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2010年4月

2010年4月30日 (金)

ウシカメムシ

0419usikamemusi1 4月19日
初めて見ました。ウシカメムシです。
名前の由来はすぐわかりますね。「角」のせいです。
また、顔の部分の模様も特徴的です。
0419usikamemusi2
結構動きが軽快で素早い。
撮影されていることに気づいて、飛び去りました。
もし、見かけたら、捕獲するのか写真を撮るのか、そういう意志決定を素早く行って行動した方がいいです。でないと、何にも出来ずに逃げ去られてしまいそうです。

http://mushinavi.com/navi-insect/data-kame_usi.htm
虫ナビです。面白い解説がありました。

胸部左右の突起が特徴のカメムシ。
牛の角を思わせることからこの和名がある。食草は特にアセビを好むらしい。
形・模様共に特徴的で他に似た種はいない。
やや珍しいカメムシであまり見かけない。
成虫はアッグガイに似ているが、幼虫ではデビルマンに似ている。
写真は1月27日にクヌギやサクラなどがある公園内の木柵を歩き回っている本種を見つけ撮影したもの。本種を見るのは初めてで感激した。天気が良かったので越冬中のものが出てきたのだろう。忙しく歩き回っているため撮影には30分ほど費やした。

「アッグガイ」というのはガンダムに登場します。「デビルマン」はご存じの方はご存じ。
なるほどねぇ、そういわれればそうだよなぁ、と納得しました。
解説している方の年代がなんとなく推察されます。

幼虫の姿が気になりましたら、下の「幼虫図鑑」で調べてください。
ただし、トップページにルリタテハのトゲトゲ幼虫の写真がありますから、苦手な方はご用心。
http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/youtyuu/index.html
ここで「名前による索引」から「ウシカメムシ」にいってください。

ウロコアシナガグモ

0419urokoasinagagumo1 4月19日
ビヨウヤナギの葉の上でウロコアシナガグモを発見。
キョウチクトウのところにいたのとはおそらく別個体ですから、これで2匹いることになりました。
葉の表面に張った網にアブラムシか何かがかかったのだと思います。
0419urokoasinagagumo2
この写真なら、脚が葉の表面から浮いていることが分かると思います。
写真右上の黒い部分は、写真を回転した時に生じた空白部分ですので、意味はありません。
薄緑色のきれいなクモですよ。背景に溶け込んでいます。

ササグモ

0419sasagumo 4月19日
去年もほとんど同じアングルの写真を載せたと思います。
何度見ても、ほれぼれする取り合わせなので、今年もまた。
拡大してみてください。
クンシランの花びらの赤い世界の中に、獲物を待つササグモ一匹。
鑑賞に値する姿だと感じ入ります。

マツムラトガリヒメバチ

0419matumuratogarihimebati1 4月19日
ゼニアオイの花にハチがいました。(ここまではハッピー)
なんというハチだろう?(ここからが悩みの始まり)
いろいろ調べました。で、
マツムラトガリヒメバチだろう、というのが一応の結論です。
「虫ナビ」では

トガリヒメバチの一種。似た種も多いが、本種では触覚中間部に白紋があるほか、尻部先端の白紋が2つあることから本種と同定した。本種もチョウやガの幼虫に寄生すると思われる。

触覚中間部の白紋、腹部先端の2つの白紋はありますね。
0419matumuratogarihimebati2
ただねぇ、「胸部背面に白紋がある」というのが・・・困った。
いくつかのサイトに載っている写真でも、このような背中の白紋は確認できないんだなぁ。
脚の色も少し違うような気もするのですけれどね。

シロスジヒメバチには背中に白紋があるのですが、他の模様や色は全然違うんですよ。

ヒメバチに詳しい方がいらっしゃったらご教示ください、お待ちします。

マツボックリ

0419matu 4月19日
鉢植えの松のマツボックリ、と「つぼみ(といっていいのかな、花の準備)」です。
松ぼっくりの成長はおそいですねぇ。固くてもう小さいまま終わるのかな、と思っていたら、じわじわと大きくなってきたようですよ。
授粉から授精までも1年くらいかかるのでしたっけ。
さらに、果実の成長もものすごく遅いんですね。
でも、そろそろ、このくらいの大きさで開くのではないかなぁ。
被子植物とはずいぶん違うものです。

カラスノエンドウ

0419karasunoendou 4月19日
最初、花に目がいくでしょ。
では、花の上をよくご覧ください。
苦手な方は急いで写真を閉じてください。
アブラムシがいっぱい、でしょ。アブラムシの重みで傾きそうでしょ。

テントウムシさ~ん、早く来てぇ~
カマキリの幼虫さんでもいたら、食べに来てぇ~
クサカゲロウさんの親子も早く来てぇ~
ですね。

園芸家の方は、ゴム手袋でもして、潰していただくのがいいのではないですか。
殺虫剤をまいてしまうと、ハチやアブも来にくいでしょうから。

ハコベ

0419hakobe 4月19日
ハコベの実に気づきました。
花だけ鑑賞していてはいけない、なんて偉そうなことを言っておきながら、ハコベの実をきちんと認識したのは初めて。
気づいてはいたけれどちゃんと見ていなかったようです。
お恥ずかしいことでした。

ハハコグサにて

0419hahakogusa1 4月19日
ハハコグサを見ていたら
これは、ハナバチでしょうけれど、種は同定できません。

0419hahakogusa2
こちらはヒメナガカメムシだと思います。
うっかりすると、ハエのような感じで見逃しますよ。
0419hahakogusa3
みつかったか、と歩き去って行きました。
飛べるんですけれどね。

小さな花でも虫たちはちゃんと知っていて、丹念に訪れていますね。

アリグモ

0419arigumo1 4月19日
困ったな。
体の形はアリグモだと思うのですが。少し小型で、体色が茶色っぽい。
色合い的にはアメイロハエトリに近いんですね。

0419arigumo2
ただね、アメイロハエトリは「日本のクモ」によりますと、「里山~山地に分布。樹林地とその周辺、渓流の川原、林道にみられるが、個体数は多くない。」とありまして、東京片田舎の我が家ですが、ちょっと該当しそうにないしなぁ。

0419arigumo3
頭胸部にあるこの「くびれ」ですね、昆虫(アリ)に擬態してますよね。

一応の結論:アリグモの幼体 ということにしましょう。


2010年4月29日 (木)

アリ

0419ari 4月19日
前の記事でタンポポの実を運ぶアリを載せましたが、これは何を運んでいるのかよくわかりません。
ずいぶん大きなものを顎でくわえて、ブロックの垂直な面を登っています。
頑張りますねぇ。
アリの動きは細かく速いので、いざ写真に撮ろうとすると、かなり難物なんですよ。

綿毛

0418tanpopo1 4月18日
もちろんタンポポの綿毛です。

以前ノゲシの綿毛をご紹介したのを思い出して、比べてみていただこうと掲載します。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/04/post-c134.html
ここに、ノゲシの綿毛の写真があります。
どうちがうのか、すっきりしますよ。
0418tanpopo2

0424ari 4月24日
遠くから望遠ズームでの撮影なのでぶれが大きいのですが、アリがタンポポの実を運ぼうとしています。
下手すると、空中散歩になってしまいそうですね。
何匹も、よってたかって、運ぼうと頑張っていました。

レンゲ畑

0418rengesou 4月18日
門前に拡がるレンゲ畑。いいでしょ。
プランター一つなんですけれどね。
こうとると、奥行きがでて、いい雰囲気。
今年はたくさん、長く、花を楽しんでいます。
実もなるようですから、採取してまた播いてみましょう。

こういうの好きだなぁ。

ポピー

0418poppy 4月18日
気づかなかっただけなのかもしれないのですが。
なんだか、背の低いまま花を咲かせて結実するポピーが目立つような気がして。
「矮性」とでもいいましょうか。
スケールが入っていませんから分かりにくいと思いますが、草丈10cmを少しこえるくらい。
花も小さい、なんとなく張りがない。でも、結実はする。
毎シーズン、こういうのが咲いていたのかなぁ。あまり注意して見ていませんでした。
気温の変化が激しいせいか、アレロパシーでもあるのか。
なんでかなぁ、と考えています。

クロヒラタアブ

0418kurohirataabu 4月18日
クロヒラタアブのホバリング。
ヒラタアブの仲間がとてもホバリングを撮影しやすいですね。
ホソヒラタアブ、クロヒラタアブ、キタヒメヒラタアブなどが、ホバリング中にピントを合わせて撮影できます。目の前でしばらくの間とまっていてくれますので。
{こう書くと、いや僕だって、といって誰かが目の前にやってくるかもしれない。}

今年は4月の気温が乱高下。とはいえ、4月は4月。天気の良い日は虫たちがわんさか姿を見せ始めています。
花はね、モンパルでひとっ走りすれば、いろいろなお家のガーデニングもあるし、たくさん写真ネタはあるのですが、虫を撮るって結構大変。
手入れのよい草花にはあまりいないし、いてもよそのお宅で接写していると不審者になりそうだし。
自分の家の周囲が一番のんびり腰を据えて虫たちと遊べます。

2010年4月28日 (水)

ユキヤナギ

0417yukiyanagi 4月17日
ベニカナメモチの植え込みからすっくと立ち上がったユキヤナギをご紹介しましたが、あのユキヤナギの、下の方の株の実です。
5個ずつ稔っていますね。
白い花のとき、メシベが5本ありました。その根元に黄色いリング状の蜜腺というのですか、ありました。
花が終わると、実がなる。ちゃんと進行するのですね。
今は萼と子房になっているようです。

ヤマザクラ

0417yaezakura 4月17日
八重のヤマザクラです。密蔵院前。
ソメイヨシノのような、一気に咲き、過ぎていく花ではないので、ゆっくりやってきて長く見続けられます。
この写真の左手に泰山木もあって、季節になれば、あの大きな花も楽しめます。
昆虫はほとんど見かけませんが、植物の手入れはきちっとなさっている、というお寺ですね。

ハナモモ

0417hanamomo1 4月17日
ハナミズキのすぐそばです。
この写真の奥の方がハナミズキになります。
水路の上の柵、右の方に水車がチラッと写っています。
ハナモモの最盛期。このあたりが明るくなったようです。

0417hanamomo2
新緑を背景にしてみました。
肉眼ではもっと鮮烈なコントラストをなしています。
写真の彩度をすこしいじればそのイメージに近づけられるかな、とも思いましたが、やめました。
私が時々いじるのは、ガンマ値とコントラストだけです。
白けていたり黒ずんでしまったときに、ちょっとだけスッキリさせることはあります。

新緑と濃いピンク。
ものすごい、といえる対照でした。

ハナミズキ

0417hanamizuki 4月17日
六郷用水跡の水路、東光院脇のハナミズキ。
白やピンクや色々な色のハナミズキがありますが、ここのは結構独特な濃い色なんですね。
実は、ハナミズキの花というものを、この花で認識し覚えたものですから、白いハナミズキなどというと、ちょっと戸惑いを覚えてしまうのですね。
最初に覚えたものは強く残るものですね。

ハチ(としか分からなくって)

0417_7hati1 4月17日
カエデの葉になにかいます。
腹部しか見えませんが、多分ハチ。
0417_7hati2
待っていたらこっちを向いてはくれましたが。
わからない。

0417_7hati3
頭部前面というか、顔面に白い模様があって、特徴的な顔つきです。

0417_7hati4
一応全身の横ショット。
顔面の模様は毛の束なのでしょうか?よくわかりません。

で結局、なんというハチかが分からない。
コハナバチかハキリバチの仲間ではないかと思うのですが、この顔面の模様に該当する写真が見つかりません。困った。
こんな特徴的な顔なんだから、すぐ見つかると思ったのになぁ。
ご存じの方、いらっしゃいませんかー。よろしく~。

ホトケノザ

0417_6hotokenoza 4月17日
ホトケノザってこんなに一辺にたくさん花をつけるのでしたか。
今まで、もっとまばらな感じで見ていたもので、ちょっと驚きました。
今年は線路際にいっぱい咲いてくれて嬉しい春の始まりでした。ありがとう。

ヤエムグラ

0417_5yaemugura1 4月17日
ヤエムグラの青い実を見つけました。
メシベの柱頭が2つ見えますから、実も2つペアでできるのでしょう。

0417_5yaemugura2
このトゲトゲのすごいこと。
先端が曲がって、ひっかかったら絶対離れないぞ、という決意を表明しているようです。
「ひっつきむし」くんですね。
面ファスナー(マジックテープ)の原理そのものだ。
まだ熟した色の実は見かけていません。

ドウダンツツジ

0417_1doudantutuji 4月17日
雨に濡れたドウダンツツジの葉芽。
花を咲かせてくれないドウダンツツジですが、新緑は美しい。
雨の後だったので、水に包まれています。
「みずみずしい」といって、おじさんギャグではありません。言葉の字義通りです。

放置されていたのを我が家で生きてもらっておりますので、こんな素敵な眺めを見せてくれるだけで有難いことです。

ウロコアシナガグモ

0414urokoasinagagumo1 4月14日
キョウチクトウの葉についていました。
初めて見るクモです。
ウロコアシナガグモのメスだと思います。
http://mushinavi.com/navi-insect/data-kumo_asinaga_uroko.htm
↑ここで確認しました。

実にきれいな緑色。感動ものです。
腹部の細かい模様がまたすごい!の一言。
よく見ると分かるのですが、脚が葉の表面にくっついていません。
ほとんど見えないのですが網を張っているのですね。

0414urokoasinagagumo2
腹部の模様が「うろこ」ということなのでしょうね。
8個の単眼がきれいに見えます。
ハエトリグモのように大小に特化していません。

0414urokoasinagagumo3
横からショット。
うっすらと網を張っている様子が見えます。

初めはハエトリグモのように徘徊性のクモかなぁ、と思ったのですが、どうも、該当する種が見つからなくて。
アシナガグモのスタイルに似ていることで見つけました。
毎年いろいろなクモがやってくることですね。風に乗って幼体が飛んできてこのあたりに着地したのでしょうかね。
ペアになれる相手が近くにいますように。

ツツジ

0414tutuji 4月14日
我が家には3種類くらいのツツジがあります。
0414tutuji2
丹精しているわけではないので、そう「見事」というわけにはいかないのですが、それでも鮮やかな色で楽しませてくれます。
0414tutuji3
この14日ころは、まだ咲き始め。
ナガサキアゲハの羽化の項で、ほぼ満開状態のツツジにしばらくくっついてくれた写真を載せました。
このあと、順次ご紹介します。

品種名は分からないので、「ツツジ」としておきます。悪しからず。

チューリップ

0414tulip 4月14日
チューリップの子房の部分です。
実際にこの実が成熟するかどうかはまだ分かりません。
ゆっくり、自分だけの品種作りに挑戦してみてはいかがでしょう。
種を播いて、花が咲くまでには、何年もかかりますけれどね。
オリジナルブランドができますよ。

タンポポ&カラスノエンドウ

0414tanpopokarasunoendo 4月14日
線路内。
タンポポとカラスノエンドウの色の対比が美しい。
カラスノエンドウに大量のアブラムシがつき始めています。
アブラムシの重みでカラスノエンドウの茎が傾きそう。
で、テントウムシたちも活発化しています。
で、カラスノエンドウも、アブラムシも、テントウムシも、それぞれ増えていくのです。
不思議なバランスですねぇ。
カラスノエンドウが一方的な被害者でもない。
テントウムシがアブラムシを一掃してしまうわけでもない。
テントウムシを生物農薬としてアブラムシの駆除につかっても、全部食べ尽くしてしまうというわけではないので、きっと、期待に反するでしょう。

生物の世界は「からまって」いるのですよ。
弱肉強食とかいって、強いものは一方的に勝者になるような気がしますか?
それは「人間的」感覚。
両方ともバランスをとって生き延びてゆくのです。
強弱とか善悪とか、二分法で考えると楽なものだから、人間はすぐその思考の罠に落ちる。
でも、生物の世界はもっと複雑で「からんで」いるのですね。

余分なこと:腸内細菌を善玉・悪玉に二分するのも間違い。
善玉だけの細菌叢なんてありえないのですよ。
善玉と悪玉が共存して、いわゆる悪玉が活動しにくい環境ができるだけなんです。
二分法に陥ることを自らに警戒しましょう。

ササグモ

0414sasagumo1 4月14日
ニホンチュウレンジ(だと思います)が、いたのです。じっと動かないので、チャンスと、写真を撮ろうとしたら、ひっくり返ってしまった。
死んでいるのですね。ナンダ?とみたら、この真上
0414sasagumo2
ササグモの食事中。
0414sasagumo3
獲物は、腹の色からして、ニホンチュウレンジでしょう。
最初の写真も、ササグモの食事のあとなのだという可能性が高いですね。
ササグモは、花の中や、新芽のくぼみの奥に潜んで、獲物を待ちかまえていることが多いですね。
獲物の行動パターンを生得的に知っているのでしょう。

ファーブルさんが、ダーウィンさんと手紙のやりとりなどありながら、進化論になじめなかったのは、この「行動」なんですよね、基本的には。
行動の遺伝とはどういうものなのか、行動の進化とはどういうことなのか、今でも考えはじめると不思議でなりません。
こういうときはこう行動しろ、などと遺伝子に書いてあるわけではないのです。
遺伝子には基本的にたんぱく質の作り方しか書いてないのですから。
不思議ですね。

ルリマルノミハムシ

0414ryrimarunomihamusi4月14日
これはルリマルノミハムシで大丈夫だと思います。
先日、バラルリツツハムシかオオカミナリトビハムシか、わからないよ~というのを載せました。
このルリマルノミハムシとも似てはいるのです。
でも、丸っこさの加減、後脚のはみ出し加減、が違うのですねぇ、この間のは。
色合いも違ってたなぁ。
小さな甲虫を見分けるのは難しい。
それだけに、ハマると奥深いのでしょうけれど。

レンゲソウ

0414rengesou1 4月14日
レンゲソウの実ですが、莢の付け根のあたりを観察して下さい。
0414rengesou2
このほうが分かりやすいかな。
花であったときの、おしべが残存しているのですね。
花としての仕事を終え、メシベの根元の子房が実として成熟していく。
オシベは、しばらく残存して、からからになって落ちてゆくのでしょう。
動物のように動くものではないから、変化がゆっくり、見落としがち。
でも、確実に次世代へ命をつなぐための仕事を進めていきます。
この生きる姿を見るのが私の楽しみなんですね。

ムラサキハナナ

0414murasakihanana 4月14日
ムラサキハナナの実です。
いかにも、アブラナ科の実です!と主張する姿ですね。
タネツケバナとアブラナくらいしか実際には知らないのですが。同じ姿です。

◆まるっきりの別件
新聞に小さな広告が載っていました。「うえむら かな」さんの「トイレの神様」という歌。
チラッとしか聞いたことないですが、「ゆさぶる」タイプの歌ですね。
で、「かな」さんは「花菜」。
紫の衣装を着たら紫花菜だなぁ、などと、バカなことをつぶやいておりました。

潮招き

2010.4.26付 朝日俳壇より
潮招き手を振り雲と別れけり:(柏市)藤嶋務

しお‐まねき【潮招き・望潮】(干潮時に大きな鉗ハサミを上下に動かすさまが潮を招くように見えるからいう) スナガニ科のカニ。眼柄は長く、甲は四角形、帯緑褐色で、幅約3センチメートル。腹面は橙色。鉗は、雌のは小さく、雄のは左右の一方が大きくて、ほとんど体に匹敵する。有明海の砂泥地に群棲し、蟹漬ガンヅケとして食用。<季語:春>[広辞苑第五版]

余計な事を申し上げます。
これはカニの「シオマネキ」。
あの「手を振る」動作を、潮を招いているのではなく、雲に別れを告げている、と「発見」なさったところが、この句の眼目。

しかしまぁ、シオマネキまで季語になっているとは。
俳人って、すごいんだなぁ。
自然をよく見ていらっしゃいます。
でも、拘束して欲しくないなぁ。

桃の花

2010.4.26付 朝日俳壇より
桃の花煙のやうな雨降らし:(南相馬市)江井芳朗
 大串章 評:「雨降らし」は巻貝の一種。ふにゃふにゃしている。「煙のやうな」が適切。グロテスクな暗紫色と桃の花の取り合わせもいい。

この評を読んで、私、ちょっとくらくらしているのです。
本当に動物の「アメフラシ」なのですか?
私はこの句を読んで、桃の花が煙雨にかすむ様子ではないかなと思ったのです。
花の散る姿と重ねて。

アメフラシねぇ。とすると、砂浜ではなく、潮間帯のあるような、岩の海岸か。
で、その海岸近くに、桃の花。
いいですけれど、なんだか、イメージが構成しにくい。

あめ‐ふらし【雨降らし】アメフラシ科の腹足類。巻貝の仲間で、退化した貝殻が体内にある。体長20~30センチメートル。暗紫色の地に鮮やかな細かい多数の白色斑紋がある。春、よく磯でみられ、触れると濃紫色の汁を出す。海藻を食う。黄色い卵塊を海索麺(ウミゾウメン)という。うみしか。うみうさぎ。雨虎。海虎。[広辞苑第五版]

う~む~。
やっぱりわからないや。

花筏

2010.4.26付 朝日俳壇より
花筏亀の甲羅に座礁せり:(藤沢市)久道陽吾
 大串章 評:「座礁せり」が亀の甲羅を大きく見せる。岩のような甲羅の上の花びらが美しい。

「甲羅の上の花びら」というのは、少し私としてはイメージが違う。
花びらが舞い落ちてきて亀の甲羅にも降りかかった、というシーンではないですよね。
花びらは水面に落ちて流れてきた。そこに、どのような状態でか亀がいた。甲羅が流れをせき止め、花びらがそこに集まりとどまっている。それが「座礁」というように思えるのです。
亀の甲羅が小さな堰になっているのではないですか?
と、そんな思いを抱きました。

2010.4.26付 朝日俳壇より
耄碌にあらず朧と申しけり:(東京都)宮内曳光

まことに、まことに。おっしゃるとおりですなぁ。

だんだん、年長者「言葉」を使う機会も増えてきます。

もう‐ろく【耄碌】①おいぼれること。「年とって―する」
おい‐ぼ・れる【老い耄れる】自下一  おいほ・る(下二)
 年老いて頭やからだのはたらきが鈍くなる。もうろくする。顕宗紀「―・れ虚ウツけ」
おぼろ【朧】①はっきりしないさま。ほのかなさま。薄く曇るさま。ぼんやり。ほんのり。朦朧モウロウ。<季語:春> 。源氏物語澪標「月、―にさし入りて」。「―な月」
                  [広辞苑第五版]

結局のところ、年老いて頭やからだのはたらきが鈍くなりまして、世界の「構造」や「輪郭」がはっきりと把握できなくなりまして、ぼんやりと眺めるようになるのでありますな。

ところで、年をとって「朧」になるのも、春の季語かな?そんな気もするなぁ。春はおぼろ、私もおぼろ。春だなぁ。

花祭

2010.4.26付 朝日俳壇より
花祭仏陀一人が若きまま:(東京都)中村康孝
 長谷川櫂 評:花御堂の中に立たれる、生まれたままの仏陀。参詣の人々の多くは年配者なのだろう。仏は若く、老いゆくは人間ばかり。

いえ、昔と変わらないのは、「像」のみです。
でも、像も「もの」である以上、永遠不滅ではあり得ません。必ず崩れ去っていく時が来ます。
仏陀(釈迦)は、人間です。病も得られました。老いてこの世を去られました。でも、そのことに苦悩をおぼえることはなかった。そして、私たちにも、生老病死に「苦」を覚えずに世に生き、世を去っていく道があるよ、と教えています。その道が本来の「仏教」です。
超越的な「仏陀」が私たちを救済してくれるわけではありません。
私たちは自分で自分を救済できるはずのです。
その道を示したのが釈迦。

日本の仏教はいつの間にか、道を過ったようですね。
私はおそらく仏教原理主義者に属するものです。

亀鳴く

2010.4.26付 朝日俳壇より
亀鳴くや鳴くと新聞投書欄:(佐賀県有田市)森川清志
 金子兜太 評:「亀鳴く」には真偽両説があって、それぞれに味があるのだが。

朝日新聞の読者投稿欄「声」に、確かに亀の声を聞いた、という投稿もありました。
私自身は、亀という動物にあまり関心がなくって、飼ったこともないし、真偽のほどは知りません。ただ、「声」を出すための発声器官を持っていないはずですので、コミュニケーションに用いるという意味での「声」は出さないだろうと考えています。しかし、多分「音」は出せるんですよ。で、その音を「声」とするかどうかの問題なんじゃないかなぁ。

「カメのきた道」平山廉 著、NHKブックス
平山氏は化石爬虫類学が専門ですが、生きたカメもたくさん飼育なさっています。
この本の23ページから引用。

カメは一般に声を出さない動物であるが、リクガメ科の雄だけは交尾の際に叫ぶような声を出す。・・・あれは周囲の雄に対する威嚇なのかもしれない。

「亀鳴く」は俳句世界の内輪の言葉のように感じています。
内輪の言葉はなるべく使わない方がオープンでいいと思うんだけどな。

◆前にも書きましたが、上記の本で平山さんがおっしゃっていることが気にかかります。

考えてみると、われわれ人間もアフリカ原産の動物である。
・・・
最悪の帰化動物は、アフリカを飛び出して世界中に拡がった人類であることもまた確かなのである。

進化という時間の中で「カメ」を通してヒトという種をみる、という視点を与えてくれました。
ヒトが恐竜のように絶滅しても、カメはなんとか生き続けていくのかもしれませんね。
カメは恐竜の絶滅の目撃者です。ヒトの絶滅も目撃することになるのだろうか?

