花人
2010.4.26付 朝日俳壇より
追ひ越してゆく花人のなかりけり:(丸亀市)逢坂美智子
稲畑汀子 評:花見の雑踏の中にあって、流れに乗るように歩く花人たち。先を急いで追い越していく人などいないのであろう。花見の雰囲気が描けた。
みんながゆったりと楽しみながら歩いている、という豊かな状況ではあります。
ただ、障害者などからすると、まだ怖い。
大阪の「通り抜け」ですか、あれは、一般公開の前に、車いすの人などを別に招待して公開しているようですね。よいことです。
いくらゆったりしていても、大勢の人が「流れ」ていくというのは、歩行機能損傷の私や、車いすの人には怖いのです。
人の流れを外してゆっくり歩きたい。追い越してくれたら楽なのになぁ、と、よく思うんですよ。追い越さずに、後ろを歩かれるというのは、かなり精神的に辛いものなのです。
むしろ、きがねなく、追い越して行ってくれる方がよいのです。
追い越すされる相手に心理的な負担を全くかけずに、追い越すということができますか?
それができるようになったら、歩行の達人ですね。
追い越されたい人は追い越してあげるのも、また、大切なことと、御心得ください。
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