半球睡眠
今、国立科学博物館で、「大哺乳類展 海のなかまたち」というのをやっていて(9月26日まで)、それに関連する記事が朝日新聞に連載されていました。その9月15日の分です。
イルカはどうやって眠るの?
イルカもクジラも海底で眠ると息ができないし、水面に浮いたまま寝ているとサメなどに食べられてしまう。そこで、左右の脳が半分ずつ交代で眠るみたいなんだ。半分は寝ていても、もう半分が起きていて、ゆっくり泳ぎながらときどき水面で呼吸もする。片目をつぶっているときもあるそうだよ。
この、脳が半分ずつ交代で眠るというのを「半球睡眠」といいます。
ウィキペディアでは、数秒程度の半球睡眠を繰り返す、とありました。ずいぶん短時間の睡眠ですね。分単位ぐらいかと思っていましたが。
イルカの場合、それでも、水中の哺乳類で、体は海水と同程度の密度でしょうから、「眠りこけて」も、漂うくらいで済みますよね。もちろん外敵から狙われる危険はあるけれど。
ところがですね、長距離を飛ぶ鳥が半球睡眠をするんです。
アホウドリやカモメが半球睡眠をするということです。
今度は、空中を飛びながらですよ。あまり外敵に狙われることはないかもしれないけれど、「眠りこけ」たら絶対落ちますからね。水平を保つとか、腹を地上の方に向けるとか、大変なコントロールが必要だと思うんですが、半球睡眠をしながら飛ぶんですって。
人間にはまねできません。居眠り運転になってしまいます。
昔、軍隊があった時、半分眠りながら行軍した、というような話は聞いたことがありますが。
動物の能力ってものすごいものですねぇ。
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