にはたづみ
2010.8.30付 朝日俳壇より
はつあきや一日残るにはたづみ:(京都市)川端通代
長谷川櫂 評:雨の水たまりにすぎないのだが、あわれ。ほんの一日、この世に現れて消えてゆく。
にわ‐たずみ【潦】ニハタヅミ
(ニハは俄か、タヅは夕立のタチ、ミは水の意というが、平安時代には「庭只海」と理解されていたらしい)
①名:雨が降って地上にたまり流れる水。行潦。万葉集7「―いたくな行きそ人の知るべく」
②枕:「川」「ながる」「すまぬ」「行方しらぬ」にかかる。万葉集13「あしひきの山行き野行き―川行き渡り」[広辞苑第五版]
「あわれ」はかなく消えてゆく。という情感かなぁ。
夏の盛りならば、一雨あってもすぐ乾く。
秋も立ち、水たまりも、それなりにしぶとく一日残るようになったよ。
ではないのかなぁ。
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