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2010年2月16日 (火)

マイナスイオン放出中(ウソっ!!!)

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これ、とある岩塩輸入業者さんのオフィスのショーケースの中。中は事務所ですが、個人が買うこともできるようになっています。
さて、ゴメンナサイ。
「マイナスイオン放出中!」は、ウソです。まるっきりの大ウソですので、そのようにご了解ください。

電気的な粒子は互いに引き合って、くっついて、電気的に中性になっているのが「安定状態」。
この安定状態から、プラスとマイナスの粒子が分かれて存在するという、不安定な高エネルギー状態になるためには、外部からの何らかのエネルギーの供給が絶対必要です。
自発的に、プラスとマイナスに分かれて、マイナスの粒子が飛び出してくるということは絶対にあり得ません。
もし、百歩譲って、マイナスの粒子が飛び出せば、残ったプラスと引きあうので、次のマイナス粒子はプラスに引きとめられて出にくくなります。さらに頑張って、次のマイナス粒子が飛び出そうとすれば・・・。
絶対に自発的に起こることではないのですね。
もし、もっと譲って、本当にマイナスの粒子が出て行ったとしたら、残った物体はプラスの高電圧に帯電します。やがて、高電圧に耐えきれなくなって、バシッと放電するでしょう。ショーケースの前は危なくって歩けやしない。でも、そういう事故に遭った人のことはついぞ聞いたことがありません。

はい。論理的にいいまして、ウソなのでした。

夏の雷雨。湿った地面が太陽の熱エネルギーで暖められて、猛烈な上昇気流を生じて、そのエネルギーによって、雲の内部で電荷の分離が起こって、それが互いに引き合って放電したり、地面との間で放電するのが「雷」なんですね。電荷の分離には、とてつもないエネルギーが必要だ、というお話です。

◆かつて、新聞広告で
「1立方センチ当たり500万個」「1立方センチに10万個」「100万個/立方メートル以上」というような文字をよく見ました。

多分、「ものすごくいっぱいある」というつもりでデタラメな数字をかいて、素人をびっくりさせようとしたのでしょうが、笑ってしまいますね。
化学屋の目から見れば、この数字は「ないに等しい」と主張しているように理解されるのです。

1モル=6×10の23乗個の窒素・酸素分子が22.4Lの中にあります。
すると、1立方cm中には、何個あるかというと、実に
2700,0000,0000,0000,0000個も酸素・窒素の分子があるんですよ。
2700京個です。

2700京個のなかに500万個あっても、10兆分の2というまばらさ。
ね。ないに等しいでしょ。
現在の地球を1500個くらい集めて、そのそれぞれに60億人がいて、その1500個の地球の中のたった一人、というようなまばらさなんです。
ね。ないに等しいでしょ。

「100万個/立方メートル以上」などときた日には、1立方cmに1個ということになりますので、もう、絶対に「ない」という主張ですね。
大笑いですね。

最近は下火になりまして、ほっとしていますが、こんな広告で一体どれほどの無駄な出費がなされたのかと思うと、ゾッとしますね。

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