蟬の穴
2010.8.8付 朝日俳壇より
蟬の穴だらけの庭となりにけり:(泉大津市)多田羅初美
稲畑汀子 評:蟬の穴だらけの庭を描いて蟬時雨のすさまじさを読者に伝える一句。
今はミンミンゼミとアブラゼミが競って大声を挙げています。
一昨日、カナカナゼミ(ヒグラシ)の声が、お寺のほうから聞こえてきました。今年の初鳴きでした。
蝉は木の根にくっついて吸汁し、長い時間をかけて成長して出てくるわけです。地面に穴もあけます。でも、どういうわけか、蝉の吸汁、穴あけは園芸家の方が嫌わないんですね。
コガネムシの幼虫などは根切り虫と呼ばれて駆除されるし、アリもさして木の根を傷めることはないはずなんだけれど、嫌われてお湯を注ぎこまれたり、殺虫剤を流しこまれたり。
なんで蝉はいいの?
鳴くから?
私には少々不公平、差別だ、と見えてしまうんですが。
虫好きのたわごととおわらいください。
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