« どんぐり | トップページ | 夜を連れ去る »

2010年4月 6日 (火)

明け渡す

2010.4.5付 朝日歌壇より
落書きを消して教室明け渡す終わる三月始まる四月:(枚方市)小島節子
{永田和宏氏も選んでおられます}
 佐佐木幸綱 評:作者は小学校または中学校の教員らしい。担任クラスのホームルームを明け渡して、新しいホームルームに移るのだ。毎年、こういう春を送っている人もいるのだ。

学年進行によって教室を明け渡し、新しい教室へ向かう、というのもありますが、卒業させた後の教室を自分で掃除し落書きを消し明け渡す、というのは殊の外感慨深いものではあります。

教師というものは、私場の船頭みたいなもので、客を向こう岸へ渡したら、また戻って新しい客を迎え向こう岸へ送るのです。

自分はとどまりつつ、次々と生徒の成長に立ち会う。
自分を超えるものを育てるべく、最善の努力を傾注する。
教師とはそういう職業です。

私は高校生という年代が好きだったな。今でも。

« どんぐり | トップページ | 夜を連れ去る »

崩彦俳歌倉」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 明け渡す:

« どんぐり | トップページ | 夜を連れ去る »

2024年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想
無料ブログはココログ