人かまれし中に我もいてかみつきザルの捕まりホッとす:(沼津市)岩城英雄

当事者からの御報告。
先週も書きましたが、あのサル、結構人気が出てしまったようですね。

サルがその本性において攻撃的だなどということはありません。(ヒトじゃあるまいし。)
一人ぽっちで、自分の命を保つのに一生懸命なのに、わざわざ攻撃して危険を招こうとは思わないはずです。
「接近」が引き起こした「攻撃」でしょう。
ひょっとして飼われていた経験があって、近寄りたかったのかもしれませんね。でも、コミュニケーションがうまく取れなかった。

なんにせよ、落ち着いて生きられるようになれば、嬉しいことです。

弱肉

2010.11.8付 朝日歌壇より
オオタカの雛はサシバの雛を食べ親の教える弱肉の味:(鳥取市)山本憲二郎

どうもね、「弱肉強食」という言葉のインプレッションはきつすぎましてね。
強いものが一方的に弱いものを食うわけではないのですがね。
サシバだって猛禽類。オオタカの雛を捕えるかもしれませんよ。
生物の間には相互関係があるのです。一方通行的な関係ではないのです。

人間はどうも、強いものは一方的に勝ち続け、弱いものを殲滅できる、と考えがちです。
ちがうんだなぁ。
強いとか、弱いとか、人間的な「力」で見ないことです。そうしないと間違ってしまう。
共に生きるしか、生きようはないのです。

これを忘れたから、生物多様性なんて今さら騒がなければならなくなるという、生物としてはまことにみっともない次第となっている。

強いものが一方的に栄えるなんてことはないのです。

背広着る

2010.11.8付 朝日歌壇より
背広着る堅苦しさは嫌だったでも守られていたと知る今:(佐倉市)内山明彦{三}

この歌について、選者の佐佐木幸綱氏は、「就活の困難さがリアルに読める」という評を書いておられます。
私にとっては、あれっ?でした。
私は職を退いた人の歌ととったのです。

勤め人の間、背広を着て堅苦しかった、嫌だった、でも、あれはある種の「身分証明書」であって、また一首の「鎧」でもあった。
職を退いて背広を着ず、「私がなんであるか」を示す「肩書」もなく、「鎧」もなしに「むき出しの私」として社会にさらされる。背広と言うものの存在感をいまさらながらに知る。

というような感じで読んでから、評を読んで、あれっ?なのです。
「就活」の歌なんですか、これ。

背広を着ない学生から見ると、「背広を着る堅苦しさは嫌だった」。でも、あれは社会の「砦」だったのか。なんと堅固な砦であることか、ぶつかっては跳ね返されることよ。

なのですか。

分からなくなってしまった。投稿者の年齢を選者は知っているのでしょうね。とすれば、就活なんだろうなぁ。

田舎暮らし

2010.11.8付 朝日歌壇より
田舎に住み「田舎暮らし」の本を買ふ夫の田舎は山のあなたに:(埼玉県)小林淳子
 佐佐木幸綱評:夢を夢のまま楽しみたいのである。「夫」の気持ちが分かる気がする。

「山のあなたの空遠く」かなぁ。
私は単純な男ですので、「今、ここ」のことしか考えていない。「今、ここ」を差し置いて、遠くを夢見る、という心理は私にはない。

「今」は、「ここ」は、不足ですか?

蟻は

2010.11.8付 朝日歌壇より
八割の蟻は働かぬと聞くその行列を我は愛しむ:(本宮市)廣川秋男

とまどっております。
私が知っているのは「2割が働かない」ということです。
あれっと思って検索してみたら、両方が言われているようですね。
でも、確か2割は働かない、というのが最初だったと思います。

私の個人的見出しデータベースでは、2003年にその記事がありました。

「働きアリ、2割は働かず:でも組織に貢献?(2003/10/29)」

こういう見出しでした。

また、2009年の読売新聞の記事にはこんな話も。

存在重要「怠けアリ」…「働きアリ」だけだと集団破滅
 働きアリを「よく働くアリ」「ほとんど働かないアリ」に分けて、それぞれの集団(コロニー)を作り直しても、一定の割合で「働き者」「怠け者」に分かれることが北海道大学の長谷川英祐(えいすけ)准教授(進化生物学)らの研究でわかった。
 誰も働かなくなる時間を減らし、安定した労働力を保つ集団維持の戦略と見られる。茨城県つくば市で開かれている日本動物行動学会で28日発表された。
 長谷川さんらは、日本全国にいる「シワクシケアリ」の八つの集団に、1匹ずつ印をつけて幼虫の世話、巣の修復など集団に貢献する「仕事」をどのくらいこなしたか、1か月間行動を観察。そのうち「よく働くアリ」「ほとんど働かないアリ」を取り出して、それぞれの集団を作り直した。その結果、どちらも元の集団同様「よく働くアリ」「ほとんど働かないアリ」に、ほぼ同じ割合で分かれた。
 働きアリもある程度働くと疲れて休息するが、「働かないアリ」がいるほうが、集団全体で「誰も仕事をしなくなる時間」が減ることがコンピューターの模擬実験でわかった。
 長谷川さんは「幼虫や卵の世話は少しでも中断すると集団全体の死につながる。そのため、わざわざ働き方に差がでるような仕組みをとっているのではないか」と話している。
(2009年11月28日12時00分  読売新聞)

「働きアリの2割はサボっている―身近な生き物たちのサイエンス」稲垣 栄洋 (著)
こういう本が出たことも知っています。書店で見かけましたが自分では購入しませんでした。

8割にさぼられると、いくらなんでも巣を維持するのがきつくないかなぁ。
結構多い目の少数がサボることが、「遊び」となって、システムの運営の安全性が高まる、と言うことだと思うんですけれどね。


巣のみ残れり

2010.11.8付 朝日歌壇より
卵一つありしが親鳩飛び去りて小枝を積みし巣のみ残れり:(久喜市)布能寿子

抱卵の放棄ですね。よくあります。無精卵だったのでしょうか。
抱卵していてある程度時間がたったのに、きっと卵の内部の動きが感じとれなかったのでしょう。
あるいは有精卵でも、発達が途中でとまって死ぬ、ということもあります。
生命が誕生するということは、とても厳しいことなのです。
つらいけれど、自然とはそのようなものです。

てんとう虫

2010.11.8付 朝日歌壇より
油虫を鱈腹食べて成虫になるてんとう虫の肌のかがやき:(帯広市)吉森美信

アブラムシとはいうものの、あれ、油っぽくはないんですけどね。
言葉が喚起するイメージの遊びですね。

昆虫の外骨格を構成するのがクチクラで、軽くて強度の大きい物質です。
基本はたんぱく質で、あまり脂質は含んでいません。
輝いてはいますが、油はないと思って下さい。
よくゴキブリが脂ぎっていて気持ち悪いという方もいますが、そんなことはないのです。

クチクラは「Cuticula」と綴りますが、英語の cuticle と同じですね。
髪の毛のキューティクルもクチクラですね。

ライオンの歯

2010.11.8付 朝日歌壇より
もう何も狩らずともよきライオンの歯の標本が静かに並ぶ:(和泉市)星田美紀

今はもうきれいに整理された科学博物館の収蔵庫。
私が小学生の頃、動物の剥製が整理されないままぎっしり並べられた部屋をガラス越しに覗くことができましてね。あれ、すごかったなぁ。整理されてしまった今より、ずっと迫力があってドキドキしました。
肉食動物、草食動物、・・・
背骨の湾曲、顎の形、歯の鋭さ・・・
関心があって、学んでくればそれなりに更に学べる。関心のない人には冷淡な展示。
ああいうぶっきらぼうなの好きだなぁ。

ライオンの歯は切り裂く歯。
ライオンの顎は、獲物の口を噛み閉じて窒息させる強大な顎。
今は静まってしまった「激しい時間」。
さびしいですね。

◆タンポポのことを英語で「dandelion(ダンデ ライオン)」といいますが、ダンデ=歯、ですので、「ライオンの歯」という意味なんですね。

のぼりきれたら

2010.11.8付 朝日歌壇より
この坂をのぼりきれたらこの恋はかなうと信じペダル踏みゆく:(大阪市)則頭美紗子

私の家は坂の下。桜坂の下。おいと坂の下。
急な坂でしてね、自転車で登る人はみんな苦労しています。
何か思いを秘めて上っている人もいるんだろうなぁ。
そういう眼差しで今度からは自転車の人を見てみましょう。
桜坂、恋の坂、上り切れたら・・・叶います。

{坂を下りて来る自転車は怖い。信号ではちゃんととまれよなぁ}

羽虫の軌跡

2010.11.8付 朝日歌壇より
半分は寝ながら写すドイツ語の途中に混じる羽虫の軌跡:(鴻巣市)一戸詩帆

さて、この「羽虫の軌跡」ですが、なんだろう?
聴講している最中に眠気に襲われた、まぶたが落ちて来る、必死になって寝込んでしまわないように頑張る、ノートも必死になって取る、自分のつもりとしては多少ふらふらしてはいてもちゃんと字を書いたつもり。
で、後になって、目もすっきり、ノートは取ってあるから思い出してみようとすると、ノートには読めない「ぐにゃぐにゃ」がいっぱい。
本人は字を書いたつもりが、実際には「羽虫の軌跡」を書いただけだったのだ、ということではないか、と拝察しますが、如何?

