御田
2010.1.25付 朝日歌壇より
夫婦箸われのみ朱の塗り剥げてひとりの御田(おでん)を煮返す年の瀬:(岐阜県)棚橋久子
一人暮らしが長くなってしまった、という「長い時間」の実感を箸の塗りが剥げるという形で感じておられる。
実は意表を衝かれたのです、わたくし。
「おでん」は田楽。ですから「御田」。
そうかあ、こういう表記があったのか、ということにね。
一回おでんを炊けば、2回3回とつつくことでしょう。
二人ならすぐ減って、ネタを足しては楽しめたのに、
なかなか減らなくなったものよねぇ。という感慨もおありかもしれません。
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