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2010年9月22日 (水)

2010.9.20付 朝日俳壇より
草刈られ風の道まで刈られけり:(鹿児島市)青野迦葉
 稲畑汀子 評:草が刈られると、風の道も刈り取られ消えたようである。

目に見えない「風」を可視化してくれるのが「風の道」。
草刈りで、風を可視化するものがなくなって、風の道は見えなくなりましたが、風は吹く。
名残の夏を包みこんだ秋の風です。

なびくものより新涼の野となりぬ:(浜田市)田中由紀子

「なびくもの」が風を可視化してくれる、と。

一方は目に見えなくなった、といい、他方は目に見せてくれる、と言っていますが、2句ともに、秋の風を言語化したものといえましょう。

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