2010年4月27日 (火)

ホワイトデー

2010.4.26付 朝日俳壇より
旧正とホワイトデーが祝ひ合ふ:(川崎市)渡辺蝶遊

旧元日は今年の場合、2月14日でした。
ホワイトデーの3月14日は、旧正月29日でした。

元日がバレンタインデーだ、という話題があったのは覚えております。
ちょっと、句の意味に戸惑いを覚えております。

つむじ

2010.4.26付 朝日俳壇より
赤ん坊のつむじに乗りし落花かな:(大阪市)西尾澄子

素敵な句をものされました。
きっと、その花びら、ゆであがってしまうのですよ。
赤ちゃんのしっとりした肌、熱を帯びた肌、ですものね。
こういう句を褒めるときに、「よいかな、よいかな」「善哉、善哉」という言葉を使いたくなります。

共白髪

2010.4.26付 朝日俳壇より
共白髪花の根方に飽かざりし:(高岡市)野尻徹治
 金子兜太 評:満開の桜の根元に白髪の夫婦。よくもまあ飽きもせずここまで一緒に生きてきたもんだねぇ。

基本的に金子氏の評・読みでまったく異議はありません。
この季節、「花」といえば桜ですから。
ただ、友白髪という名の多肉植物があるのですね。
植物に詳しくない癖に、私も妙なものを知っているものだ。
シンプルできれいな花を咲かせます。
http://vegetablepool.blog.so-net.ne.jp/2009-07-15
ここで、その花が見られます。

はて、想像をすっとばして、この友白髪という花のことを詠んでいたとしたら、この句の意味はどう変わるのだろうか、などと考えてみて、まどって楽しんでおります。

颯爽と

2010.4.26付 朝日俳壇より
風光る颯爽として忘れ物:(敦賀市)稲垣智子
 稲畑汀子 評:辺りの景色も明るく、吹く風も光る春。颯爽と出掛けたものの忘れ物をした作者。春らしいうっかりが想像される。

きっと、背筋のシャキっとした方と想像いたします。
カラッと笑って、あら、忘れ物しちゃったわ、と。
軽やかな老いと察します。
どうも、物忘れの多さには、我ながらあきれる。
颯爽として忘れ物、と参りたいものです。

花人

2010.4.26付 朝日俳壇より
追ひ越してゆく花人のなかりけり:(丸亀市)逢坂美智子
 稲畑汀子 評:花見の雑踏の中にあって、流れに乗るように歩く花人たち。先を急いで追い越していく人などいないのであろう。花見の雰囲気が描けた。

みんながゆったりと楽しみながら歩いている、という豊かな状況ではあります。

ただ、障害者などからすると、まだ怖い。
大阪の「通り抜け」ですか、あれは、一般公開の前に、車いすの人などを別に招待して公開しているようですね。よいことです。

いくらゆったりしていても、大勢の人が「流れ」ていくというのは、歩行機能損傷の私や、車いすの人には怖いのです。
人の流れを外してゆっくり歩きたい。追い越してくれたら楽なのになぁ、と、よく思うんですよ。追い越さずに、後ろを歩かれるというのは、かなり精神的に辛いものなのです。
むしろ、きがねなく、追い越して行ってくれる方がよいのです。
追い越すされる相手に心理的な負担を全くかけずに、追い越すということができますか?
それができるようになったら、歩行の達人ですね。
追い越されたい人は追い越してあげるのも、また、大切なことと、御心得ください。

2010.4.26付 朝日歌壇より
咲こうかなそれとも明日咲こうかな塾の帰りに桜の会話:(富山市)松田梨子
始業式今日から私三年生カッパ卒業オレンジのかさ:(富山市)松田わこ
卒園式神保先生ありがとう神保先生泣いてるみたい:(横浜市)高橋理沙子

 高野公彦 評:作者はそれぞれ十一歳、八歳、六歳十カ月である。みんな違う場面だが、どれも可愛い歌。
 永田和宏 評:高橋理沙子ちゃん六歳。最後の「泣いてるみたい」がいい。

大人の「状況」を見る目とは違って、一点を見て突きぬけていく。
みんなよい目をしています。

腐った味

2010.4.26付 朝日歌壇より
ぜったいに腐らぬものを日々食べて腐った味を知らぬあやうさ:(鎌ヶ谷市)正治伸子

動物としての生存能力の低下、というべきですね。
私たちの世代くらいは、なにせ、電気冷蔵庫がない時代に育ったから、腐る、ということもよく知っていますが。
傷んだものは、そこを切り落として食べる、かびた餅やかびたパンは、カビをこそげて食べる。傷んだかなぁ、と思ったら、火を通して食べちゃう。
鮮度によって、料理方法を変える。
いろいろありましたねぇ。

じいさんばあさんのほうが、若い人より生存能力が高いなんていうのは、変だなぁ。
腐った味や腐ったにおいを知っております。

山菜とり

2010.4.26付 朝日歌壇より
かたくりは踏みしだかれて哀れなり山菜とりはぜんまい目当て:(小山市)内山豊子

なんだかねぇ。山菜とり、というとよい趣味、という感じですが、欲にまみれてしまっているのですねぇ。哀しい。「ぜんまい」しか眼中になくなってしまって、足元のかたくりなんか目に入らない。
(もちろん、虫なんか、眼中には全くない。みんな生きているのに。)

地球数個

2010.4.26付 朝日歌壇より
地球人皆中流にならむには地球数個が必要なるらし:(芦屋市)榎本日出夫
 高野公彦 評:人口の増加に見合うだけの資源がない地球、ということを考えさせる。

現在、最も絶滅が危惧される生物種は、「ヒト」です。
ヒトに千年先があると思いますか?千年なんて、地球や生命の歴史からしたら、瞬間というにも値しない短時間。その短時間に、絶滅しかねないヒト、なのです。

浜下り(はまうり)

2010.4.26付 朝日歌壇より
浜払子(はまぼっす)浜大根咲き浜下(はまう)りのをとめら海に咲きてかがよふ:(沖縄県)和田静子
 高野公彦 評:ハマウリは旧暦三月三日、海で身を浄める行事のこと。南島の明るい光、豊かな自然や乙女らの美しさが浮かび上がる歌。

「美しさ」もさりながら、いつの時代も若い女性というものは「華やか」な存在なのです。
そして、常に女性は「生産力」の象徴でもある。
旧暦3月3日は、今年でいうと4月16日。
閉ざされた冬が終わり、春の生命力が弾け、豊かな海の生産力をことほぐには、「をとめ」の力をもってするのがもっともふさわしい。

膏薬

2010.4.26付 朝日歌壇より
「孤独とはこんな物か」とため息し痛める肩に膏薬を貼る:(蓑面市)田中令三

こう解釈してよいですか?
自分の肩に自分で膏薬を貼るのは非常に厄介だ。
二人なら、頼む貼ってくれ、で済んだものを。
連れ合いを失い、一人でいるということの、具体的な表れにため息が出る。
と。

紋白てふてふ

2010.4.26日付 朝日歌壇より
努力して紋白てふてふ卵うむなのはにひとつなのはにひとつ:(須崎市)森美沢

「てふてふ」ってなんだ?と子どもの頃思いましたっけね。なつかしい。

私個人の感想としては「うむ」を漢字で「産む」にしておいたほうが、そのあとの、ひらがな表現がより際立って、生き生きとしたのではないかと思っています。

アゲハやアオスジアゲハの卵はまん丸なんですが、モンシロチョウの卵は細長くて筋が入っているのです。これを初めて見たときは感激しましたね。
http://homepage3.nifty.com/ueyama/shubetsu/shirocho/monshiro/monshiro.html
ここに、モンシロチョウ関係の写真がたくさん載っていて、卵の写真もあります。興味のおありの方はご覧ください。

引っ越し

2010.4.26付 朝日歌壇より
新しい校長先生を知りたくて引っ越し手伝う全校十五名:(稚内市)藤林正則
 馬場あき子 評:全校十五人の生徒のもとに赴任してきた校長先生への信頼と興味に躍る心を見せた生徒たち、嬉しい顔が見えるようだ。

もちろん、「信頼」はあるのでしょうが、それよりなにより、好奇心でしょう。都会と違って人間関係が濃密ですからね。どこそこのだれそれが、どうしてああして、こうして・・・。

はっきりいって、濃い、です。

新しい人が来る、となったら、ひとしきり大騒ぎですよ。外の世界を引きこんでくる人ですから、ぜひとも、その新鮮な空気に触れたい。
全校十五名、総出で大騒ぎ、楽しそうですね。

田の底の土

2010.4.26付 朝日歌壇より
山の田を天地返しに鋤きゆけばてらてら光る田の底の土:(浜松市)桑原元義

水田というシステムの独特な構造ですね。
粘土質で無酸素の状況を底につくる。
その上に有酸素の土がある。
ただ、この無酸素の状態で、嫌気的な細菌によって有機物が分解されてメタンが発生します。水田は日本におけるメタン発生源の中でかなり大きなものではなかったですか?
環境問題が大きくなっているさなか、水田というシステムもひょっとして、見直しを迫られるかもしれません。
有機無農薬ならなんでもよいというわけでもなくなっているのです。

ビオトープをつくることがはやりですが、穴を掘って、そこに水田の土を塗ると水が洩らないし、いいのですよね。それが、無酸素につながる性質です。

御柱

2010.4.26付 朝日歌壇より
この次は生きて居るかはわからんと言うも明るく御柱曳く:(飯田市)草田礼子
 永田和宏 評:諏訪大社の御柱祭は六年毎。土地の人にとり御柱は、人生時間を確認する物差しなのだろう。

土地の人にとって「まつり」とは大事なものでしょう。「日常=ケ」を脱して「非日常=ハレ」の世界に入る時間と言いうものは、おそらく、とてつもない愉悦なのだと思います。だからこそ、かなり頻繁に死者のでる御柱祭も続いている。

ただ、私個人の生き方としては、ハレを可能な限り拒否してきた。学校という所におけるハレといえば、色々な儀式があります。入学式、卒業式、始業式、終業式、修了式などなど。
もし私が私学の校長にでもなれたら(アリエナイ!!)、基本的にすべてのハレ=儀式をやめてしまうのだがな、などとも思うものです。

ハレの中で、興奮しハイになっている人を見ると、しらけてしまう私です。

祭は嫌いだ。
馬鹿な奴と笑ってやってください。

ナガサキアゲハ羽化Part4:振り返って

2009_9_16nagasakiageha 2009.9.16です。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/post-18f5.html
9月24日付けで書いた記事にもこの幼虫が登場しています。
2齢でしょう。

いつもの幼虫とは違うなぁ、と飼育を始めたのでした。
南方系のチョウです。大田区の南端で飼育羽化すれば、それなりの記録にはなるだろうと、思っていました。

2009_9_23nagasakiageha 2009.9.23
終齢幼虫です。
迫力あるのですよね。
本当の頭部と、側単眼が見えるように撮った写真です。

2009_9_29nagasakiageha 2009.9.29
前蛹になったところ。

2009_9_30nagasakiageha 2009.9.30
蛹になりました。
皮がぶら下がっていますね。これが羽化後の写真でも写っていました。
黒い糸を胸のところに回して体を支えています。糸の付け根は細い糸に広がっているので、何本もをより合わせて作った糸だということが分かります。
腹端部も同じ。細い糸をマット状にして、そこにカギで腹端を引っ掛けて固定しているのです。
この日から、2010.4.26まで、蛹で過ごしたのでした。

はぁ。すごい。
こんな小さな体で。
生きるって、すごいですね。
心揺さぶられます。

ナガサキアゲハは現在北上中。その足跡を一歩、ここに刻んでくれました。
ありがとう。

ナガサキアゲハ羽化Part3:残ったもの

0427nagasakiagehanu1 4月27日
成虫が旅立ったあと、ケースの蓋についた蛹の脱け殻を撮りました。
下にぶら下がっているのは幼虫時代の最後の脱け殻。
上が蛹の脱け殻。
ここに半年以上いて、体をつくり替え、成虫になりました。
0427nagasakiagehanu2
側面をアップにしてみました。
気門が見えるのですね。
この中で飲まず食わず。食わずはまあいいとして、水も飲んでいません。
霧を吹いて湿らせるということもしていません。
乾燥にも耐えるのですね。
脱皮後に、翅に体液を送りこんで展開し、その後、蛹便として排泄するほどのかなりの量の液体の水を保有したままでした。
すごいものだと改めて感心します。

ちょっと、脱力感。

0427aosujiageha
アゲハ2匹が羽化し、今回ナガサキアゲハが羽化し、冬を越した蛹がもうひとつ。
アオスジアゲハの蛹です。
どうなるでしょう、羽化できるのかなぁ。
気になるところです。何かをしてあげられるわけではなし。
じっとそばで寄り添っているしかありませんね。

ナガサキアゲハ羽化Part2:4月27日

0427nagasakiageha1 4月27日、10時前
気温も少し上がってきたことだし、午後からは雨の予報なので、今のうちに旅立ってもらわないとまずい、とケースを外に出しました。
飛び出す前の状態。

0427nagasakiageha2
ケースをツツジの花につけてやったら、ケースを出て花にとまりました。
きれいでしょ。どきどきしますね。
0427nagasakiageha3
これが旅立ち前の最後の姿。
パーフェクト。
なんだか、感慨とともにため息がでるなぁ。
この直後、風に乗ってふわっと飛び立って行きました。
長かったよなぁ。
まとめはあとで書きますが、去年の9月30日に蛹になって、今、羽化です。半年以上かかりましたね。大したものです。

初めてのナガサキアゲハ
時間もかかったし
感無量
です。
飼育者というのもいいものでしょ。

ぜひ、共にお喜びくださいますよう。
かかし敬白。

ナガサキアゲハ羽化Part1:4月26日

0426nagasakiageha1 4月26日、2時半ごろ
妻が、ナガサキアゲハが羽化している!と叫びました。
前日の夜、蛹の色が変わってきていたので、そろそろ羽化するな、と思っていたそうです。
案の定。
ケースのふたを開けたら、落ちてしまった。
ケースの底が濡れていますが、これは蛹便。ほとんど色はない。もう羽の展開は済んでいる、とうことなのですが体がまだ湿っぽくて重いようです。

0426nagasakiageha2
ティッシュペーパーをたたんで、チョウの前にたらしてやると、つかまって姿勢を安定させました。ティッシュの上端をセロテープでケースに固定。(羽化中に落っこちたときなどにも、この方法で助けてあげられます。)
ところで、確認です。「後翅に尾状突起がない」のがこのアゲハの特徴です。
その通りですね。
「メスは後翅の中央部に白の細長い斑点が数個外向きに並び、その外縁には赤の環状紋が並ぶ」とウィキペディアにありました。
我が家のナガサキアゲハはメスですね。

0426nagasakiageha3
顔を見てあげてください。
がっしりした感じのよい顔をしています。
ゼンマイ状の口吻も合わさっているようですね。

0426nagasakiageha4
2時間ほどして、4時半過ぎ。
ケースを外に持って行ってふたを開けて、飛び立つ気はないか、しばらく見ていましたが、体温が上がりきらなかったのか、飛ぼうとはしませんでした。
再び家の中に持ち帰り、黒い紙などを使って「夕方」にし、一晩休ませることにしました。

2010年4月26日 (月)

緊張の一瞬

0414kumohati 4月14日
緊張しますね。
ササグモの方はニホンチュウレンジに気づいていると思われます。
でも、餌としてはサイズが合わないのか、ひとっとびで捕まえる距離にないのか、跳びかからず、ハチは飛び去りました。
いつでも、なんでも襲う、というわけではないのですね。慎重です。

キリウジガガンボ

0414kiriujigaganbo 4月14日
キリウジガガンボをみかけました。
よく見かけるのはキイロホソガガンボとかマダラガガンボです。
キリウジガガンボは初めてかなぁ。記憶があいまい。
虫ナビによりますと

翅の前縁に暗褐色部分がある。
      幼虫は腹部を途中から切ったような形をしているため、キリウジの和名がある。

だそうです。
上の写真では「前縁」というのは、翅の外側の縁ということになります。
確かに暗褐色部分があります。
成虫は花の蜜などでエネルギーを摂取しますが、「幼虫は土中の腐食物やイネ,ムギなどの根を食べる」ので、害虫とされるようです。

お化けのような蚊だから刺さないか、と怖がらないでください。刺しません。
捕まえると大抵脚がとれたり、翅が折れたりする、やわな昆虫です。

ハナグモ

0414hanagumo1 4月14日
後ろの黄色いのは、電柱を支えるワイヤのカバーです。
何か「動き」が目に入ったので、みるとクモが糸を出して降りていくところ。
0414hanagumo2 同じ写真のクモの部分だけのトリミング。
腹側しか見えなかったんですね、初めは。
この姿はカニグモの仲間です。
0414hanagumo3
地面に降りたところを見れば、鮮やかな色彩。
ハナグモです。
多分オスですね、模様からすると。
この手を開いたような格好、独特ですね。
体の部分だけさらに大きくすると
0414hanagumo4
単眼もちょっと独特ですね。

「日本のクモ」という図鑑によりますと

高山帯を除いた全国に生息する普通種。人家の庭やその周辺、庭園、公園、草原、水田、畑地、河原、樹林地の周辺、林道、渓流沿いなどの樹木や草の葉・茎・枝・花の上、または花の側面や下面、花の中などに潜んで、飛来する昆虫を捕らえる。腹部の斑紋には変異が多く、褐色班の無い個体も多い。

とありました。
ここは、袋小路の突当たり、ビヨウヤナギのそば。このあたりをテリトリーにし始めたのでしょうか。楽しみです。

ハハコグサ

0414hahakogusa 4月14日
ハハコグサの花は、なんとなく黄色い粒々としか見ていないのですが
拡大してみると、かなり事情は複雑です。
「雑草図鑑」によると「頭花 両性花の周りに雌花がある」と書かれていました。
まだ、完全に識別できずにいます。
同じキク科でも、色々あるんですねぇ。

ゼニアオイ

0413zeniaoi1 4月13日
タイトルの「ゼニアオイ」は、今回の記事の「舞台」です。
主役はハエ。
このところ、腐敗物ではない、花に来ているハエに気づくようになってしまった。
この時も、おや、こんなところに、と気づいて見ていたら
0413zeniaoi2
花の中へもぐって行きました。
蜜を舐めるのですね、きっと。
ミツバチほど毛深くないけれど、きっと花粉も運ぶでしょう。
0413zeniaoi3
そこへアリが登場しました。蜜をなめるのか、アブラムシを探しているか。
0413zeniaoi4
せわしなく歩き回って、とうとうハエにぶつかってしまいました。
ハエは嫌がって、飛び去りました。
まあそれだけの話なんですけれど、観客としては結構先が読めずに楽しかったですよ。
どうなるのかな、ハエはおこらないのかな?とか。

ナミテントウ

0413namitentou1 4月13日
これはナミテントウです。
ダンダラテントウに気づいてしまったので、「眼力」のトレーニング中。
一目でわかるようになりたいな。
0413namitentou2
アブラムシが増えるとともに、テントウムシも増加中。
いろいろ現れてきます。
踏み込むと、テントウムシも奥が深い。

フタモンアシナガバチ

0413hutamonasinagabati1 4月13日
フタモンアシナガバチ
今の季節よく見かけます。
0413hutamonasinagabati2
大きな複眼に模様が見えます。
これ特徴。
とはいっても、なかなかそう近づく気にならないかもしれませんね。
私自身はこういう撮影でハチに脅かされたということはありません。
巣が近くにあって、巣を守ろうとしている時は別ですよ。

ハムシの仲間

0413hamusi1 4月13日
目を引いたのはアシナガバチの方です。
でも、一緒にいた黒い甲虫が気になりました。
ルリマルノミハムシではない感じがします。
で、そちらへ注意が向いたところでアシナガバチの方は先へ進んで行ってしまいました。
0413hamusi2
クリアな写真は撮れませんでした。
色は緑がかった「ルリ色」ですね。
0413hamusi3 これもぶれている。
さて、なんというハムシか。
第一候補は「バラルリツツハムシ」
第二候補は「オオカミナリトビハムシ」

もうちょっと、頭のあたりとか、鮮明な写真を提供できればよかったのですが、ごめんなさい。
多分、この二つの候補のうちのどちらかだと思います。

アシブトハナアブ

0413asibutohanaabu1 4月13日
アシブトハナアブです。
まったく、ファンタジックな気分にもなります。
「庭には、写真は撮れていないが、アシブトハナアブもいる」みたいな事を書いたら、そんなこというなら撮ってよ、という感じで目の前に現れます。
足元の石の上。
ちょっと浮き上がってはまたとまり、ということを繰り返しています。
背中側からアップで撮りたいんだよね、と脇を歩いて抜けても飛び去らない。

0413asibutohanaabu2
こんな写真を撮らせてくれました。
まるで図鑑の写真見たいですね。
昆虫写真家を名乗っちゃうから。おだてやがって。

これ以降、何度か出会ってますが、こんなにじっくり撮らせてくれたことはありません。
ありがとう。

桐の花

0424_3kiri1 4月24日
桐の花が咲き始めていました。
買い物に行く途中、車の窓から、あ、咲いてると気づいて通過。
帰宅してからさっそく、モンパルに乗って撮影に行きました。

前回、樹の姿を見て、これはなんだろう?と騒いだら、桐です、と教わったのでした。
で、花はどんなかなぁ、と思っておりましたら、こんなでした。筒状というのですか。淡い紫が上品ですね。
0424_3kiri4
この写真なら、つぼみから、開いてきて、花に至るという過程が見て取れますね。

きり【桐】ゴマノハグサ科の落葉高木(この科唯一の木本)。原産は中国大陸、わが国各地に栽培。幹は高さ約10メートルに達する。葉は大形掌状、三浅裂。晩春、芳香ある淡紫色の筒形5弁の美花を開く。材は軽軟で色白く、くるいが少なく、耐火性があり吸湿性も少ないので、琴・箪笥タンス・家具材・下駄・箱などとし、また屑を焼いて懐炉灰に用いる。樹皮は染料、葉は除虫用になる。「桐の花」は<季語:夏>。枕草子37「―の木の花、紫に咲きたるはなほをかしきに」[広辞苑第五版]

えっ、という感じですね。ゴマノハグサ科の木本ですって。
ゴマノハグサそのものは私知らないんですが、ゴマノハグサ科ならいくつか知っていますよ。
オオイヌノフグリ、タチイヌノフグリ、トキワハゼ。
同じ科なんですか、知らなかったぁ。
Tokiwahaze ご参考までに。
これ、トキワハゼ。

Ooinunohuguri
オオイヌノフグリ

Tatiinunohuguri
タチイヌノフグリ
みんなゴマノハグサ科です。
う~む~。

0424_3kiri2
桐の葉です。
若い葉はこんな形なのかな?
いわゆる、切れ込みの入った葉ではないですね。これは。

0424_3kiri3
こんな見え方もありました。
紋所の「五三の桐」みたいですね。

また、見に行こうっと。
「満開」になったら見事でしょうね。

私がモンパルに座ってカメラを構えて上を向いていたら、通りかかった人たちが気づいて、なんだ?と一緒に上を向いてしまいました。
お手を(お目を)煩わせました。失敬。

2010年4月23日 (金)

0411sengenjinja 4月11日
プール前から、浅間神社下の桜。
 真ん中に階段が見えますね。これが神社へ上がる階段。急な階段です。
女坂もあるのですが、これがまたものすごく急な坂でして、私は登れないことはないけれど、降りられないんですね。下りは階段も坂もダメ。私がこの神社に参拝することはもうあり得ないこととなりました。昔は何とかあがったけどなぁ。もうだめ。
 この階段の右に石碑がありましてね、このあたりを開拓した人たちの記念碑なのですが、揮毫した方のひ孫かな、に当たるお嬢さんが高校生のときに私、化学を教えたことがあるんです。奇遇だ。

 鳩山さんが首相になった直後に、奥様と神社に参拝してましたよね。あの神社が、この浅間神社です。(ミーハー気分)

ヒメオドリコソウ

0411himeodorikosou1 4月11日
日曜日。ひと泳ぎしようと、プールへ。駐車場に車を止めて、ふと前を見ると。
これはヒメオドリコソウですね。
この葉のぐあいがそうです。
花はホトケノザとよく似ていて、初めて見たとき、間違えてブログに載せましたっけ。
0411himeodorikosou2
コンパクトデジカメのマクロモードがもう少し描写力がいいと助かるのですがねぇ。
どこか、収差があって、くっきりと決まりませんねぇ。
0411himeodorikosouplus
パソコンで整理していて気づきました。
ゲストがいます。
左の方に、アワダチソウグンバイと思われる昆虫がいました。撮影時は全く気づいていなかったなぁ。
カメムシ目のグンバイムシ科に属する昆虫です。
私の家では、夏場にヒマワリなどでよく見かけましたね。
もういるのですね。一度覚えれば忘れない形です。本当に軍配の形をしています。
翅の上に出ている体はね、ジェット戦闘機のコックピットみたいな形をしています。
探してみてください。

ブルーベリー

0411blueberry 4月11日
我が家のブルーベリーの花。
あまりちゃんとした稔りはないんです。
去年は食べられるような状態にはなってくれなかったなぁ。
ホント、かわいい花ですね。
かわいい姿を見せてくれるだけで十分楽しいです。
(我が家のブルーベリーを食べたぞ、っとホントは言いたいけれど)

トキワマンサク

0410tokiwamansaku 4月10日
トキワマンサクが満開です。
葉芽は赤くて、花は濃いピンクですね。
なかなかの見ものです。
名前を思い出そうとすると「豊年満作」が浮かんできて、そうそう、マンサクだ、トキワマンサクだ、という順序で記憶庫から出てきます。いっつも。
この葉も、なんだかべたつきそうな感じがしますね。
以前ここでアブラムシを食べるヒラタアブの幼虫をいっぱい見かけたのですが、今年はいません。殺虫剤でもまいたのかもしれませんね。

ササグモ

0410sasagumo 4月10日
緊張の一瞬、ですね。
全部ボケていて、標的と思われるハチにだけ焦点があっているという、妙な写真になりました。
実は、このあと、30分くらい、離れては見に来て、また離れては見に来て、を繰り返したのですが、その間については襲いかからなかったんです。
相手が大きかったのかなぁ。私が観察をあきらめたあと、襲いかかったかなぁ。
虫を観察するのも腰が痛いです。

コダカラソウ

0410kodakarasou 4月10日
あまり大きな変化もなく咲き続けています。
不思議な色の花が群れ咲いていますね。

0413kodakarasou 4月13日
花が長けてくると、花弁が反り返っていきます。
オシベも伸びてきてメシベを囲んで見えるようになりました。

0414kodakarasou 4月14日
花弁がこんなにそっくりかえってしまいました。
そろそろ花の終わりでしょうか。
さて、これ、実はなるのか?
わかりません。
今年初めて見る花ですから、この行く先も、見続けることにします。

ピンボケで~す

0410kityou1 4月10日
白いものではなくて、その右側の黄色いぼやけた像に注目。
初見。
黄色いチョウ。
モンキチョウかキチョウか、そこは全く分かりません。
黄色いチョウです。
0410kityou2
私が時々やるあてずっぽう撮影。
これはクルミの木のあたり。
すごいスピードで飛び回って、消えました。
これから、もう少しシャッターチャンスをくれるときもあるでしょう、再会を楽しみにしています。

アブでしょうが・・・

0410humei1 4月10日
電車で本屋さんにでも行こうと出かけて。
ホームで立っていたら、おじちゃん、と虫が一匹飛んできて、服にとまりました。
コンパクトデジカメです、こんな程度で我慢して下さい。
アブの顔つきですよね。
0410humei2
服地のほうにピントがあってしまって、肝心の虫さんはピンボケ。
ハナアブの仲間ではなく、ムシヒキアブのような肉食性の雰囲気もあるかなぁ。
でも、小さいのです。2cmはないのです。
しばらく、服の上を歩きまわってから飛び去って行きました。
相手が私だからよいようなものの、女性にでもとまったら、ちょっとした騒ぎになるのではないかな?
相手を見て遊びに来たのだと思うことにしましょう。

ホオズキカメムシ

0410hozukikamemusi 4月10日
ホオズキカメムシが塀の壁面で日光浴
この場所の真上あたりにムクゲがあります。
そこいらへんを狙っているのではないかな。
ムクゲの新緑はものすごく鮮やか。おいしそうですよ、カメムシでなくっても。

ギンメッキゴミグモ

0410gomigumo 4月10日
ギンメッキゴミグモの幼体。
かくれ帯がずいぶん太くなってきました。
このくらいになれば、自分の体の幅と同じくらいですから、帯に「かくれ」られますね。

風の強い日、雨の日などありまして、網が大きく破れました。
クモは破れた網を修理せずに、この場から移動したようです。この場所にはいなくなりました。
どこかでまた網を張って暮らしていることと思います。
元気で大きくなってほしいですね。