私の場合は、高校生の頃にそういう経験はありまして、ミミズが這ってらぁ、と思ったものです。
教師になってからは、生徒に、居眠りしながら授業がやれたら楽でいいなぁ、などとからかったものでした。

ホソヒラタアブ

1027_6hosohirataabu 10月27日
ホソヒラタアブがセンダングサの花の前でホバリングしていましたので狙ってみました。
ちょっと流れましたが、まあまあかな。
目の前でホバリングされるとつい撮りたくなりますね。
完全な空中停止ですから、お見事。
一眼レフはフォーカシング・ポイントで狙えますので、空中の被写体にも何とかピントを合わせられます。
中級機やコンパクトデジカメですと、ピント合わせは中央の四角いエリアでしょ。大抵はホバリングしているアブの向こうの景色にピントが合います。コンパクトデジカメだと、人の表情を自動的に探してくれてしまって、意図しないところにピントが合うしなぁ。
カメラの機能を撮影者にゆだねてしまってくれるところが一眼レフの楽しさです。

ツマグロキンバエ

1027_5tumagurokinbae 10月27日
ツマグロキンバエの複眼の接写に成功!
全体としては画像は流れていますが、フラッシュが発光した瞬間の複眼の像がきれいに撮れました。
屋外で何の束縛もない状態の昆虫に接近してうまくこういう写真が撮れると嬉しいです。
リングフラッシュではないので、接近に限度がありますし、なかなか思うようにはいきませんがマクロレンズの威力を楽しめました。

アキアカネ

1027_4akiakane1_1 10月27日
アキアカネがゆったりと休息。
1027_4akiakane1_2
またつままれちゃったよ、やぁだなぁ。
かかしさんは、まったく何にも持っていないのに、ひょいとトンボをつまんじゃうんだから、もう。

トンボさんに遊んでもらう私でした。
もちろん、すぐ放します。
子どものころは、胸と腹の間を糸でくくって、遊んだりしましたが、今はそんなことはしません。
触れ合い、を楽しむだけです。

ツマグロヒョウモン

1027_2tumagurohyoumon 10月27日
飼育下に入ったばかりの幼虫。
15mmくらいでしょうか。
パンジーの葉をむしゃむしゃ食べて大きくなります。
終齢になると4cmを超えますかね。
この蝶はぶら下がり型の蛹になります。
楽しみですね。
越冬蛹になるでしょう。

エビガラスズメ

1027_1ebigarasuzume 10月27日
今年はエビガラスズめの当たり年です。
次から次へと現れる。
これは二齢幼虫かな、ちょっと分かりませんが。
サイズは15mm程度ですかね。
これが蛹化直前には100mmになりますよ。
迫力ですよ、終齢幼虫は。
1027_3ebigara1
こちらは外で生活しているもの。
頭が黒くなり、尻尾にも色がついています。
1027_3ebigara2
もう一匹いて、こちらは脱皮直後。
左に脱け殻。尾脚や尻尾の殻も見えています。
体の右脇にあるのは頭の脱け殻。
この大きさの頃の食欲はまだまだわずか。
これが終齢になると、大きなオーシャンブルーの葉をあっという間に食いつくす。
豪快な食欲になります。
今年はたっぷり成長過程を見ることができました。
楽しいことです。

オンブバッタ

1026_9onbubatta 10月26日
プランターに次々とガザニアが咲き、翌日には白い部分だけが消滅している、ということが続いています。
犯人はこのオンブバッタですね。
おそらくもう、繁殖活動は終わっていると思います。
あとは、生きられる限りきちんと生きます。
お日さまさえさせば、まだまだ日中はかなり暖かい。花食べていいよ。

ナガメ

1026_8nagame 10月26日
神出鬼没のナガメ君。
今日は、フウセンカズラの茎にしがみついていました。
腹側の模様がほとんどすべて見える状態でした。
生きている時に、この面を見られるというのはまれなチャンス。
背側と同様、派手な模様です。
この写真で見る限りでは、後脚はしがみつくのに使っていないように見えますね。
前脚と中脚でしっかりつかまっています。

2010年11月 8日 (月)

ウラナミシジミ

1026_6uranamisijimi1 10月26日
今年はウラナミシジミは当たり年らしい。
何度も目の前に姿を現します。
センダングサの花に来ていましたが・・・
1026_6uranamisijimi2
花に顔を突っ込み過ぎましたかね、複眼が花粉にまみれてしまいました。
脚にも花粉がついているようですね。
まさしく花粉の虫媒です。
花の種類が減ってきていますから、チョウも必死でしょう。
秋が深まっていきます。

エノキワタアブラムシ

1026_5enokiwataaburamusi 10月26日
ルコウソウの葉に白いものが。
エノキワタアブラムシですね。
相変わらず写真写りの悪い奴です。
どうしても、ぼやけてしか撮れない。

数は少ないです。
これがたくさん発生している時は、あちこちでふわ~っと飛ぶのですが、この秋はとまっている姿を2,3回しか見ていません。
風に漂うだけのようでいて、ちゃんと自分の行きたい方向へ飛んでいるらしいですね。
不思議な飛び方をする虫です。

麦の仲間ですか?

1026_4mugi1 10月26日
麦の仲間ですかね。
花が咲いていました。しかも紫色の花。
1026_4mugi2
枝が分かれているのがメシベですよね。
風媒花、というメシベですね。
種は私にはわかりません。

ダニ

1026_2dani 10月26日
何の葉か忘れてしまいましたが、葉っぱの上をダニが走っていたので一枚パチリ。
5月頃ですか、現れるタカラダニほど真っ赤ではない。
調べる気もしませんので、ダニとだけ書いておきます。
室内にだって、いくらでもダニなんているので、珍しくもないとはいえますが、こういう大型のダニは久しぶりでした。

ツマグロヒョウモン

1026_1tumagurohyoumon1 10月26日
玄関のドアを開けたところに、スミレやパンジーの鉢を置いてあります。
この季節、ツマグロヒョウモンが来ないかな、という期待をして。
この日、スミレの葉に3匹幼虫発見。
1026_1tumagurohyoumon2
うれしいですねぇ。
準備の甲斐があった。

スミレは葉が少ないので、飼育ケースに入れてパンジーを与えたら、ちゃんと食べてくれます。
このパンジー、ツマグロヒョウモン用に、大規模スーパーの園芸コーナーで買ってきたもの。
今、この記事を書いているのは発見から約2週間後で、もう終齢になっています。
終齢幼虫の食欲はものすごいし、昨日また2匹のツマグロヒョウモンがからむように飛んでいるのを見ましたので、餌不足になってはいけない、と今朝またパンジーの買い出しに行ってきました。園芸部の人はよもやチョウに食べさせるために買っていくとは気づくまい、と内心で笑いながら。
寄生されていないといいですね。
無事蛹になれますように。

ツマグロオオヨコバイ

1025_15tumaguroooyokobai 10月25日
ジーンズの下の方に飛んで来てとまりました。
撮りにくかったです。
今年はツマグロオオヨコバイは少なめの年だったと思います。
居ることは居るんですが、まばら。
夏の暑さのせいにしていいのかどうか分かりませんが、例年になく発生数が少ないと思います。

何の幼虫だろう?(オオタバコガの幼虫でした:11月10日追記)

1025_13youtyu 10月25日
前にも載せたことのあるよく分からない幼虫に再会しました。
これでおそらく終齢だと思います。
幼虫図鑑というサイトを何度も見返しているのですが、見つけられません。
どなたかご存知の方いらっしゃいませんか?
よろしくお願いします。

アブ

1025_12abu1 10月25日
フウセンカズラの花と比較していただければ、大きさが分かります。
小さなアブです。
1025_12abu2
あまりクリアには撮れませんでしたが、ハナアブでしょうか。
腹部背面に黄色っぽい模様はありません。
全身、ほぼ黒です。
翅にも模様はないように見えます。
同定できませんでした。

ミツバチ

1025_11seiyoumitubati 10月25日
センダングサにて
↑こちらはセイヨウミツバチ。

↓こちらはニホンミツバチ。
1025_14nihonmitubati
違いがはっきりわかります。
自宅でニホンミツバチがけっこう頻繁に見られるのはうれしい。
花粉団子作りはセイヨウミツバチで目立ちますね。
一目でわかりますよ。
お弁当下げてま~す。

