空き缶
2010.5.31付 朝日歌壇より
夜の底を風に転げる空き缶の音がいつしか私となる:(福島市)美原凍子
高野公彦 評:闇の底を転げ回る空き缶の音を聞いているうち、心が空き缶と共にさまよう。人生の寂寥感がにじみ出てくる歌。
「心が空き缶と共にさまよう」だけではないのではないかなぁ。
作者自身の人生が、思いもかけぬ方向へ、転変してきた。
それを思って、自分と空き缶の音を重ねて感じておられるのではないでしょうか。
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