カタバミの実
2010.4.11付 朝日歌壇より
かたばみの実のような子ら 気をつけて触れてもふいに感情爆ぜて:(赤穂市)内波志保
前半まで読んだところで、私に生じたイメージは
触れればぱちっと弾けるカタバミの実のように、子らが、授業のような一種の束縛を解かれた途端に一斉に弾けて運動場へでも飛びだしていって・・・というものでした。
後半に入って、すごく戸惑ってしまって、最初に抱いたイメージとのギャップが埋められずに、理解するまでしばらくかかってしまいました。
私がイメージしたような、のどかなあけっぴろげな子の生命力の横溢というものではなく、
「キれる」ということなのですか。
その「キれる」瞬間をカタバミの実にたとえたのですね。
なんだか少し、いやとても、悲しくなりました。
自分の心や感情をコントロールできないというのは、社会的存在である「人間」としての、基盤が崩れていくような感じですね。
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