ヒメナガカメムシ

1025_10himenagakamemusi 10月25日
ヒメナガカメムシです。
右には幼虫。右1/3下のあたりに、シングル。
左にカップル。
一目で、全体が見えました。珍しいことです。

アキアカネ

1025_6akiakane1 10月25日
頭上右の方から左の方へ、視界の端をよぎる影、ブンという羽音。
あれ、なんだ?と後ろを振り返りましたが何も見えません。
ところが、気づくと、左肩にアカトンボがとまっているではありませんか。
写真の赤いのは私のベスト。左肩。
落ち着いてしまったのですよ。
右手に一眼レフを持って、レンズを自分の肩に向けて、あてずっぽうで撮影。
ファインダーもモニターもまったく使えない状況ですからね。
で、オートフォーカスとマニュアルフォーカスの両方にセットしてあったので、ピント合わせはカメラ任せ。
シャッターボタンを半押ししたときに、レンズが全く繰り出されてこなければ肩を越えて遠くにピントが合っているのですし、長く繰り出されてきたら、どこか近いところにピントが合ってしまっている。レンズの繰り出し状態を見ながら、こんなもんだろう、というところで、シャッターを切ります。
1025_6akiakane2
ね、完全に貼り付いてしまっていますでしょ。
おじちゃ~ん、って、くっつかれてしまいました。
捕まえる気になれば難しくはないけれど、ちょっと翅を傷めそうな気もしたのでやめました。
3,4枚撮ってこの2枚がきれいに写っていました。
このあと、そのまましばらく歩いたのですが、飛び去らず、肩に蜻蛉勲章をつけて歩く案山子になってしまいました。
嬉しいというか、晴れがましいというか、トンボさんに遊んでもらいましたね。
お上の勲章には批判的な私ですが、こういうのはいいですねぇ。
虫さんに褒めていただいたようで、なんとも気分のよいものでした。

ところで、このベストは保温性のいい外出用。
ほぼ同じ色の毛糸のベストもありまして、これは、還暦の時に赤いちゃんちゃんこ代わりといって買ったもの。
モンパルも赤。
60歳過ぎて、赤を着てみる気になったんですよ。

ホソヘリカメムシ

1025_4hosoherikamemusi1 10月25日
ルコウソウで、見慣れないカメムシに遭いました。
細いです。
ホソヘリカメムシでしょう。
1025_4hosoherikamemusi2
こんな顔。
後脚がすごいですね。
あぐらでもかいているような姿です。
1025_4hosoherikamemusi3
全体的な姿はこうです。
細いでしょ。

ホソヘリカメムシ科のホソヘリカメムシです。
ハリカメムシ科にハリカメムシとか、ホソハリカメムシというのもありますので、紛らわしいです。
初めて見たので、ちゃんと覚えられるかどうか、自信がありません。

アゲハ羽化

1107ageha1 11月7日
アゲハが2匹羽化しました。
少し気温が低めなのですが、ケースの中でパタパタしていましたので、放してやりました。
飛び立つ直前、私の指に止まってごあいさつ。
絞りが20まで絞り込んであったのでちょっと光量不足気味。
おかげで、触角の先端が輝くような感じになって、不思議な雰囲気の写真になりました。

1107_ageha2
もう一匹は、ケースから飛び上がって、妻のセーターにとまってから飛び立ちました。
秋も深まってきたので、生き急ぎます。
無事でね。

2010年11月 5日 (金)

エビガラスズメ幼虫

1025_1ebigara1 10月25日
なんなんでしょうね。パッと見た時は、シャクトリムシかと思いました。
でもねぇ、隠しようもなくスズメガの幼虫なんですね。
立派なしっぽがありますもの。
1025_1ebigara2
こうなって固まっているんですよ。
1025_1ebigara3
こっちも。
尾脚と尻尾がなんとも愛らしい。
1026_3ebigarasuzume 10月26日
翌日もまだ「シャクトリムシ」やってました。
こういうのって見たことないなぁ。
普通、シャクトリムシ以外はぴたっとくっついていますがねぇ。
面白いものを見ました。

アキアカネ

1023_12akiakane1 10月23日
線路の柵のすぐ内側。折れた茎のてっぺんにアキアカネ。
1023_12akiakane2
ふわっと浮き上がっては、また同じ所へ降りてきます。
こういう時はチャンス!
1023_12akiakane3
ほらね。
かかしさんの秘技「トンボつまみ」にかかってしまいました。
何の道具も要りません。
利き腕の人さし指と親指を立て、他の3本は軽く握ります。
人さし指が一番高くなるようにします。
で、トンボの真下からそっと指を近づけ、トンボが浮き上がるのを待ちます。
ふわっと浮いたら、今までトンボがとまっていた所より、すこし高い所へ人さし指をすっと上げます。
トンボは気づかずに人さし指の先に降りてとまりますので、ちょっと我慢して落ち着かせます。
それから、親指をじりじりっと人さし指に近づけ、あと1cmというくらいのところで一気にトンボの脚をつまんでしまうんですね。
トンボは暴れますから、さっさと翅をつまんでおとなしくさせます。でないと、傷めるかもしれませんのでね。
その状態が上の写真です。
1023_12akiakane4
複眼にあたった光の具合のせいなのですが。
なんとなく、情けない表情に見えませんか?
ちぇっ、なんだよぉ、つかまっちまったよ。まいったなぁ。
と。

ナガメ

1023_11nagame 10月23日
ナガメくん、神出鬼没ですね。
この間はシャコバサボテンにいたのに。
あんまりおいしい汁の出る場所じゃないような気がします。
ヤケになってないかい?探せばまだまだ汁っ気たっぷりの草はいっぱいあるぞ。

ナガカメムシの仲間ではないでしょうか

1023_10nagakamemusi1 10月23日
線路の柵にいたのですが。
カメムシなんですが、初めて見る種類。
ナガカメムシ科ではないかという見当をつけましたが違いますか?
チャイロナガカメムシというのがいて、似てはいるのですけれど、細かいところであちこち違うような気がするしなぁ。
1023_10nagakamemusi2
こんな顔してました。
すぐ消えてしまったので、写真はこれだけ。
詳しい方がおられましたら教えて下さい。

ヨモギエダシャク

1023_8syakutorimusi1 10月23日
大きなシャクトリムシがいました。
思い切り近づいたら、側単眼まで見えました。
1023_8syakutorimusi2
で、この突起ですよね。色と、棘。
ヨモギエダシャクに間違いないと思います。
どうも、シャクトリムシの同定がうまくできない私ですが、これはまず、間違いないですよね。
近づきすぎて分かりにくくなっていますが、この写真では、左が頭です。
とくに「ヨモギ」ということはなくって、何でも食べるたちです。

キンカン

1023_5kinkan 10月23日
キンカンの青い実。
季節外れに花を咲かせたり、ちょっと心配でしたが、その後は順調。
1023_5kinkan2
いかにも青いミカンという雰囲気ですね。
鳥もついばみに来ますし、私も庭に出る度に1個2個とかじるし。
まとめて収穫してどうのこうのということはしないのですが、長く楽しめます。
酸っぱいのが大好きな私ですが、充分に熟させると、かなり甘みも出るんですよ。

ヒロヘリアオイラガ

1023_3hiroheriaoiraga1 10月23日
枯れ枝・枯れ葉などの片づけをしていた妻が、今年もいたわよ、と連れてきました。
ヒロヘリアオイラガの幼虫。後ろ姿です。
1023_3hiroheriaoiraga2
瑞々しい緑色で、すごくきれいな幼虫です。
でも、触らないでください。
「昆虫エクスプローラ」というサイトには「棘には毒があるので注意が必要」とありました。
チャドクガの幼虫の毛のように、風で飛ぶという感じはありませんので、触らない限りにおいて、のんびり眺めることには問題ないと思います。
今回も、そうやってのんびり撮影しました。

成虫の姿など知りたい場合は、下のサイトを見て下さい。
http://www.insects.jp/kon-gahiroheriaoira.htm

合格祈願

1023_2gomi1 10月23日
前の記事の駐輪禁止のすぐそばです。
ごみの集積場です。
左に青く見えるのは、カラス除けのネット。
右側に資源ごみ、可燃ごみ、不燃ごみなどの出していい曜日などの指示が書いてあります。
で、問題は青いポールと接したコンクリートの柱に貼ってある紙。
1023_2gomi2
またまた。なんだかなぁ。
なんだろなぁ。
こういう所に貼ると、御利益があるのかなぁ。
捨てる神あれば拾う神あり、で、拾われて、どこかに合格するかもなぁ。
なんだか、どうにも、訳のわからないものに出くわしてしまいました。