チューリップ

0409tulip 4月9日
解説なし。
ただ、クリックして、大きな画像を眺めてください。
鮮烈。

シラン

0409siran 4月9日
シランです。
去年までは、ヤツデの下にいて、日当たりも悪いし、ひっそり隠れている、という感じでした。
そのため、花が咲いてからでないと気づかずにいたのですが、今年は妻が移動させてあります。
ジュウニヒトエと並んで、テラスのふちのところ。
すっきりした佳い立ち姿ですね。
0409siran2
横倒しの方が画面上で大きく見やすいか、と横倒しで花芽の部分をお目にかけます。
ジュウニヒトエよりも、こちらの方が、着物の重なった襟をきれいに整えた姿にも見えますね。{昔、私、着物の着付けができたんですよ。母が着物を着るときに、男の力で帯をきちっと締めてもらうと、緩まなくって気持ちがいいのよね、などとおだてられて、使われていたせいです。うまいことおだてて使っていたんだよなぁ、息子を。今はもう、わすれたぁ。}

まだ硬い。
咲いたらまた載せます。

ジュウニヒトエ

0409juunihitoe1 4月9日
ジュウニヒトエが咲き始めました。

じゅうに‐ひとえ【十二単】ジフ ヒトヘ
①女房装束の俗称。単ヒトエの上に袿ウチキを重ね、その上に唐衣カラギヌと裳モをつける服装。じゅうにのおん
ぞ。
②〔植〕シソ科の多年草。茎は方形で、背は低く、地面にはう。全株白毛を被る。4~5月頃、淡紫色の唇形花を多数穂状に集めて開き、その姿を に見たてての名。本州・四国の丘や野原に自生、日本の特産種。類縁種にツルカコソウ・カイジンドウがある。<季語:春>[広辞苑第五版]

0409juunihitoe2
やっぱりなぁ。シソ科なんだ。花の表情がホトケノザなんかと似てますね。
口を開いているような感じ。

これを十二単に見立てるというのもなかなかのものですね。
人形草とかでもよさそうな気がします。(ヒトガタソウじゃちょっと生々しいか。)
現在の総理大臣のニックネームにあやかれば、ウチュウジンソウとか、ウチュウフクソウもいいかなぁ。

ハルジオン

0409harujion 4月9日
毛糸玉見たいですね。
ハルジオンのつぼみです。

昔、母は手編みのセーターやベストなど、よくほどいて編み直していました。するってぇと、また手伝わせやすい次男坊の私の登場で。ほどく時や、洗って湯気当ててふっくらさせてから毛糸玉をつくる時、など動員されて腕がだるくなったり・・・。
親指と小指に8の字に毛糸をかけてしばらく巻き取り、それを芯にして毛糸玉を巻く「技」ももちろん持っていますよ。
編み機というものが登場した時は、母親は感動してましたね。いろいろ試してましたっけ。手作りの時代でした。

花のつぼみを見ていて、そんな記憶がよみがえってきました。

2010年4月22日 (木)

脱け殻

0409nukegara 4月9日
これも白山神社で。
落ちていました。
大きさ、腹部の細さからいくとツクツクボウシの脱け殻ではないでしょうか。
もちろん今年のものではありません。
去年の脱け殻がどこかにくっついていて、たまたまこの日に比較的近い頃に落ちたのでしょう。汚れていないし。

東京では昔、ニイニイゼミというのが早目に現れていたのですが、まるっきり聞かなくなってしまったな。
アブラゼミからセミが始まるようになりました。
そして、昔は数少なかったミンミンゼミが大幅に増え、ツクツクボウシが季節を締めくくる。
カナカナを聞くことはほとんどない。ごくたまに、クマゼミを聞くことがあるようです。
ずいぶん変わりました。

梅の実

0409h_ume 4月9日
白山神社の梅の実が色づいています。
きれいですね。
淡い色が佳い雰囲気。
なんとなく微笑ましい気分になりました。

タンポポ

0409h_tanebae1 4月9日
タンポポの花です。
来ているのは、多分、タネバエだと思うのですが。
花の蜜を吸いにきているのでしょう。
幼虫は腐った腐食土で育つそうです。
0409h_tanebae2
ちょっとブレましたが、口(舐めるタイプ)を伸ばしているのが見えますね。
結構花にもハエが来ています。自然界ではそれなりの花粉媒介者になっているのではないでしょうか。
0409h_tanebaeplus
ふと気づくと、真っ黒なのが潜りこんでいます。
ルリマルノミハムシではないかと思いますが、出てきてくれなかったので、確証はありません。

白山神社にて

0409h_chatate1 4月9日
ツツジのつぼみが目立ってきていました。
で、いくつかのつぼみの写真を撮っていたら
0409h_chatate2
こういう光景に出合ったのです。
なんだ?
右のが多分ユスリカの仲間で、すでに死んでいる、ということは比較的早めに気づきました。
0409h_chatate3
ね、翅のぐあいからして、これは死んでいる。

左のが分からない。
生きているつもりで、逃げないように、とそっと写真を撮りました。
0409h_chatate4
口をつけて何か吸っているような感じでしょ。
でも、だんだん変だぞ、という気がしてきた。
0409h_chatate5
死んでいます。揺れても動じないし、つぼみを弾いてもじっとしたまま。

どうなっているのでしょう?
何を見ているのかがよく理解できない、という状況になってしまった。

推測↓
つぼみから甘いにおいがでている。
引き寄せられて2匹の昆虫がやってきた。
つぼみにとまった。
つぼみの表面は粘っこいのではないか。
脚がくっついてしまい、逃げられなくなった。(ユスリカ)
汁を吸っていたが、飛び去ることができなくなった。(もう一匹)
あるいは
つぼみの表面の誘因性の粘液に毒性がある。

わかんないなぁ。こういう出来事って、よく見かけることなのですか?
ご存知の方はご教示ください。

それと、このユスリカの仲間ではない方の昆虫、これなんでしょう?
キジラミとも違う。
チャタテムシの仲間かなぁ、とも思っていますが、確定出来ずにいます。
なんでしょう?

◆4月23日 追記
レンゲツツジは有毒植物だというコメントを頂きました。
ウィキペディアに記載がありました。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B2%E3%83%84%E3%83%84%E3%82%B8

全木にジテルペンのグラヤノトキシン(grayanotoxin)、ロドジャポニン(rhodjaponine)などの痙攣毒を含み、呼吸停止を引き起こすこともある。牛や馬にとっても有毒なため(ウマツツジ、ベコツツジの別名はこれらの動物に害を与える事から)食べ残すので、レンゲツツジの群生地になっている牧場も多い。花には蜜があり、子供が吸う場合があるが、摂取させるのは非常に危険である。トルコ産蜂蜜での中毒例が報告されている。

ツツジの花を摘んで蜜を吸ってほんのり甘いのを楽しむ、というのは私もやったことがあります。いけないんですね。皆さんもご注意を。

そのことを考えに入れると、上記の2匹の昆虫は蜜の香りかなにかに誘引されてやってきて、中毒して死んだのでしょう。
ツツジって、べとべとしていますから、くっついてしまって逃げられなかった、というのもあるでしょうね。

新しいことを学びました。

ギンメッキゴミグモ

0409gomigumo 4月9日
ギンメッキゴミグモの幼体の網。
かくれ帯がずいぶん立派になってきました。
ゴミグモです、と主張しているようなぐあいですね。
まだ、かくれ帯に隠れられるほどではないなぁ。

わざ

0409chako 4月9日
チャコちゃんが開発した技。
ボンネットが丸くなってしまったので、すべりおちやすい。
で、フロントガラスの下の所まで体を寄せると、落ちにくい。
これで安心して日向ぼっこができます。
昔の四角い直線的な車だったら、苦労せずにボンネットの上でころんころんできたのにねぇ。
この頃の車はみんな丸っこい。その上、妙に「膨張」したようなふくらんだデザインになってしまった。面白味は少なくなりました、と思っているかかしです。

アリグモ

0409arigumo 4月9日
車を出そうとしたら、ガレージの床を走っていくアリグモ。
コンパクトデジカメしか持っていなくて、何とか撮れたのがこれ一枚。
カメラ側が対象を検出したりしてくれるので、時間がかかる。
何でもいいからシャッター落ちろ、と念じているのですが、思うようにコントロールできません。
いつも見かけるのより、コロンとした感じがするのですが、まぁ、アリグモでいいのではないかと思います。

ツツジ

0408tutuji1 4月8日
ツツジさんから
0408tutuji2
もうすぐ咲きます、というお便りが届きました。

レンゲソウ

0408rengesou1 4月8日
8個の花が輪になって咲いて、それぞれの旗弁がぐるっと並んで、それを主に見るようにすると、花の背中側の空間に、鉢というかカップがあるような感じに見えるのです。肉眼で見た方がその感じはよくわかると思います。
この感じ、好きなんですよね。

0408rengesou2

せっかくのマメ科の花ですから、竜骨弁(舟弁)を指で押し下げて見ました。
ね、中から、オシベとメシベが出てきましたね。
先端があまり太くない、少しだけ長いのがメシベです。

0408rengesou3
花全体との位置関係はこの方が見やすいでしょう。
やってみると分かりますが、花の付け根のあたりを支点にしたテコのようになっていて、つまんだ指を少しだけ動かすと、大きく中身が出入りするのです。
もし、マメ科の花をいじくるチャンスがあったらやってみてください。
面白いですよ。

ニホンチュウレンジ(かな)

0408nihontyurenji 4月8日
チュウレンジバチかな、とも思ったのですが、脚の色の感じからニホンチュウレンジではないかと判断しました。
今年は例年より多く見かける気がします。
なかなかじっとしてくれないので、写しにくい相手です。
みんな、ごっちゃにいて、で、なんとかなるようになるだろう、という庭ですので、いろいろな生物の波が毎年のように変わりながら寄せてきます。

ミヤコワスレ

0408miyakowasure 4月8日
ミヤコワスレのつぼみ。
両手で、すっごく大事そうに何かを包んで持っているみたい、ですね。
こぼれやすいのかな、こわれやすいのかな。

0417_3miyakowasure 4月17日
ほとんど開いたのですが、両手の中指同士は触れあったまま、みたいですね。
この小さな空間に、きっと宝物を捧げ持っているのでしょうね。

0418miyakowasure  4月18日
全部開きました。
大事なものは無事旅立ちましたか?

カニクサ

0408kanikusa1 4月8日
ベランダのふちに「の」の字が立っています。
何本も立っていて、かわいい。
0408kanikusa2
シダではないしな、なんだろう?と妻に訊いたら「カニクサでしょ」。
そうか、この場所、カニクサの場所だったんだ。忘れっぽくなったなぁ。
カニクサを立たせるために張ったネットに、野良猫がひっかかって大騒ぎしていたので、ネットを巻き上げてしまっているので、すっかり失念していました。

外猫チャコちゃんにあげたご飯を狙って、野良がやってきたんですね。で、家人の姿を見て「まずいっ」と思って反射的に後ろへ飛び退いたのですね。そうしたら、ネットに引っかかってしまって、なかなか外れなくて、大騒ぎして抜け出して逃げて行ったのです。おかしかったぁ。魚網ではなく「猫網」に猫が獲れたと大笑い。本人(猫)はそれどころではなかったでしょうけれどね。以来、姿を見せません。哺乳類は学習能力が高いからなぁ。あそこはやばい、と決めたのでしょう。

さて、カニクサ。どうしましょうかね。また網を下ろして登らせますかね。考え中、です。
もうちょっと鮮やかなのが登って日除けネットになってくれた方がうれしい気もするが。

わらびの「の」を描いて、ひらがなばかりで書かれた詩がありませんでしたか?
「の」が並んでいて視覚的な詩。

ギンメッキゴミグモ

0408gomigumo1 4月8日
ギンメッキゴミグモの幼体です。
網の下の方に、食べ終わったと思われる獲物が残っています。
双方をおさめようとカメラを構えてフラッシュを使って撮影したら
0408gomigumo2
私が何か振動を与えたか、フラッシュの光が影響したか
クモは獲物がかかったのか、と思ったらしいのですね。
で、多分視覚を使ってだと思いますが、この下の方の残骸へと体の向きを素早く変え
体を揺すって、網を細かく振動させ始めました。自分が送った振動と異なる振動がかえってくれば獲物が暴れている、と判断するのかな、などと思いいました。
ちょっとの間、そうして体を揺すっていましたが
0408gomigumo3
まもなく、振動がかえってこないので関心を失ったらしく向きを変え
0408gomigumo4
獲物待ちの態勢に入ってしまいました。

一連の動作、面白かったです。
「狩人」というものは面白いものですね。
カマキリを飼育していた時も、餌を狙う姿が魅力的でした。
クモも迫力ありますよ。

エニシダ

0408enisida1 4月8日
エニシダのつぼみ。
つぼみはたくさんありますが、中に黄色味を帯びてきたものが出はじめました。
0408enisida2
これも4月8日

しばらく時間がかかりましたが
0417_2enisida 4月17日
開花寸前です。

0420enisida 4月20日
咲きましたね。

0421enisida1 4月21日
これで完全に開花したといえるでしょう。
マメ科の花です、と主張していますよね。この姿。

0421enisida2
せっかくですから、ちょっと花弁を指で押し下げて
中のオシベ・メシベを覗かせてもらいました。
虫がこじ開けて中へ入ろうとすると、このメカニズムが働いて、虫に花粉を叩きつけるのです。テコとある種のバネ機構を利用しているようです。すぐれものですねぇ。

これから後続の花がどんどん咲き始めるでしょう。
紫っぽいのもあるはずでして、そっちの株は遅れているようです。

チューリップ

0406tulip1 4月6日
そろそろ終わりかな、というチューリップ。
黄色い花の右の花、多分アシナガバチが入っているのでしょう、腹部が見えます。

0406tulip2
これがメシベの姿。
あまり意識しませんね。チューリップといえば、花を外から見た姿が普通ですものね。

0406tulip3
こういうアングルを発見しましたよ。
結構鮮烈でしょ。

普通、花が終わると球根を太らせるために、切ってしまうわけですが、一本くらい残しておいてみてください。実がなり種がとれることがあります。
それなりに面白いものですよ。
実生で育てると、花が咲くまで時間がかかりますけれどね。
遺伝子が交配されますので、親とは異なる花が咲くはずです。
気長にお楽しみください。

ダンダラテントウ(かな)

0406tentoumusi_4 4月6日
いままででしたら、このテントウムシは、ナミテントウの変異の一つだろうと考えるところなのですが、ダンダラテントウという種類の存在を教わってしまいました。

http://f39.aaa.livedoor.jp/~mael/insect/ladybug/dandarahime.html
ここに、ダンダラテントウの標準的な姿の写真があります。黒地に赤、という。
「ダンダラテントウは肩の部分に赤い線がはいっています。2紋型や4紋型がよく見つかりますが、無紋型や複雑な模様のものもたまに見つかります。」
こういう記述もあって、ナミテントウと同じように変異は多そうです。

多分、ダンダラテントウなのだと思います。

ナミテントウ

0406tentoumusi1 4月6日
ナミテントウが新芽のカップの中にもぐりこんでいました。

0406tentoumusi2
そこへツマグロオオヨコバイがやってきて、ニアミス。
でも双方とも気づいてないのじゃないか?

0406tentoumusi3
ツマグロオオヨコバイが飛び去ったあとで向きを変えて出てきたナミテントウ。
一瞬でした。物理的な接触はなく、事は終わりました。
緊張したのは見ていた私だけだったらしい。
互いに相手を「エサ」としては認識しないはずですものね。
無駄に好戦的なのは、ヒトというサルだけでしょう。

タチイヌノフグリ

0406tatiinunohuguri1 4月6日
オオイヌノフグリに少し遅れて咲き始め、今いっぱい咲いています。
花そのものの感じはオオイヌノフグリとよく似ていますが、草としての「立ち姿」が違っていますのでわかります。
0406tatiinunohuguri2
うずもれたような感じですね。
0406tatiinunohuguri3
足元に点々と青い色がばらまかれていて、きれいですよ。

ホトケノザの赤、カラスノエンドウの紫、タンポポの黄、スミレの紫、カタバミの黄・・・
カラフルで楽しい散歩道(?)です。電車の線路の柵際のことですが、

ネコハエトリ

0406nekohaetori 4月6日
いつも人懐っこいネコハエトリ。
わざわざ顔を出してくれる感じ。
眼も大きいし、「目があった」という感じが強くするクモです。

0406nekohaetori2
ちょっとブレているのですが、フワフワ感がでていいでしょ。
この毛のふわふわ感と色が「ネコ」なのかなぁ、と思っています。

ネコハエトリのオスを戦わせる「ホンチ遊び」というのがあるのですが、理科支援員として行った小学校の副校長先生は、知っておられました。私が小学校時代を過ごした世田谷区ではそういう遊びは流行らなかったなぁ。

ニホントカゲ

0406nihontokage 4月6日
ガレージの出口に落差をならすコンクリートのブロックがあるのですが、そのすき間、裏に住みついているのを、私は知っているのですねぇ。
ひょこっと顔を出したところを1枚。
なかなかじっくり撮らせてくれません。すばやい。
この時も、私に気づいた瞬間、戻ってしまった。
生活を脅かす気はないので、深追いはしません。
またの出会いを楽しみにしています。

ナガメ

0406nagame1 4月6日
ベランダのプランターをのんびり眺めていたら、ナガメが交尾しているのを発見!
カメラを取ってきて撮影。
0406nagame2
交尾中というのは単独時より動き回りにくいので、撮影する側としては撮りやすい。
腹側の模様もきれいでしょ。
こういう配色は「警戒色」になるのでしょうか?わかりませんが。
何枚か撮って、パソコンで整理していたら・・・
0406nagame3
あぶれオスがいたんだぁ!
撮影時は気づいていませんでした。
ツマグロオオヨコバイの交尾のときにあぶれたオスがいるのをご紹介したことがありますが、ここでもそういうことが起こったようです。
次のチャンスを狙おう!めげるな!

◆ところで、今読み始めたばかりの本がありまして。
「虫目で歩けば」鈴木梅花 著、株式会社ブルース・インターアクションズ発行、2010.3.5
という本です。著者は女性。書店でパラパラとページを繰ったらこの本に「一目惚れ」。
去年でしたか「昆虫楽園」という沢口たまみさんの本をご紹介したことがあったと思います。
「聞き耳」を持つ方です。私も多分「聞き耳」を持っていると思っています。
今回は「虫目」です。
本の「はじめに」から引用します。

 ・・・
 もちろん野外でカブトムシやカミキリに出会うと、「おおっ!」とその存在感に感動します。でもわたしがほんとうに夢中になるのは、雑草ならぬ「雑虫」というやつばかり。ハムシ、カメムシ、ゾウムシなどなどの、小さな虫です。
 飼育に関しても、わたしの場合は・・・人間という脊椎動物からみると奇想天外、自由奔放にみえる、いわば「骨のない生き方」といった無脊椎動物である虫の生態を、間近に見たいがためなのです。
 ・・・
 しかし虫が好き、ということはなかなか不用意に口にできることではありません。・・・虫好き大人女子はけっこう孤独だったりします。
 ・・・
 わたしがいう「虫目」とは、自分のまわりの自然のディテイルの美しさやおもしろさが発見できる目、という意味です。・・・そういった目で歩くことで、たった1メートル四方が思いがけない広い世界となり、おどろきに満ちた輝きを帯びてくる――日常的に気まぐれな虫観察を楽しんできたわたしは、そう信じてこの本をつくりました。
 あなたのなかに眠っている「虫目」を、ゆり起してみませんか?

多分、私の目は「虫目」ですね。玄関を出て、普通に歩けば1~2分で回ってこられる距離を、1時間もかけて歩いている。なんだか、帰れなくなりそうだなぁ、などと呟きながら虫さんたちとの出会いを楽しんでいる。虫目のかかしさん、ですね。
嬉しくって。こういう本と出会えたことも「虫目」のお陰でしょう。

さて、あんまり嬉しくって、本が大事に思えて、逆に読み進んでいない、という事態になっています。なんだかもったいない気がして。少しずつ少しずつ、読んではニコニコし、ページを閉じてはニコニコして楽しんでいます。
「花よりナガメ(4~5月)」という項目から引用します。

 ・・・
 ナガメは、菜の花やハマダイコンなどのアブラナ科の植物を食草としている、7、8ミリの小型のカメムシです。
 ・・・
 動きがおっとりのナガメですが、特に交尾に熱中しているカップルはつかまえやすく、すぐにタマゴを産んでくれるので、これらを中心に採集します。いっしょに食草もたっぷりと。
 ・・・
 そして交尾が済むとmあれ、もう?というほどすぐにタマゴを産みます。わたしがナガメを好きなのは、このタマゴのデザインや形の美しさによるところが大きいのです。
 ・・・
 1齢幼虫は、半透明の黄色い体にポチッとした赤い目。「誕生オメデトウ!」と声をかけたいような格好で生まれ出てきます。
 ・・・

さすがだなぁ。卵を産んでくれるんですね。これは絶対やってみる価値ありだな。今度見かけたら、トライします。なんだかもう、うれしいなぁ。

皆さまも、お試しください。

2010年4月21日 (水)

ナズナ

0406nazuna 4月6日
ナズナです。
「薺」です。
「撫菜」が語源だという説もあるそうです。

オシベ6本、4長オシベ。
で、メシベを見てください。
この時から子房は「板状」なんですね。
これが実になって、三角形の三味線の撥状になるのですね。

上から軽くしごいて開いた状態にして、茎を指でつまんで耳のそばで回すとパチパチ音がします。子どものころよく遊びました。

ムラサキシジミ

0406murasakisijimi 4月6日
日当たりのよいボウガシの木の前で、何かいないかな、と眺めていたら、視界の右端にチョウが入りました。
見れば、ムラサキシジミ。
すぐ飛び去ってしまったので、これ以上の写真はないのですけれど、肉眼でははっきりと翅の色を見ました。
写真でもわずかに見えますね。
パッと飛んできて、いるよ!写真撮って!といってすぐ飛び去ってしまったという感じです。
なぜか、虫たちがそばにやってくる、という日々が始まっています。

カゲロウの仲間

0406kagerou1 4月6日
カーテンにくっついていました。
初めて見るカゲロウです。
0406kagerou2
なんというカゲロウなんでしょう?
0406kagerou3
肉眼で見ていると、この写真のような、翅に透けて見える曲がった腹部が特徴的に見えました。

ネットで調べたのですが、確定はできていません。
チャバネヒメカゲロウにとてもよく似ていると思います。
撮影時は何とも思わずにいて、飛んで行ってしまったので終わったのですが、
写真を見ると、なんとなく、どこかくっきりしませんでした。残念。
透明ケースに入ってもらって、もっとじっくり撮ればよかったかなぁ、と後悔先に立たず、なのでした。

フタモンアシナガバチ

0406hutamonasinagabati 4月6日
これはチューリップの花の中です。
フタモンアシナガバチがいました。
自分の活動用エネルギーとして蜜を飲みに来たのでしょうか。
これから最初の働き蜂を産み育てようという女王ではないでしょうか。
働き蜂が仕事を始めれば女王は産卵に専念できるようになりますが、冬越し明けは、一人で全部やらなければなりません。大変ですね。

ホソハリカメムシ(だとおもう)

0406hosoharikamemusi 4月6日
ブロック塀にくっついてあったまっていました。
ホソハリカメムシとハリカメムシの区別はどうやって付けたらよいのか、分かっておりません。
少し小型かな、とも思ってホソハリカメムシとしていますが、両者を並べて見たことがあるわけではなし。

はてな?

0406hatena 4月6日
また分からないものを見てしまった。
甲虫です。(情けないなぁ、甲虫としか分からないんでやんの)
ハムシの仲間かなぁ。
お手上げです。

ギンメッキゴミグモ

0406ginmekkigomigumo1 4月6日
なんでまぁ、ギンメッキなのか、ギンイロゴミグモでもよさそうなものを。
幼体です。小さな網を張っています。
獲物がかかったのですね。
ちいさな昆虫です。翅があって飛んできたのですね。

0406ginmekkigomigumo2
ちょっとカメラを引くと
上下に細いひも状のものがあります。
これはゴミグモたちが作る「かくれ帯」です。
下の帯の真ん中辺に、獲物の干からびたものかなにかがくっついています。「ゴミ」ですね。
小さなゴミグモは細いかくれ帯を作っています。一人前ですねぇ。立派。

カラー

0406calla1 4月6日
何度も登場するカラーです。
いまいち、納得していないところがあって・・・
真ん中の棒状のもの、これが「花」なのかな?それともこれは小さな花の「集合体」なのかな?
拡大してみると
0406calla2
これはオシベかな?花粉かな?
まぁ雄性部分ではありますが。
0406calla3 下の方。
これはメシベでしょうね。子房もたくさんあるのかな?
全体像がくっきりとは了解できていない私です。

またアリグモ

0406arigumo_1  4月6日
エサを抱えたアリグモから離れて、庭へ出たらまたアリグモ。
ね、いるものでしょ。
で、このアリグモ、ちょっと面白い動作をしていました。
0406arigumo_2
あっちでヒョイ、こっちでヒョイ。
「立つ」んですよ。
立ち上がって向こうにつかまろうというのでもなさそうなのです。
触覚を上げているようにみせている、にしてはずいぶん高く立つのです。
なんでしょうね?どういう意味のある動作なのかは分かりません。
面白かったですよ。

アリグモ

0406arigumo1 4月6日
玄関脇でアリグモを見かけました。このあたりをテリトリーにしているのだと思います。
よく見ると、獲物を抱えているようですね。
邪魔をしては悪いので、一枚撮ってすぐ離れました。

0406arigumo2
一回りして戻ってくると、さっきの場所のすぐ近くでまたアリグモ。
同じ個体だと思うのですが、もう獲物は持っていません。
食事は終了したのでしょうね。
0406arigumo3
希少種というわけではないので、目がなじんでくれば、どなたでも見つけられると思います。
トライして下さい。
アリだと思うのだけれど、歩き方が何だか違うみたい、というのが見つける手掛かりです。
アリほどせわしなく歩き回りません。慣れればわかりますよ。

スミレ

0404sumire 4月4日
スミレが群れ咲いている場所を見つけました。
葉の長いタイプです。
線路の柵の内側です。
この、線路の柵のすぐそば、という帯状の場所は、いろいろな草花が自生して生息範囲を競っていて、面白い場所です。毎年似たような草花であって、分布は微妙に変化していきますね。
雑草好きには飽きない場所です。

ポピー

0404poppy1 4月4日
先日ポピーが増えすぎてないだろうか、と書いたら、やはり増えすぎて問題があるというコメントを頂いております。
ところで、いつも、花が完全に開いたところを見ていますが、開き始めってこうでしたっけ。
0404poppy2
妙に四角っぽいんですね。
広がりすぎないように、花が終わったら結実させない方がよいのかもしれません。

わかりません

0404humei 4月4日
御近所で。
なんという花なのでしょうか?
きれいな八重咲きです。
教えてください。

ホトケノザ群生

0404hotokenoza1 4月4日
モンパルでのお散歩の帰り。
低い視線で線路際など見ながら走らせていたら
ホトケノザがこんなに群れ咲いていました。
2,3年前までこのあたりでホトケノザはほとんど見かけなかったと思うのですが。
分布状況は変わるのですね。
0404hotokenoza2
この花、実はなるのかな?
まだ認識していませんね。注意していなくっちゃね。
0404hotokenoza3
アブラムシがいました。
実に丹念にどこにでもいます。(丹念に、というのは変な使い方の気もするが)
前にも書きましたが、どこからどうやってここへ来たのか?
歩いてきたのかなぁ?
今の季節は有翅タイプが飛び回る時期じゃないような気もするのですが・・・
わかりません。どこにでもいますね。

