あの朝
2010.2.7付 朝日歌壇より
あの朝の寒さしかまだ語れない激震地よりわれ生き延びぬ:(明石市)高寺美穂子
馬場あき子 評:阪神大震災から十五年目の感慨。生き延びた実感がしみじみ伝わる一首。
ひかえめに子の誕生日祝いつつ静かに祈る一・一七:(鳥取県)中村麗子
灯を消せば地震が怖いと泣きし友十五年経て神戸に戻る:(蓑面市)遠藤玲奈
高野公彦 評:地震に対する恐怖心がやっと薄らいだか、故郷が懐かしくなったか、友の心の変化を優しく思いやる歌。
私に言葉はありません。何かを言えば、それは嘘になりそうで、ただ、想うのみです。
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