金魚売
2010.7.11付 朝日俳壇より
買はぬ子に囲まれもして金魚売:(志摩市)田島竹四
稲畑汀子 評:夏の風物詩である金魚売を子供たちが興味を抱いて囲んでいる。さっぱり商売にならない金魚売の心中が察せられる。
ちぇ、子どもばかりでさっぱり商売にならないや、と心中ぼやいていると思いますか?
そうは思わないんだけどなぁ。
子らに囲まれることもこの商売のうちなんじゃないですか?
おじさんと言葉のやり取りするというようなことも、社会での大人との付き合い方の勉強になるし、おじさんの方は、いろいろ子をからかったり、うんちくを傾けてみせて、子らを驚かせたり。
そういうやり取りの中に、金魚売という商売は成立しているのではないですか?
金魚がほしい大人がさっとやってきて、買って、さっと帰る。それだけでいいんですか?
私などが子どものころは金魚売も来ましたが近年は全く見かけません。
金魚売を子が囲む、なんとゆったりした、おだやかでよい光景でしょう。
よい土地柄ですね。うらやましことです。
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