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2010年8月25日 (水)

胎児

2010.8.23付 朝日俳壇より
拳ほどの胎児でありし八・一五:(埼玉県宮代町)酒井忠正
 金子兜太 評:栄養不足で小さかった胎児。あの胎児がどうやら育って、ここに。

作者は「胎児」といっておられます。胎児という言葉は、母の胎内にいる状態をさします。
ですから、8・15の終戦の日、自分は母の胎内でまだ「拳ほどの大きさ」に成長した段階の胎児だった。その時、自分は、この世の空気さえ吸ってはいなかった。その後、出産を経て、成長し、生き、今に至る。
作者は、その過程、時間の流れに大きな感慨をもたれた。

栄養不足で小さかったわけではないと思いますよ。戦後の栄養不足が大きく問題になるのは、「嬰児」になってから。

ちょっと、言葉の意味のずれがあるような気がしました。

えい‐じ【嬰児】
①生れたばかりの子。あかご。ちのみご。みどりご。
②生時から3歳位までの子供。

たい‐じ【胎児】哺乳類の母胎内で生育中の幼体。

                    [広辞苑第五版]

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