« 秋の蝶 | トップページ | おいしい! »

2010年9月14日 (火)

言霊

2010.9.12付 朝日俳壇より
言霊と遊びひと夏耐へにけり:(厚木市)田中啓介
 大串章 評:万葉集に「磯城島の大和の国は言霊の助くる国ぞま幸くありこそ」がある。作者も言霊に助けられて今年の猛暑を耐えたのであろう。

私はどうも「言霊に助けられて」、といってもよくその実態が分からないのです。
万葉集を引いたために、かえって「助くる」という言葉の存在によりかかってしまったように見受けます。
言霊があったから暑さに耐えられた、という助けられ方と、万葉の「助く」とは違うような気がしますが。

作者は「言霊と遊び」と言っておられます。
つまり、暑い中ではあるけれど、俳句の材料をさがし、それをどのように言葉にのせるかを工夫し、気に入った表現になるように苦労した。その過程を「言霊と遊」んだと表現なさったのではないかと想像します。
そうやって、言葉と一緒に、暑い夏を対象化し、切り、分け、表現を探していたら、なんとかこの暑さも乗り切れたよ、というのではないかなぁ。

« 秋の蝶 | トップページ | おいしい! »

崩彦俳歌倉」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 言霊:

« 秋の蝶 | トップページ | おいしい! »

2023年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