とおきもの
2010.3.8付 朝日歌壇より
はなれてるから美しくはなれてるからなつかしいとおきものたち:(福島市)美原凍子
高野公彦 評:空間的に、また時間的に遠いものたちを懐かしみ、透き通るような美しい悲しみをうたう。
八木重吉の詩を思い出しました。
みにくいものは
てぢかにみえる
うつくしいものは
はるかにみえる
うつくしいものはかすかだ
うつくしい野のすえも
うつくしいかんがえのすえも
すべてはふっときえてゆく
いつになったら
すこしも 人をにくめなくなるかしら
わたしと ひとびととのあいだが
うつくしくなりきるかしら
「こころのうた」というアンソロジーから引用しました。
昭和43年9月20日3版発行、童心社
です。
大学生の頃ですね。
ひととひとのあいだが
うつくしくなりきることを
ねがっています
そのひはきっとくる
「崩彦俳歌倉」カテゴリの記事
- 榠樝(2021.02.01)
- オオスカシバ(2020.10.06)
- 猫毛雨(2020.04.20)
- 諏訪兼位先生を悼む(2020.03.25)
- ルビーロウカイガラムシ(2020.01.17)
コメント