ハゼ
5月13日
確か、去年にこれはいったい何だろう?とご紹介しませんでしたっけ。
線路の柵際に生えてきた「木」。多分、鳥がこの柵にとまって糞をした。糞の中の種が発芽して伸びてきたのだと思います。
たまたま、本職の植木屋さんに訊くチャンスがあったので、これ何ですかと伺いましたところ
「ハゼ」でしょう、との答え。
大きなハゼの木は知っています。広尾高校にありました。紅葉が燃えるように美しい。実がなったので、理科の教員で、「ハゼ蝋を採る実なのだから、燃えやすいのではないか」と実験室へ持って行って、金網の上であぶってみたら、まあ確かに燃えやすかったです。
ただ、ウルシ科ですので、かぶれる人がいるのですよね。
で、植木屋さんに、ハゼですか、じゃあ、通行人の方のために切ってしまったほうがいいかなぁ、と言ったら
いや、若い木ではそうかぶれません。幹に傷をつけて樹液を出せばそれにかぶれるかもしれないけれど、何もしなければかぶれませんよ、とのことでしたので、しばらくは背丈を詰めながら様子を見ることにしましょう。
去年は紅葉しませんでした。今年はどうなるかな。
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ここはウィキペディアの「蝋」の項目です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%9D%8B
ハゼ蝋の話もありますから、お読みください。
化学的には普通「ロウ」というと、炭素の鎖の長いカルボン酸と炭素の鎖の長いアルコールのエステルであることが多いのですが、ハゼ蝋などの木蝋は、鎖の長い脂肪酸(C15H31COOH)のグリセリンエステル(要するに普通の油脂)だそうですね。
はぜ‐の‐き【黄櫨・櫨・梔】
①ウルシ科の落葉高木。高さは約10メートルになる。暖地の山地に自生、秋に美しく紅葉する。5~6月頃、葉腋に黄緑色の小花をつける。果実は灰黄色、扁円形。実から木蝋を採り、樹皮は染料となるので栽培される。ハゼ。ハジ。ハジノキ。ハジウルシ。ハゼウルシ。ヤマハゼ。漢名、野漆樹。〈書言字考〉[広辞苑第五版]
漢字で書くとこうなります。
広辞苑では書いてませんが「和蝋燭」の原料は多くがハゼです。
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