生きすぎて
2010.4.11付 朝日俳壇より
生きすぎて年忘れしと亀の鳴く:(岩手県)祝田幸治
長生きはめでたいか?
いや、孤独が深まるばかりでしょう。
さびしいことです。
◆妄想
もし、宇宙人か神様かがやってきて、「永遠の命」をくれたらどうなるでしょう?
同世代の人がみんないなくなったのに、まだぴんぴん生きていたら「異様」ですから、なんとか死んだことにしなければならないでしょう。
そのあとは?
新たな社会人になれますか?
現代のように社会制度が整って、戸籍など完備された時代に、出生届もない、突然の大人が生きるスペースがありますか?戸籍もなければ、住民登録もできない。
受け入れてくれるとしたら、陰の社会、闇の社会くらいですかね。
でも、やはり、年もとらない奴なんて異常なので逃げ出すしかないでしょうね。
社会で暮らすには金も要る。どうやって手に入れます?結局犯罪的に手に入れるしか方法はないのではないかな。
山奥深くにこもりますか?社会とのつながりを断って。
それはもう、人間とはいいかねますね。亡霊だ。
永遠の命なんてろくなもんじゃない。
死ぬのが幸せ。
生まれて死ぬまでの時間が幸せ。
寿命があってよかったですね。
◆2005年11月15日付 毎日新聞より
世界最高齢:豪の亀、175歳に ダーウィン持ち帰る?
ダーウィンが1835年にガラパゴス諸島から持ち帰ったとされるゾウガメ=ロイター 動物では世界最高齢とされる雌のガラパゴスゾウガメが誕生日とされる15日を迎え、175歳になった。オーストラリア東部の動物園でパーティーが行われた。
このカメは、進化論で知られる英国の博物学者チャールズ・ダーウィンが1835年にガラパゴス諸島からロンドンに持ち帰ったとされ、1987年からはブリスベーン北方のオーストラリア動物園で飼育されている。鑑定の結果、1830年の11月にふ化したことが判明しているという。
名前はハリエットだが、100年以上の間、雄とみられていたため、ハリーと呼ばれていた。AAP通信によると、ハリエットはこの日、多くの入園者らが見守る中、好物のハイビスカスの花を与えられ、おいしそうに食べたという。(共同)
◆「カメのきた道」平山廉 著、NHKブックス[1095]から引用
200年も生きるカメは本当にいるのか?
・・・
もっとも確かなのは、インド洋に浮かぶロドリゲス島の今は絶滅してしまったゾウガメで、1766年に捕獲され、1912年に死亡するまで動物園で飼育された記録が残っている。発見当時すでに推定年齢50歳を超えていたようで、大型のカメが200年は生きるという通説の最大の根拠となっている。
さらにマダガスカル島のゾウガメが、あのキャプテン・クックに捕獲され、太平洋のトンガ王国の王女に1773年もしくは1777年に献上されたという記録がある。このカメは、1966年に死んだといわれているが、この記録が正確なら、寿命は少なくとも189歳に達していたことになる。捕獲された時の年齢は不明だが、やはり200歳を超えていたと見ていいだろう。
・・・
ゾウガメ以外のカメとなると信頼できる記録はないが、どの種類でも確実に50年は生きるようである。平均的なカメの寿命は最大で100年程度と考えてよいのではないか。
(後略)
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