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2010年10月26日 (火)

丸きものたち

2010.10.25付 朝日歌壇より
十五夜の月は世界の丸きものたちの基準のごとく浮かべり:(鴻巣市)一戸詩帆
 佐佐木幸綱氏と高野公彦氏が選んでおられます。

昔、月を「球」と見たかどうかは分かりません。おそらく「円盤」だったと思います。
現在を生きる私たちは月が球体であることを知識として知っています。
知識として知っていることと、実際に見て、月を「世界の丸きものたちの基準」と見ることには大きなギャップがあります。
なぜ、あれほどに丸いのか。地球も丸く、月も丸く、太陽も丸く、惑星探査機が見せてくれた惑星たちも丸かった。
重力という唯一の原因によってかくも美しい球が生まれること、宇宙の不思議だと思います。

ところで、今回の歌壇には一戸さんの歌が二首採られました。ここで一緒にご紹介します。

結果的に最後になったメールはもう消しただろうかささくれを噛む:(鴻巣市)一戸詩帆
 永田和宏評:「結果的に」が面白い。最後のメールがどう処理されたかは今は知る術もない。

泣く人は嫌いだけれどさっきのは二人の間だけの夕立:(鴻巣市)一戸詩帆
 馬場あき子評:久しぶりの若い人の歌で恋びと同士の甘やかな喧嘩。二人の間に降った夕立ちはすぐ上がったような第一首。

鮮烈な恋の歌ですね。
現代的な先鋭さと、しっとりした情感。
みごとなミクスチャです。
いや、すごい夕立だったんだろうなぁ、と。しびれますね。

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