靴の匂い
2010.4.19付 朝日歌壇より
快晴の火曜も雨の祝日も靴屋は靴の匂いしており:(名古屋市)杉大輔
永田和宏 評:いつ行っても靴屋には靴の匂い。当たり前だが、改めて言われるとそこが面白い。火曜と祝日の取り合わせも妙。
かかし的には、靴屋に「行く」より、靴屋の前を「通りかかる」のような気がしています。
いつ通りかかっても、皮と香料などの混じった独特の匂いが鼻をくすぐる、と。
さて、「靴の匂い」と改めて言われると、さてどんな匂いだったっけなあ、と匂いの記憶を探ってしまいますね。その喚起力がこの歌のポイントかもしれません。
{ただ、「靴の匂い」という言葉には、脱いだ靴の臭さ、が同時にイメージされるところがあり、要注意。失礼しました。ごめんなさい。}
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