駐輪禁止

1023_1kinsi1 10月23日
沼部駅そば。
駐輪禁止のところに駐輪してありますね、堂々と、すごい度胸だなぁ。
ところで、その駐輪禁止のマークを見て下さい。
1023_1kinsi2
こういうイラストです。
なんだかなぁ、わかるけど、やっぱり普通の現代の自転車のイラストの方がよくないかなぁ。
クラシックだよなぁ、いまどきもしこんな自転車が走っていたらもう、注目の的ですよね。
ま、どうでもいいんですけれど。
なんとなく、なんだかなぁ、という気分でした。

ロードメジャー

1022_18mark1 10月22日
部屋にいたら、線路の方で人声がします。
見ると、東急の保線員の方が3,4人で線路を歩いてきました。そのこと自体はよくあることなのですが、今回は、一人が「車輪に棒がついていてコロコロ転がしながら距離を測定する道具=」ロードメジャー(たしかそういう名前だったと思いますが)をレールの上を転がしながら歩いてきました。こういうのは初めて。
で、家の前でとまって、レールの脇に何か書きこんでいる。
後から見に行って写真を撮りました。それが上の写真。
四角の中に対角線を書きこんだような図形がありますので、おそらくその対角線の交点あたりをマークしたのでしょう。
1022_18mark2
「1845」と書かれています。
なんだろう?
「m」ですかね、多分そうでしょうね。
この位置から、保線員の方が歩いてきた方向へ1.8km先って、どこだろう?
隣の鵜の木駅までは1km。更に下丸子駅までで約2km弱です。
そうすると、下丸子駅辺りを起点にしてコロコロ転がしながら歩いてきたのでしょうか?
で、その距離にはどういう意味があるのか?
その後、このマークにかかわるような工事とか作業とかをしている様子もないのですが・・・
なんだったのかなぁ?

ツバキの蕾

1022_16tubaki 10月22日
ツバキが蕾を準備し始めています。
冬も近いということです。
1022_17sazanka
サザンカの方も同じように蕾を準備しています。
「さざんか さざんか さいたみち たきびだ たきびだ おちばたき ♪」という童謡もありましたね。
たき火なんかできない世の中になってしまった。寂しいことです。
火をコントロールするというのはとても重要なことだと思うんだけどなぁ。

1104_3tubaki 11月4日 ツバキ
蕾があまりにもいっぱい。
ちょっと多すぎます。
全部は咲けないでしょう。
冬への歩みは進んでいますね。

2010年11月 4日 (木)

あきつ

2010.11.1付 朝日俳壇より
洗ひ物あきつの空を借りて干す:(鹿角市)石川ゆみこ

秋の晴天、湿度も低く、洗濯物がどんどん乾く。気分いいですよね。
トンボがお似合いだ。

ふと思うのですが。
「あきつ」とくれば「あきつの空を」と自然につながりますね。
ここで、「とんぼ」としたらどうなりましょう?
「とんぼの空を」よりも「とんぼに空を」借りて、と続く方が流れがよくなる気がするんですね。
青空を群れ飛ぶとんぼに
「とんぼさ~ん、私にも空を貸してね、洗い物干すの」
という感じが強くなるような気がしました。
「いいわよ~、どうぞどうぞ」と洗濯ものにとんぼがとまってくれたりして。

佳い情景だなぁ。

柿喰らふ

2010.11.1付 朝日俳壇より
眼に感謝歯に感謝して柿喰らふ:(マレーシア)石堂ゆずる

真っ赤に熟した柿にかぶりつく。
眼の幸、歯の幸、舌の幸、喉の幸。
おいしいものを頂くと、ああよかったなぁ、と思います。

{熟しきってとろとろになった柿の皮を、歯で食い破って、中味をちゅ~っと吸うのも、うまいんだけどなぁ。スーパーじゃそういう柿は手に入らないなぁ。}

少年よ

2010.11.1付 朝日俳壇より
少年よ昔林檎は籾の中:(秋田市)中村榮一

田舎(秋田)から、季節になると、リンゴとか、ナシとか木箱に入れて送ってきましたっけ。
蓋の板を外すと、まずは籾殻。
その中に、紙にくるんだリンゴ。
籾殻の中に手を突っ込んで取り出すのですから、痒くなるんですよ~、手が。
でも、おいしいから、籾殻をかき回して、全部とりだしたことを確認。
津軽の「千成」という品種がありましてね。粒はとても小さい。カリカリと歯ごたえが充分。甘みはあるけれど酸味がとても強い。この品種、好きでしたねぇ。
今は、甘いばっかり。酸味があってこそ果物はおいしいと、思う私は籾殻の中の林檎を知るじいさんになった。

リンゴ箱は、机になったり、台になったり。
解体して燃やして炭にして使ったり。
籾も焼いて、火鉢の灰にしたり。
木箱を縛っていた藁縄も当然、焼いて火鉢の灰にして。
林檎を包んでいた紙は、御不浄(トイレ)で、落し紙にしましたよ。(汲み取り式の便所でした、当然)。
すべて、再利用。
「もったいない」精神の権化だよなぁ。

じいさんは、そういう時代に育ったのだよ、少年。

秋蚕(あきご)

2010.11.1付 朝日俳壇より
お蚕様(こさま)といはれて秋蚕太りけり:(前橋市)荻原葉月

昔、まだ小学校に上がる前かな。母の買い物についていって、とある薬局、化粧品売り場。
「鶯の糞」なるものにビックリ。
さらに、店員さんが「おかいこさま」といっているのを聞いてビックリ。
何で「様」なのかと母に聞きましたっけね。
母の実家では養蚕もやっていたようで、詳しく知っていました。丹念に丁寧に育てるのだと、聞きました。人の背中の温もりを与えることもあるとか。
そういうものなんだなぁ、とひどく感心したものでした。
「おかいこさま」はそういうわけで知っていたのですが、「おこさま」は知りませんでした。
そういわれれば確かにそう読めるんですけど。なんだか最近の「お子様」みたいで、語感はちょっとなぁ。
しかしあのカイコ、でっかくなるんですよねぇ。
そうなんだ、昔の人はでかい「イモムシ」くらいじゃビックリするわけがないんだよな。カイコを知ってるんだもの。
今の小学校でもカイコの飼育ってやるんですよねぇ。餌が人工飼料で出来るようになったから昔より簡単になったし。
だったら、イモムシ嫌いはもっと少なくていいはずだと思うのは早計かな。

アゲハの仲間や、スズメガなどを飼育していると、蛹になる直前、ウォンダリングといって、ものすごく遠くまで歩いていってしまいます。気をつけないと、ケースから脱走して、室内のどこかに潜りこんで蛹になってしまいます。
カイコにはその「逃走」心がない。徹底的に飼いならされ、「家畜化」された昆虫だからなんですね。
その生態にどこか寂しさを感じてしまう私です。

過積載

2010.11.1付 朝日俳壇より
放置トラツクどんぐりの過積載:(千葉市)愛川弘文

これは楽しい過積載です。
過積載とは表現しても、荷台に山盛りになっていたわけではない。
あるいは、むき出しの荷台ではなく、荷台を覆ったシートにどんぐりがたくさん落ちれば「山盛り」風かな。
さらに、運転席の屋根の上とかにも。
あちこちに、というのが「過」なんでしょう。
想像するに、落ち葉も降り積もったのではありませんか、木の下に長く留められていたのなら。
いろいろな情景を想像しました。

あとは運

2010.11.1付 朝日俳壇より
蛇穴に死ぬも生きるもあとは運:(長岡市)内山秀隆
 金子兜太評:今の時、冬眠のあいだでも死ぬかもしれぬ。

冬眠中でなくても、夏のさなかにも、死ぬかもしれないし、「死ぬも生きるも常に運」だと私は思っています。
運・不運は、幸・不幸とは全く独立な別物。
幸いにして死んじゃう、とか、不幸なことに生き延びた、ってのもありでしょ。
冬眠中にそのまんま死ねるなんて「幸」だと思いますが。

人間に引きよせてもいいのかな、とも思います。
夏を越えるのは辛かった。
今年の冬はどんな冬か、ひっそり籠ってなんとか冬を越せたらよいのだが。
年齢を重ねると、夏といい、冬といい、一つ一つ、越していけるものやらどうやら、運よなぁ。
自分自身について、だんだん実感がわいてきましたよ。

いのこづち

2010.11.1付 朝日俳壇より
いのこづち一寸しやがんだだけなのに:(草加市)竹田幸子
 稲畑汀子評:草原でしゃがんだ作者。忽ちいのこづちがいっぱい付いてしまった。一寸しゃがんだだけと口語で述べたのが内容と合った。

情景がストレートに分かります。
言葉でなにかをいうよりも、実物で。
熟したヒナタイノコヅチの実です。
1102_6inokoduti1
服にくっつく仕組みは一目瞭然。
1102_6inokoduti2
よく出来ていますよね。
「ひっつきむし」タイプの実ですもの。

今年米

2010.11.1付 朝日俳壇より
炊き上げて死者に生者に今年米:(嘉麻市)江崎義人
 大串章評:ふっくらと炊きあげた新米を、まず仏前に供え、その後みんなで頂く。ありがたし。

