苦しみのある世
2010.10.25付 朝日歌壇より
苦しみのある世におりて苦しみのなき世にゆきし人をあわれむ:(三原市)岡田独甫
苦しみのない世の人が苦しみのある世の人をあわれむ、のではなく、逆だ、というところに可笑し味があるのだと思います。
ちょっと、読み方を変えてみたいのですが。
苦しみを味わえるのも生きているからこそなんだよ、死んじゃったら苦しみすら味わえなくなっちゃうんだよ、と。
どうだ、こっちは苦しみを味わえるんだぞ、そっちへ行っちゃったら苦しみさえ味わえないだろう、と「あわれむ」。
というのはいかがですか?
生きていればこその人生です。
簡単に死ぬなよ。
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