2010年4月20日 (火)

コデマリ:2

0419kodemari 4月19日
きれいですね。
白い花は難しい。
すぐ白く飛んでしまう。
今回はわざと露出不足にしてみました。まあまあかな。
0419kodemarihati
いろいろアングルやら、なにやら、変えながら撮っていたら、種類は特定できませんが、ハチが飛んできて、花に頭を突っ込み、すぐに飛び去って行きました。すごく小型のハチです。
白い花に対して露出不足に設定していましたので、ハチのほうは暗くなってしまって、見づらいと思いますが、頑張って目を凝らして下さい。

コデマリ

0414kodemari 4月14日
コデマリのつぼみがふくらんできました。

0417_8kodemari 4月17日
一輪、二輪、咲き始めました。

写真のファイルサイズが大きいので、もう一回に分けます。

白木蓮

2010.4.19付 朝日俳壇より
はくれんのひどく汚れて花落とす
雨三日白木蓮(はくれん)錆びてしまひけり

今回は、作品に異議があるものですから、申し訳ないので、作者名は出しませんでした。
私の違和感は、白く美しく輝いているときだけが「花」なのでしょうか?
ということに尽きます。
モクレンという生命体の生きる姿を鑑賞して頂けたら佳いのになぁ、と思う次第です。
花びらは色あせ、汚れ、散りゆきますが、そのとき、生命の中心部である子房の部分があらわになります。
そして実を稔らせようと植物は栄養を送ります。
私は、その姿を美しいと感じる者です。

花屑

2010.4.19付 朝日俳壇より
掬ひたる花屑水のごとこぼれ:(熊本市)内藤悦子
 稲畑汀子 評:落花が浮いている水面を掬うと水の様に零れた妙。

評に異議あり。
水面に浮かぶ花びらではないのではありませんか。
地面にふんわりと積もった花びらを、両の掌に掬いあげた。花びらのやわらかい絹のような感触、掌を傾ければあたかも水が流れ落ちるが如くにはらはらと溢れ落ちてゆく。
そういうシーンだと、私は思います。

2010.4.19付 朝日俳壇より
昨日見て今日見て明日の桜かな:(茨木市)瀬戸順治
 稲畑汀子 評:昨日、今日、明日と、桜の咲き進むようすが想像させられる。まだ五分咲き、今日は七分咲き、明日は満開と、待ち望む心の推移が描けた。

標準的には選者の言う通りなのでしょう。
でも、かかしはへそ曲がり。
昨日は満開、今日ははらはらと、明日は嵐のごとく。あっというまに花の盛りは通り過ぎてゆく。時の進みゆくは、容赦のないものだ。と。

ふらここ

2010.4.19付 朝日俳壇より
ふらここのやうな夫婦となりにけり:(横浜市)黛洋子

なんとなく意味は了解しますが。
きっと、不安定の中の安定。ふらふら頼りないようでいて、ちゃんとおさまりがつく関係、そんなことなのかなぁ、と。

ただ、古い言葉なのでしょうが、「ふらここ」を使うことへの違和感を感じています。
今では俳句の世界のみでの言葉になっていませんか?
閉鎖的な、業界用語と言っては失礼だろうけれど、ある集団の内部でのみ通用する言葉になっているような気がします。
この句を「ぶらんこの」としても、句の味わいは損なわれないように思うのですがいかがなものでしょうか。

そして、「ふらここ」は春の季語、となるともう、受け入れたくないのですね。
夏の勢いの良いブランコだっていいでしょう、秋風に冷えてきた静かなブランコだっていいでしょう、冬に雪をのせて動かぬブランコだっていいでしょう。
植物、動物に季節を「のせる」のはまだしも、こういう人工的なものに季節をのせることには納得できないでいる私です。

和尚

2010.4.19付 朝日歌壇より
人と人交わすがごとく手を上げる和尚は犬にごくさりげなく:(飯田市)草田礼子

これも分かります。
私の場合だと、虫さんと出会って、手は上げないけれど、よう元気か、また会ったね、見たいな気分でいますしね。
「手を上げる」のところを「声をかけ」に、「和尚」を「かかし」に、「犬」を「虫」にして読んで下さい。私の日常生活になります。

キャベツ

2010.4.19付 朝日歌壇より
朝までに家族で蝶になりそうだキャベツ丸ごと食べ尽くす晩:(横須賀市)加藤ゆみ子

なんだかわかるなぁ。
食べ盛りのお子さんがいらっしゃいますか?
すごい勢いで、むしゃむしゃ、食べちゃうんですね。
明日目を覚ましたら、モンシロチョウになってますよ、きっと。

私はアゲハとミカンの木を「共食」(「きょうしょく」と読んでください、「ともぐい」とは読まないで)して、アゲハさんと親しくなった気分だからなぁ。

家電

2010.4.19付 朝日歌壇より
自動車も家電と呼ばれる日が来るとケイタイ充電しつつ記事読む:(直方市)石井信男

そうか。電気自動車(EV)が主流になると、自動車は家電なんですね。
私子供の頃は、冷蔵庫も、洗濯機も、テレビも、自動車も、何にもない生活だったものなぁ。
今は家電に囲まれているんだ。なるほど。

私が乗っている電動車いすモンパルも10kmくらい走ると、バッテリーサインが一つ消えるので4時間くらいかけて充電します。あれも、家電なんですねぇ。
便利なものです。
私のような生活では一回の充電で100kmも走れれば何にも文句ないけどなぁ。
用途限定の電気自動車とかでいいんだけどなぁ。
何も、ガソリン車と張りあって、一回の充電で500km近く走るとか、時速100kmは出なくちゃ、とか、全然そういう性能は要らないんだけどなぁ。

◆余談
燃料電池自動車=FCV
電気自動車=EV
Vってなんでしょう?
日本人は自動車というと、carという感じがしますが。
Fuel Cell Vehicle
Electric Vehicle
なんですね。

湯気立てて

2010.4.19付 朝日歌壇より
わが小店揺るがすほどに湯気立てて泣くみどり児よ春は来にけり:(周南市)小池世子

いやあ、元気、元気。元気が湯気立てて泣いている。
赤ちゃんの仕事は「泣くこと」なんです。
若い親御さん、赤ちゃんが泣くことを気にしなさんな。
じいさんも、赤ちゃんが泣くからといって、いらいらしなさんな。

泣いて体を鍛え、泣いて成長するんです。
店を揺るがすほどの泣き声とはすばらしい。
めいっぱい泣いて、いい子になれよ。

GPS

2010.4.19付 朝日歌壇より
徘徊の夫(つま)がつけてるGPSは宇宙より来る地図の上あるく:(金沢市)吉本蓮子
 佐佐木幸綱 評:GPS(全地球測位システム)携帯という不思議をうたう。衛星からの電波で地図上の位置が分かるのだという。

GPS携帯という不思議なのかなぁ?
人工衛星を使った位置決定システムというなんだかとんでもない技術が、携帯電話に入って、認識が甘くなってしまった夫の位置を知らせてくれるという、ギャップの違和感、ズレ感覚なのではないかなぁ。
地図の上に今夫がいる位置が表示されている。日常の世界の地図。そこに、地球を回る人工衛星空からの情報が載っている。

技術は進み、人は老いる。
理・不尽である。

◆おまけ。
人工衛星から発射される電波は球面をなして広がります。
二つの球の交わりは円になります。
その円にもう一つ球面が交わると、2点が決まります。
その2点のうち一つが、GPS測定器の位置です。
もう一つの点は宇宙にあるか、地球内部にあるかなので、無視します。
これで、自分の位置がでますね。
3つの球の交点として位置を決めているのです。

ペンペン草

2010.4.19付 朝日歌壇より
春の畑にペンペン草の言葉聴くペンペンサンカクハタケハシカク:(福島市)美原凍子
 馬場あき子 評:楽しいペンペン草言葉がとてもいい。三角と四角、三角は野の草、四角はいよいよ耕作の春を迎えた畑だ。

我が家の場合だと
ペンペンサンカクネコハマルマル
という感じでしょうかね。

このあたりは多摩川の土手も近いし、その気になれば子どもたちもいろいろな雑草と触れあえる環境ですが、都会のコンクリート・アスファルトの世界で、公園も徹底的に手入れが行き届いてしまうと、ペンペングサ遊びなんかも知らないで育つのでしょうね。

黙深き

2010.4.19付 朝日歌壇より
卒業の列を見送りつつ立てば背に黙深き職員室あり:(相模原市)岩元秀人
 馬場あき子 評:卒業にまつわる教師たちの複雑な思いを下句にうたった。卒業生を送り出したあとの言うに言われない感銘を「黙深き」にこめている。

元教員としての感想。卒業式が終われば、ああ終わったなぁ、という感慨があるのはもちろんのことなのですが、「黙深き(もだふかき)」とはならないような気がする。
ほっとして、解放感と疲労感と、巣立って行った子たちの思い出や立派な姿や、口に出して喋りたくなりますよ。わいわい賑やかなものでした。

深読みしていいですか?
国旗・国歌問題が、一番鮮明に表れてくるのが卒業式の日なんです。
業務命令で縛られるのです。
口にできないんです。
まさに、黙深いのです。
職員室に「黙」がこもる。
と、読みたいのです。

障子

2010.4.19付 朝日歌壇より
訪ねたる寺の親しも飼猫の出で入る障子のひと目を貼らず:(久慈市)三船武子

うれしいことですね。
どうでしょう、最初は貼ってあった障子を猫が破いたとか、破れていた障子の穴を猫が利用しているのを見た、とか、そういうことが始まりだったのではないかなぁ。
どうせなら、最初から貼らずにおくか、となったのでしょう。
(ワタシ、一応、障子貼りの技は保有しております。すごいかなぁ?)

ご存じかなぁ。物理学のニュートンさんが猫好きだったこと。で、部屋のドアの下には猫用の出入り口がついていました。

5の番号

2010.4.19日 朝日歌壇より
電話機の5の番号に突起ある意味を知りしは目の手術あと:(坂戸市)山崎波浪
 永田和宏 評:不自由になって初めて気づく。上句の具体にリアリティ。

 ユニバーサルデザインという言葉が使われるようになるずっと以前から、「電卓の5」の位置にはポチがあったはずです。また、パソコンのキーボードのFとJのキーの所には、丸か棒かは分かりませんが突起があるはずです。
 これらは、ホームポジションというものです。電卓を片手で素早く叩けるようになるためには、指先が常に一定の場所になければなりません。中指を5の位置に置くのが基本ですね。キーボードでは、タッチタイピングのために、左右の人さし指をFとJのキーに置くのが基本です。
 必ずしも最初から視覚障害の方を意識したものではなかったでしょう。

こういうテン・キー・タイプのボタンと、プッシュボタン式の電話機とどちらが先に普及したのかな。個人的には電卓の方が先だったのですが。それが電話機にも受け継がれたと認識しています。

ラジカセの操作ボタン。再生ボタンに三角の出っ張りがありますね。停止ボタンは四角かな。あれは確かソニーが自主的に付けはじめたのだったと記憶していますが。視覚障害者を意識してのことだったと思います。で、特許とかは取らずに公開してくれたので、基本的に全てのラジカセが同じ仕様になりましたね。有難いことでした。

携帯電話機を見てください。恐らくほとんどの方は意識していないと思いますけれど、5の位置にポチがあるはずです。

ものをつくるときにね、試作品を目をつむって操作してみたり、耳をふさいで操作してみたりして、目や耳に頼った操作になってはいないか、試してみる奥行きが製作者側にあるといいのですけれどね。

靴の匂い

2010.4.19付 朝日歌壇より
快晴の火曜も雨の祝日も靴屋は靴の匂いしており:(名古屋市)杉大輔
 永田和宏 評:いつ行っても靴屋には靴の匂い。当たり前だが、改めて言われるとそこが面白い。火曜と祝日の取り合わせも妙。

かかし的には、靴屋に「行く」より、靴屋の前を「通りかかる」のような気がしています。
いつ通りかかっても、皮と香料などの混じった独特の匂いが鼻をくすぐる、と。

さて、「靴の匂い」と改めて言われると、さてどんな匂いだったっけなあ、と匂いの記憶を探ってしまいますね。その喚起力がこの歌のポイントかもしれません。

{ただ、「靴の匂い」という言葉には、脱いだ靴の臭さ、が同時にイメージされるところがあり、要注意。失礼しました。ごめんなさい。}

栄転

2010.4.19付 朝日歌壇より
栄転の送別会と歓迎会幾春経ても拍手する側:(和泉市)長尾幹也
 高野公彦 評:春は送別会・歓迎会の季節だが、勤め人の多くが「拍手する側」にいるだろう。{永田和宏氏も選んでおられます。}

思うに、「栄転」を字義通りに受け取ることはないのかもしれませんね。たとえ「左遷」であっても、「○○君の栄転を祝して!」とかいうんですよね、「公式」には。いくら白々しくても。
そこまで考えなくても、栄転は異動のことでいいかもしれませんね。
この歌としては、自分は昇進とは関わりの少ない道を歩んできたことだなぁ、という感慨が込められているのかもしれないと思って読みました。

西行忌

2010.4.19付 朝日俳壇より
さまざまな詩(うた)口ずさみ西行忌:(千葉市)宇田川敏二
 長谷川櫂 評:人間の口というものは詩をくちずさむ。西行をたたえるにふさわしい一句。

どうも、意味不明な評で。困った。

かかし評:「ことばによる表現」というものは、人間存在の根幹である。西行を思い、詩を口に含む。まさに西行忌である。

花吹雪浴びて死にたくなかりけり:(横浜市)橋本青草

3月30日付の「天声人語」

 じらされれば恋心は募るという。今年の春の女神は駆け引きが上手らしい。桜の開花宣言を聞いて腰を浮かせたら、そのあとの東京は冬のような花冷えが続く。ほころび出して足踏みしたまま、春爛漫はおあずけを食わされている。
 暦を見ると、きょうは陰暦の2月15日にあたる。桜を愛した平安末の歌人西行の「忌日」である。〈願はくは花の下にて春死なむそのきさらぎの望月のころ〉は名高い。新暦の季節感だと「如月(きさらぎ)に桜?」だが、旧暦は今が「如月の望月(満月)のころ」だった。
 西行は願い通りの死を迎えた。望月より1日遅い16日に没したが、歌聖を慕う後世は15日を西行忌とした。〈花あれば西行の日とおもふべし〉。出版人として知られた角川源義の一句である。
・・・後略

3月30日が「望月」。
しばたはつみさんがなくなられたのが3月27日、旧暦2月12日。
報じられたのが3月29日。

29日に訃報を聞き、30日に西行の歌がひかれました。
偶然とはいえ、しばたさんの死を悼む文のように感じられました。

美しく華やかな方が、きさらぎの望月間近の花の下にて世を去られ、4月4日、花に見送られて旅立ってゆかれました。
57歳だったそうです。
早かったといえます。でも、みごとでした。

かかし 敬して白す。

2010年4月19日 (月)

お散歩かかし:枝垂桜

0404m9_sidarezakura1 4月4日
前の記事の写真、手すりの奥に車がいっぱい止まっています。
大きなお葬式がありました。
4日夜がお通夜、5日が告別式でした。

歌手の「しばたはつみ」さんが3月27日に亡くなり、その葬儀でした。
好きだったなぁ。ジャズィで、スケール感の大きな歌。完璧な歌唱力。

どの歌も好きなんですが「ミュージシャン」というのが特に好きかな。

中央線がカーブを曲がると 懐かしい部屋が見える
セブンス・コードのひびきがする 青春が聞こえる
売れないメロディー書いては破って ピアノにもたれて眠る
あなたに毛布をかける私 貧しくてゆたかな日々
・・・
早く生まれすぎた男はいつも哀しい
・・・

青春の鬱屈というのか、先駆けるものの孤独というのか。
大好きな歌です。
私、素直に伸び伸びもまぁいいけど、より鬱屈したもの、が好きですね。
(「千の風になって」は秋川さんの朗々たる歌い方はミスマッチだ、もっと鬱屈した籠った歌い方をしてほしいと思っていますし。)

4月4日夜、お通夜でした。枝垂桜は満開に咲き、他の桜たちもまだまだ花をいっぱいたたえていて、華やかに、美しく、しばたさんをお送りしていました。
まことに、しばたさんにふさわしいお見送りだったと感じました。
そのこと、ご報告申し上げます。

合掌、瞑目。

お散歩かかし:手すり

0404m8_tesuri 4月4日
あれ、密蔵院にも手すりがついた!
嬉しいですねぇ。
この石段なんです、私がこけて落っこちて、大事な右足のひざをひねってしまって、1カ月くらい歩けなくなり、その後も私の歩行能力の大幅な低下をきたしたのは。
2段目位のところで、バランスを崩して落ちたのですが、体を強くひねってしまったのですね。かといって真っすぐ尻から落ちればきっと腰を痛めていたでしょうし。
手すりがあればねぇ、とため息をついたものです。

白山神社の鳥居の下の階段や、拝殿の階段に手すりがついたのはずいぶん以前にご報告しました。
やっと密蔵院にも手すりがつき、安心して石段が登れます。

この写真が4日ですが、5日の朝日新聞には面白い話が載っておりました。

手すりクネクネ時代 「直線より安心」病院・学校にも (2010年4月5日)
 くねくねした手すりが街なかに増えている。手すりは真っすぐが定番だったが、波形のこの手すり、つえを使うように水平部を支えに階段を下り、斜め部を取っ手のように引っ張りながら上れるため、安定感があり足の負担も少ない。手すりで遊んで滑り落ちる子どもの事故防止や、来校者への配慮から、学校でも導入が広がっている。
 東京都文京区の湯島天神。境内への階段を、お年寄りの夫婦が「あら、珍しい手すりね」「へぇ。つかみやすいんだなあ」と話しながら、一歩一歩、足を進めていく。
 都内ではほかに、六本木ヒルズや新宿、品川などの区役所、神宮球場、JRや私鉄の複数の駅などにある。また、比叡山延暦寺(大津市)、清水寺(京都市)など著名な神社仏閣でも設置されている。高齢者のいる個人宅や病院などの需要も高く、設置個所は全国で4万3千を超える。
 この手すり「クネット」をつくっているのは、長崎・佐世保のクネット・ジャパン(中村聡社長)。2004年創業、正社員30人の小さな会社だ。九州では知られているが、関東や関西でも近年、設置が広がっている。
 波形は、直線より滑りにくくて力も入ることから、高齢者や障害者にも使いやすい。横浜市港北区にある東急東横線の菊名駅で、同社と九州大が行った調査では、回答者360人のうち8割が「直線の手すりより使いやすい」と回答。特に、下りる時が「直線より安心」と高評価だった。回答者の半数は60代以上だ。
 使いやすい波の大きさを追求した結果、今の製品は波の山部分の間隔が約33.5センチ。傾斜の急な階段と、公共施設などで最近増えてきた踏み幅が広く緩やかな階段の、両方で使いやすさを研究し、この数値に行き着いたという。
 学校での採用も広がる。
 東京都大田区立御園中学校では、足が不自由な生徒が入学した3年前、校舎内の階段すべてに取りつけた。来校する高齢者にも好評という。同中は「授業で福祉や、誰もが使いやすいユニバーサルデザインを学ぶだけでなく、それを実感できるものが身近にあるのはいいこと」という。
 同区立西六郷小学校でも、階段に設置。山口勝己副校長は「『社会には多様な人がいて、誰もが暮らしやすいような工夫が必要』ということを子どもたちが理解するきっかけになった」と言う。直線の時は子どもが滑って遊び危険だったが、今は心配ない。
 クネット社の古賀勝彦副社長は「支え合いや、思いやりの心を伝えるシンボルとして、世界に広めたい」と話している。

いいですね、ほんとにいいですね。
下りがこわい、つらいのです。これはホントにい工夫です。是非広まりますように。
欲を言えば、冬、金属の手すりは冷たくってねぇ。木では難しいでしょうが、何か表面の熱伝導率を小さくする工夫があれば、抜群に使いやすくなります。
駅の階段などで、古い木の手すりがあると、つかみにくいけれど、暖かくて冬は助かるのですよねぇ。
なにか、工夫ができたら良いですね。



お散歩かかし:アセビ

0404m7_asebi 4月4日
アセビですね。
みんなで、ピンクの口紅を点したような。可憐です。
ですけど、馬酔木と書くくらいで、植物体のどこも有毒ですから、ご注意ください。
触るくらいはいいですけれどね。

モンパルの座席に座ったまま、肘を固定して撮るとぶれなくていいのですが、うっかりすると通行の方に迷惑。注意しなければ。

お散歩かかし:桃

0404m5_momo1 4月4日
六郷用水跡の一方通行路に面したマンションの敷地内なのですが。
あまり立ち入れないけれど、少し、入らせてもらって・・・
これ、桃ですよね、違うかな。
白とピンク。源平咲きなのか、二色の木を下の方でまとめて植えてあるのか、そこまでは分からないのですが。
0404m5_momo2
源平咲きのような感じが強いのですけれど。
きれいでしょ。
淡くて撮ってもいい感じ。

撮らせていただきありがとうございました。

お散歩かかし:ハナモモ&ハナミズキ

0404m3_hanamomo  4月4日
ハナモモ
鮮烈ですね。
遠くから見ると「赤い山」のようです。車で通って、みろよ、満開だ、といっていたところへ歩いてきました。もう全体の眺めはやめておきます。花と蕾と、背景のボケ味など楽しんでください。

0404m4_hanamizuki ハナミズキ
はっきり撮れました。
まもなく咲きます。
一青窈さんの、「百年続きますように」というメロディーが頭の中にリフレイン。
あれ、名曲だよなぁ。

お散歩かかし:桜

0404m2_sakura1 4月4日(日)
昨日、一人で幹から咲く桜など見たので、一緒に見にいこう、と妻を誘って散歩。
私はモンパル、妻は徒歩。(健康にいい(?))
最初から一眼レフに望遠ズームをつけて出発。
背景をぼかしたつもりなのですが、全部ボケて見えるのは年のせいか。

0404m2_sakura2
これがお目当て。
花咲爺さんの灰のひとかけがここにくっついた、とでもいう感じですね。
満開だ。
ひとしきり、このあたりの、幹からの出芽を楽しみました。
な、おもしろいだろ。ほんとだ。
というわけです。

六郷用水の桜

0403r_sakura1 4月3日
30年近く前にひょろひょろの若木だった六郷用水跡の遊歩道に植えられた桜、ソメイヨシノ。
太くなりました。樹勢が強い。
花見の方々はみんな上の方を見ているのですが、へそ曲がりのかかしさんは、視線が低い。
幹から葉芽が出ている!
0403r_sakura2
幹から花が咲いた!
0403r_sakura3
おもしろいものですね。
気づいている人は少ないようで、わたしがカメラを幹に向けているのを見て気づく人も。
0403sakura
樹皮の下の形成層から、何らかの刺激によって枝がつくりだされてしまった。
「あっち」ではなく、「ここ」、というのは何故なんでしょうね?必然性があるのかな?不思議です。

植物という生き方は、動物である私達には不思議が満ちていますね。

わかりません

0403r_humei1 4月3日
六郷用水の脇です。
つる植物用の格子のようなものがつくってあるのですが、そこにありました。
0403r_humei2
こんな花です。
なんでしょう?
教えてください。よろしく。

ハナニラ

0403r_hananira 4月3日
ハナニラの群落を見つけました。
青みがかった花でした。
我が家のそばで咲くのはもっと白い花です。
品種の差までいっていますか?
それとも、単なるヴァリエーション?
きれいでしたよ。数で迫られた、という感じもしますね。

ハナミズキ

0403r_hanamizuki1 4月3日
そうだ、ハナミズキはどうなっているんだろう?と見に行ってみました。
つぼみでした。
0403r_hanamizuki2
葉はまだ。つぼみがいっぱい。
あまり気づいている人はいなくて、となりのハナモモの方にみんな集中していて、こちらはひっそりしていました。

0403mituzouin1 4月3日
密蔵院の桜。
0403mituzouin2
樹勢があるときの花は、こんなふう。
空が見えないほど。
衰えてくると、すかすかになってきます。
新しい若木を植えて、滑らかな世代交代に備えるのがいいですね。
実は、桜坂の桜はその時期にきていると私は思っています。

2010年4月17日 (土)

東京の雪

2010年4月17日付 アサヒ・コムより

17日朝、東京都心で降雪を記録した。雪が降った日としては1969年に並ぶ41年ぶりの遅さとなった。・・・

ということで、土・日は原則としてブログを書かない私ですが、速報性ということで1件だけ書いておきます。
0417yuki1
土曜の朝とて、のんびり起きて、雨戸を開けたら、まぁ、みぞれの名残がありました。
プランターの土の上に氷粒が残っています。
ニュースではいろいろ言っているのを聞きながら起きたのですが、我が家にも「雪」がふったようです。
0417yuki2
雪に耐えたカラー。ふわっとした雪ではなく、氷の粒々が混じったのですね。
花びらが叩かれて傷んだようです。
0417yuki3
土の表面近くにカメラを下げて、撮ってみました。
氷の粒々、溶けかかった粒、いろいろあります。
いや実際、寒かったですよ。
さすがにちょっと参りますね。体調が狂いそうです。

1969年の4月17日以来と言っています。
41年ぶりなんていうと、ものすごい昔のようですが、私はもう大学生、21歳でしたねぇ。
で、覚えてないなぁ。
ひょっとして、この年の3月の末にかなりの雪が降らなかったかなぁ。
そんな気もするけれど。68年かなぁ。覚えてない。
1967年の2月14日かな、建国記念の日ができて最初の年。大学生が抗議の意を込めて降りしきる雪の中、門をくぐる姿を報道していました。それは覚えてる。
その雪が溶け残る中、大学受験の願書を出しに行ったものなぁ。

1969年の4月というと、多分、私、ものすごく鬱屈していたと思いますよ。
大学闘争が終焉して、なんかこう、やり場のない気分でいたはずだ。
1969年の1・18・19が安田講堂でしょ。そうなんだなぁ、古い話だ。でもね、いまだに、私、「続きをやっている」つもりなんですよ。

雪の話がそれました。
寒かったです。みなさん御自愛を。

2010年4月16日 (金)

春の「爆発」とは

このところ、4月とは思えないような寒い日が続いています。
体調お変わりありませんか?
私はちょっぴり、くたっとなった日があります。少し熱っぽくなって、腸が少しダウン。胃は何ともなかったので、水飲んで、ご飯食べて、ぼんやりしていたら一日で回復しました。

さて、そんな気温の変調のなかでこの話はピントきにくいかもしれませんがお付き合いください。平年気温の変化の仕方についてのお話です。
Difference
平年気温というのは、30年間の平均です。30年ともなると、いろいろ毎年の変化をならしていますので、確実性の高いデータになります。
上のグラフをクリックしてください。
平年気温というものが、年間の中で、どのような変化をするものなのか、そのグラフの傾きだけを取り出したグラフを作ってみました。
もちろん、話は東京でのものです。また、最高気温と最低気温のそれぞれについて議論するのが本当は正しいのでしょうが、めんどくさいので、両方を重ねたグラフにしてしまいました。赤い方が最高気温について、青い方が最低気温についてです。

縦軸の数値は、ある日の平年気温が前日に比べて、何度変化したかという値です。
ですから、[温度変化/日]と読むのがよいでしょう。
一番変化の大きい時で一日で0.3℃しか変化しません。