このごろは、初ものは、まず仏様に供えてから、というような習慣は少なくなったのでしょうね。
毎朝お供えをする、というのも、おそらくほとんどないだろうな。
仏様への「御飯」は、小さな飯器に山盛りにするんですよね。
ですから、生者のご飯を山盛りにすることはいけない、と、生と死を分ける習慣でしたでしょうか。
お供えしたご飯は、適当な時間に下げて、食べましたが、どこでもそうだったのかどうかは知りません。

私って、妙な人で。
仏様にお供えして、お下がりになった餅を食べるのが大好きでしたねぇ。
焼き立ての、もちもちと軟らかい餅よりも、時間がたったお下がりの餅は、歯ごたえがあって、シコっと嚙みきれる。この歯ごたえが好きでしてね。
へそ曲がりなのであります。
ご飯も、炊きたてのほっかほかのもちもちっとしたご飯より、少し冷めて、ぱらつくような状態が好きでしたね。
で、今は玄米が好きです。

ヤウン

2010.11.1付 朝日歌壇より
朝鮮の猫の啼き声「ヤウン」という二世の我は「ニヤオ」が親し:(大阪府)金忠亀

ここでは、猫の鳴き声の表現だけを味わうことにいたします。
金氏が過ごした「長い時間」について、私には触れる力量がない。

動物の鳴き声の「ききなし」は、言語ごとに面白いものですね。
英語で「mew」というのは知っていましたが「ヤウン」なんですね。
知識が増えました。
我が家の猫にも教えてあげましょう。

昔、ちょっとしたいきさつがありまして。
我が家の猫の「ラン太」君は、中学校の英語の教科書に写真が載ったことがありまして。
英語では「猫はmewと鳴く」のだよと教科書に載って教えてあげたことがあるのです。
立派な猫でしょ。

風穴

2010.11.1付 朝日歌壇より
風穴を隠すがごとく父親の遺影を胸の前に持つ友:(和泉市)星田美紀

胸に穴があいたようだ、という言い回しはそれなりによく使われます。
その、胸にあいた穴と、遺影を胸の前に持つ姿を重ねるという眼差しに心揺さぶられました。

友のかなしみと、そのかなしみを感じとる作者の、心の深みに、黙して合掌します。

捕獲され

2010.11.1付 朝日歌壇より
捕獲され上目づかいのまなざしにサルの孤独の闘いをみる:(浜松市)岡本寛
 佐佐木幸綱評:人間の側からではなく、猿の側から見た噛みつき猿捕獲のニュース。「孤独」がリアルにひびく。

後日談:

100人被害のかみつきザル、かわいい名前つけて 静岡
                    2010年10月30日 朝日新聞
写真:一躍人気者となった「かみつきザル」
 静岡県東部で100人以上の住民にかみつくなどした「かみつきザル」について、三島市が29日、名前の募集を始めた。サルが飼育されている同市立公園「楽寿園」は、土日曜日の入園者が通常の2~3倍に膨らむほどの人気ぶり。小池政臣市長は「かわいい名前を付けてあげてほしい」と呼びかけている。
 楽寿園の杉山静雄園長によると、大きな檻(おり)に移されてから2、3日は落ち着かなかったが、今は新たな環境にすっかり慣れた様子。人が来ると金網の近くで脚を組んだり伸ばしたりと、愛敬を振りまいている。推定年齢4~5歳の雌だが、京大霊長類研究所に依頼しているDNA鑑定などの詳しい分析結果は、11月末ごろに出る見込みだという。
 26日に同園に仲間入りしたアルパカの雌雄2頭の名前も同時に募集する。・・・(後略)

被害にあった方々には申し訳ないのですけれど、なんだか、どこか憎めなくってね。
私らもサルだもんなぁ、仲間内。
出来事としては「かみつく」ということになったのですけれど、なんだか、仲間を求めて触れ合おうとしたのではなかったかと、そんな気もしてしまうのです。

だって、わたしら、サルだもん。
肌の触れ合いが恋しいんだもん。

核秘むる地球

2010.11.1付 朝日歌壇より
二万発はるかに超えし核秘むる地球(ほし)にはあれど澄みわたる秋:(舞鶴市)吉富憲治
 佐佐木幸綱評:膨大な数の核弾頭と秋の気配を一首に詠み込んだ力業。たとえば長崎市の「平和・原爆」のホームページを見ると、ロシア一万三千、アメリカ九千四百、フランス三百、以下核弾頭保有国と数が図示されている。

力業、は分かります。ただやはり少し無理があって、はみ出す部分がある。
「地球」としてしまうと、地球上では、北半球の秋は南半球の春。
やはり、私としては、話を北半球か、日本の周囲に絞りたい気がしました。
どうやるの?ときかれても、私にはできないのですが。

澄みわたる空から核を抱えた地球を思う、という向きにすると納まるかなぁ。

稲架

2010.11.1付 朝日歌壇より
後継ぐは案山子だけだと老農が稲架(はさ)を解きつつ溜め息をつく:(神戸市)内藤三男

2010.11.1付 朝日俳壇より
稲刈られ一つのドラマ終わりけり:(東京都)柏木佐智子

二十歳から稲作に従事したとして、一生で、約50回ですか。
50回しか、なのか、50回も、なのか。

人間が一生で出来る仕事って、多いというのか、少ないというのか。

暑い夏もあれば寒い夏もあり、台風が来たり、旱魃があったり。
一回とて同じ「ドラマ」はあり得ない。
それを約50回。

案山子は立ち尽くすのみ。です。
地蔵も案山子も、生きる人々の喜怒哀楽に「立ち会う」ことがつとめでしょうか。せめて立ち会えるなら。

栗虫

2010.11.1付 朝日歌壇より
もぞもぞと栗から出てきた栗虫はほやほや生まれたての顔する:(諏訪市)宮澤恵子

なんだかほんわり心温まる歌ですね。
嬉しくなって妻に読み聞かせてしまいました。
昔はゆで栗を剥いていると、よく煮えちゃった幼虫に出くわしたものです。
幼虫をとりのけて、残りはもちろん食べます。

穴のあいた栗は、茹でる前に、しばらく新聞紙の上にでも置いておくと、幼虫が出てきたりしますね。
そんなところを、こんにちは、とご覧になったようで。
生まれたての顔、というのがうれしい。幼いものはやはり、なんとなくあどけないものなのです。
良い歌に出会えて幸せです。

この虫は、クリシギゾウムシの幼虫だと思いますが。
幼虫の体は、すべて栗を栄養にして出来上がったものですから、栗が姿を変えただけのものなんだ、とわりきりましょう。

別件:梨をむいていると、虫が食い進んだ穴を見つけることもよくありました。
穴が進んで行った跡を、梨をスライスしながら追跡し(スライスはもちろん食べながら)、たいてい、カマドのあたりで発見するんですよね。よくやりましたっけ、子どもの頃。
虫はもちろん殺しましたが、虫がいる梨は、虫が食うくらいだからとってもおいしい梨なんだ、と喜んで食べたものです。今だと、どうなるのかなぁ。

他人との比較

2010.11.1付 朝日歌壇より
他人との比較やめよと諭す本鎮痛剤のようにまた読む:(和泉市)長尾幹也

妬み嫉みといった負の感情は「比較」から生じるものですね。
なんて。坊さんみたいなことをいう。
自分の足元を固めては掘り返し、掘り返してはまた固め。
不変ではありえない自分の足元、から眺めれば、世の中に比べるべきものなんか何にもないんですがね。

他者も、社会も、国も、地球も、太陽系も、銀河も。
何一つとして変わらざるものなし。
比べてみたって何にも始まらない。
のです。

2010年11月 3日 (水)

空の青

1103_bluesky1
11月3日。多摩川の土手、上空。
雲ひとつない青空でした。

休日ですので、ブログもお休みの日ですが、この写真だけは、生鮮品。
瞬間的なジョークですので、お目にかけました。

2010年11月 2日 (火)

泥盆紀

2010.11.1付 朝日歌壇より
金木犀ほのかに匂う漓江の辺はるかに思う泥盆(でぼん)紀の海:(名古屋市)諏訪兼位
 馬場あき子評:デボン紀は魚類の繁栄した時代でもある。今も桂林の漓江付近は四億年前の化石が出る。

諏訪先生は地質学の専門家ですから、デボン紀を思うのはごく自然なことですが、「泥盆紀」は先生の造語かと思った。
「泥盆紀」で検索すると、何件かヒットしますね。
知らなかった、デボン紀が漢字で書けるとは。
現在の中国語の表記もそうなのかもしれません。中国語のウィキペディアには「泥盆紀」と記載されていました。
ジュラ紀は「朱羅紀」だそうです。ほかにも、そうなんだぁ、という表記がありますが、それはご自分で見て下さい。

