アゲハ羽化:Part2
4月9日
10時頃にケースを屋外の日向に出して温まってもらって、約1時間。
あんまり元気が出すぎてケースの中で飛ぼうとすると翅を傷めますから、そろそろ出してあげようとフタを開いたのが11時過ぎ。
真上からのショットです。
きれいですねぇ。ケースの壁に反射して姿見のよう。
さっそく飛び出して行きました。ボウガシの木の上にとまりました。
これが脱け殻です。この中で、一冬、体を作って春を待っていたのです。
(乾燥しないように霧を吹きかける、という話もありますが、私たちはそういうことは全くしていません。大丈夫です。)
殻を破って出てきて、この枝を上まで歩きあがって翅を展開しました。
翅を展開するには、体液を翅脈に圧送します。翅脈に液体が通っているのはこの時だけ。
その後は空の管となります。中空の管というものは構造材として軽くて丈夫なのです。
翅を支えて飛翔する大事な骨組みになるのですね。
不必要になった体液は、排泄します。それを「蛹便」といいます。固形ではありません、液体です。この写真の枯葉の上に薄緑色の液滴がついていますね。これが蛹便です。
不要な液体を捨てて、体を軽くして飛び立つわけです。やはり空を飛ぶということは大変なことなのですね。可能な限り体を軽くしようとしています。
ボウガシの木の上の方で翅を開いて日差しを体に受けています。
この写真はマクロレンズのままの撮影。それでも結構なんとか写っています。レンズの描写性能というやつですね。
まだじっとしていたので、レンズを望遠ズームに付け替えて撮影してみました。
暗いレンズなので、このくらいが限度。
でも、何をしているかは見えます。
ケース内での姿よりも、この方が翅の面積は小さくなっていますね。
翅にお日さまを受けても、翅脈をつかって熱を運ぶということはできないのですから、翅の面積はあまり関係ないのです。
体をなるべく開いてお日さまを受けているのです。
十分に温まったら自在に飛び去るでしょう。
私たちが観察するのはここまで。
11時20分を過ぎていました。
元気でね。と立ち去りました。
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