・さて1月、気温の谷底に入りますので、変化は-0.1~0ですね。谷底では変化なしですので「0」です。
・立春を過ぎると、谷底を脱しますので、変化「0.1」がでてきます。変化しない日もあるけれど、0.1℃上がる日もある。ゆっくりですが上昇開始。
・3月に入るともう、前日と同じ、ということはなくなります。必ず上昇します。0.1℃が多くて、たまに0.2℃上昇もある。
・ところが春分を過ぎての1カ月少々はというと。毎日のように0.2℃くらい上がります。たまには0.3℃上がる日もあります。
 立春からの2カ月弱に比べると、温度の上昇速度がほぼ2倍になるのですね。
 これが「春の爆発」です。
・4月の終わりごろから、この爆発力はおさまってきます。
 最低気温の方はハイピッチで上がりますが、最高気温はゆっくりした上昇に変わっています。
・夏至の頃は、東京では「梅雨」。雲がフタして気温が上がらなくなってしまいます。
・梅雨明けとともに、またグンと上昇して。
・立秋以降はもう「上昇」はなくなります。
 正しく「秋が立つ」のですね。
 しばらく、変化0が続いてから
・9月に入ると、もう下がり始めます。
・秋分以降は温度の下降速度が増して、冬へ向かうのです。
・ごく大雑把な話です。でも、全体的な傾向は読み取れますでしょ。

中でも、春分過ぎての1カ月少々の気温上昇はすごい。
これを私は春の爆発と呼んでいるわけです。
毎日、暑かったり寒かったり、いろいろありますが、長い時間の中でならしてみると、やはり春はすごい。

今、その爆発の中を通っている最中なんですよ、ということをお知らせしたいと思って、グラフを作り、説明を書いてみました。

ツツジ

0403tutuji1 4月3日
マンションの下の植え込み。
前の記事のユキヤナギのすぐそばです。
きれいなツツジが咲き始めていました。
0403tutuji2
みんな、この帽子を脱ぐと、咲いたよ!になります。
この「準備中。もうすぐ」というのが好きだなぁ。

ところで私、もう、ツツジの中の品種を知ろうという努力は放棄します。
いろいろあって、もう、わからないのですもの。
こういう形の花を見たら、「ツツジだ!」と叫ぶことにしました。

(妻の場合、自分に分からない花を見たら、これは園芸種だ、と呟くことにしているみたいですが・・・)

ユキヤナギ

0404m1_yukiyanagi 4月3日
ちょっと見てください。
ベニカナメモチの植え込みから、すっくと立ち上がる白い花。
この眺めを、車の中から妻に、あれは何か?と訊いたら、ユキヤナギよという返答。
ほんとかよ、と気になっておりました。しだれてないものなぁ。すっく、だよなぁ。

この日、電車で本屋へ行った帰り、そうだ見て来よう、と思い出し、行ってみました。
0403yukiyanagi
車で走るときは、この写真に写っている植え込みの向こう側を走るのです。
で、こちら側は、六郷用水跡の水路なんですね。
見てください。確かに、下の方に、ユキヤナギらしいユキヤナギがあります。
そこから、どういうわけか真っすぐ上へ立ち上がったやつがいるのですね。
0403r_yukiyanagi2
中央を真っすぐ縦に走る枝、これが下の株から伸び出して上へ向かったやつです。
で、植え込みの上まで行って、日光を得て、すっくと立って花を咲かせたのですねぇ。

植物にも、へそ曲がりなやつがいるものだ、と親近感を覚えてしまいました。
やぁ、お仲間、がんばれよ。

ヤツデ

0402yatude1 4月2日
これはもとから庭にあるヤツデの芽がぐんぐん伸びているところ。
本当に「手」みたいですね。

0402yatude2
こちらは、勝手口のそば。
多分、鳥さんが、フン!と種蒔きしていったものから発芽したのでしょう。
なんだかな、ヤツデだと思うのだけれど、アサガオの葉みたいな形だったり、変かも。
ヤツデですよねぇ。ちがうかな。

ヤエムグラ:2

0406yaemugura1 4月6日
なるほど、トゲトゲだ。
これは、ヤエムグラの花をもう少し鮮明に撮れないか、と思ってトライしたものです。
大差ないなぁ
意識の外でしたが、トゲが写っています。
0406yaemugura2
1本摘んできて、机の上で撮影。
葉のつき方をご覧ください。
どれが葉で、どれが托葉なのか、わかりません。
0406yaemugura3
茎が四角いのが分かります。

0408yaemugura 4月8日
再び屋外で。
早く咲いた花からはそろそろ実がなってくるのではないでしょうか。
どうやら、ヤエムグラの実は「ひっつき虫」というか「マジックテープ」というか、動物の体にくっついて遠くへ運んでもらうタイプのようです。見たいな。

「花からたねへ」という本によりますと

・・・
果実の周囲にある毛状の突起の先端はかぎ状になっている。ヤエムグラの突起は全草にあり、葉はワッペンとして子供たちの遊びに使われる。
・・・

とありました。
こういう遊びをなさった方はいらっしゃいますか?
私はとんと知りませんでした。
(私が知っているのはオナモミだけかなぁ。)

ヤエムグラ:1

0402yaemugura1 4月2日
こういう姿の植物、みかけませんか?
結構いっぱいあるのですよ。
なんだか、見たことはあるんだけれど、名前がわからないなぁ、と思っていました。
花も咲いているようだけれど、どんな花なのか、小さくて私の肉眼ではよく分からない。

で、接写したら・・・
0402yaemugura2
なんと、こんな花だったんだ。
花弁が4枚(or 4裂)、オシベも4本のようですね。メシベは1本のように見えますが、柱頭が2つ見えますね。
以来気になって見ると、花が開くのは天気の良い日に、短時間、という感じですね。

さて、これはなんだろう?
「雑草図鑑」を順番に見ていくと、どうも「ヤエムグラ」のようです。

えっ!そうなの?
ヤエムグラって、百人一首に出てこないか?

八重葎 しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり:恵慶法師

私の知識レベルでは、百人一首に登場するような植物が、私ごときの日常身の回りにあるとは思えない、っ、というのが実感なのですね。(百人一首というと「みやび」なものとしか思っていないものですから、俗なる案山子庵に生えるなんて、思ってもみなかった。)

雑草図鑑によりますと

・・・
茎は細長いつるとなり4稜がある。稜に逆向きのとげが密生し、互いに引っかかりながらむらがって長くのびる。ヤエムグラは八重葎で、そのむらがったようすからついた名。
葉は6~8枚輪生。2枚が本当の葉で他は托葉の変形。
花期5~6月。花冠4裂、子房下位。
・・・

やえ‐むぐら【八重葎】ヤヘ :
①繁茂しているむぐら。雑多に生えている蔓草。万葉集11「―おほへる庭に珠敷かましを」
②アカネ科の蔓性越年草で雑草。茎は四角く、逆向きの小さいとげがあり、細長い葉を8個輪生。夏、黄緑色の小花を開く。漢名、拉々藤。枕草子66「草は…さしも草。―」[広辞苑第五版]

八重葎 しげれる宿の」というのは、どちらかというと、「ヤエムグラという植物が茂る」というよりは、「雑多なつる草が生い茂る」という意味の方でしょうね、感じとしては。

いやあ、知らなかったぞ。

我が庵はペンペングサもヤエムグラも茂れる宿ぞ春は来にけり:崩彦

あはは、ですね、即興歌。

タンポポ

0402tanpopo1 4月2日
みごとでしょ。
これだけ、いっぱい、地面を占拠しているのも珍しい。(都会では)

0402tanpopo2
この時の花はまだ少なくて、こんな具合。

1週間後
0409tanpopo 4月9日
こうなっていました。
白山神社の境内です。
境内の地面は歩道より高いので、こういうアングルが使えるのです。
よい眺めでした。

(私は「しゃがむ」という姿勢が苦手なので、低いアングルは大変です。座りこんでしまう方が楽ですね。)

スイートピー

0402sweetpea 4月2日
スイートピーの花。ちょっと前にもう少し蕾状態のをご紹介しましたが、季節が進んで、どんどん咲き進んでいます。
雨のあとの撮影なので、花弁の向こう側に水滴が透けて見えます。
こんな薄いものなんですね。

ご存じのとおり、この形の花を「蝶形花」といいます。
一番外側の花弁が「旗弁」で、その内側が「翼弁」、その内側に「竜骨弁(舟弁)」があって、オシベ・メシベを包んでいます。
そんなことも、頭の片隅に入れておいて、マメ科の花たちの姿を鑑賞して下さい。

0403sweetpea 4月3日
カラスノエンドウ、エニシダ、レンゲソウ、落花生・・・
みんなかわいいですね。
(蝶だもん・かかし呟く)

桜桃

0402outou1 4月2日
強い風で強引に花の終わりが来た、という感じはあります。
そして残ったのが子房。
結局、人為的な授粉はしなかったのですが、どうでしょう、虫さんたちがやってくれたのではないかな。
0402outou2
花が終わったら、実がなる。これが植物の基本的な生き方です。
そして、実には種があり、種をまけば、発芽して次世代の個体を作る。

植物も、動物と同じ、基本は有性生殖の生物です。
同じ生き方をしています。
寄り添ってみませんか?植物の生き方に。

◆ものすごく、太古の昔。
植物と動物の先祖の生物は一つだったのですね。
で、ミトコンドリアという酸素を用いてエネルギーを生産する装置を外部の生物と共生する形で獲得した。
その後、葉緑体という装置を獲得したものたちが、植物として分岐していった。
ね、植物と動物は、兄弟姉妹なんですね。

生殖細胞を作るための「減数分裂」というものを高校で学んだ方も多いと思います。
若干の違いはあっても、植物も動物も同じ仕組みですね。
つまり、植物と動物が分岐する前に同じ仕組みを開発していたということです。
分岐した後も、何十億年もほぼそのシステムを維持してきた。
生殖というのは生物にとってそれほどに大事なことなのです。

花を見たら、そんなことにも思いを致してみてください。

綿毛

0402nogesi 4月2日
あれ?という感じがしませんか?
タンポポの綿毛とはなんだか違いますね。
これ、ノゲシの綿毛です。
タンポポの綿毛は先端部が傘のように開いていて、風に乗りやすいのですが、ノゲシの綿毛は違うんですね。
ベビーパウダーのパフみたいな感じ。
よく見ればこれもまた素敵な眺めでしょ。

もちろん毛の根元にあるのは「実」です。
「痩果」と呼ばれるタイプです。
その中に、種があります。

2010年4月15日 (木)

ナズナ

0402nazuna1 4月2日
いわゆるペンペングサです。
実が三角になっていて、三味線の撥のようなんですね。
この写真でも分かりますが、上の方だけ切り取ると
0402nazuna2
アブラムシたちが寄ってたかっていますよ。
こういう状態そのものはよく見ることですが、いったいどこからどうやってここに来たのか?
それがよくわかりません。
誰かが運んでくるのか?
それとも、自分で歩いてくるのか?

クンシラン

0402kunisran 4月2日

0408kunisiran 4月8日
満開です。

くんし‐らん【君子蘭】ヒガンバナ科の観賞用多年草。南アフリカ原産。葉は数枚叢生して広線形、長さ50センチメートル内外。春、散形花序に赤橙色、筒状の花を下向きにつけるものと、上向きにつけるものとがある。クリビア。<季語:春>[広辞苑第五版]

へぇ、クンシランが季語になっていたとは。知りませんでした。

陽を湛え虻の蜜場や君子蘭:崩彦

いかがでしょう?
(即興でいかん。もっと言葉を練らなければ。)

コブシ

0402kobusi 4月2日
コブシの木の幹から、芽が出ています。

鎌倉の大イチョウが倒れて、その後、根などから芽が出ていると騒ぎになっていますが、植物にとっては、こういうできごとは比較的普通のことのようですね。

表皮の下に篩部という部分があって、そこには生きた細胞が連なって「篩管」が通っています。この管は葉でつくられた同化産物を運ぶ管です。
その篩部の内側に形成層があり、ここは細胞分裂を盛んに行っています。
更に内側にいくと、木部があり、ここには死んだ細胞のつながった「道管」があって、根で吸収した水や無機養分が通ります。

木は芯の部分に「死」を抱えて、その「死」によって体を支えているのですね。
表皮近くに「生きた」細胞群があり、形成層の細胞が分裂して木を太らせていくのです。

何かの刺激で、形成層から枝が生み出されるということは普通のことなのです。
動物の生き方とは全然違うので、とまどいますが、植物はそういう生き方をしています。











カエデ

0402kaede 4月2日
まだ「展開中」という感じです。

0413kaede 4月13日
すごいでしょ。
もう赤い幹が見えないくらいになってしまいました。
弾けたらもう、あとは一気。

去年はこの後花が咲きましたが、今のところ花芽は見ていません。
どうなるかな?

ホンサカキ

0402honsakaki 4月2日
忘れてました。ヒサカキに一緒に載せようかと準備してあったホンサカキの木です。
白山神社の氏子の方が寄贈したもののようです。
なんだか木の元気がありません。大丈夫かなぁ。ちょっと心配な姿をしています。

ヒサカキ

0402hisakaki1 4月2日
ヒサカキです。白山神社の。
前回、気づいて撮影した時は、木の下の離れた場所に居て気づいたのですが、今回は、境内に回り込んで、近づいてみました。

0402hisakaki2
正しい意味で花弁かどうかは分かりませんが、うっすら透けて蝋細工のような雰囲気の花びらですね。

0402hisakaki3
メシベがくっきりとは見えていません。
オシベはちゃんと見えます。

さすがに、ここまで近づいて撮影していると、私の鼻はヒサカキの匂いを、忘れることなく学習いたしました。
よいにおいとはいいかねます。
今度この「異臭」をかいだら、これはそばにヒサカキがあるんだね、とかなりの自信を持って言えると思います。

◆「異臭」と表現しても、クリの花のにおいなら、かなりの方がおわかりでしょ。
 何でもかんでもひとくくりにしないで、きちんとそれぞれに、その中身を知ることが大切なのです。

化学でもそうなんですよ。塩素、臭素、ヨウ素、塩化水素、アンモニア、二酸化硫黄、二酸化窒素、硫化水素・・・私はかぎ分けられます。ですから、ある程度の対処法も身についています。
死なない程度に毒のことを知っておくのは大切な生きる知恵なんですよ。

ハルジオン

0402harujion1 4月2日
ハルジオンの蕾はうつむきます。

0402harujion2
もうすぐ咲きますよ、と色づいています。
固く閉じたものから、もうすぐのものまで、いろんなレベルの蕾が一緒に写りました。
比べてみてください。

カロライナジャスミン

0402carolinajasmine1 4月2日
環八の植え込み。カロライナジャスミンです。
よい香りがしますが、ジャスミンとは違う仲間です。
0402carolinajasmine2
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%B9%E3%83%9F%E3%83%B3
ウィキペディアによりますと
マチン科ゲルセミウム属の常緑つる性低木

ジャスミンの方は
モクセイ科ソケイ属

ジャスミンという名で香りがよいからと、ジャスミンティーのようなつもりで花に湯を注いで飲んだら中毒したという事故があるそうです。ご注意を。有毒植物です。
手で扱って、切って整えて、などというレベルで中毒することはないようです。
ヒトという動物の表皮は結構それなりに丈夫にできているのです。(サルだもん)
0402carolinajasmine3
花としての構造はシンプルで分かりやすいですね。
花弁、オシベ、メシベ。
ごてごてした花より、こういうすっきりした花、好きだなぁ。

ツマグロオオヨコバイ

0401tumaguroooyokobai 4月1日
これで、3回目ですね。ツマグロオオヨコバイの交尾を見てしまいました。
今回は翅を大きく開くという姿ではありませんでした。
あぶれたやつがいます。これは前回と同じ。

さてなぁ。この写真から雌雄の判別は出来ますか?
何か一目でわかる決定的な違いはないものでしょうかねぇ。

そのうち、幼虫が出現するでしょう。あのかわいい姿をいずれまたお目にかけられると思います。

タチイヌノフグリ

0401tatiinunohuguri1 4月1日
この色はオオイヌノフグリとほとんど同じなのですが、草としての姿が「立っている」ので、タチイヌノフグリです。
0401tatiinunohuguri2
オオイヌノフグリの実は観察して、笑ったことがありますが(なるほど、これをして「似ている」というのかぁ、と)、タチイヌノフグリの実はちゃんと見たことないなぁ。忘れなければ見ます。

庭のスミレ

0401sumire_niwa1 4月1日
「庭のスミレ」と書いて、なんだか「オトメチック」だなぁ、などと。古い言葉ですねぇ。古い人だからしょうがない。
最近は「乙女」ではなく、「乙男」で「オトメン」というのがあるそうで・・・話がそれた。
0401sumire_niwa2
庭のあちこちにスミレが顔を出してくれてウレシイ。
以前「エゾスミレ」というのが庭にあったのですが、で、きれいで好きだったのですが、絶えてしまった。
今年、庭に顔を出してくれたのは、葉が丸いタイプです。
線路際の方には、葉が細長いのと丸いのと、2種類花を咲かせています。
0401sumire_senro
葉が細長いタイプより、紫色が濃いですね。
足元に増えてくれて、うれしいです。
さて、名前は何と言うのかなぁ?

オニタビラコ

0401onitabirako 4月1日
オニタビラコ。
葉の形などもわかるように撮っておきました。
ブロック塀の下のすき間に根を伸ばしています。
0410onitabirako 4月10日
花盛りになってしまいました。
タフなものですねぇ。
基本的に自生する植物が好きなんですね、ワタシ。
で、オニタビラコは、好きです。

クスノキ

0401kusunoki 4月1日
クスノキも新芽のときは、こんな色。
毎年、アオスジアゲハを育ててくれる、やさしいクスノキです。

家庭にあるものをなんとか組み合わせて、一度クスノキの葉を水蒸気蒸留してみたい、樟脳の匂いを確認してみたいと思いつつ、果たしていません。今年は何か考えようかなぁ。

キアシブトコバチ

0401kiasibutokobati 4月1日
初めて見たハチ。
妙な感じがするんですよ。
後脚の太さのせいですね。
すごく小さいハチです。5mm強くらいでした。
調べたら寄生性のハチということで、私のようなチョウのファンとしては「敵」かもしれない。
何に寄生するのかはよく分かりませんでした。
特定のチョウではなく、広範なチョウの蛹への寄生のようなのですが。
0410kiasibutokobati
一度会うと、また会うものですね。
寄生相手を探しているのでしょうか?
だからと言って介入できるわけでもなし。
お手柔らかに願います、としか言いようがないなぁ。

一言:人を刺すとかいうことはありませんよ。大丈夫。

2010年4月14日 (水)

アゲハ羽化

昨日4月13日の午後、アゲハがまた羽化しました。もう夕方だったので、一晩おやすみ。
0413ageha
これがケース内を外から撮った写真です。
まだ腹部が少し太いですね。水分を出し切っていないのでしょう。
電気を消して、外から玄関灯の灯りが入らないように遮光して「おやすみなさい」。
なんだかこう、嬉しい気分です。

0414ageha 4月14日
外であたたまってもらって、そろそろいいよ、とふたを開けたところ。
12時23分頃です。
きれいでしょう。
何とも言えませんね。
さっそくに飛び立って行きました。
一気に線路向こうまで高く飛んで行きました。すごい飛翔力です。
颯爽たる旅立ちでした。

ケースの中には、アオスジアゲハの蛹と、ナガサキアゲハの蛹がまだあります。
アオスジアゲハの方はひょっとするとダメかもしれません。そういう感じがします。
ナガサキアゲハの蛹には特別なことはないので、羽化してくれるのではないかと期待しています。
待ちます。

ホソヒラタアブ

0401hosohirataabu 4月1日
やっと4月に入りました。まだ2週間遅れだ、載せたい写真が「爆発」してしまって、焦り気味。
がんばります。
写真はホソヒラタアブ。ポピュラーなアブですので、気をつけて花を見てください、よくお目にかかれます。
腹部の縞模様に「ハチじゃないか」と警戒してしまう方もいらっしゃるかも。
大丈夫です。刺したりなんかしません。
花にとまってはふっと飛び上がり、ちょっと空中停止(ホバリング)してはまた花にとまる。
そういう行動をしていたらハナアブ。小型で細くて、腹部が薄っぺたいのが、ヒラタアブです。
ハチはホバリングを出来ないではないけれど、アブの方が上手です。
安心して眺めてください。

ツマグロオオヨコバイ

0331tumaguroooyokobai 3月31日
ツマグロオオヨコバイがつかまっているのは、エニシダの茎です。
あまり普段ここでは見かけませんので、珍しい姿でした。
普段は、ヤツデとビヨウヤナギの所で見かけるのが一番多いのです。
エニシダの茎は細くて、「しがみつく」という感じですね。
翅が少し開き気味。なにをしているのかな。

エニシダにも蕾が見えはじめ、花が咲くのもそう先ではありません。
お楽しみに。
(花を押すと、花粉パシっというの、あれまたやってみようかな。面白かったし。)

トキワマンサク

0331tokiwamansaku1 3月31日
トキワマンサクの蕾です。
この中に、テープ状の花弁が巻いてあるんでしょうね。
0331tokiwamansaku2
こちらは葉です。
色が同じようで、よく見ないと、葉芽なのか花芽なのか、混乱してしまいます。
蕾にまでなれば見間違いはないのですがね。
不思議な花で、気に入っています。
(マンションの植え込みを作った植木屋さんありがとう!)

スイートピー

0331sweetpea 3月31日
何ともいえぬ、風情のある、よい姿でしょ。
緑の中、ほんのり色づいたスイートピー。
このあと、どんどん咲き始めましたが、最初の時期の姿です。
これから、いろんな虫たちが訪れます。元気でね。

ミツバツツジ

0331mitubatutuji1 3月31日
ご近所の土佐のミツバツツジです。
花は終わり、葉が成長し始めました。
まさに、「三つ葉」なんですね。
赤い(茶色い)葉で始まるんですね。
0331mitubatutuji2
花びらがなくなったあとの姿。
メシベがすらっと美しい。
先端に紅を点しています。
実がなるかどうかは分かりませんが、これが植物の生殖の原点の姿です。
0331mitubatutuji3
よく見たら、葉だけが「三つ葉」じゃないんですね。
花も「三」を基本にして咲いていたのでした。
今年初めてじっくりミツバツツジというものを見ることができてしあわせです。

0331me 3月31日
これ、何の芽か?特定できません。
きれいです。かわいいです。
なんだったけなぁ。
わからない。
見ていましょう。

帰化動物

昨日、カメの話を書いたときに、「カメのきた道」という本から引用しました。
のんびり読書を続けていて、この本は今朝ほど読了しました。
ものすごいことが最後の方に書いてありましたよ。
びっくり、にや、やっぱりなぁ・・・

「カメのきた道 甲羅に秘められた2億年の生命進化」
平山 廉 著、NHKブックス[1095]、日本放送出版協会、2007年10月30日 発行
(太字はかかしによる。)

かつて日本固有のカメ類の多くを滅ぼしてしまったかもしれない人類が、外国から持ち込んで種類を増やしているというのは歴史の皮肉といえるのかもしれない。最悪の帰化動物は、アフリカを飛び出して世界中に拡がった人類であることもまた確かなのである。

考えてみると、われわれ人間もアフリカ原産の動物である。

知力において生物進化の頂点に立ちながら、自然界をひっかき回した挙げ句の果てに、明日の生活にすら不安を感じずにはおれない人間の暮らしぶりを思うと、はたして最後に生き残るのはどちらだろうか。カメにとっては、しょせん恐竜も人間も似たような動物に過ぎないのかもしれない。

人間を脊椎動物・哺乳類の動物としてとらえる、というような視点は私にとって自分自身のものですが、人類はアフリカ原産で、世界中に広がった帰化動物だ、というのは新鮮でしたね。
まったくだ。

「明日の生活にすら不安を感じ・・・」というのは、現在の社会が不況でどうのこうの、という問題を言っているのではありません、おそらく。
種としてのホモ・サピエンスは、どう考えてももうすぐ絶滅する、ということだと理解しました。
今21世紀。果たして人類に22世紀はありますか?
早ければ100年の桁で絶滅に向かうのではないか、1000年後というものはあるのか?
そういう「不安」に、今、人類はさらされていると思っています。

2010年4月13日 (火)

カエデの芽

0331kaede 3月31日

0401kaede1 4月1日
しわしわのような、ひだひだに折り畳まれていました。

0401kaede2
少し開くと、山折り谷折り、の折紙みたい。

0401kaede3
みごとに展開を終えました。

昆虫の翅といい、植物の芽といい、自然界の折り畳み、その展開はみごとですね。
無駄がなく、美しい。

ちょっと前まで裸の棒のようだったカエデが、もう美しい緑の衣に身を包んでいます。

0331ityo 3月31日
イチョウの盆栽
芽が出ています。
もう30年を超えるイチョウです。
ギンナンからの実生。
ぜひお試しください。
ギンナンを土に埋めると結構高い率で発芽します。
一緒に生きる仲間として、育ててみるのもよいものです。

生きすぎて

2010.4.11付 朝日俳壇より
生きすぎて年忘れしと亀の鳴く:(岩手県)祝田幸治

長生きはめでたいか?
いや、孤独が深まるばかりでしょう。
さびしいことです。

◆妄想
もし、宇宙人か神様かがやってきて、「永遠の命」をくれたらどうなるでしょう?
同世代の人がみんないなくなったのに、まだぴんぴん生きていたら「異様」ですから、なんとか死んだことにしなければならないでしょう。
そのあとは?
新たな社会人になれますか?
現代のように社会制度が整って、戸籍など完備された時代に、出生届もない、突然の大人が生きるスペースがありますか?戸籍もなければ、住民登録もできない。
受け入れてくれるとしたら、陰の社会、闇の社会くらいですかね。
でも、やはり、年もとらない奴なんて異常なので逃げ出すしかないでしょうね。
社会で暮らすには金も要る。どうやって手に入れます?結局犯罪的に手に入れるしか方法はないのではないかな。
山奥深くにこもりますか?社会とのつながりを断って。
それはもう、人間とはいいかねますね。亡霊だ。

永遠の命なんてろくなもんじゃない。
死ぬのが幸せ。
生まれて死ぬまでの時間が幸せ。
寿命があってよかったですね。

◆2005年11月15日付 毎日新聞より

世界最高齢:豪の亀、175歳に ダーウィン持ち帰る?
 ダーウィンが1835年にガラパゴス諸島から持ち帰ったとされるゾウガメ=ロイター 動物では世界最高齢とされる雌のガラパゴスゾウガメが誕生日とされる15日を迎え、175歳になった。オーストラリア東部の動物園でパーティーが行われた。
 このカメは、進化論で知られる英国の博物学者チャールズ・ダーウィンが1835年にガラパゴス諸島からロンドンに持ち帰ったとされ、1987年からはブリスベーン北方のオーストラリア動物園で飼育されている。鑑定の結果、1830年の11月にふ化したことが判明しているという。
 名前はハリエットだが、100年以上の間、雄とみられていたため、ハリーと呼ばれていた。AAP通信によると、ハリエットはこの日、多くの入園者らが見守る中、好物のハイビスカスの花を与えられ、おいしそうに食べたという。(共同)

