春の「爆発」とは
このところ、4月とは思えないような寒い日が続いています。
体調お変わりありませんか?
私はちょっぴり、くたっとなった日があります。少し熱っぽくなって、腸が少しダウン。胃は何ともなかったので、水飲んで、ご飯食べて、ぼんやりしていたら一日で回復しました。
さて、そんな気温の変調のなかでこの話はピントきにくいかもしれませんがお付き合いください。平年気温の変化の仕方についてのお話です。
平年気温というのは、30年間の平均です。30年ともなると、いろいろ毎年の変化をならしていますので、確実性の高いデータになります。
上のグラフをクリックしてください。
平年気温というものが、年間の中で、どのような変化をするものなのか、そのグラフの傾きだけを取り出したグラフを作ってみました。
もちろん、話は東京でのものです。また、最高気温と最低気温のそれぞれについて議論するのが本当は正しいのでしょうが、めんどくさいので、両方を重ねたグラフにしてしまいました。赤い方が最高気温について、青い方が最低気温についてです。
縦軸の数値は、ある日の平年気温が前日に比べて、何度変化したかという値です。
ですから、[温度変化/日]と読むのがよいでしょう。
一番変化の大きい時で一日で0.3℃しか変化しません。
・さて1月、気温の谷底に入りますので、変化は-0.1~0ですね。谷底では変化なしですので「0」です。
・立春を過ぎると、谷底を脱しますので、変化「0.1」がでてきます。変化しない日もあるけれど、0.1℃上がる日もある。ゆっくりですが上昇開始。
・3月に入るともう、前日と同じ、ということはなくなります。必ず上昇します。0.1℃が多くて、たまに0.2℃上昇もある。
・ところが春分を過ぎての1カ月少々はというと。毎日のように0.2℃くらい上がります。たまには0.3℃上がる日もあります。
立春からの2カ月弱に比べると、温度の上昇速度がほぼ2倍になるのですね。
これが「春の爆発」です。
・4月の終わりごろから、この爆発力はおさまってきます。
最低気温の方はハイピッチで上がりますが、最高気温はゆっくりした上昇に変わっています。
・夏至の頃は、東京では「梅雨」。雲がフタして気温が上がらなくなってしまいます。
・梅雨明けとともに、またグンと上昇して。
・立秋以降はもう「上昇」はなくなります。
正しく「秋が立つ」のですね。
しばらく、変化0が続いてから
・9月に入ると、もう下がり始めます。
・秋分以降は温度の下降速度が増して、冬へ向かうのです。
・ごく大雑把な話です。でも、全体的な傾向は読み取れますでしょ。
中でも、春分過ぎての1カ月少々の気温上昇はすごい。
これを私は春の爆発と呼んでいるわけです。
毎日、暑かったり寒かったり、いろいろありますが、長い時間の中でならしてみると、やはり春はすごい。
今、その爆発の中を通っている最中なんですよ、ということをお知らせしたいと思って、グラフを作り、説明を書いてみました。
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