おまけのお話し1:岩塩
小学校の理科支援員の仕事は終了しました。
2009年は6年生、2010年に入ってからは5年生の実験のお手伝いをしました。
5年生では、「ものの溶け方」ということで、食塩やホウ酸を使って実験しました。
溶けて見えなくなっても存在している、という質量保存の概念。
見えなくなっていても、加熱して水を蒸発させると溶けていたものが残って出てくるということ。
溶かす水の量が2倍になれば溶ける量も2倍になる、温度が上がるとたくさん溶けるようになる、室温での飽和溶液を氷水で冷やすととけきれなくなってでてくる、などの溶解度の基本概念の習得、などの実験でした。
最後の時間に、20分くらい頂いて、「おまけのお話し」をさせてもらいました。
その「おまけのお話し」をこれから何回かに分けて、ここでご紹介しましょう。
第1回は「岩塩」です。
5年生の教科書には、ボリビアの「ウユニ湖」が写真入りで載っていました。
最近TVなどでも紹介されたようですね。
そこの塩はさすがに私は持っていません。
代わりに「岩塩」をいくつか持っています。
これは、商品としては「ヒマラヤ岩塩」として売られていたものですが、原産国はパキスタンです。
岩塩は大昔の海が閉じ込められてできたものですから、ある意味で「海の化石」みたいなものともいえます。ヒマラヤから貝の化石が産出して、大昔、ヒマラヤは海だったことがわかる、というのは有名な話ですね。
上の写真のものは、少しピンクっぽいというか、薄い茶色というかです。これは塩化ナトリウム以外に含まれる物質のせいですね。
これは「アンデスの岩塩」といって売っていました。原産国はボリビア。
「アンデスの麓」でとれたと書いてありました。
ピンクっぽい岩塩です。
これは原産国不明です。以前に勤務していた学校で改築時に大量の試薬類を廃棄した時に、もったいないから、と手元に残したものです。
色合いが全然違います。
こんな岩塩を並べておいて「展覧会」形式で生徒に見せました。けっこう喜んでくれました。
渋谷に「たばこと塩の博物館」というJTの博物館があるのですが、生徒たちは少し前にNHKかな、社会科見学に行ったときに、この博物館があることを知っていました。
そこで、お話としては、この博物館に、巨大な岩塩の標本があることもちょっぴり、付け加えておきました。みごたえがあります。夏休みにでも家族と行くチャンスがあったら見てほしいものです。
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