二十歳
2010.7.26付 朝日歌壇より
猫の死を悲しむ我を励ませり吾子は二十歳の言葉を持ちて:(ひたちなか市)猪狩直子
お子さんが幼かった時に一緒に暮らし始めた猫だったのではないですか。
その猫の死を悲しいんでいると、子が、自分も悲しくて仕方ないのではあるけれど、母を労り、励ましてくれる。それは、奥の深い大人の言葉であった。
ああ、いつまでも子どもだと思っていたら、この人はいつの間にか大人になっていたんだ。
「この子」が「この人」に変わる瞬間です。
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