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2010年7月13日 (火)

2010.7.11付 朝日歌壇より
一湾がそっくり漁場であった頃故郷の鮫は烏賊くさかった:(横浜市)田口二千陸
 馬場あき子 評:漁場はどこだろう。鮫肉は美味だが、その解体場は餌になった烏賊のにおいに満ちていたことに一種の驚きがある。

サメなどの海産の軟骨魚類は、体液の浸透圧を保つために、尿素を血液中に保持します。
これが、サメやエイの肉の独特のにおいのもととなります。尿素自体は無臭ですが、ちょっとでも古くなると、分解されてアンモニア臭を発してしまうのですね。

歌は、鮫の肉に烏賊くささがあった、と歌っていませんか?
解体場がにおったと書いてあるのでしょうか?
解体場はいつも生臭い。
サメの肉も癖がなくなったとこだ、と詠んでいるように思えますが。
それは漁業の縮退でもある。と嘆じているように思いますが。

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