蜘蛛の糸
2010.9.12付 朝日俳壇より
蜘蛛の糸暁(あけ)の光を編みあげる:(釧路市)榊田澄子
金子兜太 評:暁光の蜘蛛の巣の繊美。
「繊美」って言葉あるんでしょうか。繊細な美、という意味だというのはよくわかりますが、広辞苑にはありませんでした。
で、この句、気に入ったなぁ。「蜘蛛の囲」という言葉を避けた、これが先ずいい。
糸が光を反射して「編んだ」という言葉に載せた、これが最高。
よく、雨がかかって水滴をちりばめた、ネックレスのような、という表現はありますがね。
「光を編んだ」という表現に脱帽。
レッテルに頼った表現ではない、中味を語っている。
嬉しくなってしまいました。
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