泥盆紀ねぇ、すごくイメージをかき立てられますね。

原爆資料館

2010.11.1付 朝日歌壇より
冷房の沁みる原爆資料館黒人青年の深き沈黙:(四万十市)島村宣暢
 馬場あき子評:広島だろうか。冷房の冷気までがしんしんと身に沁みる思いを私も味わったことがある。黒人青年の沈黙も心にひびく。

読み過ぎかもしれません。
原爆を日本に投下できたのは、誰も公然とはいいませんが、アジアの国だからでしょう。
ある種の人種差別を内包しています。
青年がどこの国の方かは分かりませんが、もしアメリカ人なら。
原爆投下は正当だったという教育を受けて育ったはずです。
で、その実態を資料館で知る。
一方、黒人として、アメリカに残る差別を受ける側でもある、かもしれない。
時空を超えて重なり合う差別の前に立ち尽くしていらっしゃるのではないか。
そんな気がしました。

市電

2010.11.1付 朝日歌壇より
祇園とふ京の市電乗り継ぎて君を見舞ひし秋の広島:(柳井市)沖原光彦
 永田和宏評:京都の市電は広島市内でも活躍している。祇園という名のアンバランスが面白い。

広島の市電には一回しか乗ったことがない、しかも、慌ただしかったのでちゃんと見ていませんでした。
京都の市電の電車を譲り受けて走らせているのですね。で、数字の番号もあるのですが、愛称というのかな「祇園」とかいろいろなプレートがついているんですよね、確か。
意外なところで出会うと驚きます。
最新型も走っている筈ですが、古い電車も味があります。

ところで、朝日新聞の読者投稿欄に若い人の特集が時々載りますが、その一つ。

[声]「青ガエル」でスローに行こう(10/30)
 高校生 18
 九州新幹線「さくら」の試運転が始まった。熊本にも着々と高速列車の時代が近づいてきている。今の時代、何事にもスピードが求められる。しかし、スローライフもいいのではないかと私は考えた。
 私は菊池電車(熊本電鉄)沿線に住んでいる。菊池電車には、下ぶくれの愛嬌ある形と、ライトグリーン一色に塗装された色から「青ガエル」という愛称で親しまれてきた電車がある。
 もともとは東京急行電鉄の通勤型電車だったが、東急では1980年代に運用から退いた。70年代以降、地方私鉄に大量譲渡され、今では熊本電鉄にある2両のみとなっている。菊池電車は自転車の持ち込みが可能で、買い物帰りの主婦や遊びに行く子どもたちが自転車とセットで座っているのを見ると、何となく気持ちが和らぐ。

この車両、以前私の家の前も走っていました。
東横線で走っていた当時も乗りました。目蒲線でも乗りました。我が家の目の前を走っていました。この電車が終わるときには鉄道ファンが家のそばにも写真を撮りに来ていましたっけ。
http://app.cocolog-nifty.com/t/app/weblog/post?blog_id=252038
ウィキペディアのこのページに、熊本電気鉄道を走る「青ガエル」の雄姿が載っています。

冒頭の歌でも、もし、京都の市電で走っていた時に乗っていたら、感慨はまた別のものになったでしょうね。

◆余計なこと
 高知に行った時。
土佐電鉄、略して「土電=とでん」が走っていました。「ごめん」という行き先があって、表示されていました。
東京には昔「都電」が走っていたので

わぁ、高知では「とでん」が「ごめん」っていいながら走ってる、とびっくりしたものでした。

頬に感ぜぬ

2010.11.1付 朝日歌壇より
わが頬に感ぜぬほどの雨なれや外灯に大き輪の生(あ)れ光る:(埼玉県)堀口幸夫
 永田和宏評:外灯のまわりの光の輪で、霧雨が降っていることを知ったのだ。

どうもいちゃもんつけているようで、いかんなぁ。
外灯に光の輪が生まれるくらいの「濃さ」の霧雨なら、雨滴を感じなくても、じっとり濡れて、雨は感じるだろう、と思ってしまう。ごめんなさい、すぐ理に落ちる。
ひょっとして、作者は眼鏡使用者ではないかもしれない。
眼鏡使用者は雨には敏感なんです。不思議なことに、眼鏡の内側に滴がつくんですよ。
すぐわかります。そして、外灯が「流れて」見えるようになるんです。

徳利

2010.11.1付 朝日歌壇より
とくとくと備前の徳利音のよしままかり酢漬けありてなほよし:(岡山市)光畑勝弘

「とくとく」というのがいいですね。もう20年以上前に酒やめちゃったので、馴染みはなくなりましたが、あれはいい音だ。
私は日本酒やビールは好みではなく、洋酒党でした。角瓶なんて、音を設計した形でしょう。オールドも。いい音が出るように、瓶の形を設計しているんですね。

俳壇の方にはこんな句が。

牧水の歌口ずさむ秋の夜:(国分寺市)森田進
 大串章評:「白玉の歯にしみとほる秋の夜の酒はしづかに飲むべかりけり 牧水」。至福のいっときである。

酒は一人で静かに飲むのがよい、と思う、元飲酒者です。
酒を飲んでいい気分になっているのに、なんで人づきあいなんてやっかいなことをせにゃならんのか、と、昔からそんな男でした。

神は選みて

2010.11.1付 朝日歌壇より
優しきひと神は選みて障害児授け給ふと医師は語れり:(東大阪市)大川純子

ちょっと角が立つ気もするのですが、こういう言い方が最近はやりのようですけれど、障害者本人としては、あんまりいい気分じゃないんですよね。
{私のような、身体障害者の勝手な言い分と聞いて下さい。知的障害となるとまた、問題が別になる。}

試練に耐える力のある人にのみ神は試練を与えられるのだ、とかね。
普段、「神」を信仰しているわけでもないのに、こういう時だけ「神」を引っ張り出してはけない。
要するに、人は純然たる偶然には耐えられない、ということですか。

障害のある子を持つことは、「マイナスの価値」なんですよね、この言い方が含むのは。
障害のある子を持ったがゆえに、感性が磨かれ、人生の深奥に触れ、豊かな人間観を育むことができた。という観点には立てないでしょうか?

最近読んだ本です。
「偶然とは何か --その積極的意味」竹内啓 著、岩波新書、赤1269
、2010年9月17日発行
その一部を引用します。

 古代の人々は、宇宙に秩序が存在することを発見し、したがって必然性がものごとを支配することを認めたが、同時に人間が理解できないことも起こることは認めざるをえなかった。しかしそれを些細な乱れとして無視してしまうことができない場合は、それを何か不可解な「必然性」の表れとして、「神意」「因縁」「運命」などと解釈したのであった。
 それはある意味では偶然を別種の「必然」と見なすものであり、「偶然」の存在を否定するものであった。純粋の「偶然」、つまり何ら理由なくして発生したり起こったりするものやことの存在を受け入れることは、人間にとって難しいことなのである。

 人間はその出発点においても人生の途中においても、またその結末についても、大きく「偶然」によって規定されているのであり、それは人生というものの根源的な「不条理」というべきものである。それはどうしようもないものであり、人はそれを自分のものとして引き受けて、最大限努力するより以外の生き方はない。
 しかし、考え方を変えれば、人間がそれぞれ異なった遺伝子をもち、異なった環境に生まれ、異なった偶然に出会うということが、一人一人の人生を独自のものとするのであり、それぞれに価値あるものとするのである。そうして、そのことはまた自分とは異なる他の人々の人生を、それぞれに尊重すべきものとしているのである。

タフになって下さい。偶然だからいいのであって、人生が必然で規定されていたら面白くもなんともないでしょう。偶然こそが、責任ある自由を生むのです。必然ばっかりだったら、責任なんか負いたくないよね。どうでもいいんだもん。

私が満1歳足らずのところでポリオにかかったのは純粋な偶然です。
だからこそ、それを誰かのせいにしたりはせずに、自分のものとして引き受けることができるのです。ポリオに罹患したことをも含めて、現在62歳、これが全部自分の人生です。

むき出しの偶然を引き受けることのできる意志を育てて下さい。

角地の角の尖

2010.11.1付 朝日歌壇より
土地争ひ続く角地の角の尖(さき)いま彼岸花競ひ咲き立つ:(相模原市)角田 出

時節柄、尖閣諸島のことをダブル・ミーニングにしてあるのかと思ってしまいましたが、それは読み過ぎですね。

(小声で)あの~、作者のお名前を「かどた」と読んだらいけないでしょうね。「かくた」さん、「つのだ」さんでしょうね。

子守歌唄ふ

2010.11.1付 朝日歌壇より
わがこゑも聴こえぬだらうと思へども死にゆく君に子守歌唄ふ:(仙台市)田中勢津

誕生間近の歌の次に、別れ際の歌。
人生の縮図ともいうべきでしょうか。

人との別れの中心は残る側の気持ちだ、ということにお気づきでしょうか。
親しいものとの別れという非日常から、日常への復帰を支えるのが、種々の行事です。
葬儀といい、法事といい、少しずつ、思い出しながら少しずつ希釈していく過程です。

