蜘蛛
2010.10.4付 朝日歌壇より
片足を無くした蜘蛛が巣を張りて嫌いだけれどそっと見に行く:(大阪府)村上まどか
嫌いなんだけれどやっぱり気になる、というお気持ち、おそらくそういう感覚が「生物多様性」を保っていくために必要なんだと思います。
嫌いなんですから、距離を保って、あまり近づかずにいる、ということは正しい、責められるようなことでは全くない。好きになるべきだなんてことも一切ない。
でも、一生懸命生きているのに、けがをしてしまっている、元気に生きていけるんだろうかと気になり心配になる。
生きものとして、けがをした生きものがいれば、気にかかる、自然な心の働きです。
その心の働きが、色々な生き物たちが、関係性を保ちながら一緒に生きていくという環境を作り出していくのだと思います。
そのお気持ちを大切になさってください。
余計な一言を。日本で危険なクモなんてほとんどいません。蚊ほどにも害はない。蚊やハエを食べるし、ゴキブリも食べるし(アシダカグモ)、益虫(クモは昆虫ではないのですが)なんですよ~。
少しだけ、好きという方へ気持ちをシフトしていただけると、実はもっと嬉しい。ナイショ、ないしょ。
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