三歳
2010.6.21付 朝日俳壇より
たんぽぽややつと三歳もう三歳:(松山市)濱田澄子
この「たんぽぽ」は花かなぁ、ふわふわの綿毛のような気もする。
そう、三年って長いようでいて、あっという間で、でも、その濃密な密度は大人の時間を圧倒するものですね。
大人が3年、年齢を加えたからといって、まあ、大して変りもしない。
でも、子は違う。字義どおりに、日々成長し、変化していく。昨日と今日は全然違う。
首も座らない赤ちゃんが、寝返り、ハイハイ、つかまり立ち、あんよ、おしゃべり・・・とぐんぐん成長していく。
この3年間、子が親に与える喜び幸せのおおいさは、何とも表現のしようがないですね。
よく「女の子は三歳までに一生分の親孝行をする」といいますが、別に男の子だっておんなじですよ。
子育てという至福の時間を与えてくれたこと、それは一生分の親孝行を超えています。
親の方が感謝しなければならないですね。子が親を幸せにしてくれるのです。
心得違いの親があらわれるようになってしまった。悲しい。どうして、子が与えてくれるあの至福の時間を味わえなくなってしまったのか。言葉を失います。
人間が劣化してしまったのでしょうか。
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