間際の子守歌。あまりの濃厚さに、声も出ません。
その時の歌声が、やがて残る人の思い出となって心を安らげる一つの手掛かりとなることでしょう。

もうねんね

2010.11.1付 朝日歌壇より
真夜中に子宮の海を泳ぎたる子に「もうねんね」諭す喜び:(東京都)内藤麻夕子
 高野公彦評:胎動の喜びを大らかに歌う。添え書きに「誕生が待ち遠しいです」とある。

これはもう、女性にしか分からない感覚でしょう。
お腹の中で騒いだりするんだものなぁ、蹴飛ばしたりして。
大丈夫かよ、へその緒にからんじゃわないのかよ、などと思ったものでした。
「もうねんね」というのが素敵。

泣き、暴れるのが赤ちゃんの仕事。
これから大変ですが、赤ちゃんは自分で生きているのだ、という点さえ履き違えなければ、子育ては楽しい発見の日々となります。
お楽しみに。

◆受精卵が子宮に居りて来た時に、母体側がそのことを検知できると思いますか?
それは無理。
受精卵が、自力で母体の子宮内壁にくいこんで行くのです。消化酵素を出したりしてね。
そのため、着床のときに母体にわずかな出血が見られる事があります。
受精卵の時から、自力で生きているんですよ。
母親は胎児が自力で生き成長するための安全な環境を提供するのです。

妻の味

2010.11.1付 朝日歌壇より
おふくろの味になじみし日は遠く妻の味すでにおふくろの味:(八王子市)青木一秋
 高野公彦評:長く一緒に暮らすと、夫は妻に染められる。なるほどと思わせる歌。

なんだか、寂しいな。
その家の味は、妻と夫が一緒になって作りだしていくものではないでしょうか。
夫婦の人生って、二人で作りだしていくものでしょう。
「おふくろの味」なんてものは、はっきりいってどうでもいいこと。
「夫婦の味」を作り出されましたか?

二人で、紅茶の味を「聞き分け」ました。二人でコーヒーの味を「聞き分け」ました。
二人でチーズの味を「聞き分け」ました。我が家独自のピザを作り出しました。
パンも焼きましたね。
二人の「鰯の摘み入れ」を作ります。
ギョーザ、ワンタン、シウマイも二人の味です。
菓子も作ったなぁ。
・・・

旨いものを食べたかったら手間暇かけなくっちゃ、といって、子らにも手を動かさせて作りましたっけ。
そのような物を食べて、子らは育ち、出ていきました。
今、二人に戻って、二人の味を楽しんでおります。
私の母は、海育ち。
妻の家は海のない土地柄。
二人で作った家庭には、二人の味があります。

◆私は母から「摘み入れ」と教わりました。
鰯の太い骨だけとって、細かく包丁で叩き、すり鉢ですります。
充分に粘りが出たら、味噌、卵、片栗粉などを入れて、力まかせにこねます。
コンブだしを沸騰させておいて、すり身をしゃもじにとり、菜箸で「摘み」「入れ」ます。
ですから、摘み入れだと。

大学生の頃ですか、外で鍋を食べたら「ツミレ」といわれて、初め、何のことかわかりませんでした。なんだ「つみいれ」か、と出てきてわかりました。

我が家では現在も「摘み入れ」と呼んでおります。

多くはいらぬ

2010.11.1付 朝日歌壇より
生きゆくに多くはいらぬ去りゆくにひとひらのはなあればうれしい:(高槻市)門田照子
 高野公彦評:老いて簡素な暮らしをしている人の思いが述べられている、寂しいけれど晴れやかな歌。

何となくね、評が即物的な感じがしましてね。
簡素な暮らし、ではありましょうけれど、人づきあいや付随する「やっかい」も捨て、いろいろな「欲」の類が静かに抜け落ちていって、生きることの本質部分だけになった。
飾ることもなし。あるがまま、少ない欲を少しだけ満たし、穏やかに生きている。
死ぬ時に花の一輪あったらいいな、と思っても贅沢ではありませんでしょ、と。
結構です。紫の花がお似合いだと感受します。
おみごとな歌でした。

モッコク

1022_15mokkoku 10月22日
モッコクの実が熟してきたな、と思ったら
1025_3mokkoku1 10月25日
割れていました。中から真っ赤な種が見えています。
1025_3mokkoku2
きれいな赤ですね。
もう2,3個の実があります。
高いところにあるので、写真は無理です。
これ一つでいいということにしましょう。

アブですが・・・

1022_14abu1 10月22日
ルコウソウのところで。
小さなアブです。そこまではいい。
1022_14abu2
お恥ずかしい画像しか残っていないのですが、この複眼。
1022_14abu3
わずかに見える腹部はヒラタアブみたいな模様なのですが、複眼がねぇ、こんな模様のアブはすぐ分かるかと思いきや、今のところ分かりません。
ハナアブでしょうか。
もう少しちゃんと写っていればなぁ。
残念です。

コバチの仲間かな

1022_13hati 10月22日
ルコウソウの花の後のところに来ていました。
コバチの仲間かな、とも思いますが、特定できません。
かわいいのです。で、つい撮ってしまう。で、載せたくなる。
小さくて毛むくじゃらで、愛嬌のある顔をしています。
名を知らぬものの、何と多いことでしょう。

ツマグロキンバエ

1022_11tumagurokinbae 10月22日
また登場。
今回は口のあたりにご注目を。
構造がかなりよく見えます。
ハエとはいっても、普通のハエとはずいぶん違いますね。蜜を舐めることに特化しているのではないでしょうか。

幼虫はやはり動物の死骸などを食べるようですが、成虫はほとんど花の蜜を舐めるのみ、のようです。そういう意味では「はなばえ」とでも言ってあげたいようなハエですね。
クロバエ科ですけれど。

フウセンカズラ

1022_10huusenkazura1 10月22日
どういう状況かお分かり頂けるでしょうか。
真ん中に、フウセンカズラが直立しています。
まっすぐ、です。
両側にセンダングサがあって、それにつかまりながら伸びたものですから、まっすぐ立ってしまったのですね。
1022_10huusenkazura2
両側へ蔓を伸ばしてつかまっている様子がはっきりわかると思います。
フウセンカズラといえば、あちこちに巻き付きながら、かなりべたっと茂る植物ですが、こういうこともあるんですね。

荀子ですか「蓬生麻中、不扶而直」というのを中学校の時に習いましたね。

荀子勧学「蓬生麻中、不扶而直」]まっすぐに伸びる麻の中に生えれば、曲がりやすいヨモギも自然にまっすぐ伸びる。人も善人と交われば、その感化を受けて善人となる。[広辞苑第五版]

「たすけずして、なおし」と教わったように思いますが、「たすけざるも、なおし」という読みもあるようですね。
「朱に交われば赤くなる」というのとセットで覚えたような気がする。

「フウセンカズラも、センダングサの間に生ずれば、扶けずして直し」
我が家版のことわざができました。

ひょいと、妻にこの場所を教えたら、あらぁホントだ、まっすぐだわ、と笑っておりました。

センダングサ

1022_7sendangusa1 10月22日
センダングサの花が終わったところです。
下の方の茶色の部分が実になります。
緑色のものは「かえし」のついた銛のようになって動物の毛皮に引っかかる仕掛けになります。
1022_7sendangusa2
この仕掛けに今回は焦点を当ててみました。
緑色のうちからこんな形。
三つ又の戈というと、ギリシャ神話の海の神トライデントが持っている戈を思い出しますね。
あれは3本が平面上に並んでいたと思いますが、この戈は120度ずつの角度で開いているようです。
(余談:「トライ」=「3」です。「デント」は「デンタル・クリニック」でお馴染み「歯」です。)
1022_7sendangusa3
実が大分熟してきたものです。
1022_7sendangusa4
あれ?みんな二又ですね。

1023_7sendangusa
これはほぼ完全に熟した実ですが。
1023_sendangusa2
二又、四つ又
1023_sendangusa3
三つ又もあります。
いろいろなんですね。

2010年11月 1日 (月)

アゲハ羽化

1101_10ageha1 11月1日
アゲハが2匹、羽化しました。午後も3時とか位に放そうか、と話し合っていましたら。
出たいよ~とパタパタしています。

1101_10ageha2
ふたを開けたら、1匹は凄い勢いで飛び去っていきました。直線的に飛びますね。
もう一匹は、ふたの裏にいて、この直後飛び立ったのですが、ちょっと勢い余って、私のおでこに軽く衝突して向きを変えて飛び去りました。
私たちの原点のチョウ・アゲハ。
やっぱりいいものですねぇ。
オオムラサキと国蝶の座を競ったチョウですからね、「ナミ」アゲハなんて呼びたくない、というのが私のこだわり。(「こだわり」というものは、およそすべて、つまらないものです、悪しからず)。
並みじゃないアゲハです。パワフルで優雅で美しいですよ。よかったら育ててみませんか?

