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2010年9月22日 (水)

高階

2010.9.20付 朝日俳壇より
高階に吾も俊寛放屁虫(へひりむし):(東京都)朝田冬舟
 金子兜太 評:島流しにされた心情の諧謔。

この句では私はちょっと考え過ぎました。
高階って、高い「階=きざはし」って、何か宮殿や神社・仏閣の話かな?と。

選者の評をしばらく眺めていて、あぁそうかぁ、高層マンションの上の方=高階なんだぁ、と思い至った次第です。
私は高層マンションの上の方には住みたくないです。
エレベーターが動いていればそれは行き来できますが、もし、地震で停止したなんていったら、もし外出中だったらどうやっても帰れませんし、下りることもできません。
まさに「島流し」ですね。

災害時の備蓄を地下に置いていると、実際に災害があった時に上の方へ運ぶことは難しい、各階に備蓄すべきだろう、というような話も聞きますね。

昔、勤務した学校にエレベーターがあって、車いすの生徒を受け入れていたのですが、震度4位の地震がくると、停止してしまって、業者が点検して安全を確認してリセットしないと動かないというシステムでした。で、実際、夜中に震度4があって、朝出勤したらエレベーターが動かない。生徒を車いすごとみんなで運び上げた、ということがありましたっけ。

私だって、地震が来てエレベーターが途中の最寄り階に停止してしまったら、自分の脚では上るもならず、下るもならず、立ち往生してしまいますね。怖いことです。

何気なくエレベーターに頼った生活をしてしまいますが、「島流し」って、すごいポイントを衝いた句なのだ、ということがだんだんわかってきました。

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