絵日記
2010.8.23付 朝日歌壇より
絵日記はしあわせすぎたらまっしろけ毎日ざぶざぶ惜しげなき日々:(川西市)市森晴絵
前の「父の日」と同様、この歌も、いろいろ想像の広がる歌です。
「惜しげなき」というところで、作者の年齢が推測されますが、そこまでの部分は、大人か子どもか、両義性があります。
子どもの歌だったら:絵日記はしあわせすぎたらまっしろけ毎日毎日どんどん過ぎる
というような感じになりましょうか。
お母さんの「目」でしょうね。書くべき変化波乱もなく、夏の日々をまるで浪費するかのように過ごしている・・・大人になった自分の時間感覚とは異なった時間を生きる子への、ある種遥かな思い、でしょうか。
まずい、何か「句読点」のような日をつくってあげないと、真っ白なままの提出になってしまう、と焦っておられますか?
◆私が小一の時でしょうか、毎日毎日、同じことを書いたらしい。朝起きて、虫取り網持って、虫取りに。ばっかり、だったのかな。
母親はまずいと思ったらしく、ある一日、洗足池へ連れて行ったのですね。多分その時に初めてウシガエルのおたまじゃくしを見てあまりの大きさに感動したのだった、と思います。
あんたおんなじことばっかり書くから、あせったのよ、と、後に私に語ってくれて、記憶が補強されたのでした。
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