◆「カメのきた道」平山廉 著、NHKブックス[1095]から引用

200年も生きるカメは本当にいるのか?
 ・・・
 もっとも確かなのは、インド洋に浮かぶロドリゲス島の今は絶滅してしまったゾウガメで、1766年に捕獲され、1912年に死亡するまで動物園で飼育された記録が残っている。発見当時すでに推定年齢50歳を超えていたようで、大型のカメが200年は生きるという通説の最大の根拠となっている。
 さらにマダガスカル島のゾウガメが、あのキャプテン・クックに捕獲され、太平洋のトンガ王国の王女に1773年もしくは1777年に献上されたという記録がある。このカメは、1966年に死んだといわれているが、この記録が正確なら、寿命は少なくとも189歳に達していたことになる。捕獲された時の年齢は不明だが、やはり200歳を超えていたと見ていいだろう。
 ・・・
 ゾウガメ以外のカメとなると信頼できる記録はないが、どの種類でも確実に50年は生きるようである。平均的なカメの寿命は最大で100年程度と考えてよいのではないか。
(後略)

虎の類

2010.4.11付 朝日俳壇より
これはもう虎の類や猫の恋:(シンガポール)ハルツォーク洋子
 長谷川櫂 評:おとなしい猫が突然、別の生き物になる。飼い主を忘れ、家を忘れ、節操を忘れて。猫自身どうにもできないのだから、どうしようもない。

人の制御が効かなくなるのですからね、虎なんだ。
うむ、かわいい。
繁殖という生物としての根源ですからね、人の言うことなんか聞いちゃいられませんよね。
「虎」が気に入ってしまった。

◆別件
猫のいろいろの番組など見ていて、
私:犬にはセントバーナードなんて言う大型種があるのに、猫のセントバーナード版を作ろうとした人はいないのかなぁ。
妻:それは、虎よ。飼えないわ。

なるほど。猫を大きくしたら、飼えませんね。

ところで、ライオンの赤ちゃんとか、かわいいけれど、爪を引っ込められないですからね、じゃれつかれたら危ないですよぉ~。

ゾウの赤ちゃんはかわいいけれど、赤ちゃんとはいえ体重100kgもある。
遊んでぇ~と、じゃれかかって突進してきたら、危ないですよぉ~。
致命的な無邪気というのでしょう。

ぜんまい

2010.4.11付 朝日俳壇より
ぜんまいのくちびるを持ち蝶あはれ:(神戸市)鈴木四方也
 長谷川櫂 評:<蝶の舌ゼンマイに似る暑さかな>という芥川龍之介の句はあるのだが、この句「くちびる」が肉感的。

どうも、私はすぐ理に落ちる。
チョウのゼンマイは「あご」から変化した「口器」です。
蚊の口器は血を吸う針、ハエの口器は舐める板、カマキリの口器は噛み砕く顎
みなそれぞれがその生き方として最適な形に進化させてきた体のあり方です。
虫好きの、蝶好きの私はどうも、こういう情感にはなじめない。あれ「肉感的」かなぁ。

花散りて

2010.4.11付 朝日俳壇より
花散りて花びら帰るところなし:(四日市市)小井寒九郎
 長谷川櫂 評:路上を漂う花びらを見ての詠だろう。まこと帰るところがない。

そうですね。時間は逆向きにはならない。散った花びらが「帰る」ことはない。
しかし、帰るところはなくても、「還る」ところはあるのですよ。

地球に生きる生物同士、すべて、やがて地球に還るのです。
花が散るということは、花びらがその役割を終えて、土に還る姿です。

すべての生き物は、土に還り、地球に還り、再び生命をつくる。
私たちは循環しているのです。
一方通行ではないのです。
回帰するながれ、それがいのちです。

歩道橋

2010.4.11付 朝日歌壇より
傘を杖にしずしず渡る歩道橋この世の他に何があらうか:(大分市)長尾素明

申し訳ないことです。実はこの歌の意味を理解しておりません。
言葉は明瞭。ただ、上と下のつながりが見えてこない。
にもかかわらず「この世の他に何があらうか」という言明に強くひっぱたかれたようなショックを受けています。それで、ご紹介しました。

見事な一語です。
おそらくは

何もなし

鉛筆

2010.4.11付 朝日歌壇より
不揃いのトンボ鉛筆筆箱に数本ありぬ春寒き朝:(塩釜市)佐藤幸一
 永田和宏 評:何でもない些事を詠って、懐かしいような寂しさも感じさせる。

長いの短いの、いろいろあるのでしょう。自分でナイフで削られたものでしょうか。鉛筆削りでグルグル削ったものでしょうか。今もお使いですか?普段にはシャープペンシルを使ってしまっているご自分でしょうか?
鉛筆を使っていた、ということと、「今」との間に、何かがあるのですね。読み取ることはできませんが、感じます。

◆別件
今年の新入社員の入社式。

鉛筆も身も削り、新人頑張れ 三菱鉛筆で入社式(2010 年4月1日 朝日新聞)
 東京都品川区の「三菱鉛筆」で1日、新入社員10人が鉛筆を小刀で削る「鉛筆けずり入社式」があった。刃物で鉛筆を削るのは初めての人が多く、おっかなびっくり。
 看板商品である鉛筆への愛着を深めてもらうのが目的だ。先輩社員の指導を受けて何とか書けるように仕上げた後、社会人生活の抱負をカードに書き込んだ。
 ・・・後略

「刃物で鉛筆を削るのは初めて」でしょうね、今の新入社員の方々は。
私どもは毎日鉛筆を削っていましたが。ボンナイフとか。
木の部分の角度と、芯に付ける角度を変えて、気に入った長さに芯を整える。
あるいは、芯を平たく板状に削って、作図用の細い線を引けるようにしておく。
いろいろ、自分の意志で自分の道具を整えたものです。
小学校でも教室でナイフ使っていましたが、何ら問題なかったけどなぁ。
ケガしたら、自分のせいだから、痛くても、咥えて我慢しましたけどねぇ。

自分の心も、自分が使う道具も、自分のコントロール下に置く。大事なことだと思うのですが。

逆向きに

2010.4.11付 朝日歌壇より
逆向きに流されてゆく鴨もいて春の川面に日射し煌めく:(鹿角市)柳澤裕子
 永田和宏 評:「逆向きに流されてゆく」が目のつけどころ。平明な歌だが、自然を見る目の愛情を感じさせる一首。

上流へ向かって、ゆったりと泳ぐ鴨。鴨としては前進しているのですが、川の流速の方が大きい。主観的には前進しながら、岸から見れば下流へとゆっくり流されている。
その主観と客観のはざまに、ゆったりとした春の川の流れを見ていらっしゃる。
楽しい眺めですね。

◆別件ですが。
ずいぶん前ですが、台風の風が吹いている時でしたでしょうか。
多摩川の川筋に沿って猛烈な風が吹いていました。
ハトが一羽、風に逆らって羽ばたいていました。
ハトとしては懸命に前進しているつもりなのです。
ところが、土手で眺めている私から見ると、ハトは後ろに進んでいるのでした。
ハトの対気速度は前進、ところが対地速度は後退だったのですね。
こういうことが起こりうるものなのかと、鮮明に覚えているシーンです。
あのハト、焦っていたのだろうなぁ。必死に飛んでいるのに後ろにさがってしまうのだものなぁ。
思い出してしまいました。

春光

2010.4.11付 朝日俳壇より
母の手を切り春光となりし児よ:(今治市)横田青天子

こちらはもう、命あふれて、じっとしていられなくて、お母さんの手を振り切って走り出していくおさなご。
春の日射しを浴びて、もうじっとなんかしていられないのですよね。

あたたかい光景です。
草の香りを存分に吸って、大きくおなりなさい。

カタバミの実

2010.4.11付 朝日歌壇より
かたばみの実のような子ら 気をつけて触れてもふいに感情爆ぜて:(赤穂市)内波志保

前半まで読んだところで、私に生じたイメージは
触れればぱちっと弾けるカタバミの実のように、子らが、授業のような一種の束縛を解かれた途端に一斉に弾けて運動場へでも飛びだしていって・・・というものでした。

後半に入って、すごく戸惑ってしまって、最初に抱いたイメージとのギャップが埋められずに、理解するまでしばらくかかってしまいました。

私がイメージしたような、のどかなあけっぴろげな子の生命力の横溢というものではなく、
「キれる」ということなのですか。
その「キれる」瞬間をカタバミの実にたとえたのですね。
なんだか少し、いやとても、悲しくなりました。

自分の心や感情をコントロールできないというのは、社会的存在である「人間」としての、基盤が崩れていくような感じですね。

田舎

2010.4.11付 朝日歌壇より
のほほんとたましひ田舎に置き忘れ抜けがら都会に六十余年:(高槻市)門田照子
 高野公彦 評:離郷して都市に住む者の共通の嘆き。

ごめんなさい。自分の生活の根は「田舎」にあり、と六十余年思って生活なさいましたか?

わたくし、実家もふるさともありません。
具体的に、親の住んでいた家は借家でしたし、東京育ちですし。
意志として、今住むここが自分の根、と決意して生きてきました。

どうせ、どこで生き、どこで死んだって、地球上。大差ない。
私の墓標は地球です。

飛び石

2010.4.11付 朝日歌壇より
飛び石を正しく踏んで歩むあり石の配置にこだわらぬあり:(坂戸市)山崎波浪

深く人間を観察したいらっしゃいます。いろんなひとがいるものだ。

◆内緒話。
決してこの歌や作者に、何かの意図があるというのではありません。ここをお読みになった読者の方々、くれぐれも内緒にして下さい。
「あり」を「アリ、蟻」にして読んでみてください。そうなのかぁ、と納得しませんか?
ごめんなさい。


匂い

2010.4.11付 朝日歌壇より
砂の町にいぶりがっこ三本と雪の匂いを連れて友来る:(アメリカ)中條喜美子
 高野公彦 評:「砂の町」とあるから作者は乾燥地帯に住んでいるのだろう。だから東北地方の素朴な漬物や雪の匂いが殊更懐かしい。

東北とはいっても、基本的には秋田県のものです。
囲炉裏の上に大根をつるして、煙でいぶして水分を抜く、大根の燻製ですね。これを、麹と塩で漬けたものです。沢庵漬と似てますが、燻製なので、独特の香りがあります。
「がっこ」というのは「つけもの」のこと。秋田の方言です。

「匂い」「嗅覚」というものは、ヒトの場合、イヌなんかよりずっと鈍感なのですが、それでも、記憶との結合が深いですね。
ある特定の匂い、香りが記憶の中の特定のシーンと強く結び付いていて、その匂いで記憶が呼び覚まされるます。一瞬でタイムトリップしたような気にさせられますね。

砂の町から秋田へ。一瞬でジャンプなさったものと拝察します。

◆年齢:昔、母の実家に遊びに行くと、囲炉裏がありました。そういう年齢です。
 学生時代、秋に母の実家を訪れたところ、伯母に、この冬一冬分の薪を割って行ってくれとたのまれて、鉈で薪割りをしました。腕が筋肉痛になった。薪ストーブや風呂を焚くのに使っていたのです。
刃物や火や煙と親しい世代です。

2010.4.11付 朝日歌壇・俳壇より
ふり向く牛ふり向かぬ牛どちらをも送りて友はしばし動かず:(高崎市)野尻ようこ
 佐佐木幸綱 評:食肉用の牛の出荷だろう。毎回このように送り出しているのだろう。

乳房百牛舎に揺るる鳥曇り:(船橋市)平栗瑞枝

肉牛と乳牛です。
死と面する肉牛の「輪郭」は「剛」
母牛の「輪郭」は「柔」

ヒトという動物が「家畜」に仕立てたのですが
その対比に、重い気分です。

婚姻届

2010.4.11付 朝日歌壇より
桜花舞ふ中君と自転車で婚姻届を出しにゆく我:(京都市)橘幸子
 佐佐木幸綱 評:落花の中の自転車がいい。青春映画の一場面のようだ。

思い出してしまったんですよ。自分たちの若かった時代を。
私たち夫婦はこの4月で結婚38年になりましたからね。スゴイでしょ。
「時代の雰囲気・気分」みたいなものがあったなぁ。
家同士の結びつき、なんてのを蹴飛ばして、男女二人の対等な個人同士としての結婚、というような感じが強くあった。
私たちの場合は、二人で春日大社に詣でましたっけね。あは。

1972年には、はしだのりひことクライマックスの「花嫁」という歌がありましたね。
いろいろな係累を切り離して、一人で彼のもとへ行く女性。

小さな  カバンにつめた  花嫁衣装は
ふるさとの  丘に咲いてた  野菊の花束

1973年ですか、チェリッシュの「若草の髪飾り」。

あなたが髪に 結んでくれた
芽ばえたばかりの 草の髪飾り
・・・
ほんの普段着の ウェディングドレス
ベールの代わりの 若草の髪飾り

二人で出発するんだ、二人の人生の糸を二人で寄り合わせていくんだ、そんな、その時代の大人から見ればきっと、幼いような青臭いようなものに見えたであろう、「意志表明」がありました。
当時の青年であった、私たちは真剣だったんですが、ね。

「帰るところ」は、どんなに狭くてもおんぼろでも、二人の生活の拠点である場所しかない。
実家へ「帰る」とか里「帰り」などというものはない。実家へ「行く」のみだ。

青臭いでしょ。でも、そんな話をしたんですよ、実際。
なんだかなぁ、最近は復古調になってしまって、家やらなにやら、ぐちゃぐちゃ絡まっているみたい、式を「感動の物語」に仕立てようとやっきになっている。しらけております

まわりの大人なんかどうでもいいの、っ。
大事なのは二人。祝福いたしましょう。

眠つてよいか

2010.4.11付 「うたをよむ」より
朝日歌壇と俳壇の間に「うたをよむ」というコラムがあります。
4.11付は「春の朝 眠るがごとく」という題で、晋樹 隆彦氏が、竹山広氏の歌について書いておられます。そこに引用されていた歌をご紹介します。

生前最後の歌集『眠つてよいか』に、竹山はこう詠んでいる。

あな欲しと思ふすべてを置きて去るとき近づけり眠つてよいか

桜の咲きはじめた季節、竹山広は静かな眠りについた。

もうよいですか。
よいですね。
わたくしも。

来年もまた

2010.4.9付 朝日川柳より
手に花びら来年もまた逢えるやら:神戸市 安東弘恵

これは俳句ですね。

定期預金の満期がきました。
新たに契約し直したのですが、向こうは「10年」というような長さを口にする。
こちらは10年後には70を超えてしまっている。
とてもじゃないが、10年先を読むことなどできはしない。
途中解約の可能性をきちんと確認して、契約しました。

今のところ、「来年」はあるような気がする。でも、気がするだけかも。

年を重ねるということはそういうことですね。

2010年4月12日 (月)

ナガミヒナゲシ

0331hinagesi1 3月31日
ナガミヒナゲシの蕾です。蕾は下向き。花は上向きです。
0331hinagesi2
このごろ、少し繁茂しすぎという感じはしませんか?
どこでも見かけるようになってしまった。
生態系の乱れという感じまではしないとしても、ずいぶん広がりましたね。

ナガミヒナゲシ(長実雛罌粟)。
虞美人草。
英語で、ポピー(Poppy)。
スペイン語で、アマポーラ(Amapola)。
フランス語で、コクリコ(Coquelicot)。

なんとまぁ、アマポーラという歌をよく知っています。あれ、ナガミヒナゲシでしたか。
コクリコというのも知っています。あれ、ナガミヒナゲシでしたか。

それだけ広く親しまれているということなんでしょうね。
まいったな、という気分もしますが。

「虞兮虞兮奈若何」
高校時代に「漢文」という授業があった世代です。

シャガ

0331shaga
↑3月31日

↓4月1日
0401shaga

記事を書いている今日12日もいっぱい咲いていますよ。
結構長い期間楽しませてくれます。
シャガは種ができません。ゲノムの構成が3倍体で、生殖細胞がうまくできないんですね。
ですから、日本中のシャガは基本的にはクローンで、人為的に分布を広げたものだと言われます。
2倍体の植物体があれば種子ができ、遺伝子構成が変化して、花にバリエーションが生じるはずなのですが。

そういう意味では、生物として、ちょっと寂しい花といえるかもしれません。
秋に咲く、キンモクセイも雄の木ばかりで実はならず、日本中クローンだということは知られていると思いますが。

スミレ

0330sumire 3月30日
葉の細長いタイプのスミレです。
花の中が見たいなぁ、と頑張ったのですが、はっきりは撮れませんでした。
花を壊す気にはなれなくて、このくらいで我慢します。
一応、メシベの柱頭と、包むような黄色いオシベの葯が見えているのだと思います。
0331sumire1 3月31日
葉が丸いタイプのスミレ。
紫色が濃いです。
場所は葉の細長いタイプのすぐそば、線路の柵の下です。
0331sumire2
いかにも「すみれ」という姿ですね。

名前は分かりませんか?
さしあたって、この2種類が今咲いています。

水晶発振子

2010年2月16日付で、「おまけのお話し6:水晶」という話を書きました。
http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2010/02/post-9b7a.html
ここです。

小学校で水晶を児童に見せたという話です。
この中で「現在、水晶は日常の生活に欠かせないものとなっています。装飾品とかではありません。クォーツ時計、携帯電話、パソコン、コンピュータ内蔵の機器類すべて・・・です。時計では、1秒を刻むために水晶発振子が必要です。」
こう書きました。
たまたま、妻が使っていたデジタル・ストップウォッチが壊れてしまって捨てるというので、もらいうけて分解してみました。3月30日のことです。

0330stopwatch1
裏ぶたを外すとこうなっています。
右下が電池。CRですからリチウム電池ですね。
その左にある座布団みたいな黒いものがICで、いろいろな機能が書きこんであります。時計、カレンダー、ストップウォッチ・・・などの機能です。
C1,C2,C3,C4と見えているのはコンデンサーです。
Rは抵抗です。
BZはブザーかな。
Q1というのが見えていますが、これは3本足のトランジスタです。
Lはコイルですね。
ハンダというのは、以前は鉛と錫の合金だったのですが、鉛の環境汚染問題で、最近は鉛フリーハンダというのが多く用いられます。で、その鉛フリーハンダの一種である「錫‐銀‐銅」の合金がここでは使われているようです。錫=Sn、銀=Ag、銅=Cuですので「Sn-Ag-Cu」と表示してあるのはそのことです。
さて、ぐるっと回って、「X1」と表示されている「缶」、これが水晶発振子を封入した缶なのです。
0330stopwatch2
モノサシを置いて長さがわかるようにしてみました。
長さは5mm程度ですね。直径は2mm足らずでしょう。
この缶の中に、人工水晶をカットした板が入っていて、これに電圧を加えて、振動を取り出し、ストップウォッチ・時計の基準に使っているのです。
この缶までぶっ壊す気にはなりませんでした。
これがおすなのかぁ、と理解して下さい。
もし、時計が壊れたりしたら、是非分解してみることをお勧めします。
できれば、理科の先生か、自分で回路がいじれる電気屋さんのアドバイスを受けるといいですよ。

ネコハエトリ

0330nekohaetori 3月30日
ツツジの葉のあたりで見かける多分同一個体のネコハエトリがいます。
お、また会ったね、という気分。このあたりをテリトリーにしているのでしょう。

0401nekohaetori1 4月1日
同じような場所で。
ネコハエトリがいて、お、と思ったらぴょんと一枚葉をジャンプしました。
逃げたのかな?と思ったら、葉の後ろ側から顔を出しました。やぁ、と声をかけてみていると。

0401nekohaetori2
顔を出した写真でも分からないではないのですが、こうやってみると、獲物を抱えているのが分かります。
ぴょんと跳んだのは、獲物に襲いかかった瞬間だったのでしょう。

0401nekohaetori3
こうやって見せてもらえるとはっきりわかりますね。
でも、何を捕まえたのかは、ちょっとわかりません。薄い翅のある昆虫のようですね。
ネコハエトリの方に感情移入をしていますから、みずみずしくっておいしそうだね、と思ってしまう私なのでした。

ドウダンツツジ

0330doudantutuji 3月30日
ドウダンツツジの枝先の新芽

0406doudantutuji 4月6日
きれいでしょ。といいながら、花芽がない。

0409doudantutuji 4月9日
環状八号線の中央分離帯の植え込み。
葉が出ないうちに、花が咲いています。
うわぁ~、っとコンパクトデジカメで一枚。運転席のガラス越しで、不鮮明で申し訳ありません。信号待ちの一瞬の撮影です。

0410doudantutuji 4月10日
振り返って、我が家のドウダンツツジは、蕾も花もなし、美しい新緑を楽しませてくれているのです。
日当たりが悪いんですかね。
ごめんね。

アブ

0330abu 3月30日
このあたりで見るアブは、ホソヒラタアブ、クロヒラタアブ、キタヒメヒラタアブがほとんどだ、と書きましたら、ホント?そうかい?と逆襲を食らってしまった。
上の写真、クロヒラタアブのようでもありますが、それにしては小型なんですよね。
季節的に小さい成虫になったクロヒラタアブかなぁ、と困っています。

0330yamatohirataabu
これはヤマトヒラタアブのようです。
いろいろいるんだいっ、とお叱りを受けました。
写真は撮れませんでしたが、アシブトハナアブも飛び回っていました。
これから暖かさが増していくとまた色々な連中が姿を見せに来てくれるでしょう。
楽しみです。まってますよ~っ。

「ニュートン」という科学雑誌があります。
立ち読みして、面白い記事があると買ってきて読むのですが、2010年5月号に「ふ~ん」という記事があったので、ご紹介しましょう。
ちょうど、アゲハが蛹から成虫へ羽化したところですね、タイミングが非常に良いし。

「変態」――昆虫が激変するしくみ

 ・・・
サナギの中身はどろどろ
 では、完全変態昆虫では、どのように変態が進むのだろうか。・・・
 ・・・腸の中身を出すために下痢をすえう(「ガットパージ」とよぶ)。腸の中に食物や便が残ると腐敗し、羽化する前に死んでしまうこともあるという。・・・
 さらに体内では、成虫用の器官形成の準備が始まる。・・・
 サナギになると、不要になった幼虫の器官は退化・消滅していく。それらは”消化”されて、新しい器官への材料として使われるのである。そのため、サナギ前期の内部は、どろどろの白い脂肪粒でみたされた状態になる。・・・

単眼から複眼。まったく新しい眼へ
 チョウやガなどにおいて完全変態によって、がらりとかわる器官の一つが、眼である。・・・
 複眼は、幼虫期に準備された「原基(源になる組織)」からほぼ100%”新築”されるのだ、複眼の原基は、幼虫期、単眼のまわりに存在する。幼虫が成熟すると、原基では徐々に細胞の増殖がはじまり、視細胞やレンズ、色素細胞、網膜などがつくられる。そしてサナギになるころには、複眼の視細胞から脳の視覚中枢に向けて神経細胞の突起がのびていく。サナギの中期には細胞の増殖が終了し、後期になると神経が成熟して、複眼は完成するのである。
 ・・・

変態によって、眼が体内時計に?
 ・・・
 トビケラやショウジョウバエなどでは、幼虫の単眼が成虫内の脳に残り、サーカディアンリズム(概日リズム)の調整に役立っているという。いわば体内時計の役割を果たしているという。
 眼が体内時計の役割に変化するとはおどろきだが、市川准教授によると「おそらく幼虫の単眼は視覚とサーカディアンリズムの調整の両方に機能していて、後者の機能が成虫になったあともひきつがれるのではないでしょうか」と説明する。ただし、この説は直接的な証拠がなく、いまだ確証はもたれてない。
 ・・・

この、「体内時計に?」という記事の上のグラビアに「単眼は脳の中に残る」という写真があります。
「サナギ2日目の脳」と「成虫の脳」というキャプションがついていて、解説の文章はこうです。

幼虫の単眼の視細胞は消滅せずに、サナギでは、脳の後面に移動する。サナギになる場所を探しはじめるころ、視細胞とレンズは角膜からはなれ、視神経の中を通って脳の中に向かって移動をはじめるのだ。その後、視細胞は成虫になってもまるで脳内のホクロのように生き残る(写真はアゲハチョウの脳の断面)

幼虫の「側単眼」というのを何度かブログで紹介しています。その単眼が脳の中に残っているというのですからびっくりしました。そして、それが概日リズムの調整に機能しているということには、そうなんだぁ、という驚きと納得の声を上げてしまいました。
おそらく、かなりの確率でありうる話だと思います。

脊椎動物では、概日リズムにかかわる松果体という器官が脳内にあります。
松果体の細胞は眼の光受容細胞に似ています。
ムカシトカゲの頭には「第三の目」といって光を受容する骨の穴があって光に感じる細胞があり、そこで明暗を感じ取っています。これが松果体の前駆的な形です。

昆虫の体は半透明ですからね、脳の中にあっても外界の明暗は感じ取れるでしょう。
そうなんだ、そこで、幼虫時代の単眼が光を感じて概日リズムをつくっているのか、と納得です。
概日リズムというのは「約1日のリズム」という意味ですが、全くの暗闇の中で飼育すると、24時間から少しずつずれていくのですね。で、朝、夜という日光による明暗のリズムでリセットをかけているのです。ですから、光を感じるところがどうしても必要なのです。

納得だなぁ。
まだまだわからないことが多くて、知りたいことが多くて、楽しいですね。

アゲハ羽化:Part3

0409ageha10 4月9日
羽化したアゲハを放して、昼食をとり、昼のニュースなどを見て、恒例「昼のお散歩」に出ました。
玄関を出て、2,3歩。ビックリしました。
アゲハが私の周りを飛び回るのです。
高く低く、目の前から頭の上へ。
上の写真は2階の高さ。
0409ageha11
これは目の前1mくらいかな、ふわぁ~っと目の前を横切っていく。
夢中でレンズを向け、ただシャッターを押すだけ。
ファインダーを覗く暇などありはしません。
写っていますように、と祈るようにしてパシャパシャとシャッターを切ります。
ボケボケで済みません。
写真としては恥ずかしいのですが、おめにかけます。
0409ageha12
電車の柵の前ですから、かなり低い位置を飛んでいます。
0409ageha13
と思えばまた2階へ。

大型のチョウの飛翔能力はすごいものですよ。ヒラヒラなんていっていられませんね。
高低自在に猛スピードで飛び回ります。
こんなことを3、4回繰り返してから
0409ageha14
これ、ナツミカンの木です。幼虫時代にこの葉を食べていました。
そのナツミカンの木の方へ姿を消していきました。
この写真のどこかに移っている可能性はあるのですが、もうぼやけて見つかりません。

驚いたなぁ。うれしかったなぁ。
妻にこの話をしたら、アゲハが挨拶していったのねぇ、と。
まったく、そうとしか思えないんです。
基本的にはあり得ないことなんですけれどね。アゲハとヒトの間に交流が成立するということは。(哺乳類とだと交流が成立しますが。)
しかし、できごととしては、やっぱり、旅立ちの前に挨拶していった、としか思えません。
ファンタジー過ぎるかなぁ。
なんだか、一日中、心がほかほかして、なんだかずっと嬉しくて。

いい一日でした。

◆余談
 翌日、10日。また昼の散歩に出たら、足元を影が走りました。オッと思って見上げると、アゲハが真っすぐに飛んで行きました。
 同じ個体でしょう。このあたりをテリトリーにして生活しているのだと思います。
またまた、うれしくって。心がぽっかぽか。
 よい日々が続きます。

アゲハ羽化:Part2

0409ageha5 4月9日
10時頃にケースを屋外の日向に出して温まってもらって、約1時間。
あんまり元気が出すぎてケースの中で飛ぼうとすると翅を傷めますから、そろそろ出してあげようとフタを開いたのが11時過ぎ。
真上からのショットです。
きれいですねぇ。ケースの壁に反射して姿見のよう。
さっそく飛び出して行きました。ボウガシの木の上にとまりました。

