何某の妻
2010.10.4付 朝日歌壇より
秋の日の空を見ている何某の妻だったとは五年前まで:(ドイツ)西田リーバウ望東子
{永田和宏、馬場あき子 選}
馬場あき子評:夫を亡くして五年目の哀しみをさりげなく秋天の青に寄せる。
誰誰の妻、誰誰夫人という呼び方は女性に対するある種の差別でもあるわけですが、一方で、配偶者との関係性の表現でもあるわけですね。
今は、その関係性が消えている。そういう実感に襲われたのですね。
突然、さびしかった。
秋の空はさびしい。
なんだか突き抜けてしまう。
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