被曝マリア
2010.9.12付 朝日歌壇より
洞(うろ)の眼の被爆マリアのデスマスク六五年が巡る長崎:(東京都)長谷川瞳
永田和宏 評:永遠に洞を抱えた浦上天主堂のマリアにまた夏が巡る。
ニューヨークの国連へ行き、バチカンへも行った。
ただ、天主堂に座していたわけではない、という点にも思いを致すべきでしょう。
あのマリアに旅をさせようという決意の重大さを思います。
ニュースで見たときは、いいのかな、壊れたりしないのかな、と心配したのですが、ひょっとして、壊れるのなら壊れるようなことも受容しよう、それよりも、像の命をかけてでも世界に反核を訴え続けよう、という決意があったのではないでしょうか。
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