0409ageha6
これが脱け殻です。この中で、一冬、体を作って春を待っていたのです。
(乾燥しないように霧を吹きかける、という話もありますが、私たちはそういうことは全くしていません。大丈夫です。)
殻を破って出てきて、この枝を上まで歩きあがって翅を展開しました。

0409ageha7
翅を展開するには、体液を翅脈に圧送します。翅脈に液体が通っているのはこの時だけ。
その後は空の管となります。中空の管というものは構造材として軽くて丈夫なのです。
翅を支えて飛翔する大事な骨組みになるのですね。
不必要になった体液は、排泄します。それを「蛹便」といいます。固形ではありません、液体です。この写真の枯葉の上に薄緑色の液滴がついていますね。これが蛹便です。
不要な液体を捨てて、体を軽くして飛び立つわけです。やはり空を飛ぶということは大変なことなのですね。可能な限り体を軽くしようとしています。

0409ageha8
ボウガシの木の上の方で翅を開いて日差しを体に受けています。
この写真はマクロレンズのままの撮影。それでも結構なんとか写っています。レンズの描写性能というやつですね。
まだじっとしていたので、レンズを望遠ズームに付け替えて撮影してみました。
0409ageha9
暗いレンズなので、このくらいが限度。
でも、何をしているかは見えます。
ケース内での姿よりも、この方が翅の面積は小さくなっていますね。
翅にお日さまを受けても、翅脈をつかって熱を運ぶということはできないのですから、翅の面積はあまり関係ないのです。
体をなるべく開いてお日さまを受けているのです。
十分に温まったら自在に飛び去るでしょう。

私たちが観察するのはここまで。
11時20分を過ぎていました。

元気でね。と立ち去りました。

2010年4月 9日 (金)

アゲハ羽化:Part1

0408ageha1 4月8日
夕方、6時ころ。玄関の中に入れておいた飼育ケースの中でアゲハ(ナミアゲハ)が羽化していました。
冬の間、室内で羽化させてはまずいので、外に出しておいたのですが、このところ気温が上がってきて、今度は注意の行き届かない外で羽化させてはまずい、と玄関内に入れておいたものです。よかった。羽化してすぐに気が付けて。
翅はほとんど開き切っていますが、端の方がまだ完全ではない。お腹もまだ太め。
驚かせないように、そっとふたを開けて、一応の記念写真を撮りました。
0408ageha2
同じ写真のアップです。
毛がふさふさ。
犬や猫のような感じがしませんか?
複眼に六角形の反射光。
口吻はすでに2本を合わせてストロー状の管になっています。
玄関灯を消して、暗くして、夜だよ、休んでいてね、と一晩。
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0409ageha3 4月9日(今日)
朝の8時過ぎ。
明るくしてやりました。
ケースの外からプラスチック越しの撮影ですので、かすんでいます。
翅が体から立ち上がっていますね。夕べは、垂れていたのですが、今はもう乾燥したようです。ただ、まだ体温が低い。

0409ageha4
10時前。外の気温も上がり始めた頃ですので、ケースをそっと外に持ち出しました。
ケースの壁越しですが、光量が多いので、上の写真よりははっきり写っています。
きれいですねぇ。完璧な美、とえるでしょう。

キアゲハと似ていますが、なにせ、ミカンを食べて成長したのですから、ナミアゲハです。
キアゲハの場合、赤い斑紋でメスということになるのでしょうが、ナミアゲハの場合は雌雄の判別は私にはできかねます。

しかしまぁ、一本のナツミカンの木の、葉を食べて成長したアゲハ、一方その実を食べて楽しんでいる夫婦、ナツミカンの木を介して「仲間」になってしまいました。うれしいですねぇ。
特別に親近感がわきますよ。

「アゲハ印のナツミカン」という話をしましたが、このアゲハちゃんが、その証人です。

さて、冬の間を蛹で過ごしたチョウたちが羽化する季節になったのですねぇ。
嬉しいことです。心躍ります。
ケースの中にはまだ蛹がいますので、そっと待つことにしましょう。

この話の続きはまだあるのですが、とりあえずご報告ということで、ここまで。
Part2,3は後で書くことにします。(どのくらい後かはわかりません。)

鉄塔

0329tettou1 3月29日
この建物は東急池上線の雪谷大塚駅の駅舎です。
駅舎を跨ぐ「鉄塔」。
鉄「塔」というより、鉄「門」という感じもしますけれど、まあ、いいでしょう。
地元民としては見慣れたものです。
電線に「着雪防止装置」がついていたりして、こんな土地でも必要なのかなぁ、などとは思っていました。
また、この電線は、東急電鉄の送電線だろう、と、なんとなく思っていました。
駅を跨ぐ鉄塔、線路上を走る電線ですからね。
0329tettou2
ふと、気づいてしまった。
「千鳥線 No.27」という「名前」がついているんですね。
(そりゃ、踏切にだって名前は付いているんですけど。)
「東京電力渋谷支社送電保守グループ」と書いてあります。
そうだったのかぁ。東京電力の送電線だったのかぁ。知らなんだ。

以前、送電線の「鉄塔マニア」みたいなのもありましたよね。
「○○線○○号」とかいうのを追っていく小説か何かなかったですか?
(私って、小説を一切読まないので、知らないのですが)

こういう「門」のような鉄塔にもファンはいるのかなぁ?
気づいてしまうと気になるものですね。

2010年4月 8日 (木)

リュウノヒゲの実

0329ryunohige1 3月29日
リュウノヒゲの実です。
花の時も私は気づかずにいて、葉の中をかき分けて、ホラ花よ、と妻に教えられたのですが。
今回もまた。
実がなっていることに気づかなかったわ。
と言われて、自分で行ってっみて、見つからない。
見つからない、と言ったら、妻がやってきて、ココよ、とかき分けて見せてくれたのがこれ。
茂った葉の奥にひっそりと宝石のような青い輝きがありました。
0329ryunohige2
ジャノヒゲというほうがポピュラーなのかなぁ。私はリュウノヒゲ、と覚えてしまっていますが。

このあたり、チャコちゃんのねぐらでもあって、実がなったことを、彼女なら知っているんでしょうが、教えてくれないものなぁ。

◆ミニうんちく。
「逆鱗に触れる」
竜の顎の下には一枚だけ逆向きの鱗があるのだそうです。
他の部分にさわられても泰然としている竜が、この逆向きの鱗にさわられると、激怒するのだそうで。そこで「逆鱗に触れる」なんですね。

「髯」は大丈夫なようですね。

ムラサキツユクサ

0329murasakituyukusa1 3月29日
何度もご紹介しているムラサキツユクサですが、見飽きないなぁ。
だいすきなんです、この色が。
オシベの葯はなんと形容するのか、不思議な形。
メシベは棒状、です。
0329murasakituyukusa2
そしてこの、オシベの毛がね、虫めがねがあれば誰にでも見える大きさの細胞です。
珍しいでしょ。こんな大型細胞。
一列に並んで毛になっているのです。
毎年、眺めて、毎年、感嘆しているのです。

ツルニチニチソウ

0327turunitinitisou 3月27日
毎年この花を見て、なんだろうなぁ、風車みたいな花、特徴的だよなぁ、と思っていたら、ツルニチニチソウでした。
「季節の花300」から引用します。

・夾竹桃(きょうちくとう)科>ツルニチニチソウ属
・地中海沿岸原産
・紫色のプロペラ状(5弁)の花を、つる状に伸びた茎の先につける。       
・ヨーロッパでは、「蔓日日草を身につけていると悪いものを寄せつけず、繁栄と幸福をもたらしてくれる」という言い伝えがある。また、常緑で冬の間も枯れないので、不死の力や魔力を持っていると信じられていた。

私は「風車」みたい、と感じていましたが、なるほど「プロペラ状」という言い方もあるのですね。
やっと名前が頭の中に定着して、気分がすっきりしています。よかったなぁ。

NHKの宣伝をしま~す

◆何冊かの自然科学系雑誌を、寝る前の読書タイムに、のんびりと眠くなるまで毎晩読むのですが、毎月下旬からは「日経サイエンス」を読みます。
2010年5月号を夕べ(4/7(水))、読み終えたのですが、information というコーナーにこんな紹介記事を見つけました。
「NHKが新しい理科実験番組 シンプルな大実験で理論を検証!」というタイトルで『大科学実験』という番組を紹介していました。

●86人が1.7kmの列を作り、音が聞こえたら旗を上げるという実験
●プロドライバーがぴったり時速100kmで運転する車から、ピッチングマシンを使ってこれも時速100kmちょうどで真後ろに球を飛ばした。・・・球がふわっと下に落ちる映像は・・・
●500個の卵でラクダの体重を支える
●50mのクジラ型バルーンで人を持ち上げる

こんな実験が紹介されていました。
物理教師としては「垂涎」ものですね。
授業で、弾丸の速度で走る車から後ろ向きの同じ速さの弾丸を発射したらどうなるか?
って、実際生徒に話しかけたものですよ。
車から見れば、弾丸は普通の弾丸の速度で飛び去っていく。放物運動のように見える。
弾丸から見れば、車が弾丸の速度で飛び去っていく。
地上から眺めていれば、弾丸は真下に自由落下する。
こういう話をしたものです。
それを映像でやってくれるというのですから、もう絶対見逃せませんね。

◆初回放送は毎週水曜日、午後7時40分から7時50分です。
 何度も再放送があります。
番組自体は3月31日(水)から始まっており、この紹介記事を読んでいた、まさにその時、7日(水)には、第2回のクジラ型バルーンの実験だったのです。
気づいたときは遅かりし、ですが、早速今日、NHKのHPで調べてみました。

明日9日(金)には、第一回の実験「音の速さを見てみよう」の再放送があるというので、録画予約をしました。
夕べの第二回実験「空飛ぶクジラ」の再放送は4月23日(金)とありましたので、カレンダーに記入しました。
他の放送予定もカレンダーに書き込みましたので、全部見るつもりです。

http://www.nhk.or.jp/daijikken/schedule/
ここに4,5月の放送予定があります。関心がおありの方は是非ご覧になって、番組を見てください。

大声で叫んでしまいます。
理科の先生方ぁ~~~。ぜひ見てください。録画して授業に使いましょう!!!

◆昔、小学生の頃、日曜の夕方、6時ころでした。草笛光子さんの「光子の窓」、「シャボン玉ホリデー」などと並んで、岩波の科学教育映画の番組があったのです。15分ものでしたね。これを、もちろん白黒テレビでしたが、食い入るように見ました。
理科教師としての下地・基盤を形成してくれたのがこの映画だった、と思っています。
簡明な(易しくはないのですけれど)実験によって、出来事の本質がきれいに目に見えたのですね。実験ショーではありません。本質の開示です。
そうなのか、そうだったのか、という驚きとストレートな納得が私を満たしてくれたのです。
無重力下での球形燃焼などという超先進的な画像もあって、教師になっても授業に使いましたよ。粉塵爆発の映像もあった。
とにかくすごかったのです。

最近は「実験ショー」がはやりですが、私はあれには、疑念を抱いています。
今回の、NHKの番組、まだきちんと分析的に見てもいない段階でこんなに宣伝してよいものかどうかわかりませんが、期待しています。NHKには高度な映像作成能力がある。それをできれば存分に発揮して欲しいと願っています。

今からなら、再放送を合わせて、全部見られますよ~。
ぜひどうぞ。

コダカラソウの花が咲いたよ~♪

0408kodakarasou1 4月8日
「からたちの花が咲いたよ」のメロディーで口ずさんでください。(字余りですが)。
0408kodakarasou2
こういう花です。
0408kodakarasou3
虫を引き寄せる、という感じはヒトの目にはあまり感じられませんがどうなんでしょうね。
4本の長いのがメシベでしょう。
奥の方に8本くらいかな、短いオシベがあります。葯があるのでわかります。
0408kodakarasou4
花の中を覗くと、蜜でしょうか、液体表面の反射のような光が見えるのですが、判然とはしません。
今日はとりあえずご報告。
花の開き具合など見ながら、またアングルを工夫して続報をお送りします。

しかし、長かったですねぇ。
第一報は去年の11月30日に書いた記事です。そこに11月21日撮影の写真が貼り付けてあります。4カ月以上かかったのですねぇ。

http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-77d4.html
「コダカラソウに花芽がつきました。初めてです。・・・」

フチベニベンケイの開花もずいぶん時間がかかりましたが、あれ以上かな。
多肉植物の通性なのでしょうか?よく知らないのですが。

うれしいなぁ。よかった、よかった。

2010年4月 7日 (水)

告知

2010.4.5付 朝日俳壇より
告知受け万象万物ただおぼろ:(川越市)益子さとし

「告知」という表現ですから、がんでいらっしゃいますね。

なんで、日本では「告知」という言葉を嫌っているのだろう。
病む本人が病の本態を知らずに闘病なんてできません。
病の内容を知るということは、最も大事なことです。
病を得た人こそ、本当の「当事者」なんですから。
その情報を、家族や友人に知らせるかどうか、ということは本人の意志によるべきなんです。
当事者のプライベートな情報なんですからね。

がんは身の内。
外からの感染ではない。
我が身の細胞たちの一つの活動のあらわれですので、上手に付き合っていくしかない。
ショックであられましょう。しかし、うけとめられますように。心からお祈り申し上げます。
事態を改善できるのは、事態との正面衝突のみです。
そらしたりなさいませんように。

往復切符

2010.4.5付 朝日俳壇より
一枚の往復切符旅うらら:(市原市)鈴木南子
 稲畑汀子 評:春の旅らしい躍動感が伝わってくる。

春の陽気のよい日、ふと日常から抜け出して、電車を降りずにこのまま、ふらっと旅に出てしまいたい、というような「めまい感」ってありますね。
そんな旅なら、行く先なし、行って「戻る」という構えもなし。

「一枚の往復切符」をもって列車に乗っていらっしゃる。
しばらくの間、日常から切り離されて、気持ちを解き放って、そして「帰ってこよう」と思っていらっしゃる。
日常を踏み出す感覚(不安定感)と、日常につなぎとめられている感覚(安定感)の間に揺れて、その揺れを楽しまれていますね。

椿

2010.4.5付 朝日俳壇より
椿落ち水生き生きと走りけり:(大牟田市)古賀昭子
 稲畑汀子 評:赤い椿であろうか。水の流れに落ちた花びらによって水が生き生きと走る変化の発見。

{かかし}澄んだ水だけではその流れは見えにくい。椿の花が落ち、浮くことによって水の流れが可視化されたのだろう。こういうふうに流れていたのかとの驚きがこめられている。

椿ですからね、落ちたのは「花びら」というよりは「花」でしょう。
落ちる花を、せめても乗せてあげたいと、水は願う。
はなやかな軌跡を描かせてあげて、視界の外へと引く余韻。水の流れは椿に想いをかけるのです。

山笑ふ

2010.4.5付 朝日俳壇より
診療の良と出でたり山笑ふ:(藤沢市)小田島美紀子 {稲畑汀子 選}
病癒え早や旅心西行忌  :(藤沢市)小田島美紀子 {長谷川櫂 選}

おめでとうございます。
ふさいでいた心を解き放たれて、春の「陽」なる気を存分に吸収なさいませ。
この場合、「山笑う」は季語というよりはむしろ、実際に山の緑がにこやかにほほえみかけてくれる、山に生きる動植物たちが命の躍動を伝えてくれる、というように読むほうがよいのではないか、と考えています。

山笑う:[画品、郭熙四時山「春山淡冶而如笑、夏山蒼翠而如滴、秋山明浄而如粧、冬山惨淡而如睡」]春の芽吹きはじめた華やかな山の形容。冬季の山の淋しさに対していう。笑う山。<季語:春> [広辞苑第五版]

マツダランプ

2010.4.5付 朝日俳壇より
なつかしきマツダランプよ春の暮:(岡山市)光畑勝弘
 長谷川櫂 評:かつてマツダランプという電球があった。春の夕闇を照らす、その柔らかな光。

マツダランプが現在も現役で輝いているとは思えないのですが・・・
「マツダランプ」というホーローの看板が昔ありました。
それがあるのかな?
ただ、白熱電球を見て、そういえば昔はマツダランプといっていたっけなぁ、と思い起こされているのかな。
白熱電球はエネルギー効率が低いので、消費した電気エネルギーの大部分を熱として失ってしまう。そこで、効率の高い、蛍光灯やLED灯に置き換えられようとしていますね。
時代の流れが大きく向きを変えようとしているようです。

◆今年の3月31日付の朝日新聞朝刊の20,21面の2面にわたる全面広告がありました。
東芝の広告でした。
東芝ライテックでの白熱電球の製造を3月17日をもって終えた、という内容でした。
120年間の歴史に幕が下りたということです。

広告によりますと、「日本初の一般白熱電球は、東芝の創業者の一人、藤岡市助が1890年に実用化しました」とありました。
「マツダランプ」という商標はGEが最初に使ったのではないでしょうか。
「マツダランプ」を日本で引き継いだのが東芝ライテックの前身であるマツダランプだったと理解しています。
「マツダ」は「松田」ではなく「MAZDA」ですね。
ゾロアスター教の最高神であり光の神であるアフラ・マズダにちなんだ命名です。
ゾロアスター教が中国に伝わって「拝火教」とか「祆教」と呼ばれた、というのは、高校の世界史あたりで仕入れた知識ですかね。
有名なニーチェの「ツァラトゥストラ」は「ゾロアスター」のことです。

老の門

2010.4.5付 朝日俳壇より
うららかやぞろぞろ入る老の門:(津山市)妹尾武志
 長谷川櫂 評:ブラックユーモアの句。麗らかな春の日。見れば、誰も彼も老人の仲間入り。「老の門」などないが、こういうと、門をくぐる人々の姿がよく見える。

ブラックユーモアとは全然思いませんが。
「青春の門」も「老の門」もあるんですよぉ。ご存じないらしい。
私ら「団塊の世代の老」というのはスゴイですよ。
なんたって、数をなして、ドドドーッと老いちゃうんだから。
お気をつけ遊ばせ。
そこのけ、そこのけ、団塊が老いる、なんですからね。

私たちが小学生の頃、社会科で習った「人口ピラミッド」は完璧な「ピラミッド型」だったんです。それが今や、キノコ型とでもいうか、先細り。団塊ジュニアと丙午がはっきり識別できますね。

小学校の上級生の頃、少年マガジン、少年サンデーといったマンガ雑誌創刊。
私らが色気づいた頃、平凡パンチや週刊プレイボーイ創刊。
女性誌の方も、団塊女性を追っていろいろ創刊がありましたねぇ。

これからは、老人パンチの時代です。
みんなで、老の門をドドーッとくぐって、老人界を数で変革するのです。
人生終盤の「色気」ってのもあるかもしれないゾ。

うららかだなぁ。

{実際のところ、葬式とか、墓とか、家とか、団塊の世代の世代感覚というやつで、大きな変化が起きますよ、ゼッタイ。}

くさめ

2010.4.5付 朝日俳壇より
ロケットのやうな赤子のくさめかな:(京都市)水田貴士

赤ちゃんが、鼻をむずむずさせている。
あ、くしゃみだな。
もうでる、もうでる、とカウントダウン状態だったのではないですか?
で、ついに、出た。
くちゃん

赤ちゃんというものは、何をしても嬉しいもの、かわいいものです。
鳴き声、泣き顔もかわいい、と、大人のゆとりはどこへ行ったのかなぁ。最近は悲しい事件が続きます。

春の闇

2010.4.5付 朝日俳壇より
匙を手に春の闇を喰べる人:(市川市)井上三七
 金子兜太 評:濃く生暖かい春の闇。それを睨んで大匙で食べている一人の男。生臭く独特の存在感。

闇を睨んで食べる人、という「具体」ですか。
私は、ちょっと心象風景というか「抽象」というか
こってりした春の闇を、姿も見えない闇の中の男が、温めたスプーンでアイスクリームをすくい取るが如くに、すくい取っては呑み込んでいる。
そんな怪しさを春の闇に見てとっているのではないか、と。
その方が生臭いです。

禁煙

2010.4.5付 朝日俳壇より
孫を抱くための禁煙桃の花:(福岡市)伊佐利子
 金子兜太 評:「抱くため」が極めつきの諧謔。孫が育ったらまた喫うさ。そんな気軽さに桃の花。

また金子先生にたて突いてしまいますが

私には「諧謔」という感じは薄いのです。
ヤニ臭さを孫に嫌われてしまった
しまった、まずい、間に合うか、禁煙しなくっちゃ
との反省と焦りを読み取っています。
とても「気軽」には思えないのですが。

2010年4月 6日 (火)

排卵

2010.4.5付 朝日歌壇より
排卵は五百余といふヒトの女(め)の一生(ひとよ)に吾子をふたり賜はる:(神奈川県)加藤三春

大雑把な話。13個/年×40年≒500。
こういうことです。
高校で生物を習った方は思い出して下さい。

受精卵では3週間くらいすると、始原生殖細胞というものが現れて将来の生殖腺の位置へ移動します。それ以降の発生の過程の影響を受けないように隔離してしまうのですね。生物は、そのくらい生殖ということには注意深く当たっているのに、今の幹細胞研究なんかは、軽過ぎませんかね。
始原生殖細胞は、通常の分裂を繰り返して、受精5カ月くらいで600万個もの卵原細胞になりますが、大部分は退化させてしまいます。
卵原細胞の一部が一次卵母細胞となり、減数分裂を始めます。
減数分裂の第一分裂前期で休止状態に入り、出産。成長中そのままです。
思春期になって、生理が始まると、減数分裂の続きを開始し、第二分裂中期の段階で排卵になります。
そして、受精できた場合、受精後に第二分裂を完了します。
ずいぶん時間をかけて、丁寧に、遺伝子を傷つけないように、守ること、これが生物としての第一義ですからね。

考えてみてください。
今自分はここにいる。
自分の母がまだ胎児で、祖母の胎内にあったころに母の胎内で減数分裂の途中までをおこなって、生まれ、育ち、結婚し、私を生んだ。

自分の「もと」は実はおばあちゃんのお腹の中のころからつながっているのだ、と。
考えてみてください。
この連続感を大切にしたいですね。

きっかけ

2010.4.5付 朝日歌壇より
きっかけを逃せば二度と訊けないということもある 春に降る雪:(横浜市)原田彩加

何があったのかなぁ。普通はなんでも、ちょっとしたやり直しや訂正がきくつもりでいますが、実は、すべて一回きりのやりなおしなし。
春に降る雪の中に立ちつくしていらっしゃるのでしょうか。

老いる

2010.4.5付 朝日歌壇より
神様に借りたるものをひとつずつ返すことなり老いるというは:(大和市)水口伸生
 永田和宏 評:少しずつできなくなることが多くなる。老いは、神様に借りていたものを返していく過程なのだという。寂しくもゆったりした諦念。

障害を背負った私は、さすがに頑健な体も疲れて、50代初めで退職してしまいましたね。
神様が「これしょってけ」と背負わせてくれた荷物ですから、老いてお返ししたいですね。
この荷物を背負っていたおかげで、他の方には見えない、人間というものの姿を色々と見させて頂きました。でもねぇ、もうういいでしょう。もう、そろそろ、自分の人生の終点を自分でつけてもよいでしょ?ね、神様。

ゆきあい橋

2010.4.5付 朝日歌壇より
ふれあえばかなしふれあわねばさみしゆきあい橋にはるのゆきふる:(福島市)美原凍子

東京では「東京スカイツリー」が634mを目指して宙天へ向かっています。もう半分くらい来ました。
時々思うのですが
「塔」は行く先のない、遥か彼方へ自己を投企しようという意志。
「橋」は、「向こう側」とつながりたいという意志。

ゆきあい橋は「ゆきあい=出会い」の橋。舞う雪の向こうから、出会うべきものがくる。
真正面からぶつかることが生きることでしょう。
生きるとは正面衝突だ、とおもっております。

2010.4.5付 朝日歌壇より
十年前癌に乳房をひとつやり五年後に胃袋くれて現在(いま)あり:(上尾市)西久保静子

癌というものは感染症ではないですからね。自分の肉体がコントロールを失って暴走していく。自分自身の「持ち物」です。
肝の据わった「いま」の生活。尊敬いたします。

光背

2010.4.5付 朝日歌壇より
みどり児を光背のごと背に負ひて寒のひと日のほのぼの温し:(佐賀市)古賀ゆき

いいですねぇ。背中に赤ちゃんの体温と柔らかさを感じていらっしゃる。
そのことに「光背」という表現を発見なさったのはおみごと。
作者はおそらく、光背を背負う慈母観音のような方でいらっしゃいましょう。

空っぽの我

2010.4.5付 朝日歌壇より
介護する楽しみうばい君は逝く空っぽの我になごり雪舞う:(糸魚川市)二上ユミ子
 高野公彦 評:なごり雪は情趣ある言葉だが、寂しく哀しい。

これほどの深い哀しみがありましょうか。
夫婦というものの奥深さを表現しきってあまりあります。
「なごり雪舞う」
心の中を舞う雪でもありましょう。

白鳥

2010.4.5付 朝日歌壇より
ポシェットのひとつも持たず白鳥は大陸めざし日本海越ゆ:(鳥取県)長谷川和子
 高野公彦 評:身に何も帯びず日本海を越える白鳥。思えば簡潔・清浄な生き方である。

私が言葉を付けるとすれば、「潔い・気高い」生き方である、となりますね。
生きるにあたって、他を頼むことなし。
我が力の及ぶ限りを生きるのみ。

ヒトの生き方があまりにゴテゴテで、不潔で下劣になってきたことを、嘆きます。

地デジ

2010.4.5付 朝日歌壇より
アナログとテレビ画面に表示あり地デジ買わぬと非国民みたい:(阿南市)西田晴彦

私の住むところは、もともと新幹線などによる電波障害が強くて、共同アンテナを立ててみんなで分配してみていたのですが、地デジになるから、もう共同アンテナの運営を終了する、といわれてしまって、思いもかけず去年には地デジを受信し始めてしまいました。
私個人としては、もっとぎりぎりになるまで待って、技術的により成熟してから移行しようと思っていたのに、半強制的に移行せざるを得なくって。

こっちが望んだことでもないのに、決まったから「やれ」というのが多くて、不快ですね。

火災警報器も東京ではこの4月から新築以外でも義務化されましたが、これも不快。
法律で決まったから設置しろ、一点張り。個人にかなりの金銭的負担をかけるのに、決まったからやれ。
行政の発想が貧弱なんですね。

今、朝の目覚しラジオは、地上アナログ電波のNHKを受信しているのですが、どうしようかなぁ。
朝っぱらから、不快な放送を聞くのは不快だしなぁ。

講師

2010.4.5付 朝日歌壇より
学生と間違へられてしまひけり講師としてはなほぎこちなく:(奈良市)杉田菜穂

去年の6月29日の朝日歌壇にこういう歌が載っておりました。

後ろから笑い声して黒板の数式が歪んでいるを知る:(奈良市)杉田菜穂
 佐佐木幸綱 評:数学の教師の歌。教室のざわめき、空気がビビッドに伝わってくる。
 永田和宏 評:新米教師だろうか教育実習だろうか。先生も生徒も明るく弾んでいる。