ラッキョウの花

1101_11rakkyou1 11月1日
ラッキョウの花です。
これは、まもなく開くよ、というところ。
1101_11rakkyou2
開いた花も一輪あります。
オシベが高く伸びていますね。
1101_11rakkyou3
花弁は6枚、オシベ3本、緑色の子房に先端が細くなるメシベ。
もう少し開くかな、とも思いますが、嬉しくって、まずは第一報。
ニラの花に似ているかと思いましたが、花弁は丸っこくって小さいですね。
スーパーで買ったラッキョウ漬け用の食用のラッキョウを植えたものです。
植える時期とかあるんじゃないか、と話しながら、とにかく、今目の前にあるラッキョウなので、植えちゃえ、と植えました。
暑い夏で心配しました。
秋になって、ニラは咲いて、もう実も熟していますが、ラッキョウが咲かない。
もう寒くなってくるし、ダメだったのかな~と見ていたのですが、この何日かつぼみがピンク色になってきたので、ひょっとして、と期待していましたら今日咲きました。

いいものを見ました。初めてだ。
半透明ともいえるピンクの花びらが絶妙ですね。

続報が出せるようでしたらまた載せます。
とりあえず、お楽しみください。

オシロイバナ

1022_6osiroibana1 10月22日
気温が下がってきたせいでしょうか、オシロイバナが昼になっても閉じずにいます。
一時は、実がうまく稔らない感じがしていましたが、このごろはいつものオシロイバナの実、が熟すようになっています。
久しぶりに花の中が見えたので、撮ってみました。
この写真ではオシベにピントが合わせてあります。
まん丸な花粉、大粒ですね。
1022_6osiroibana2
こちらではメシベにピントを合わせてみました。

これは我が家の黄色いオシロイバナですが、線路際では今、白系の花がたくさん咲いています。
あまり虫を見かけることの多くない植物ですね。何か原因があるのでしょうか。
{きっとおいしくないんですね、虫の味覚的に。}

ムカゴ

1022_5mukago1 10月22日
ヤマノイモのムカゴが大きくなりました。
もう少ししたら、食べます。
1022_5mukago2
かなりいっぱいできています。
これが地面に落ちれば、根を出し芽を出します。
体の一部が独立して繁殖するので「栄養生殖」といいますね。
イチゴやユキノシタのランナーも同じ。
遺伝的には親個体と全く同じです。クローンですね。
花を咲かせて授精して種をつくると、遺伝子が混じり合います。
いろいろな生殖方法があるものです。

むか‐ご【零余子】広義には珠芽シユガと同義。また、特にヤマノイモの葉のつけ根に生ずる珠芽を指す。肉芽ニクガ。ぬかご。<季語:秋>[広辞苑第五版]

◆さて、でんぷん系のものは、電子レンジでチンするだけで食べられるのをご存知でしょうか。
カボチャを適当に切り分け、小鉢に入れてラップをし、4,5分チン。
水は一切入れないでください。べちょべちょになっておいしくない。
水を入れないままチンすると、ほくほくになります。
味付けも無用。食材の味を楽しむのが「かかし流グルメ」。

新じゃがも同様に、電子レンジでチンするだけで、ほくほくになります。バターをつけるなり、塩の粒を少しだけ付けるなりしてもいいです。

枝豆も、また同様。これは水洗いして、よく水を切ってから、チン。
塩をわずかに振って召し上がれ。
茹でるよりおいしいと思いますよ。
手間いらずだし。
お勧めです。

ササグモ

1022_3sasagumo1 10月22日
多分もう子どもたちはみんな出ていったと思います。
1022_3sasagumo2
卵囊には大きな穴が残っています。
何匹が成体までたどりつけるか分かりませんが、無事を祈ります。
孵化して間もない幼体を見ることができたのは今年の大収穫ですね。
可愛いものでした。
(ヒメグモのほうは卵までは見たけれど、幼体は見られなかった。来年へ課題が残りました。)
上の場所、翌日からササグモの親は姿を消しました。
もう一回くらい産卵する余裕はあるのでしょうか?
分かりませんが、おかあさん、御苦労さまでした。

アゲハ羽化

1022_2ageha1 10月22日
久しぶりです。このアゲハの姿。
この頃、アオスジアゲハやクロアゲハ、ナガサキアゲハなどを多く飼育してきましたので、新鮮な気分。
雨がぱらついていたので、静かに休ませて、翌日放そうと思っていたのですが、出たい、と騒ぐのでちょっと心配でしたが放しました。
1022_2ageha2
ふたを開けたら一気に飛び出していきました。
翅は完全防水で、全く濡れませんし、体は毛で覆われていて濡れる、という心配はないのでしょう。
見事なものです。雨の中、悠然と飛び去っていきました。嬉しい。

ところで、2枚目の写真の、触角の先端部を見て下さい。
長い付き合いのチョウですが、ここにこんな模様があるとは知らなかった。
3つの節の上面が白いんですね。
まず誰も気づかないようなところに、ちょこっとお洒落がしてある。こういうのを「粋(いき)」というのでしょう。
みつけちゃったぞ~。
(今回うまく撮れなかったのですが、脚にも模様が施してあるようですよ。凝ってるなぁ)

マエアカスカシノメイガ

1020_10maeakasukasinomeiga 10月20日
ぶらぶら被写体を探して歩いていたら、ぱっと飛び立った白いガ。
行方を視線で追うと、キョウチクトウの葉の陰で見えなくなりました。
このあたりだな、とそっと潜りこむと、いました。
敏感なガで、シャッターに反応してまた飛んで行ってしまいました。
純白の輝き。美しいでしょ。
ガは地味だ、という通念にはおさまりません。
ガとチョウは基本的に「線引き」できないのです。
ですから、現在はガとチョウと合わせて「チョウ目」という分類群に納まっています。
ドクガのイメージが強くて、翅の鱗粉で痒くなるのではないか、と思っていらっしゃる方もいますが、そういうことはありません。大丈夫ですから、毛嫌いせずにガも愛でて下さい。

(また)ツマグロキンバエ

1020_7tumagurokinbae1 10月20日
ツマグロキンバエの「ツマグロ」たるゆえんが分かる写真です。
翅の「褄が黒い」のがはっきりわかる写真が撮れました。
同時に、複眼を真上から見おろすショット。ここだけ切り取って御覧に入れます。
1020_7tumagurokinbae2
個眼の粒々まで見えます。
虹色、といったら言い過ぎでしょうか。なかなかに美しい配色ですね。
1020_7tumagurokinbae3
私のブログを読んで頂いている方には充分お分かりと思いますが、この「顔」が「ハエ」特有のものです。
1020_7tumagurokinbae4
象の鼻というか、掃除機というか、この口は他のハエではあまりはっきり見せてくれません。ツマグロキンバエは、このように、口を伸ばす動作をよくするので、見ていて面白いですよ。

ホトトギス

1020_4hototogisu 10月20日
ホトトギスが満開。
香りのある花ではないですので、姿を楽しむという花ですね。
ユリ科です。
何種類かあるようですが、うちのは、単なる「ホトトギス」でいいと思います。
11月の初めころまで楽しめます。

ナガメ

1019_4nagame 10月19日
菜なしの季節のナガメは神出鬼没。ここと思えばまたあちら。
先日はシャコバサボテンで見かけましたが、今回はセイタカアワダチソウ。
口を花に差し込んでいるようにも見えますが、花の蜜が吸えるのかな。
頑張っています。

エビガラスズメ幼虫

1019_1ebigarasuzume 10月19日
勝手口の外、すぐのところの茂み(アサガオとオーシャンブルーが混然)に緑色の幼虫。
エビガラスズメの幼虫ですね。
本来はアサガオが食草です。
で、これをまた飼ってみようかということになりましたがアサガオの葉はもう残り少ない。
ケースに入れて、おまえ、どっちが好き?とアサガオとオーシャンブルーの葉を入れました。
そうしたら、両方食べます。それならオーシャンブルーを食べてよね、いっぱいあるから。

1022_1ebigarasuzume1 10月22日
脱皮してこれが終齢幼虫。
胸脚、腹脚で茎にしがみついています。
可愛らしいしぐさですね。
1022_1ebigarasuzume2
この模様は前回の幼虫と同じ。
多少色のバリエーションはありますが、基本的な顔つきは同じです。
1022_1ebigarasuzume3
よく見ていただくと、しわしわですよね。蛇腹を畳んだみたい。これがこの後の成長を保証するわけです。
この時の体長は5cm程度かな。で、最終的には10cm近くまで大きくなるのです。
すごいでしょ。
猛烈な食欲を発揮し始めました。

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