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2010年9月28日 (火)

仰向けに

2010.9.27付 朝日歌壇より
仰向けに死にたる蟬は望むこと全てかないて死にしと母言う:(佐世保市)近藤福代
 馬場あき子評:晩夏の蝉の死はさまざまの感慨や感傷を誘う。作者の母の世代の物の見方として、たくましくも、またかなわぬこと多い人生への裏返しの思いを見せているともいえるだろう。

いえ、昆虫好きとしてはどんな虫の死でも感慨を誘います。でも思い入れはありません。
生きて死ぬ。人といい、虫といい、何の違いもありません。
で、多くの虫は、死ぬと足を曲げて体の前に組んだようになりますので、腹を下にするのは不安定、たいていは仰向けに死にます。
理に落ちてしまいまして、スミマセン。

◆たまたま今日、東京新聞のサイトを見ていましたらこんな記事を見つけました。
東京新聞(2010年9月27日)

<人には聞けない>あおむけに死ぬセミ
<Q> セミはなぜひっくり返って死ぬのですか(名古屋市、小学生)。あおむけで死んでいるのは大抵アブラゼミで、ツクツクボウシなどは見たことがありませんが?(埼玉県越谷市、六十代男性)
<A> 名和昆虫博物館(岐阜市)の名和哲夫館長の観察によると、理由は以下のようです。
 寿命がきてツメで体を支えられなくなったセミは木から落下、六本の足がけいれんするようにつっぱって不規則に伸びます。すると安定を失ってひっくり返り、力が残っていないとその状態から起き上がれず、羽を背に死んでしまいます。
 あおむけの方が安定しているというわけです。セミに限らず、クワガタムシやカミキリムシなど他の昆虫もあおむけで死んでいるのをよく見かけるそうです。特異な死に方ではないようです。
 アブラゼミは市街地の公園などに多いうえ、他のセミの羽がほとんど透明なのに対し、褐色の羽を持つので地面に転がっていると目につきやすいのです。ツクツクボウシなどもあおむけで死んでいるのが普通だと思われます。



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