さて、どういうお仕事をなさっていらっしゃるのか。
想像するに、大学講師ですよね。数式は使うけれど数学の先生じゃないと思うな。

短歌・俳句と自在に表現手段を駆使なさる方です。
これからの作品が楽しみです。

夜を連れ去る

2010.4.5付 朝日歌壇より
雑貨屋も書店も消えしこの島にコンビニが来て夜を連れ去る:(西海市)原田覺
 佐佐木幸綱 評:「夜を連れ去る」に注目。実感なのだろう。

あさ7時に開店して夜11時まで営業する、というのが「長時間営業」だった時代もありました。
そのうち、終夜営業になって、真夜中にも煌々と明るい店の出現は、都会でも初めは注目を浴びたものでした。
その衝撃が今、島にやってきた。
ものみな鎮まり深くやすむ「夜」が消えてしまった。
常に活動が続いている、そんな夜になってしまったのでしょう。

明け渡す

2010.4.5付 朝日歌壇より
落書きを消して教室明け渡す終わる三月始まる四月:(枚方市)小島節子
{永田和宏氏も選んでおられます}
 佐佐木幸綱 評:作者は小学校または中学校の教員らしい。担任クラスのホームルームを明け渡して、新しいホームルームに移るのだ。毎年、こういう春を送っている人もいるのだ。

学年進行によって教室を明け渡し、新しい教室へ向かう、というのもありますが、卒業させた後の教室を自分で掃除し落書きを消し明け渡す、というのは殊の外感慨深いものではあります。

教師というものは、私場の船頭みたいなもので、客を向こう岸へ渡したら、また戻って新しい客を迎え向こう岸へ送るのです。

自分はとどまりつつ、次々と生徒の成長に立ち会う。
自分を超えるものを育てるべく、最善の努力を傾注する。
教師とはそういう職業です。

私は高校生という年代が好きだったな。今でも。

どんぐり

2010.4.5付 朝日歌壇より
りすたちも食べきれなかったどんぐりがふきのとうの間でパカッと芽を出す:(アメリカ)久下朋子
 馬場あき子 評:どんぐりの芽吹きの様子、「パカッと」の擬態語に自ずと驚きが籠っている。

リスが冬期の保存食としてドングリを埋めておくというのはよく聞きます。そして、食べきれなかったというよりは、どこに埋めたか忘れてしまった、というドングリが発芽します。
これは、ドングリの側の繁殖戦略でもあるわけで、リスに運んでもらって生息域を広げていこうということです。

「パカッと」という表現が「発見」なんですね。思いついてみれば、まことに適切な表現ですが、なかなかにすらっと出てくる表現ではないですね。


2010年4月 5日 (月)

チューリップ:2

0403tulip 4月3日
前の写真から1週間ほどして
赤も開いてきました。
気づけば
0403tulip2
白の花のつぼみもある。
これでは、「さいた、さいた、チューリップの花が・・・赤白黄色♪」そのままですね。
妻に、これは意図的に色をそろえたのか、ときいたら、そういう意図は別になかったんだけどね、と笑っています。
保育園児がお散歩に来たら歌ってほしいわねぇ、と申しておりましたが
0404tulip
翌4日、ベランダにプランターがない。
見れば門柱の外にプランターは移動しております。
「あか、しろ、きいろ」という歌声が聞こえることを期待していますが、いつお散歩に来るかはわかりません。ニヤ。
この写真の後ろにある鉢はチロリアンランプの鉢です。
0404tyrolianlamp
チロリアンランプも、冬中、花を維持していましたが、ここにきてまた、新たなつぼみをつけはじめました。
すっごく、期待感に膨らんだ、かわいいつぼみでしょ。
好きだなぁ。

チューリップ:1

0327tulip1 3月27日
ベランダのプランターにチューリップが咲きそう。
0327tulip2
まだ硬い蕾もあります。
背が低いまま咲きそうですね。

0327sakura 3月27日
これから、ちょくちょく、桜を掲載することになるでしょう。
これは密蔵院の桜。
0327sidarezakura1
こちらは、大田区内で有名な枝垂桜。
0327sidarezakura2
散策路にかかるので、いい雰囲気。
0327sidarezakura3
花の形はソメイヨシノとは少し違います。
0327sidarezakura4_2
なかなかに鮮烈でしょ。
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背景にぼやけて花が写っていますが、隙間もないほど。
樹勢が強い。
花も長持ちします。長く楽しめる見事な桜です。

おんぶネズミ

0327nezumi1 3月27日
土曜日。天気が良ければ電車に乗って大型書店へ。
文房具店をのぞいたら、こんなガラスのマスコットがありました。
0327nezumi2
こうなんですね。おんぶしているような具合です。

私ども夫婦は二人とも「ねずみ」どし。
子は「とら」と「たつ」
で、猫二匹と生活しているのですからして
どうも、私ら、分が悪い。

で、こういうマスコットは好きですねぇ。

ムラサキカタバミ

0327murasakikatabami 3月27日
ムラサキカタバミも季節を迎えたようです。
夕方や、雨の日などは閉じていて、日のあたる日中に開きます。
花弁の内外の細胞の成長で花を開閉しているようです。

イチゴの花

0327itigo1 3月27日
イチゴの花の様々なステージをお目にかけます。
0327itigo2

0327itigo3
オシベの葯の状態がずいぶん変わります。
ところで、直上の写真をご確認ください。
で、下の写真と比べてください。
0327itigo4
なんか変じゃありませんか?
初めは、えっ、なんだ?いいのか?これ、という気分でした。
花弁が6枚あるようなのですが。間違いないですよね。
な~んかなぁ。変。
イチゴの花の花弁は5枚のはずなのですが・・・
変わり者もおりますねぇ。
トホホ・・・

カラー

0327calla 3月27日
「棒」だったり「管」だったりしたカラーも、カラーとしての標準的な姿になりました。
0331calla 3月31日
仏炎苞がずいぶん開いて、花としての成熟期ですね。
0331calla2
中を覗くと、このプチプチしたのが実際の「花」ですね。
0331calla3
拡大(というか縮小しないサイズに)したら。
あらまぁ。
虫さんがいる。
何かの幼虫でしょうが、感じとしてはこの虫が花を食べたり蜜を吸ったりするのではない気がします。
イメージとして肉食昆虫ではないか、アブラムシでも食べるんじゃないか、と思うのですが、如何でしょう?
ご意見をお寄せ下さい。

◆「アザミウマ」では。というコメントを頂きました。
検索してみたら確かにそのようです。
アザミウマという昆虫がいることは知っていましたが、自分の身近にもいるとは全く認識していませんでしたのでビックリです。

http://www2.educ.fukushima-u.ac.jp/~tsutsumi/thrips_intro.html

ここにアザミウマの紹介があります。
肉食性ではなく、植物食なんですね。ものしらずでした。

 アザミウマという和名の由来については、昔、子供たちがアザミの花を手のひらの上でたたき、「ウマデー、ウシデー、馬出よ!、牛出よ!」と歌いながら中から出てくる黒や黄色の虫の数を競ったという遊びからついたのだと言われています。

そういう遊びがあったのかぁ。まったく知りませんでした。
はぁ、ため息です。

ゼニアオイ+

0326zeniaoi 3月26日
ゼニアオイは冬中花を咲きとおして、今もなお咲き続けています。すごい花ですね。
これは蕾。

さて、翌27日
0327aburamusi
日を浴びた花びらに何かの影が見えました。
よく見たらアブラムシ。
花びらについているのは珍しいかな、とワンショット。
パソコン画面上で見たら、アブラムシの体が透けているんですね。
アブラムシも園芸家には嫌われるでしょうが、まずひたすら「観る」ことに徹すると、美しい虫です。駆除する前に一度、じっくり見てあげてください。
みんな生きているのですから。

ツマグロオオヨコバイ

0326tumaguroooyokobai 3月26日
今の時期、まだ昆虫は少なくて、ツマグロオオヨコバイとハエ・アブ・アブラムシ辺りをよく見かけます。
もう少ししたら種類が爆発的に増えると思いますが。今はまだ、成虫で越冬したのが暖かい日に活動しているだけですね。
両目のすぐ内側にある触覚なんですが、なんだか、長い付け睫毛みたいな感じもして「可憐な」お顔に見えます。
口のあたりの黒いところも、紅を点したつもりで見てあげてください。
う~む、少し苦しいが、美人だなぁ。いや美虫だなぁ。

レンギョウ

0326rengyo1 3月26日
妻が勤め先からレンギョウを一枝頂いてきて、飾っております。
「季節の花300」によりますと

本来「連翹」とは巴草(ともえそう)をさしていたが、この木に誤用され、以来この木が「連翹」の名で呼ばれるようになった。

とありました。モクセイ科です。
普通は黄色い花を遠くから眺めるだけなのですが、今回こうやって間近で見られましたので接写してみました。
0326rengyo2
いかがですか?
花弁、メシベ、オシベ。
こんなふうになっていたんですね。
花弁の輝きに驚きました。
きれいだな。

オオクロバエ

0326ookurobae 3月26日
日向ぼっこをするオオクロバエでしょう。
名前はオオクロバエですが、私が撮影する気になったのは、青い輝きに魅せられたからなのです。
ブロック塀に、美しく青く輝く虫!そっと近寄ればハエだったんですね。
その輝きを写し取ることができませんでしたが、ご想像ください。
大型で、青く輝くハエ。嫌われそうですが、先入観なしで見ればとても美しいものです。

クンシラン

0326kunsiran 3月26日
クンシランが続々と花を開きつつあります。
独特の赤が美しい。
手入れもしないのに、すごいなぁ。感謝します。
無手入れに耐えられる植物が生き残って、私の目を楽しませてくれるわけです。
タフな連中ばかりです。

コダカラソウ

0326kodakarasou 3月26日
コダカラソウの花に変化がありました。
先端から、細い「舌」のようなものが、ペッと出てきました。
その後はまた変化しなくなっています。
どうなるのかなぁ。

キノコ

0326kinoko 3月26日
以前、ブドウを茂らせて、少しは実がなったこともあるのですが、日照が少なかったか、枯死してしまいました。その幹の部分だけ放置しておいたら、とうとう、キノコが生えてきてしまった。
雨の水分を吸って、とってもみずみずしいのはいいけれど、やっぱりなぁ。
残っていた幹を切り刻んで、処分いたしました。
キノコの種を同定する気にはなりません。一目でお分かりでしたら教えてください。あまり手間暇かけていただく必要はありませんので。

カラスノエンドウ

0326karasunoendo 3月26日
カラスノエンドウが咲いていますよ~。
スズメノエンドウというのもあるそうですが、これ「カラス」のほうで大丈夫ですよね。
「烏野豌豆」だそうです。
葉の並びが弓矢の矢の矢筈に似ているというので「ヤハズノエンドウ」という別名もあるそうです。

ビワ

0326biwa 3月26日
ビワの新しい葉がたくさん「立ち上がって」います。
白っぽい色が目立って、きれいです。
ビワの葉には何だかいろいろ効能があるとかいう話もありますが、そういうの、まるっきり私には無関係で。
新しい葉のパワーでたくさん光合成をして、おいしいビワの実を熟させて下さい、とビワの木に願をかけております。
おねがいしますねえ。

2010年4月 2日 (金)

サクラとコブシ

0326sakurakobusi 3月26日、この日の白山神社シリーズ最後。
サクラの花越しにコブシの花を見る。
このサクラ、去年までは、低く横に張った枝があって、大きく空間を支配していたのですが、その枝が全部払われてしまって、今年は、こじんまりとしています。花も少なくなってしまいました。
コブシは歩道の街路樹です。これも、樹の勢いが今年は弱い。
ちょっと寂しい眺めですが、我慢して下さい。
向こうが透けて見えないくらいに花が重なり合うこともあるでしょう、いずれ。
期待しています。

梅の実

0326umenomi 3月26日
梅の実が膨らんでいます。
0326umenomi2
細かい毛の生えた、このフワフワ感をお楽しみください。
かわいいですね。
食べちゃダメです。熟してから。

イヌコハコベ

当初タイトルを「イヌハコベ」としていましたが、正しくは「イヌコハコベ」です。訂正します。
写真のサムネイルの上にマウスカーソルをのせると、写真のファイル名が出るかと思いますが、そこには「inukohakobe」となっています。写真の整理をして、図鑑で調べたときは、正しい名前に辿り着いていたのですが、ブログの記事を書く時に、確認せず思い込みで書いてしまいました。お恥ずかしいことでした。(4/3 訂正)

0326inukohakobe1 3月26日
白山神社の石垣に沿って地面を眺めながら移動してきて、これはなんだろう?
ちいさな花です。
0326inukohakobe2
雑草図鑑によりますと

イヌコハコベ(ナデシコ科)
1年草。1970年代に帰化が確認された。街なかの空き地や道ばたなどに生育。形はハコベに似るがより小形で株も小さい。
花期3~5月。がくの基部に紫の斑紋。花弁はない。

0326inukohakobe3
逆光で撮ったら、こんな姿をしていました。

気づかなかっただけで、これまでも見てきたのだろうなぁ。
うかつ。

ホタルブクロ

0326hotarubukuro 3月26日
このあたりに確かホタルブクロが咲くはずです。
間違ってないと思うけれどなぁ。これ、ホタルブクロでしょう。

ヒサカキ

0326hisakaki 3月26日
白山神社のつづきをやっています
これはヒサカキでしょう。

ひ‐さかき【柃】ツバキ科の常緑小高木。照葉樹林中に多い。高さ3メートル。葉は革質、楕円形、細鋸歯がある。春、黄緑色の小花を密生、異臭あり。球形紫黒色の液果を結ぶ。サカキの代りに枝葉を神前に捧げる。また、焼いて灰汁アクの灰とする。材は堅く、細工・建築材。いちさかき。ひさぎ。野茶。[広辞苑第五版]

そう、「異臭」がするのです。このそばでは。
よい匂い・芳香とはいえませんが、悪臭とまでも言わなくてよいような。
独特の匂い、ですね。
表現する言葉を持ち合わせませんが、なんでもかんでも「異臭」というのはよいことではなくて、きちんと識別すべきではあります。
この、ヒサカキの木からちょっと離れたところに、ホンサカキが植えられています。氏子の方が贈ったもののようです。
神社にサカキ(榊)はつきものですね。

ハルジオン

0326harujion 3月26日
これはハルジオンですよね。キク科の。
ハルジオン(春紫苑)とヒメジョオン(姫女苑)の区別がうまくつかない私ですが、今の季節で、下を向く、というのはハルジオンだったと思いますが。

タンポポとノゲシ

0326tanpopo 3月26日
白山神社前では、歩道と神社境内の地面との高さの差が、ちょうど1mちょっとで、目の高さが地面にすごく近くなるのです。で、地面近くの花の撮影がしやすい。
タンポポはみんなが知っている花ですから、姿はもう抜きにして、細部に入り込んでみました。
先端が二つに分かれて丸くなっているのはメシベです。
0326nogesi
同じキク科のノゲシ。
メシベの姿は微妙に違いますね。

どちらも「舌状花」の集合した花です。

コブシ

0326h_kobusi 3月26日
コブシの花の散ったあと、です。
花の美しさは普通花びらにあるわけですが、花の姿の本質的な部分は花びらが散ったあとによく見えるようです。
この姿を見るのは初めてです。
こんなだったんだぁ。なるほど、という感じですね。
これもまた、美しい。

アヤメ科の花

0326h_ayameka 3月26日
白山神社へ寄ってみました。
いつも、わからないままの、アヤメ科の花。
きれいなんですがね。名はわかりません。
札でも立ててくれると助かるのですけれど。

イチゴの花

0325itigo1 3月25日
雨の日でした。
夕方、雨戸を閉めようとガラス戸を開いたら、目の前のプランターのイチゴの花が「水没」していました。
花弁の間にはすき間があるはずですが、水の表面張力のせいでしょうか、花が杯のようになって、水がたまっています。オシベは完全に水没、花托ほとんど水没。
すごいことになっていました。
フラッシュをたくと水面からの反射光は写らなくなってしまうので、フラッシュを発光しないようにして撮影してみました。
0325itigo2
薄暗くてぶれてしまいましたが、水面の様子はわかるかもしれません。

不思議なものを見た気分です。

ヤツデ

0323yatude1 3月23日
ヤツデの芽です。まだ「グゥ」に近いですね。

0330yatude 3月30日
おもむろに開き始めました。
指先をすぼめた手、のようですね。
ちょっと「あやしい」雰囲気もあるかな。
いろんな植物の葉芽が、こういう形を経て「パァ」になります。

今の季節のプレゼントですから、いろいろな「芽」を観察して楽しんでください。

0323yatude2  同じ3月23日
体の向きを変えると、こっちは「実」。
ヤツデの実は色づくはずだと思っていても、なかなか、きれいに色づいた実をこの頃見かけないのです。
この日、こうやって色のついた実を見て写真にとりましたが、すぐなくなってしまいます。
鳥が来て食べるのですかね。構わないけれど。

で、種の入った糞をする。
ちょっと前に、この場所ではない所に、ヤツデが生えてきている、とご報告しましたが、きっとそうやって鳥が種まきしているのでしょう。
なんだか、無茶苦茶な庭になってきましたことよ

シャガ

0323syaga 3月23日
シャガのつぼみが目立ってきました。
この日、これを見つけて、もうそういう時期か、と思ったまではいいのですけれど。
1年ぶりでしょ。このぼやけた頭でしょ。名前が出てこなくってぇ。
なぜか妻も一緒にど忘れして。
もう、ああでもない、こうでもない、アヤメ科であることは絶対、ジャーマンアイリスじゃないし・・・うぅ~う、脳みそがかゆい~!!と叫んでいて
ある瞬間、突然口が開いて「シャガ」と叫んでいたのです。あ~、すっきりした。
思い出した、という感覚ではなかったですね。口が勝手に叫びましたね。

0326shaga 3月26日

0327shaga 3月27日
咲きました。

しゃが【射干・著莪】アヤメ科の常緑多年草。山地の陰地斜面などに群生する。高さ30~60センチメートル。厚くて光沢のある剣状の葉を叢生。花はアヤメに似るが小形、白色で紫斑があり、中心は黄色。果実を結ぶことなく、地下茎でふえる。漢名、胡蝶花。<季語:夏>[広辞苑第五版]

もう夏なんですねぇ。今はまだ春分と清明の間ですが。
今この記事を書いている4月2日は「春の嵐」。猛烈な風。吹き付ける雨。
窓から見える横須賀線の電車は、多摩川を渡るのに徐行運転しているようです。ゆるゆると走っています。
もし、春の嵐に揺れ濡れるシャガなんぞを俳句に詠んじゃったら、「季違い」として排除されてしまうのですか?
季語は便利だけれど、過度に依存したら、俳句が堕すのではないですか?

スミレ

0323sumire 3月23日
スミレの蕾です。線路の作の下。しゃがみこめばそんなに難しいアングルではないけれど、しゃがむことが苦手だからなぁ。

このスミレ、葉の長いタイプです。つぼみの下に左右に写っているのが葉です。
ちゃんとした種名は私にはわかりません。
0326sumire 3月26日
ほころび始めました。

0327sumire1 3月27日
咲きました。
0327sumire2
全体としては紫の花ですが、結構白っぽい感じもあります。
左側につきだしているのは「距」と呼ばれる構造ですね。
http://homepage3.nifty.com/oso/plant/sumire.html
このサイトで面白い話を見つけました。

スミレは春には次々と花を咲かしますが、そのうち蕾みらしいものは出るが花が咲かなくなります。それらはやがて果実になり種子を飛ばしてしまいます。これ は開花せずに種子が稔る閉鎖花と呼ばれています。それに対して開花する普通の花を開放花と言います。
 ではどうして2種類の花があるのでしょうか。開放花は昆虫を集め他家受粉をする外交配を促進し遺伝的多様性を保つものです。一方閉鎖花は昆虫の有無にか かわらず必ず種子が稔り、花弁なども作らずにすむので花を作るコストも低くてすみます。従ってスミレは2種類の花を作ることによって種子生産の確実性と遺 伝的多様性の確保を同時に可能にしているのです。

これは初耳でした。そうなんだぁ。
両面作戦なんですね。
スミレの実を弾けさせて楽しむことはよくやりましたが。

レンゲソウ

0323renge 3月23日
花はまだまだ咲き続けています。
どうも、この姿に弱い。見るとつい撮ってしまう。
だって、美しいんだもん。
鑑賞用として愛されてもいいですよね。この端正な美しさは。
ごてごてしてない。上品な紫。
でもまぁ、特別なことのない限り、そろそろ、レンゲソウの花の写真は卒業しますかね。

2010年4月 1日 (木)

カエデ

0323kaede1 3月23日
すっごいでしょ。カエデの新芽です。
これは池上の本門寺の植木市で買ってきて地面に植え換えたものです。
京都から連れてきた鉢植えのカエデに比べると、のんびり芽をはぐくんでいましたが、力も十分にたまって、開き始めました。
「火の鳥」という感じがしませんか?
0323kaede2
こちらも準備中。
ふっくら、というよりは何といったらいいのか、丸みを帯びた「刃物」というイメージが喚起されました。春を切り開いていくのでしょう。

0327phoenix 3月27日にはこんな感じになっていました。
まさしく「鳥」ですね。Phoenix。
こまかく折りたたまれた葉が展開する直前です。
力が漲っています。美しいなぁ。ほれぼれと、毎日眺めています。

イエバエ

0323iebae 3月23日
イエバエというハエです。
ハエは少々面倒くさがって、いつも「ハエ」で済ませていることが多いのですが、深入りすれば奥の深いグループなんですよ。
あらためてじっくり眺めると、完成した飛行能力を秘めたこの姿、なかなかのものでしょ。
ハエは汚いという方が多いですが、たしかに、汚物にも止まるのですけれどね、足の面積見てください、わずかなものです。
それに比べたら、人間の手足・皮膚表面の面積ときたら、だだっぴろいですからね。
まぁ、そう、清潔に生きられるものじゃありませんね。
どっちが、きたないか。わかんないなぁ、と思うかかしです。

クンシラン

0322kunsiran 3月22日
クンシランが次々と咲きます。
玄関ドアの横に置いてあって、結実させて喜んでいたりするのですが、それでもちゃんと咲いてくれます。園芸好きの方だと「目をむく」ような虐待かもしれないなぁ。
先っちょが3つに分かれたメシベの影まで写っています。
日差しがだんだん強くなってきました。

元気なコブシ

0322kobusid1 3月22日
白山神社からの帰り道。
都立田園調布高校の脇を抜けてきたら
元気なコブシ!
白山神社前のパラパラのコブシとは樹盛が違うようですね。
高台にあって、一日中日差しを受ける場所です。
0322kobusid2
車を降りて、木に近づいて、撮影。
びっしり花が重なって写りました。
元気のいい木は気持ちよい。
休日でしたが、運動部の生徒が登校して練習していました。
(顧問も出勤しなければなりません。休めないものです。現役当時を思い出しました。)

コブシ、カロライナジャスミン

0322kobusi1 3月22日
午前中モンパルで散歩を楽しんで、お昼も食べてフト
白山神社へこのごろ行ってないなぁ。
家の周りの水道工事やら何やらで、御無沙汰。
ひとっ走りピノを走らせて、行ってみました。
コブシの花がパラパラ。あまり、元気よく!という感じではないですね。樹盛が落ちているのか。
0322kobusi2
花は盛りを過ぎてきているような風情。
花びらのふちがね。ご覧の通りです。
花の根元にスカーフのような葉が素敵ですね。
0322kobusi3
なるべく花びらの痛みのない花を探しました。
0322kobusi4
まぶしい昼過ぎの日差しを背から受けて輝いています。

下を見ると
0322carolinajasmine
カロライナジャスミンのつぼみ。
まだ硬いようですね。
きれいな花です。
通常の生活に戻れば、週一回くらいは白山神社の前を走りますので、続きをご報告できると思います。

お散歩かかし:ハト

0322hato1 3月22日
カワラバトでいいのかな?ドバトとうまく使い分けられないのですが。
知ってはいましたが、嘴の付け根のところ、よく見てください。
こんなに見事にハート形でしたっけ。
再認識。
鼻コブ・鼻瘤というのですよね。
0322hato2
地面に葉っぱが落ちているように見えますが、これは陶器製で、舗装に埋め込まれたものです。散策路のアクセサリーということなのでしょう。

ところで、写真は撮ってないのですが、この後、一羽のハトが用水の上へ尾羽の方をつきだして、ポチャン。
ウンチはすぐ水に溶け広がっていきました。

なんと、水洗トイレを使う鳩がいたとは!!

川で用を足す。川にかけて作った「屋」=「かわや」ですねぇ。
現在の日本語では「かわや」は死語でしょうか。
ハトさんは知っていた。
かわや=厠なんですが、中国語では生きているようですよ。
0327kwaya
ほらね。多摩川線のホームの表示。「厠所」となっていますね。

古事記にもかわやの話は出てきますから、古くからある日本の水洗トイレなんですね。

それにしてもまあ、ハトさんが水洗トイレを使うとは、初めて知ったことでした。

お散歩かかし:オタマジャクシ、コイ

0322otamajakusi 3月22日
水路のふち近く。オタマジャクシがいます。
先日このあたりを歩いたときは、もっとうじゃうじゃいたのに、と妻が言います。
日差しのせいですかね。
この写真の下3分の1位のところに段差があるのですが、おそらくその下に潜り込んでいるのだと思います。
今年は、我が家の庭にはヒキガエルさんは産卵に来てくれませんでした。
時々、この水路のオタマでも眺めに来て楽しむことにしましょう。
0322koi
大田区の方で放流したのか、近くの人が放したのかは分かりませんが、鯉も結構います。
ミシシッピアカミミガメは飼育していた人が飼いきれなくなって放したのでしょうが、鯉はどうでしょう、分かりません。
その他で、無茶苦茶に生きものをここへ放してしまっているという感じはありません。
鯉の泳ぎは悠然としていていいですね。長生きしますよ、鯉って。

お散歩かかし:ボケ 2

0322boke4 3月22日
赤い花のボケもありました。
0322boke5
八重咲きのボケもありました。
0322boke6
最後に花の中を覗きこませてもらいました。
メシベが5,6本に分かれた形で立ち上がっていますね。

なかなかに、一カ所でこれだけのバリエーションが楽しめておもしろかったですよ。

お散歩かかし:ボケ 1

0322boke1 3月22日
モンパルは進む。
遊歩道の植え込みにボケ。
あれ、なんだか変?
一つの枝に紅白の花が咲いているようです。
源平咲きといっていいのかな。
0322boke2
一つの花の中に、赤いところと白いところのある花もありました。
0322boke3
オシロイバナでお話ししたことがありますが、おそらくトランスポゾンという動く遺伝子のせいでしょう。
赤い花には、赤い色をつくる酵素の遺伝子があるのですが、そこにトランスポゾンが割り込んでしまうと、酵素が作れなくなって、酵素がなければ赤い色素が作れなくって、白くなってしまうのです。
オシロイバナ、アサガオなどで花の多様なバリエーションを生み出す現象ですね。

お散歩かかし:ユキヤナギ、フクリンアセビ

0322yukiyanagi 3月22日
ユキヤナギらしく咲いているユキヤナギ
ご近所にあるユキヤナギは、こういうヤナギらしさはなくって、丸くこんもり刈られた表面に白く咲くものですから、こういう姿で咲いてくれると分かりやすくていい。
0322hukurinasebi
これ、たしかプレートが立っていてフクリンアセビと書いてあったので、そう覚えているのですが。
葉に縁取りがありませんねぇ。
ということは、アセビでいいのかなぁ。
自信は全くありません。
困った。

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