音かろく
2010.3.8付 朝日俳壇より
音かろく春の日差しを鋤きこみぬ:(横浜市)秋吉芙佐子
稲畑汀子 評:春になって畑を耕すのであるが、固くなっている冬田の土に春の日を鋤き込むように打ち下ろしていく。春になった喜びがつたわってくる。
「音かろく」という語感は、私には「サクっ、サクっ」という感じがするんですね。ですから、土はさくさくしているような気がする。土が空間を孕んでいる。そこへ春の日差しを鋤きこむ、というように私は感じました。
「固くなっている冬田の土」だと、「カッカッ」という感じなんだけどなぁ。
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