玫瑰
2010.8.16付 朝日俳壇より
玫瑰(はまなす)やプラットホームだけの駅:(伊賀市)西澤与志子
大楽毛(おたのしげ)さかんなるもの実玫瑰:(釧路市)榊田澄子
読めました?「玫瑰」。
恥ずかしながら私は読めませんでした。
「玫瑰=はまなす」って「浜茄子」ではないんですって。これも知らなかったなぁ。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/BotanicalGarden/HTMLs/hamanasu.html
このサイトによりますと
学名:Rosa rugosa
花期:初夏
「なす」ということで,「浜茄子」だと思っていませんでしたか?これは,バラ(薔薇)と同じ仲間です。北海道,東北などの海岸に多いのです。そして,現地の人達が「ハマナシ」をなまって「ハマナス」になってしまったのです。「ナシ」というのは,花が終わった後にできる果実が梨の実に似ているということから来ています。(あまり似ていないように思いますが...)
わたし、「現地の人」の息子だからなぁ。秋田弁を話すことはできないけれど、ある程度は耳慣れています。
そう、「i」と「u」の発音が明確に区別されないんですよね。「e」とも似てしまう。
で、「し」と「す」、「ひ」と「ふ」「へ」、「ち」と「つ」などが判然としなくなるのです。
口を曖昧に開いて「s」の擦過音を出すんですね。
{昔、叔母が「おいら岬の灯台守は・・・灯(ひ)をかざす・・・」という歌をうたうと、「屁をかざす」に聞こえると、ワルガキの私はからかったものでしたっけ。}
訛りが、名前になったというのは珍しくないですか?
私の古い記憶だと、夏の田舎の駅の花壇には、よく、カンナが燃えるように咲いていたなぁ。
そんな気、しません?
無人駅に似合う花なのでしょうか。
◆また、突拍子もない話を。
東京のテレビやラジオのニュースの端っこで交通情報が流れます。日本道路交通情報センターのスタジオから流すんですが。
申し訳ないけれど、いつの頃からか、この情報をアナウンスする女性方が「なまって」しまった。舌っ足らずの喋り方がかわいいと、流行ってしまったのかなぁ。「ちゅうおうどう」が「つうおうどう」に、「しゅとこう」が「すとこう」に、「ちば」が「つば」に、発音されるのは聞いていてたまらなく不快なんですけど。
口をはっきり開けず、曖昧に閉じたまま原稿を読んでいるんですよ。ぜんぜんかわいらしくないんだけどなぁ。アナウンサーの訓練教室にでも通わせて下さい。情報を伝えるという仕事には全くふさわしくありません。
あの方たちに「はまなし」と書いた原稿を読んでもらうと「はまなす」になりますね。ゼッタイ。
「崩彦俳歌倉」カテゴリの記事
- 榠樝(2021.02.01)
- オオスカシバ(2020.10.06)
- 猫毛雨(2020.04.20)
- 諏訪兼位先生を悼む(2020.03.25)
- ルビーロウカイガラムシ(2020.01.17)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント