加齢性網膜黄斑変性
2010.10.18付 朝日歌壇より
加齢性網膜黄斑変性症左眼失明右眼がんばれ:(鹿嶋市)石崎寿男
漢字の並びにびっくりなさる方もいらっしゃいましょう。
「かれいせい もうまく おうはん へんせいしょう」です。
網膜はどなたもご存知と思いますが、黄斑はご存知ない方もいらっしゃるかな。
水晶体の軸が網膜に当たるところです。
ここは狭いけれど鋭敏な場所です。
明るいところで働き、色の識別ができる錐体細胞が密集していて、私たちは文字を読むとか意識を集中して対象を見る時にこの部分に像が結ぶようにしているのです。
この部分が眼底を覗くと黄色く見えるそうで「黄斑」というのです。
この部分が変性して光を感じなくなるのがこの病気です。
私は眼科医ではないので推測ですが、黄斑以外の部分に変性が及ばなければ、中心視野の外側にはモノクロームの視覚が残るでしょう。色の判別はほとんどできないし、意識の集中ができないので、文字を読むようなことはできにくいと思いますが、光環境を把握することはできるのではないでしょうか。
左眼の視力を失われて、右眼だけで頑張っておられます。不安でしょうね。いつ同じようになるか分からない、と。
どうか、穏やかに、心静かに、無理をなさらず養生に努められますように。
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