猛暑日
2010.9.6付 朝日俳壇より
国難のごとき猛暑日つづきけり:(さいたま市)藤井健治
大串章 評:今年の猛暑はけたはずれ、38度を越す日も何日かあった。まさに「国難」のごとき猛暑。
金子兜太 評:誇張も時に真。
さすがに、私の年齢では「国難」という言葉はイメージしにくい。
私の感想としては、この暑さ「災害」といっていいのではないか、と感じています。
救急搬送の数が万の桁、死者が百の桁。
台風災害だと、経済的な損失とか大規模ですが、死者は今の日本では百の桁に達することはまれでしょう。
死者数ではれっきとした「大災害」であるような気がします。
猛暑日というのは2007年度から気象庁が使い始めた言葉で、比較的新しいものです。
1995年に東京でのいわゆる猛暑日日数記録が出ていますが、この時には猛暑日という言葉がない。で、30℃を超えた日、なかでも、35℃を超えた日、というような言い方がなされたはずです。ですから、猛暑日が多かった、という記憶がない方も多いと思うのです。かくいう私も、え、そんなに暑かったのだっけ?と戸惑ってしまった一人です。
言葉があると、言葉が一人歩きしがちではあります。
とはいえ、暑いよ。
たまりません。
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